※この作品はR-18です。

遊戯王THE・STORY『DUEL・ACADEMIA・UNIVERSITY』   作:イリス

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第四話『輝く六つのエレメント!常軌を逸する召喚魔術!』

ホワイト寮生活がはじまって五日ほど経った日の夜

 

イリス「水鏡先輩!何度お願いしたらご自分の制服とし…下着を畳んでくれるんですか!?」

 

そういったイリスの手には洗濯カゴ、中には女性ものの衣類が詰まっていた。

 

翠「えー、だって私まだ洗濯中だったんだよー?」

 

ソファで仰向けになって雑誌を読みながらそう答える翠。

 

イリス「2時間前にとっくに終わってますよ!?」

 

翠「え…あー…まぁいいじゃん♪」

 

翠に反省の色はまるで見られず、再び視線を雑誌に戻す。

 

弥生「ていうかー、イリス君て馴れると世話焼きなんだねー。昨日なんて翠の下着どころか私の下着まで干されてたしー?」

 

卯月「私もあれは恥ずかしかったです……」

 

イリス「…それが嫌ならちゃんと自分で洗濯干してくださいね?」

 

そういうと翠の寝転がっているソファの前にカゴを置くと上の部分だけを掴み、それを―――

 

イリス「はいどうぞ、卯月先輩の洗濯物です♪」

 

そう言って卯月の目の前に衣類を包んだタオル置く。

そしてイリスが手を放すとヒラリとタオルが解けて包まれていた洗濯物が露わになる。

 

卯月「っ?! な…な…なぁーーー!!」

 

包まれていたのは卯月のブラやショーツといった下着類ばかりであった。

卯月は夕日のように顔を真っ赤にして急いで下着をタオルで包む。

そして若干涙目になるながらイリスを見上げ

 

卯月「あ、貴方ねー!いくらなんでも、やっていい事と悪いことがありますでしょ!?」

 

イリス「洗濯機に洗濯物を2時間放置しておくのはやってもいい事なんですか?」

 

卯月「うっ……そ、それは…」

 

イリス「そういう言葉は私生活をきっちりしてから言ってください!」

 

卯月「あうっ!」

 

弥生「あははっ、卯月だらしないねー、あははh――」

 

イリス「笑ってる鈴原先輩は女性としての嗜みを身に着けてください!ていうかスカートかボトムを履いてください!!」

 

弥生「べっつにいいじゃーん。うちの男子二人は女子に興味ないしー、イリスは異性として見てないしー。」

 

イリス(あー、もう!…女を捨てるとはこういうことを言うのか…)

 

弥生「ん~?何か言ったかな~?」

笑顔がこちらに向けられるが、その背にはどす黒いオーラが見えるような気がした。

 

イリス「な~んにも言ってないですよ~…」

 

若干ため息交じりでイリスはその場を後にした。

 

―――――――――――――――

 

それから1週間程経過したある日……

 

イリス「え、郊外合宿ですか?」

 

翠「そ、私たち上級生は全員明後日から3日間だけど寮を留守にするの。」

 

イリス「…そう、なんですか…」

 

翠「あれれ~? イリス君寂しいの~?」

からかい半分でニヤニヤ笑いながらイリスに迫る翠。

 

イリス「そりゃあ……一人って慣れてないんで…てぇ!?」

 

翠「あ~も~仕方ない子だなぁ君は~♪」

まるで弟をあやすかのように抱き寄せ頭を撫でる翠。

突然の出来事に混乱しているイリスも状況を徐々に把握し、顔を紅潮させていく。

 

弥生「まったく、翠~? イリスが混乱してるからやめてあげなよ?」

 

卯月「混乱というか照れてますね。」

 

弥生「三日間この光景が見れないのも、なんか寂しい気分だよねー。」

 

卯月「確かに…ここ最近はこの光景が日常となってますからね。」

 

イリス「に、日常じゃないですーー!!」

 

………

……

…

 

郊外合宿当日

 

イリス「では、気を付けていってらっしゃいです。」

 

弥生「じゃ、いってきまーす。」

 

卯月「行ってまいりますね。」

 

翠「じゃあ留守をお願いね?イリス。」

 

イリス「はい、大丈夫です。お気をつけて。」

 

こうして上級生の5人は郊外合宿へと向かった。

 

イリス「……よしっ!やるかー!」

 

