※この作品はR-18です。

遊戯王THE・STORY『DUEL・ACADEMIA・UNIVERSITY』   作:イリス

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第三話『異彩のクラス・ホルアクティホワイト』

DAUSに到着後、ひときわ大きい建物に新入生のみんなは集められた。

 

そこで行われたのは普通の学校と同じ。

校長の挨拶から始まり、規則は授業、そして社会人としての最低限のマナーをご鞭撻いただいた。

 

そして新入生はそれぞれの寮へと向かう。

荷物はそれぞれのクラス=寮に届けられることになっており、生徒たちが持っているのは今は案内ガイドと己のデッキのみである。

 

驚いたのはホワイト寮の遠さだ。

 

オベリスクブルーは成績優秀組で、校舎に一番近く、ラーイエローはブルー程ではないが成績中堅の集まり、それでも距離は結構近い。

 

レッドは通称落ちこぼレッドと言われている成績下位組であり、距離はかなり離れている。

 

だが、去年から新たに設立されたホルアクティホワイト。

 

そこは思いもよらないクラスであった。

 

………

……

…

 

利須「……は…?」

 

校舎から徒歩で約15分かけてホワイト寮についた僕はポカンとした。

 

ホワイト寮の名の通り、外観は真っ白、汚れ一つない潔癖な城みたいな寮。

と予想していた。

 

が、現実は異常だった。

 

利須「……白い大き目な一軒家?」

 

その言葉が一番適応していると思い誰もいない中一人つぶやいた。

正直入るのを躊躇っているのが真実である。

 

意を決して扉を開ける。

 

目の前に映し出された光景は言葉を失う物だった。

 

まるで空っぽの教室を三部屋合わせたような大きさのその室内…そこで出迎えてくれたのは、

手前の壁際に設置されたキッチンと、多少奥の壁際に畳まれたいくつもの布団。

最奥に見えるダンボールや(失礼だが)瓦礫の山。

 

そして無造作に置かれたソファに仰向けに寝転がり雑誌を読みながらこちらを見る女性。

 

デュエルディスクを使用してデュエルをしている2人の女性。

 

そして隅で床を使いながらデッキを編集している2人の男性。

 

計5人の視線がこちらに向けられる。

 

一番最初に口を開いたのはソファに寝転がっている女性だった。

 

寝ている女性「おー、新入生ー? いらっしゃーい。寮長の水鏡 翠(みかがみ すい)だよー。よろしくねー。」

 

利須「え…あ、はっ初めまして! 酒井利須です…」

 

デュエル中の女性1「へぇ、このホワイト寮に1年生から新入生なんて…気が合いそうだね。」

 

デュエル中の女性2「ちょ!?まだデュエル中だよ!?」

 

デュエル中の女性1「あー、罠発動『仕込みマシンガン』で終了ね。」

 

追いかけようとした女性が発言し一歩踏み出した時、ソリッドヴィジョンではあるが床から複数のマシンガンが表れ、女性を狙い…

 

デュエル中の女性2「えっ!あ、ちょま!?」

 

生々しい発砲音と衝撃が辺りを震わせ、銃弾が女性を貫く。

 

LP1100→0

 

その衝撃はまるで本物のようだった。

 

デュエル中の女性2「っが!?……ぐぅ…」

 

女性はその場にうつぶせに倒れこんだ。

 

利須「っ!?(嘘だろ…何だ今の衝撃…)」

 

驚く利須を他所にマシンガンを発動した女性は――

 

デュエル中の女性1「私は鈴原 弥生(すずはら やよい)っていうんだ。よろしくね。あ、ちなみに今倒れたのは熊森 卯月(くまもり うづき)っていうの。」

 

卯月「よ…よろ、しく…ね…」

 

利須「え…と……よろしくです…あの、大丈夫なんですか…?」

 

卯月「大丈夫大丈痛っ!」

 

翠「あー、衝撃が強すぎたんだねー。君たちさー、もう少し衝撃は弱めにしといてねー?」

 

男たち「わかりました、水鏡寮長!」

 

そういうと男たちは卯月と弥生のデュエルディスク外し、隅に置いてあったパソコンに接続する。

 

そしてカタカタとキーボードを打ち始めた。

 

………

……

…

 

話を聞くと彼らはデュエルディスクを整備兼改造し、衝撃を増減できるシステムを作り上げたのだという。

 

だがそれが原因でオベリスクブルーのトップから格下げされたらしい。

 

