今日はIS学園の学園祭の日である。
一年一組はラウラの提案でご奉仕喫茶となったのだが、爽やかイケメンの一夏が執事をしていることと、レベルの高い容姿のラウラたちがメイド姿のことがあって大変賑わっていた。
「テーブルへご案内します、お嬢様」
メイド服に身を包んだシャルロットは、ニッコニコと傍から見てもご機嫌だと分かるほど笑いながら接客をしていた。
彼女のメイド姿を見て、クロウが素直に可愛らしいと褒めたことが原因のようだ。
しかし流石メイドの生まれた聖地である西洋の生まれだけあって、彼女の白い肌と金髪によく合っている。
是非個人的にご奉仕していただきたいと考えるクロウであった。
「クロウ~、来て上げたわよ~」
「む……」
よく聞きなれた声を聞いて、クロウは声の方を見る。
そこには鈴がいたのだが、彼女も学園祭の出し物のせいでいつもと着ているものが違った。
「ふむ、チャイナドレスか……」
「そ、どう?」
クルリとその場で一回転し、チャイナドレスを着た自分を魅せる鈴。
真っ赤なチャイナドレスは下品な印象を与えてしまいそうになるが、鈴の容姿の良さと人懐っこい笑みでそれを魅力的に引き出している。
背中は大きく開いていて、背筋のラインが露出してしまっている。けしからん。
太ももにも大胆なスリットが入れられていて、健康的な太ももを魅せつけてくる。けしからん。
頭にはシニョンというボンボンをつけていて、いつもとは少し髪形も違う。
しかし今の鈴は普段もだが、とても魅力的である。
「うむ、実にすばらしい。とても似合っている」
「そ、そう……ありがと」
こうも愚直に褒められると照れてしまうが、自分の好きな異性に褒められて嬉しくないはずがない。
まあと言っても何度か見せてはいるのだが……夜に二人きりの時間で。
「って言うかあんたも執事服着てるのね」
「うむ」
少し自慢げに鈴に見せるクロウは、一夏と同じく燕尾服を着ていた。
だが長身でかなりがっしりした体格のクロウが着ると、どうしてもピチッと張りつめてしまう。
筋骨隆々の男がピチピチの燕尾服を着ているのはどうも……。
「ちょっと気持ち悪いわね」
「……そうか」
鈴の言葉に少し落ち込むクロウ。
他人から見ればいつも通りの無表情なのだが、長くて深い付き合いをしている鈴には落ち込んでしまったことがわかった。
これに慌てたのが鈴である。
好きな男が自分の発言のせいで傷ついてしまったのだ。
「で、でもあたしは好きよ!?」
「……そうか」
「うぅ……」
クロウは他人から気持ち悪いと言われても気にはしなかっただろう。
だがお気に入りの女性である鈴に言われたのが思いのほかショックだったのだ。
慌てて取り繕うようにクロウを褒めたが、やはり気分は下がったまま。
鈴は申し訳ない気持ちでいっぱいになってしまう。
「……まあ気にしても仕方がない。テーブルに案内しよう」
「う、うん」
せっかく来てくれたのに、嫌な思いはさせてはいけないと考えたクロウは鈴を案内する。
自分のことよりも相手のことを考えたのは賢明な判断だ。だが爆発しろ。
「その恰好では、鈴のところは中華喫茶でもやっているのか?」
「うん、飲茶とか出しているわ。来てくれたらサービスしてあげる」
「ほほう、休憩時間になったら是非行くとしよう」
そうして話しているうちに、鈴本来の明るさが戻ってきた。
ナイスアフターケアだ。
「……ところで気になっていたんだけど、このテーブルとか椅子って高級品?なんだかすごく居づらいわ」
「ああ、それはセシリアが調達してきたものだな」
「あのお嬢様……なに学園祭で本気出してんのよ」
椅子に座ったはいいが、もぞもぞと動いて何だかしっくりこないといった様子の鈴。
中国の代表候補生になっても庶民的な鈴には、どうやら合わなかったらしい。
鈴がチラリとセシリアを見ると、メイド服を着て美しい金髪をたなびかせながら、意外や意外、お嬢様とは思えないほどしっかりと接客していた。
近くに
「それでメニューだが、何を頼む?」
「う~ん……結構品数が豊富ね~」
メニューを見せると、それを見て悩む鈴。
とりあえず全ての品目に目を通していると、あるメニューに目が留まった。
「ねえ、この『執事ご奉仕セット』ってなに?」
「む?確か執事が付きっきりで食事を行うものだったはずだ」
「付きっきり……」
その言葉に鈴は囚われてしまう。
クロウと二人きりの食事などもうどのくらいしていないだろうか?
