「……あれ?ここは?」
あれからどれくらい経ったのだろう。
本能の赴くままに秋山を犯し続けた俺は、どうやら途中で気を失ってしまったらしい。
「いや、いくら何でもダサすぎるだろ、俺」
勝手に犯して勝手に気絶とか恥ずかしすぎるだろ。男の威厳とか無くなっちゃうわ。
いや、そんな事より秋山はどこに行ったのだろう?。
周りを見渡しても秋山の姿はどこにも無い。
先に帰った?そう考えるのが普通だが、何故かそう思えない。
秋山はまだ俺の家にいるという思いが頭の中を埋め尽くしていた。
そしてその思いはすぐに現実となる。
「あっ、起きてたんだ、レイプ魔先輩」
「秋山……」
ドアを開け、エプロン姿で俺を罵ったのは、ついさっきまで俺に犯されていた秋山花奈だった。
「何?その何でいるんだみたいな目」
「いや、思っていたことが本当になって、ビビってるだけだ。ていうか何で逃げてないの?そんなに俺に犯されたいわけ?」
「まだ犯したりない?気絶先輩」
「いえ、もう結構です……」
待て待て待て。何でこいつはこんなに冷静なの?ついさっきまで犯されてたよね?いやいや抵抗してたよね?
そんな奴が、なんでこんなに冷静に犯した張本人と話してるんだよ。
どんなメンタルしてんだこの女は。
「お前、俺が怖くないのか」
「んー最初は怖かったけど、僕を犯した理由が分かったからね」
「そうか……なら」
「彼女さんを取られて、寂しいから僕を犯すだなんて。ちょっと同情しちゃうよ」
「はぁ?」
俺が寂しい?同情?何を言ってるんだこいつ。
俺は、俺を騙したことに対して復讐するためにやったのに、彼女が取られた寂しさでなんて勘違いにもほどがある。
「おい何勘違い──」
「先輩、泣いてましたよ」
「えっ」
「赤ちゃんみたいにボロボロ、犯しながらずっと泣いてました」
「だから分かったんです。先輩は僕を自分のものにしたいんだと。今度は絶対に誰にも取られない、自分だけのものに、ね」
「俺が、泣いてた?」
いやいやそんな訳……。しかも、仮に泣いてたとして、それがアイツを取られたことと関係あるはずがねぇ。
俺はもう割り切ったんだ。確かに江沢の事はまだ憎い、だが取られたのは俺には無い何かを江沢が持っていたからだ。
それがなんであろうとアイツは俺ではなく江沢を選んだ。それならしょうがねぇじゃねぇか、俺は所詮その程度の男だったんだ。
なのにこいつは、勝手に俺に同情しやがって。俺はお前の同情なんざいらねぇんだよ。
俺はお前が欲しいんじゃねぇ、お前の全てを壊してやりてぇんだ。
「ふざけんな」
「なにがさ」
「俺はお前の同情なんざ求めてねぇんだよ!」
「何が彼女を取られたからだ、何が自分のものにしたいからだ!」
「自分の中で勝手に自己完結しやがって!俺はお前の思ってるような人間じゃねぇんだよ」
───そんなわけねぇ……俺は秋山に必要とされ求められてたはずだ。
「っ!」
───だけど秋山だけは違うそう思ってた。
「……」
───お前も西嶋と秋山も!みんなみんなクソ野郎だ!
なんだ、なんだよ俺が今言ったこと、全部俺の事じゃねぇか。
他人に勝手に期待して、勝手に絶望して、勝手に暴走して。
挙句の果てに説教かますなんて。とんだ馬鹿野郎がいたもんだ。
俺は、何も見えてなかったのか?全部手のひらで踊らされて、その通りに動いて。
人形みたいに操られて、最後の最後まで自分では動けない。
こんなんだからアイツを取られちまったんだ、自分で考え、目的のために動ける江沢に。
俺はあの最低野郎以下のことを今しちまったんだ。他人の言葉を鵜呑みにして、秋山を傷つけた。
何故俺はあの時、江沢の言葉を真に受けてしまっのだろうか。
流せば良かった、そんな訳ないだろと笑っておけば良かったのに。
「どっどうしたの?急に黙り込んだと思ったら、いきなり僕の事見つめ始めて」
さっき秋山は俺がアイツのように、秋山を取られくないから俺は泣いていたと言っていた。
それはつまり、俺の中で秋山が誰かに取られたくないほどに大事な存在になってたって事になる。
いや、そんなに簡単な事か?江沢言ってた通り俺と秋山は、会ってまだ一日二日の他人みたいな関係だぞ。
いくら彼女が取られたばかりと言っても、流石にすぐに誰かを好きになれるほど俺の心は強くない。
ならなんだ?俺は一体どんな感情を秋山に抱いてるんだ?
「いや、馬鹿な俺がいくら考えても無駄だな」
「ん?どうしたの?」
「ただの独り言だよ。それよりお前はなんでエプロン姿なんだ?」
俺の家は両親とも仕事先で寝泊まりしているので滅多な事じゃ帰ってこない。
つまり自然と家の中は、俺の私物が多くなるわけなのだが。エプロンなんて置いてあったっけ?
「ああこれ?これは僕の私物だよ」
「はぁぁあ?」
「さっき家から取ってきたんだよ、先輩の家そういう物一切置いてないんだもん」
嘘だろ。こいつはわざわざ逃げずに、エプロンを取りに行ったってのか?
「お前、なんでエプロンなんて持ってきたんだよ。俺はお前をレイプしたんだぞ?なんでそのまま逃げなかった」
「だからそれは先輩が可哀想だからだよ。その為にわざわざエプロンまで取ってきて、手料理でも食べさせてあげようって」
おかしいだろ、レイプした奴を哀れんでわざわざ手料理?そんな事聞いたことないし、普通にいねぇわそんな奴。
「レイプしたやつの家にまた来るなんて、誰かに脅されてたってやらねぇぞ」
「んっ!そっそうだね!」
「それより早く僕の作った料理食べてくれないかな?冷めちゃうだろ」
「おっ、おう」
何いきなり慌ててんだこいつ?
まあいいか。どうせこいつの事だ、俺には到底理解できないこと考えてるに違いない。
それより今はこの微妙に空いてる腹を膨らませることだけを優先しよう。
何かを考えるのは、その後でもいいだろう。
文章能力なさすぎてらつらいです。もしよかったらアドバイスとか感想よろしくお願いします。