本人たち曰く「俺たちはどの場所にいてもやる事は変わらない」との事。

 

そして俺が本気でドン引く事実…この二人はカプだという。

 

ここで唯一の男だが…なるべくかかわらないようにしよう。

よって勝手ながら二人の名は割愛する。

 

翠「でも意外だねー。まさかホワイト寮に新入生だなんてー。」

 

弥生「だよねー。最低でも普通はレッド寮だもんね。」

 

卯月「レッドへの編入試験はもう開催されてるはずですから…。貴方は自らホワイトを選ばれたんですね?」

 

利須「……え…? へ…編入、試験?」

 

翠「あ……もしかして、知らなかった…感じ?」

 

弥生・卯月「あー……」

 

3人の女性の残念な子を見る視線が刺さる。

 

利須(おかしいな……人の視線て、こんなに痛かったっけ…?)

 

翠「まぁ……もう足掻いても仕方ないから、ね。」

 

そういうと寮長はソファから起き上がり歩み寄ってきた。

 

翠「とりあえず、よろしくね、イリス。」

 

利須「い、イリス?」

 

翠「そ。利須なんて小動物みたいじゃん。だから、イリス…どうかな?」

 

利須「……いいですね、気に入りました!」

 

弥生「おぉ!ノリいいじゃん!じゃあ今日から君はイリスだ!よろしく!」

 

卯月「ホワイト寮へようこそ、イリスさん。」

 

イリス「あ…よろしくお願いしま――!」

一礼しようとした時、寮長に止められた。

疑問に駆られ彼女を見ると、彼女は凛とした表情でこう言った。

 

翠「私たちはもう大人。だったら上下関係はその場所による。ここはそれがない…みんな対等なの。だから、今後頭を下げるのは、頼みごとがあるときだけ。わかった?」

 

イリス「あ……はい、わかりました!」

 

何故だろう…とても納得できた。

俺の考えが甘いのか?

俺が単純なのか?

……でも、何故か嫌じゃない。

とても…心が納得できた。

 

それから小1時間程寮長たちによってホワイト寮での暮らし方を教えてもらった。

驚いたことに常駐する私生活の部屋はこの1ルームだけ。

地下室はあるのだがお風呂とトイレがあるだけ……。

 

イリス「…あの、ここ本当に寮なんですか?」

 

翠「……うん…一応は、ね。」

 

そういう水鏡先輩の目は、まるで冷凍イカのように見えた。

 

そして水鏡先輩はこの寮でのルールを説明してくれた。

 

1つ。食事の時間は必ず守る事!(遅刻した人はご飯抜き!)

 

2つ。夜は遅くても11時までには消灯する事!

 

3つ。もめごとはデュエルで決着する事!

 

翠「以上がここのルールだよ。わかった?」

 

イリス「…えと…大まかすぎませんか…?」

 

翠「そうかなぁ? あ、ちなみに健全男子のイリス君に朗報を与えよう!」

 

イリス「は…はい?」

 

すると先輩は俺の耳元に顔を近づけ……

 

翠「(私たち(女子)がお風呂入ってる時、覗いても構わないからね♪)」

 

イリス「ふぁっ?!」

 

あまりの言葉に声が裏返ってしまった。

 

翠「てのは冗談だよー。」

 

あ、俺完全にこの人に遊ばれてる。

そう確信した瞬間だった。

 

翠(まぁ、この人なら…ありかな♪)

 

意味深に笑う彼女の姿はまるで獲物を見つけたサキュバスのようだった。

 

 




衝撃のクラス「ホルアクティホワイト」に入学して早くも2週間が経過したある日、

翠たち上級生が全員郊外デュエル合宿に参加し、ホワイト寮はイリス一人きり。

この機会に散らかっている寮内(主に女子力の低い翠達3人の私物・着替え)を掃除・洗濯することに決めたイリス。

掃除中に1匹の鼠がひょっこり現れる。
小動物が好きなイリスは奥に行く鼠を追いかける。まるで導かれるように……

そして鼠は奥のガラクタの山に逃げ込み、
そのガラクタの中からイリスは一冊の分厚い本を発見する。

その表紙にはこう記されていた。

『力望し者、己が心を贄とし、我を呼び覚まし、召喚せよ……』

そして本を開くとその中にはデュエルモンスターズのカードが!


次回

第四話『輝く六つのエレメント!常軌を逸する召喚魔術!』

再びお楽しみにしてお待ちください^^

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