昼休みのときに食事をしようとすれば、セシリアやシャルロットなどのお邪魔虫が引っ付いてくるし。
2人きりになれるのは夜くらいだった。
「じゃ、じゃあそれにするわ」
「『執事ご奉仕セット』だな。了解した」
クロウは鈴の注文を受けて、厨房へと向かって行く。
するとすぐに『執事ご奉仕セット』のポッキーとアイスハーブティーが渡された。
なんと燕尾服についているブローチがマイクになっていて、それで厨房の店員に伝わったのだ。
流石IS学園の催し物である。
「待たせたな」
「う、うん……で、どんなご奉仕をしてくれるのかしら?」
今の鈴の心境はドキドキワクワクである。
自分がクロウにご奉仕することはあっても、クロウからご奉仕されることはあまりない。
自然と胸が高鳴るのも仕方がない。
「では失礼する」
「……ふぇ?」
鈴は今自分がされたことに、思わず呆けた声を漏らしてしまった。
クロウは椅子に座ると、鈴を両手で持ち上げて自分の膝に座らせたのだ。
体格が小柄で体重も軽い鈴は、まるで猫のように摘まみあげられていた。
クロウの膝の上に座っていることを理解した鈴は、ボッと顔を急速に赤らめた。
「にゃ、にゃにゃにゃにゃにしてんのよっ!?」
「む?嫌だったか?」
「い、嫌じゃない!嫌じゃないけど……」
クロウが暗に止めようかと聞くと、慌てて手と顔を振ってそれを断る。
ちょろいと言えばセシリアだが、案外鈴もちょろいかもしれない。
顔を赤らめる鈴の頭を撫でて愛でるクロウ。
「ほら、口を開けろ」
そう言ってクロウはポッキーを一つ摘まみ、鈴の口元まで運ぶ。
「……あむ」
鈴はそれを小さく齧り、下を向いたまま咀嚼する。
他の客や店員が羨望や暖かいまなざしを送ってくるので、鈴はかなり恥ずかしかった。
照れからもじもじと身体をゆする。
しかしそうすると膝の上……というかクロウの股間部にちょうど当たっている小ぶりな尻も揺れるわけで……。
特に今の鈴は、凹凸は少ないが引き締まった身体のラインが浮かびあがるほどの薄いチャイナ服を着ている。
生々しい感触が直に伝わってくるのだ。
「ふぇっ!?」
ピクピクと尻の谷間で蠢く熱い棒状のモノを感じ取る。
鈴は素っ頓狂な声を上げ、さらに顔を紅潮させた。
バッと後ろを振り返ってクロウの顔を見上げるが、相変わらずの無表情のままだった。
「ん……ふぅ……」
しかし顔では何でもないような顔をしているのに、固い怒張をぐりぐりと尻に押し付けてくる。
予想を超えた行動をされた鈴は、どこか恍惚とした声を漏らす。
そのことで鈴はカァァァァっと顔一面を真っ赤に染め上げた。
「も、もう出るわ!御馳走様!」
ピョンっとクロウの膝の上から飛び降りて、脱兎のごとく走り去って行った。
ちゃんと代金を置いて行っているのが微笑ましかった。
「ご主人様、食器のお片付けをしましょうか?」
そう言って話しかけてきたのは、豊満な肉体をメイド服で包んだ楯無だった。
ニッコリと微笑んでお辞儀するその姿は、まるで本物のメイドのようだ。
「む?楯無か。メイド服も似合っているな」
「そうでしょ?」
クルリとスカートをたなびかせながら一回転して、スカートを摘まんでお辞儀する。
確かに彼女はお嬢様なのにメイド服が似合っていた。
クロウによく奉仕しているからだろうか?
「お邪魔しまーす!新聞部の者なんですけど、織斑くんとミキストリくんの写真をいただきにきましたー!」
大盛況な一組に元気な声で侵入してきたカメラを持った少女。
カメラをバッバッと構えて二人を探している。
「あ、薫子ちゃんだ~」
「おお、たっちゃん!何でここにいるのかはわからないけど、生徒会長のメイド服はシャッターチャンス!一枚撮っていい?」
「勿論」
写真部の黛 薫子のお願いを、楯無は笑顔で了承した。
楯無はクロウの腕に抱き着き、カメラに向かってピースする。
クロウもいきなりのことに少し驚くが、カメラの方を向く。
腕にはメイド服越しにも分かる柔らかい双丘が押し付けられている。幸せです。
「やー、まさかミキストリくんも撮れちゃうとはー。これは予想外だー」
「薫子ちゃん、嘘下手だね~」
きゃっきゃっとじゃれ合う楯無と薫子。
楯無はクロウとツーショットを撮れてご満悦のようだ。
「さ~て、今は織斑くんいないみたいだから、いっぱいミキストリくんで撮らせてもらっていいかな?」
「え?じゃあまた私がツーショット撮るの?やった」
「いや~、たっちゃんは良いのが撮れたからもういいよ。やっぱり色々な写真撮らないとね」
楯無はぶーぶーと子供らしく批判するが、薫子は一切それに取り合わない。
「う~ん……じゃあメイドさんとツーショット撮ってもらおうか。それでいい?ミキストリくん」
「いや、私はあまり写真は―――――」
うんうんと頷き、自分でいい案だと考えながら薫子はクロウに尋ねる。
だがあまり写真が好きではないクロウは苦言を呈しようとするのだが、ちゃんと働きながらもしっかりと会話を聞いていたシャルロットたちが詰め寄ってきた。