この機会に寮内を綺麗に整理整頓清掃洗浄をしようと考えていたイリス。

今ここに『大掃除大作戦』が始まろうとしていた。

 

15分後

 

イリス「…どうしてあの人たちはこんな風にしておけるんだ…」

 

男子エリアは全員散らかすこともなく、すぐに片づけが終わった。

そして男子エリアの掃除を終え、女子エリアを見ると、そこは別物だった。

散乱する衣服、出しっぱなしの雑誌、教材の散らかった机。

 

イリス「……よし、気合!入れて!やります!か!」

 

改めて気合を入れ掃除をするイリスは若干紅潮していた。

 

そして女子エリアの掃除を始めて10分後

 

イリス「も~…弥生先輩、またこんなに洗濯物貯めて!」

 

中でも弥生は洗濯物をためる常習犯だった。

 

イリス「……せめて下着は自分で洗ってよ…」

 

特にブラやショーツ等の下着類は大抵人任せだ。

 

イリス「…ひとまず無心で――っ!?」

 

下着を掴んで持ち上げるとそこに一匹の鼠がいて、イリスは驚き飛びのいた。

 

イリス「……焦ったなーもーー!!」

 

鼠に一喝するイリス

すると、それに反応するように鼠は寮の奥に向かって走り出した。

 

イリス「ちょっ!? 待った!もう少し姿を拝ませて!!」

 

小動物が好きなイリスにとっては鼠も例外ではなかった。

洗濯を忘れ、イリスは鼠を追いかける。

すると鼠は奥のガラクタ山の中に入っていった。

 

イリス「うわぁ…そうだ、ここが一番の難所だった。」

 

最大の関門を見つけたイリスは一気にテンションが下がった。

だが、彼の小動物好きの前には大したことなかった。

 

イリス「ねっずっみっは、何処かなぁ?」

 

ガラガラとガラクタ山を押しのける。

そしてついに鼠を見つけた。

 

イリス「鼠はっけー…ん?」

 

鼠はイリスを見上げると、カリカリと爪で足元を引っかいた。

それは何かの書物のようだった。

 

イリス「…何だこれ?」

 

イリスが本に手を伸ばすと、鼠は怖がることなく落ち着いた様子で本から降り、そのままガラクタ山の中に消えた。

本を手に取るとそこにはこう書かれていた。

 

『力望し者、己が心を贄とし、我を呼び覚まし、召喚せよ』

『さすれば絶対なる力を約束し、其方は悠久の時を生きるであろう』

 

イリス「…あぁ…残念な人の小説かな…?」

 

イリスは哀れみの目で本を眺める。だが、どこか気になり本を開いた。

すると―――

 

『――の――を――せ――力――得―う―』

 

イリス「っ!?」

 

声じゃない…まるで、脳内に直接語りかけてくる――そんな感じだった。

 

『お前――心――せ――れば―力を――う』

 

先ほどからの声…語りかけている内容が徐々に鮮明になってくる。

 

『お前の心を寄越せ!さすれば力を与えよう』

 

イリス「誰…誰なんだ! お前は一体誰なんだ!?」

 

そういうと持っていた本が光りだした。

いや、正しく言うと本のページが光りだした。

ゆっくりとページを捲った。

すると、そこにはデュエルモンスターズのデッキが入っていた。

 

イリス「分厚いと思ったら、デッキが……」

 

そのデッキの一番上のカードが光っている。

イリスはそっとそのカードを手に取った。

そのカードの名は

 

『召喚魔術』

 

イリス「召喚…魔術…?」

 

そう口ずさんだ刹那――!

 

イリス「――うぐっ!?」

 

突如身体に…いや、心臓に激痛が走った。

そしてその痛みは徐々に広がっていく。

心臓から湶、肋骨…徐々に痛みが広がっていく。

 

イリス「がっ!!―ぐっ――あがっ!」

 

その痛みは全身に達していた。

締め付けられるような痛み、刺し貫かれたような痛み、

引っ張り千切られるような痛み、強く殴打したような痛み…

まるで痛みという痛みが内面を含めた全身に与えられているようだった。

だが、身体には傷一つない。

そう、痛みだけを与えられているのだ。

あまりの苦しみにイリスは本を落とし、床に倒れ悶え苦しむ。

 

イリス「―?!―――っ!――!!!」

 

イリスはもう声を出せなかった。

いや、正確には出しているように錯覚していた。

 

イリス「(痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い!!!!!!!!!!)」

 

あまりの苦痛にイリスは『痛い』としか考えられなくなっていた。

その時、再び頭に語りかけてくる。

 

『このデッキを使い、私に贄を捧げて…そうしたら貴方に力を与えて、この苦しみから解放してあげる…』

 

イリス「ほ――う―に―――?」

 

『本当だよ…でも、貴方の心の一部を頂くけどね。どうする?』

 

痛みの中、イリスは思った。

これは陽彩の『ユベル』と同じカードの精霊なのだろうか…?

