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──速報──
彼女が寝取られました
「はぁ」
寒いのか暑いのかわかりずらい季節である秋。学校で文化祭やら何やらで盛り上がっている中俺は一人体育倉庫の中でタバコを吸っていた。
別に不良だからだとかそういう訳ではなくただ単に暇だから吸うみたいな感じだ。
この体育倉庫は最近見つけたばかりで、教師や生徒があまり来ないという理由で頻繁に使用している。
なぜそんな体育倉庫を見つけることができたのか疑問に思う者もいるだろうが、それはご想像におまかせする。
人間、人に言いたくないことなんて山ほどあるしそれをしつこく聞いてくる奴は死んだ方がいいと思う。
「ねぇねぇなんでいつもここにいるの?友達いないの?」
そう例えばこういう奴は死んだ方がいいのだ。
「うっせぇな、別にいいだろ俺がどこにいようが」
「だってここ僕のお気に入りの場所だし」
「そうか、でも俺のお気に入りでもあるんだ我慢しろ」
「ぶー、僕の方が先なのに」
このクソガキ僕口調の奴は俺の一つ下の一年生で名前は聞いたことないため俺は後輩と呼んでいる。
僕口調だがあそこに棒は生えておらず胸も多少ある、つまり生物学的には女だ。
まあ顔が中性的で僕口調なこともあって最初は男だと思ったがな。
なぜ俺が胸のあるなしを知っているかはスルーしてくれ軽く黒歴史だから。
「ていうか後輩お前はなんでここにいるんだよ」
「なんでって、それは……」
このやり取りはいつものことだ、後輩は何故か理由を話したがらない。
いじめを受けているのかあるいは友達がいないのかわからないが他人に等しい俺が根掘り葉掘り聞くのもおかしいので引き下がる。
「別に興味ねぇけどな」
「だったら聞かないでよ」
「すんませんー」
俺と後輩のやり取りはいつもこんな感じだ。
お互いに深追いせず詮索せず、あくまでも偶然会った先輩と後輩という関係を保ち続けている。
「んじゃ俺はそろそろ引き上げるとしますか」
「明日は来ないでよね、絶対に」
「はいはいりょーかい」
このやりとりもいつも通りのはずなのに、何故か俺はこの関係が壊れてしまうんじゃないかとそう思った。
次の日俺は体育倉庫に少し遅れて行った。
別にわざと遅く行ったわけじゃない、本当に偶然遅くなってしまっただけなのだ。
だけど遅く行った体育倉庫には後輩ともう一人二度と会いたくない男が立っていた。
「やぁ、待ったかい?」
「いえ今来たばかりです……」
俺の彼女を寝取った男江沢拓海、その顔を見るだけで恐怖と怒りが同時に襲ってくる。
江沢は雑誌モデルなどをやっている超イケメンで勉強スポーツも学年トップ、おまけに家は金持ちで親が議員をやっているという勝ち組という言葉が似合う男だ。
女子からの人気も男子からの人気もありまさに学校のアイドル的存在。
だがそんな江沢にも誰にも言えない秘密がある。
俺がそれに気づいたのは彼女が寝取られてから一週間ほどたった時だった。
まだ立ち直れないでいた俺はどこか一人になれる場所を探していた。
そして探している途中偶然遭遇してしまったのだ、江沢と俺の彼女ではない女がセックスをしているところを。
江沢の秘密は二股、もしかしたらそれ以上しているということだ。
そして江沢の秘密と、この状況を考えると後輩も江沢の彼女の一人なのだろう。
正直同情はする、付き合ってる相手が他の人とも付き合ってるなんて考えるだけで恐ろしい。
まあ世の中知らない方が幸せなこともあるわけなので、俺はここで見た事は忘れて退散するとしますかね。
俺が元来た道に戻ろうと体を反転させると後輩のか細い声が聞こえた。
「本当に遼くんには黙っててくれるんですよね」
「あぁもちろんだよ、でもその代わりに…わかってるよね?」
「はい……わかってます」
おい待て今なんて言った?遼くん?それって彼氏じゃないのかよ、彼氏いるのに何やってんだよ。
どんなに遊ばれようと後輩が江沢のことが好きならそれでいいと俺は思う、でも他に好きな奴がいるなら話は別だ。
俺は立ち上がりドアを開けた。
「よぉ」
「……」
「ちょっ!?来ないでって言ったじゃん!」
「いや知らん」
「ちょっ!」
「秋山さんこの話はまた今度にしようか」
「えっ?あっはい……」
「それじゃあ僕はこれで」
「おいおい待てよ、俺の彼女の膣内は気持ちよかったか?」
「いきなり下品なことを聞くなんて、そんなんだから彼女は僕のところに来たんだよ」
「来たんじゃなくて来させたんだろ?てめぇのせいで未だに俺は童貞だよどうしてくれんの?」
「知らないね、それよりいい加減どいてくれないかな?」
「どいて欲しけりゃ今の話詳しく聞かせろ」
「なんでそんなこと言わなきゃいけないの?君には関係ないことじゃないか」
「人間は自分に関係がないことでも興味を持てるすごい種族なのだから聞かせろ」
「ちっ」
流石にイラついたのか江沢の表情が歪んでいく。
まあそれでも退く気はさらさらないのでこっちも喧嘩上等体制で行こうとすると後輩からストップが入る。
「もういいから早くどいてあげてよ!」
「あぁ?……くそ、わかったよ」
「それでは」
江沢がいなくなるのを確認すると後輩改め秋山を睨みつけた。
「なんで行かせたんだよ」
「それは君には関係ないだろ」
「関係あるかもしんねぇから言ってんだよ」
「……明日の放課後いつも通りここに来て、全部話すから」
「随分と素直じゃねぇか」
「別にそういう気分だからだよ」
「へいへいそれじゃあ俺は一服するから出てけよ」
「いいよ僕そういうの気にしないし」
「さようでございますか」
俺がタバコを吸って秋山はそれを見ている、ただそれだけのことなのになんだかとても愛おしく感じてしまっている自分がいた。
次エロあるかも