「―――――撮ろうよ、クロウ!」
「いや、だから私は―――――」
「緊張していらっしゃるのでしたら問題ありませんわ!わたくし、こういうことも慣れていますし」
「そうではなくてだな、私は―――――」
「うむ、嫁とのツーショットか……いいな」
「…………」
「わーい、クーとツーショットだ~」
写真を撮られることが決定したのだった。
◆
「ではクロウさん、よろしくお願いしますわね?」
「うむ」
一人目のパートナーはセシリアだった。
金髪碧眼の彼女は、メイド服も良く似合っていた。
クロウはクロウでもう吹っ切れたらしく、意外と乗り気である。
「そう言えばセシリアは被写体の経験があるのだったな?」
「はい、祖国で何度か雑誌で特集が組まれましたわ」
クロウはセシリアが出ているということで雑誌を買っていたりするのだが、それは秘密にしている。
セシリアは世界的に見てもまだ若い時期から専用機を渡されており、さらに彼女の容姿も優れていることから人気が高い。
彼女が載っている雑誌などは完売してしまうほどだ。
「クロウさんはこういった経験は?」
「いや、私はないな」
クロウは束の世界逃避行に随伴していたのだから、勿論マスメディアの目にさらされることはなかった。
公に出てからもIS学園という盾があったので、写真を求められたことなどなかったのだ。
「そうですか……ふふふ」
クロウの言葉を聞いて嬉しそうに笑うセシリア。
自分の好きな異性の初めてというのは、大概嬉しいものである。
「リラックスしてくださいな、クロウさん」
「む……そうだな」
自分の腕に、自然に腕を絡めてくるセシリアを見てふっと微笑む。
珍しいクロウの笑顔というシャッターチャンスを逃すことなく、薫子は写真を撮ったのだった。
◆
「随分楽しそうだったね、クロウ」
じとーとしてクロウを見てくるシャルロットが、二人目のパートナーだった。
その整った容姿は中性的であるがゆえに執事服も似合うのだが、今のメイド服は彼女の可愛らしさをしっかりと魅せつけていた。
「まあな。セシリアと一緒にいて嫌なわけがない」
「む~~~」
恥ずかしい言葉を臆面もなく言ってみせるクロウ。
耳ざとくそれを聞いたセシリアは、『もうっ、クロウさんったら♪』と言いながらくねくねと身体を揺らしていた。
しかしその言葉に嫉妬してしまうシャルロットは、頬をぷくーっと膨らませながらクロウを睨みつける。
「勿論、私はシャルロットと一緒にいることも嬉しいぞ?」
「も、もう……こんなので誤魔化されないんだからね」
頭にあるレース付きのカチューシャを外してしまわないように気をつけながら、シャルロットの頭を撫でる。
シャルロットは口ではそう言っているが、顔はだらしなく緩んで頭を手にこすり付けている。
まったく言っていることが信用できない。
「く、クロウ!?こ、これ……」
「む……嫌だったか?」
シャルロットは幸せそうに破顔していた顔を、照れた表情に変える。
いきなりクロウが彼女の手を握ったのだ。
「い、嫌じゃないよ!?うん、嫌じゃない!」
クロウに聞かれて、シャルロットは慌てて首を振って手にキュッと力を込める。
暖かく握られた手を見て、クロウも少し手に力を入れた。
「……えへへ」
シャルロットは指を絡ませて、恋人つなぎに変える。
それだけで彼女の顔は心底嬉しそうに見えた。
◆
「相変わらず嫁は大きいな」
メイド服に身を包んだラウラが、大きなクロウを見上げながら言う。
148cmと小柄な彼女は、かなり長身のクロウを見上げなければならない。
しかしこのまま二人で写真を撮ると、まるで大人と子供の微笑ましい写真になってしまいそうだった。
ラウラは、それはそれでいいと思うのだが、やはりここは夫婦として撮ってみたかった。
「お、そうだ!クロウ、私を抱っこしてくれ」
名案だとばかりに手をポンとつき、クロウに上目づかいでお願いする。
普段は軍服風の改造制服を着ているためか冷たい印象を与えてしまうが、メイド服を着た今の彼女はまるで人形のように可愛らしかった。
そんな彼女にお願いされては、断るわけにはいかない。
「むっ、これでいいか?」
「うむっ」
クロウはラウラの膝の裏に強靭な腕を回し、力を少し入れて持ち上げた。
所謂お姫様抱っこである。
彼女は驚くほど軽く、この小柄な体躯で何故あれほど高い戦闘能力を誇っているのか疑問に思えた。
お姫様抱っこされたラウラは、鼻息をふんすと吐いてご満悦のようだ。
「うむ……これからも私を抱っこする権利をやるぞ、クロウ」
「そうか、それは嬉しいな」
無表情の執事と嬉しそうでどこか自信満々な表情のメイドは、結構お似合いのカップルに見えた。
◆
「メイド服も中々いいね~」
眠そうな声とのほほんとした雰囲気を醸し出す一組のマスコット、布仏 本音がくるりと確かめるように一回転してそう言う。
彼女のメイド服は普段着や改造制服のように袖がかなり余っていた。