それとも悪魔の囁き…もしくは誘惑なのだろうか?

だが、イリスにとってそんなことはどうでもよかった。

 

 

―――この痛みから解放されたい―――

 

 

それだけがイリスの心を満たしていた。

そして、イリスは全力を振り絞って声を荒げた。

 

イリス「使う…使うっ!!このデッキ使って、贄を差し出す!戦って闘って!相対する奴ら全てを贄に差し出す!!」

 

イリスはあまりの泣きじゃくりながら、そう発言する。

 

すると――――

 

イリス「……くっ…あ、あれ?」

 

痛みは嘘のように引いていった。

そして、先ほどの本に目をやると、落ちた拍子に一枚のカードが本から落ちていた。

そのカードは『召喚師アレイスター』というカードだった。

 

イリス「…召喚師、アレイスター…」

 

『そう、私はアレイスター…法や倫理に捕らわれない魔術師』

 

イリス「っ!?」

 

突如した後ろからの声に振り替えると、そこにはカードと同じ姿をした人が立っていた。

 

アレイスター『イリス…約束通り君に力を貸すよ。でも、君も約束を守ってね?』

 

そういうとアレイスターと名乗っている女は僕にしがみ付き、そして問答無用に口づけをしてきた。

 

イリス「んむっ?!」

 

と、戸惑ったのも一瞬で、そのアレイスターは消えた。

 

イリス「…なんだったんだ?」

 

『君の心をもらったんだよ。約束通りね。』

 

イリス「なっ?!」

 

また声がした。

だが、その姿は見えない。

しかし、存在は感じる。

そう―――

 

イリス「僕の…中に…?」

 

『大正解!言ったでしょ?心をもらうって。』

 

イリス「……もしかして、人格も奪うの?」

 

『ん?そんなことはしない。私はただカードの中では出来ない自由を味わいたい。ただそれだけ。』

 

イリス「…つまり、心に住み着くって感じでいいのかな…?」

 

『うん。ただ、しっかりと贄は捧げてね?さもないと、またあの痛みを――』

 

イリス「り、了解しました!!」

 

『いい返事。あ、ちゃんと贄を捧げてくれたらその分イリスにも幸福あげるから。』

 

イリス「あ、はい…」

 

イリスは思った。

まるで水鏡先輩が増えたようだと…

 

『さて、早速だけど、デッキの回し方を教えるから、しっかり覚えてよ?』

 

イリス「あ、はい。」

 

イリスは教えられた。

このデッキは今までのデッキとは違うと。

 

イリスは教えられた。

このデッキを使うときは遊びではないと。

 

イリスは教えられた。

このデッキは生半可な心では使いこなせないと。

 

その他にも数多教えられた。

だが、その中でも一番の衝撃だったのが、贄。

それは現実の人の命ではなく、デュエルでの生贄…つまり相手モンスターを墓地へ送る事。

それが贄らしい。

ようするにデュエルしまくればいい。

ただ…それだけ…

 

イリス「それで、この『霊使い』たちの力を使って、この『召喚魔術』を駆使して戦えばいいんだね?」

 

『そういうこと。彼女たちは私の協力者であり仲間なの。でも、さっき言った通り――』

 

イリス「わかってる。覚悟は…できてる。」




ホワイト寮でただ一人となったイリスは、アレイスターによって『霊使い』を軸に組まれた『召喚獣』のデッキを使う事になった。
何度かデッキを回し、一応使えるようにはなってきたが、未だに上手く扱えず、そのままテストを受けることに…。
そして、その『召喚獣』がいよいよ牙を剥き、咆哮する!
それを見た先生たちは…!!

次回
第五話『禁忌の召喚魔術…残酷なる召喚法・代償召喚!』
(次回は演出上グロい表現が出ます。読まれる際はお気を付けください)
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