「うむ、お前は何でも似合うな」
「えへへ~、そうかな~?」
そう言って首を傾げはするが、本音は嬉しそうに笑う。
それだけで癒し成分が分泌されたように感じた。
「ん~?どうかしたの~?」
いつの間にかクロウは本音の頭を撫でまわしていた。
無意識下での行動に、クロウ自身も驚いてしまう。
本音の癒し成分はどれほどの効力があるのか……。
「イチャイチャもその程度にして写真撮らせてねー」
「は~い」
目の前で砂糖を吐いてしまいそうになるほど甘々な空気を作り出す二人に、薫子が少しくたびれた様子でそう告げた。
本音はだぼだぼの袖ごと腕を上げて、元気に返事する。
「むふ~。クー、ぎゅ~」
本音は腕に抱き着くのではなく、直に身体に抱き着いてきた。
ブラをつけているはずなのだが、柔らかい双丘が脇腹で潰れる感触がした。
本音は幸せそうに息を吐き、キュッと抱き着く腕に力を込める。
「……甘えん坊だな」
「クーだけだよ~」
先ほど以上に甘い空気を作り出す二人であった。
◆
「ミキストリくん、休憩入っていいよ」
撮影会が少ししてから、クロウは一組のしっかり者、鷹月 静寐にそう言われた。
「む、そうか。では休憩させてもらうとしよう」
IS学園の生徒に怖がられやすいクロウだが、それでも男ということでそれなりに指名はされていた。
それに運動部からは高い人気があるので、クロウも少し疲れていた。
先ほどまで一夏が休憩に入っていたので、入れ替わりということだ。
一夏はIS学園の大多数の生徒に良く思われているので、今以上の繁盛が期待できるだろう。
「さて、私はあいつを迎えに行かないといけないな」
倍率が、目玉が飛び出るほど高いIS学園に一般人が入れる数少ない機会の一つが、この学園祭である。
IS学園の生徒は一枚の招待券が渡され、それを外部の人間が渡されて学園に来ると中に入れるのだ。
クロウも例にもれず招待券をもらい、ある人物に渡していた。
学園の校門で待ち合わせをしているので、彼はそこに向かって歩いていった。
◆
IS学園の正門は、生徒や招待客でいっぱいだった。
クロウはそこに行き、自分が招待した人物を探す。
人が大勢いるので時間がかかると思われたが、意外に早く見つけることができた。
「……なんだ?その恰好は……束」
「あ、クロくん!」
そう、クロウが招待した人物は、世界の注目の的となっている篠ノ之 束だった。
機械のウサ耳。
目じりが下がっていてのんびりとしているが、とても整っている顔。
常識を逸脱したファッションセンスの服で、豊満な肉体を覆い隠している。
いつも通りの彼女の姿だが、一部分だけおかしいところがあった。
「その鼻眼鏡はなんだ?」
彼女の整った容姿を丸潰しにしている鼻眼鏡。シュールである。
「ん?これ?これをつけると、他人には違う人物に見られる優れものだよ」
今の束は、他人から見れば篠ノ之 束として見られることはなく、普通の一般人に見えるそうだ。
確かに束がへらへらと普通に現れていたら、大パニックになることは間違いなかっただろう。
しかし相変わらず束の科学力はチートである。
何でもないように言っているこの鼻眼鏡も、どこかの国に見せつければ大金に変わる。
「ふむ、では別に隠れる必要はなくなったな」
「おうとも!束さんとしっぽり濃厚なデートにしようではないかぁ!」
クロウの腕に抱き着き、うおー!と拳を握って天に突き上げる束。
彼女も中々クロウに逢えないものだから、今この瞬間が楽しくて仕方がなかった。
クロウはなによりもむにむにと腕に当たって形を変えまくっている胸の感触を愉しんでいた。
「さて、では適当に回るとするか」
「おー!」
◆
『芸術は爆発だ!』
某日本の有名な芸術家の名言が書かれた紙が貼られている。
そこは美術室で、クロウと束はそこで足を止めた。
「ねえねえ、クロくん。ここ何するところ?」
「いや、知らないな。入ってみるか?」
クロウがそう尋ねると、束はコクリと頷いた。
嬉しそうにしている束を見て少しほっこりした気分になりながら、クロウは教室の扉を開いた。
「いらっしゃいませー。ここでは爆弾解体ゲームをやっておりまーす。あ、ミキストリくんじゃーん」
呼び込みをしていた生徒がクロウに気づき、二人の元に近づいてくる。
彼女はどうやら文化部では珍しく、クロウに対して偏見を抱いていない人物のようだ。
「ほう、爆弾解体ゲームか……」
「うん、そう。一回やっていく?」
はいと差し出された爆弾……もどき。
とりあえず受け取ったクロウだが、束は心底つまらなさそうにしていた。
「やってみるか?」
「えー……私がこんなのやったらゲームにもならないよ」
彼女からすれば、高校生のお遊び目的で作られた時限爆弾など、遊びにすらならない。
軍隊が使用している超難解な爆弾でさえ、彼女は簡単に解体してみせるのだから。
束は何か絵画でも展示されているのかと思って入ってみたのだが、どうやら悪い方向に裏切られたらしい。
「まあ遊びだと軽く考えてしてみろ。せっかくだしな」
「うーん……まあいっか。クロくん、貸して」
クロウから渡される前にパッと奪い取って、店員に渡されたペンチをカチカチと音を立てる。
一瞬爆弾の全体を見ただけだが、それだけで束は爆弾の構造を理解した。
「やっぱりつまらないなぁ」
複雑怪奇に絡まり合う無数の導線から適切なものを選び、迷った様子もなくそれを断ち切っていく。
束はふわ~と欠伸しながら、それでも確実に爆弾を解体していった。
「さーて、最後に切る導線はどっちかなぁ」
「うそ……こんなに早く……」
束は残った赤と青の二つの導線を見ながら、へらへらと笑っている。
口では迷っているようなことを言っているが、実際にはまったく困っていない。
美術部員はポカンと口を開けて、束を見ている。
勿論ゲームだからそういった知識がある者なら解体できる程度の難易度なのだが、一分も経たないうちに解体寸前まで持って行かれたことが信じられないようだ。
「うーん、これは運しだいの選択ってやつかぁ」
この最後に残った導線のどちらかを選べば解体完了で、一方は爆発だ。
ここは本当に運なのだが、束ほどのチートになれば外部から操作して無力化することは朝飯前だったりする。
まあしかしあくまでも遊びなので、束もそんなことはしない。
「(さてと、こんなつまらない遊びさっさと終わらせて、クロくんとまたデートの続きだ)」
そう考えて束は適当に選んだ赤の導線の方にペンチを持って行く。
だがあることに気づいて、束はピタリと動きを止めた。
「(あれ?待てよ私。もしこれがクロくんと私の運命の赤い糸みたいなものだとしたら、これ切ったら最悪じゃない?)」
天才と馬鹿は紙一重と言うが、今の束は馬鹿になっていた。
赤い糸どころか、赤い導線なのに……。
しかし一度考えたこの思考を取り除くことは難しかった。
「(ええい、んじゃ青を切ればいいだけの話だよ!)」
クワッと目を見開いた束は、勢いよく青の導線を断ち切った。
そしてそれと同時に響き渡るアラーム。
世界最高の頭脳を誇る天災が、高校生が遊びで作った爆弾に敗れた瞬間だった。
◆
「……納得できない」
クロウと一緒にいるときはいつもニコニコ笑顔な束が、今は珍しくふくれっ面をしていた。
しかし理由は大したことではなく、ただ爆弾を解体されなかった美術部員がドヤ顔で束を見ただけである。
勿論彼女たちも束と分かっていたらそんなことは決してしなかっただろうが、今は不思議鼻眼鏡のおかげで誰も彼女を束として見ていないのだ。
意外とプライドの高い束は怒り心頭で、もう一度リベンジしようとしていたのだが、クロウが引っ張って連れ出した。
「そうむくれるな。あそこにある喫茶店に入るぞ」
「む~」
クロウに手を握られて歩き出す束。
ぷんすかと怒っている彼女だが、クロウの手を振り払うことはしなかった。
彼らが向かったのは一年二組。つまり鈴がやっている中華喫茶だった。
「いらっしゃいませ……ってクロウ?随分早いわね」
「先ほど休憩になってな。少し邪魔することにした」
クロウをもてなしたのは鈴だった。
一組に来た時のように扇情的なチャイナドレスで頭はシニョンと呼ばれるボンボン。
今は接客をしているので、お盆を持っていた。
「……あんた、また新しい女に手を出したの?」
クロウが連れている束を見て、鈴はジロリとクロウを睨みつける。
正直今でも多くの強敵ライバルがいるので、新たなライバルは御免こうむりたいところであった。
「…………」
クロウが無表情ながらも必死の言い訳をしている中、渦中の人物である束は不干渉を決め込んでいた。
彼女からすれば、鈴だって他人。はっきり認識できないし、しようとも思わない。
「はぁ……まあ今はこれくらいで許してあげるわ。さ、着いてきて。案内するわ」
とりあえず腹の虫がおさまるほどの不平不満をクロウに叩き付けた鈴は、クラスメイトからの咎める視線から逃れるため、二人をテーブルに案内する。
お冷を二つ置いて行った鈴を見送ると、先ほどまでだんまりだった束が饒舌に話し始める。
「あれがクロくんのお気に入りの牝?ちんちくりんのくせにうるさかったね。ていうかもうあんなの捨てちゃったら?束さん、クロくんにいっぱいご奉仕するよ?」
「…………」
目のハイライトを消してグッと身を乗り出して、一息に言葉を紡いだ束。
思わずクロウは頬を引きつらせる。
ヤンデレも普通に好みに入るのだが、実際目の当たりにすると少し恐怖する。
「鈴はいい女だ。私から捨てることはありえないな」
クロウはヤンデレの恐怖に直面しながらも、鈴を捨てることはないと言い切る。
彼女は捨てるには惜しすぎるほど魅力的だからである。
可愛らしい整った容姿に、明るく人懐っこい性格。
家事も一通りこなすことができ、特に彼女の作る中華料理は絶品だ。
さらに自分に強く想いを寄せてくれている。
捨てるような要素がどこにあるのだろうか?
「……ふーん」
クロウの言葉を聞いて、束は面白くなさそうに目を細める。
お冷の中に入ってあった氷を口に含み、それを強く噛み砕いた。
◆
束は少し腹が立っていた。
久しぶりに逢えたのに、他の女と仲良くするとは何事か。
彼女はクロウの腕を掴み、グイグイと引っ張りながら歩いている。
いくら束の身体能力が高いといっても、クロウが少し抵抗すれば動かせなくなるので、彼から彼女についていってあげているのだろう。
そんな気遣いが、自分の怒りの炎の勢いを少し弱める。
「(私ってこんな単純だったっけかな?)」
自問してみる。
……いや、クロウには随分と単純だった気がする。
束は思わず吹き出してしまう。
世界各国政府のブラックリストに載っている自分が、まさかこんなちょろい女だったとは。
「(ん~……ここでいっか)」
束は目についた扉に侵入した。
電子ロックがなされていたのだが、束がウサ耳をピクピク動かすとそれが解ける。
一瞬で鮮やかな手口だったので、後ろにいるクロウも感嘆する。
「おい、いきなりどうし―――――」
部屋の中は文化祭の道具の一時的な物置らしく、人はいなかった。
クロウは無理やりここまで引っ張ってきた理由を聞こうとするが、途中で言葉が止められた。
「ん……」
束がガバッとクロウに抱き着き、唇を押し付けたからだ。
唇が触れ合うだけの優しい接吻。
束は腕を首に絡ませながら、何度もそれを繰り返した。
「……どうした?」
口づけの嵐が収まると、クロウは束にそう聞いた。
束はぷいっと顔を背けると、口を尖らせながら話し出す。
「だって……クロくん、久しぶりに私と逢ったのに、あのちんちくりんの貧乳女と仲良くしているし……」
理由は可愛い嫉妬だった。
彼女は大好きな男に構ってもらえなかったことが不満だったのだ。
束の子供らしい拗ねた表情を見て、クロウはドキリと胸が高鳴った。
余談だが、あるチャイナドレスを着た少女が無性に腹が立ったらしい。
「んっ!?」
今度はクロウから唇を合わせた。
今度は舌を絡ませた本物の口づけである。
ぬりゅぬりゅとそれぞれの唾液で濡れた舌が、両者の口内を往ったり来たりする。
「はー、はー……ん、くちゅ、んく、んく」
クロウは口づけをした状態のまま、器用に束の服を脱がしていく。
束も彼の動きに協力し、脱ぎやすく身体を動かす。
彼女がクロウの唾液を飲まされているころには、ワンピースが脱がされていた。
束は流し込まれる唾液を全て飲み干すと、まだ欲しいと彼の口内を吸引して唾液を飲み込む。
「ん、んぅ……」
口づけを続けながら、クロウは自分にさらされた大きな乳房に手を伸ばす。
大きな手でそれを下から優しく持ち上げ、少しだけ動かす。
すると柔らかい乳肉がたぷたぷと波打って、卑猥な情景が出来上がった。
敏感な束の身体は、時折ピクピクと震えていた。
クロウは束の淫靡な肢体を味わうため、唇を離す。
「……あっ、ダメだよ!んっ!」
しばらく口づけされていた感触の余韻に浸っていた束は、はっと意識を取り戻すとまたクロウの唇に吸い付いた。
ガバッと勢いよく抱き着きながらの接吻だったので、歯と歯がかち合いそうになった。
「なんだ?今日はやけにキスが好きだな」
「クロくんは束さんのものだってマーキングしとかないとね」
クロウの唇だけでなく、顔中をペロペロと舐めながら束はそう言った。
彼女から数多の真っ赤なハートマークが出ているように幻視する。
クロウは大人しく顔中を舐められている間、Fカップの巨乳をモニュモニュと揉みしだいていた。
「ふむ……なら準備はお前がしてみろ」
「あ……」
クロウは束の抱き着いてくる腕をつかむと、それを彼女の股間に導く。
誘われるがままに手を陰部に当てると、すでにそこは濡れており、くちっと小さく音が鳴る。
「ふぅ、ふぅ、ん……ふっ」
束は接吻を続けた状態で、陰部をまさぐる。
くちくちと厭らしい水音が聞こえ出し、それに合わせるように彼女の身体も震えた。
彼女は陰部をまさぐりながら、今までどんなことをされてきたかを思い出していた。
機械のウサ耳をいつもつけているからとお尻にウサギの尻尾を模した性具を突っ込まれて、その状態のまま奉仕をさせられたこと。
尻穴をクロウに捧げたとき、初めてなのにもかかわらず盛大に絶頂してしまったこと。
四つん這いにさせられ、一日中獣のように犯されたこと。
「あっ、んっ、あっ」
そんなことを思い出しながら陰部を弄っていると、とめどなく愛液が漏れ出してきた。
たまに乳首を摘ままれると、弱い電流が流れて気持ちが良かった。
「よし、そろそろ
「うん、いつでも束さんはおーけーだよ」
仰向けに寝転がり、両手を広げてクロウを迎え入れる体制を作る。
にっこにっこと幸せそうに笑う束は、美しい容姿も相まってまるで女神のようだった。
それを今から犯すと思うと、男根がさらにいきり立った。
「あ、あ、あ、あ~~~」
ゆっくりと男根を挿入した。
ぬる~~っと体内に入り込んでくる異物を感じ取って、短い喘ぎを漏らす。
重力で少し潰れた乳房をギュっと握られると、ゾクゾクとした快楽が脳を犯した。
「んっ、クロくんのはいつも大きいね」
「束ほどの女なら誰でも大きくなる」
そう言うと束は嬉しそうに『わー♪』と声を上げて、覆いかぶさってくるクロウの身体に身体全体を精一杯使って抱き着いた。
クロウは長いストロークのピストンをする。
抜くときは膣肉が外にはみ出すほど吸い付いてきて、突っ込むときはさらに奥に誘い込もうと絡みついてくる。
「あんっ!あっ、んっ!んんっ」
手を絡み合わせて、それぞれの体温を感じる。
男根を出し入れすると、陰部からは愛液がヌッチヌッチと粘っこい音を立て、豊満な乳房がぷるぷると柔らかそうに揺れる。
腹が彼女の柔らかい肉体に当たってパン!と音がするほど腰を強く突き入れると、眉根を切なそうに下げる。
子宮が突き上げられると、目を強く閉じて快楽に耐える。
「んはぁぁぁぁぁぁ……!」
体位を変えるために束の身体を動かすと、彼女は搾りだすような声を漏らす。
子宮がぐちゅりと押しつぶされて、強烈な快感が束を襲った。
「束、今からもっと気持ち良くなるぞ」
「ひ、あ……!うっ!うぁ……」
正常位から後側位になると、今まで当たらなかった場所に亀頭がこすり付けられる。
ぐりぐりと膣肉を押し広げるそれを感じて、束は声を漏らす。
今の束は、クロウの軽口に答える余裕はなかった。
しかしこれ以上の快楽を得られるという期待から、ぞくぞくと身体に淫靡な電流が走った。
「やんっ!あっ、はぁっ。これ以上気持ち良くなったら、んっ、束さん、馬鹿になっちゃうよぉ……!」
束は口ではそう言っているが、後ろに手を伸ばして受け入れるようにクロウの首に絡みつけていた。
クロウは束の片足を持ち上げて、男根を入れやすくする。
汗の浮かんだ尻に腰が当たって、パン!パン!と音が響く。
肉感的な肢体はガクガクと小刻みに震え、大きな乳房は重力に従って横に形を崩れさせていた。
絶頂が近いのか、膣壁が男根をきゅうううっと締め付けてくる。
「ひんっ、ひぅっ!」
愛液の飛沫を結合部から飛び散らせながら肉厚のある太ももをさすってやると、束は面白いように反応した。
クロウとの逃亡生活で色々な性感帯を開発されてしまった束は、彼ならどこを触られても快感を得ることができた。
クロウは束の快楽に歪んだ顔を自分の方に向かせると、嬌声を上げ続けるその口を塞いでしまった。
「ふっ、んっ、んっ!んぅ―――――!!」
すると束の身体はビクンと一度大きく震えて絶頂した。
束はその快楽に耐えるようにクロウの身体に手を回し、そこにギュウっと力を込めた。
クロウも束の名器に搾り取られそうになるのを防ぐため、彼女のFカップの乳房を握って気を紛らわせる。
束は足先までピーンと伸ばす。
「ふぅ……」
クロウは搾り取られそうになった精液をこらえることができて、一つ息をつく。
しかしこの間にも束の膣内は精液を得ようと、膣壁をぎゅっぎゅっと収縮させて男根を刺激している。
「っ~~~―――――……!!」
ぐぐぐっと身体全体に力が入っていたのが、ゆっくりと抜けていく。
束は『はぁ……』と艶っぽいため息を漏らすと、完全に身体から力を抜いた。
「気持ち良かったか?」
「うん、さひこー♪」
クロウが尋ねると、束は幸せそうに笑いながらそう言った。
口の中に指を入れると、それをくちゅくちゅと舐めはじめる。
クロウは先ほど顔中を舐められたお返しだと、彼女の端正な顔を唾液で汚していく。
束はクロウの身体に抱き着き、身体全体で愛しい男を感じた。
「次は束さんが上ね?ん……」
性欲の強い兎は、一度の強い絶頂ではまだ物足らない。
クロウを下に寝かせ、自分は彼の上に覆いかぶさった。
豊かな乳房が垂れて、クロウの厚い胸板にぺとっと密着する。
束が男根をゆっくりと膣内に埋めていくのを促すように、彼はむっちりと肉のつまった尻を撫でた。
「―――――♪」
男根の全てを膣内に収めると、彼女はクロウに抱き着く。
そして自分を気持ち良くしてくれる異物の感触に、大きくぶるっと震えた。
「ん、ちゅっ、ちゅっ」
束はまるで大好きなご主人様に甘えるペットのように、クロウの顔中に口づけする。
顔中絶え間なく口づけすると、次は口に接吻する。
ニュルニュルと舌を絡ませ合う。
口づけしながら、束は腰を振りだす。
柔らかい肢体がびたびたと押し付けられて気持ちが良い。
「あむ、あむ」
口づけに満足すると、束はクロウの下唇を自分の唇で挟んで食みだした。
ちぅちぅと吸いつきながらの甘噛みだった。
「んっ!あっ、あっ!」
固くなった桃色の乳首がクロウの胸板にピトっと触れる。
ぐぷぐぷと男根を出し入れすると、強い快感が生じて腰を振るのを止めることができない。
「ん、ちろちろ、ちゅう」
クロウは腰を振るのを止めさせるため、束を自分の胸板に抱き寄せる。
しかし束はそうされると胸板に唇を押し付けはじめた。
乳首もてらてらと唾液で光るほど舐めた。
「んふっ、気持ちいい?クロくん」
束は乳首を舐めながら、上目づかいでクロウを見つめた。
その目は普段、彼女の本性を表すかのように濁っているのだが、今の目は淫欲でドロリと濁っていた。
それを見ていると、クロウも我慢ができなくなった。
「うひゃぁぁっ!?」
それまで好き勝手させていたが、自分から男根を奥深くまで突き刺した。
かなり深く突き刺さった男根は、子宮にゴチュンと体当たりする。
深く突き刺されて、束の身体はビクンッと震え、量感のある乳房がプルッと波打った。
「あんっ、あ、んっ!あっ」
身体の上に乗る束を尻に手を添えてユッサユッサと揺らして、男根で膣内を擦る。
太ももにたぱんたぱんと柔らかい尻肉が当たる。
束の目はドロドロに濁っており、快楽を得ることしか考えていないように見えた。
「あぁぁぁっ、あっ、あっ!あぁぁぁぁっ!!」
クロウの突き上げる速度が速くなる。
束も尻を落とす間隔がだんだんと狭くなっていく。
パン!パン!と肉同士がぶつかり合う音が激しい。
「ひぁんっ、あぅ!あっ、あっ!!」
束は送られてくる強い快楽に耐えられなくなり、仰向けに倒れこもうとする。
だがクロウは手を胸に伸ばして、突き出されたFカップの両乳房を掴んで倒れないようにした。
ガクンガクンと危ない痙攣の仕方をしているが、身体に叩き込まれた性技は無意識に行っており、射精を促すように腰を淫靡に揺らしていた。
「どこに
絶頂が近くなっていたクロウは、自分の上で淫らな姿をさらす牝を見ながらそう言った。
聞いている間にも束は腰を動かしている。
「あっ、あっ、な、
束はそう絶叫し、腰を一層激しく振り始める。
肉にぶつかる音はパチュン!パチュン!と大きくなり、結合部は大量の愛液のせいでぐっちょぐっちょと厭らしい水音を立てている。
「ふぁぁぁぁぁぁっ!!」
ドクドクと大量の精液が流しこまれた。
束は腰を完全に下ろして、結合部を密着させて一番深いところでそれを受け取った。
膣内を駆け上る精液は子宮内にたどり着き、そこを白濁液で満たしていった。
「子宮が吸い付いてくるぞ」
亀頭にへばりついたそれは、もっと出せと吸い付いてくる。
そうされると射精が中々収まらず、大量の精液が束に注がれた。
「はぁ……あ、は……お腹いっぱぁい……」
そう言った束の顔は、とても満足そうに笑っていた。
◆
「ミキストリくん、これお願い!」
「了解した」
束との学園祭デートのあと、クロウは一組に呼び戻されていた。
一夏には及ばないが、運動部系に意外と人気のあるクロウだった。
束はあの後ニコニコしながら帰って行った。
どういう原理なのか、彼女の肌も普段の不衛生な生活をしていたから荒れていたのだが―――それでも容姿は優れていた―――つるっつるの赤ちゃん肌になっていた。
「…………」
今の時間帯はクロウ目当ての客が多く、彼はやっと解放されて一息ついた。
IS学園の生徒は平均的に女子のレベルも高いので話していて楽しいのだが、何人もの客を相手するのは疲れた。
一夏はクロウの数倍の客を接客しているのだから、彼の疲労度はかなり高くなっているだろう。
まあしかし代わってやることもできないので、忙しそうに動き回る一夏を横目で見ていた。
「お疲れ様、ミキストリくん」
「む?鷹月か」
ボーとしているクロウに飲み物の入ったコップを渡しながらそう言ったのは、一組のしっかり者こと鷹月 静寐だった。
クロウはそれをありがたく受け取り、飲み干した。
「この喫茶店、大盛況ね」
「うむ、お前が仕切っているおかげだな」
「ううん、ミキストリくんと織斑くんのおかげよ」
静寐の言う通り、一組の喫茶店は大成功だった。
今の所、IS学園内で最も盛況な催し物だろう。
「あ、ミキストリくん、休憩に入ってもいいわよ」
「どれくらいだ?」
「うーん……一時間くらいしか上げられないかな」
まあ束との時間で大分店を空けてしまっていたので仕方ないだろう。
逆に言えば一夏などはほとんど休憩がない。
人気ゆえの忙しさなので、彼も嬉しいに違いない。違いない。
「ふむ……」
せっかくもらえた休憩時間なので、クロウは誰かと行動しようとする。
しかし自分のお気に入りの女性は皆忙しそうに動き回っているので、声をかけることがためらわれた。
「あ、クロウ!休憩もらえたの?」
しかたないので一人で出て行こうとしたところを、シャルロットに止められた。
他のメンバーが忙しそうに動き回っているとき、シャルロットはクロウの休憩を耳ざとく聞いて接触してきたのだ。あざとい。
「ちょっ……シャルロットさん、ずるいですわ!」
「僕はちゃんと鷹月さんに許可もらったよ?」
クロウと学園祭デートをしようとするシャルロットに、お盆を持ったセシリアが声を上げる。
しかしシャルロットは賢く、すでに根回しはすんでいた。
鷹月さんはクロウの上半身裸の写真なんてもらってない。本当に。
「よし、だったら私も休憩だ」
「ダメよ、ボーデヴィッヒさん。あなたにはデュノアさんが抜けた穴を埋めてもらうわ」
「なっ!?よ、嫁ぇぇぇぇぇ……」
クロウの方にスタスタと歩いてきてクロウとシャルロットの間に乱入しようと試みたラウラだったが、静寐に首根っこを猫のように掴まれて引きずられていった。
手をこちらに伸ばして涙目になっている姿は、クロウのS心をくすぐった。
「ね、クロウ。僕と学園祭まわろ?」
上目使いでクロウを見やってデートに誘うシャルロット。あざとい。
「うむ、望むところだ」
当然クロウも断るはずがなく、それを嬉々として受け入れた。
それを聞いたシャルロットは嬉しそうに笑い、クロウの腕に抱き着いた。
「つ、次は是非わたくしと―――――!」
一組の教室内からそんな言葉を背に受けつつ、二人は歩き出したのだった。
◆
「でね、皆そろそろ部活入ろうかなって言ってるんだ」
「ほう」
今の二人の話題は、よくクロウと一緒にいるシャルロットたち専用機持ちが、部活に入るかもしれないというものである。
彼女たちは総じてスペックが高いので、どの部活に入部してもそつなくこなすことができるだろう。
「シャルロットはどの部活か決めているのか?」
「う~ん……料理部かな。レパートリーも増やしたいし」
顎に手を当てながらそう答える。
彼女の料理技術は高く、たまにクロウに作って食べさせているのだが、彼からも太鼓判を押されている。
しかしシャルロットの料理のレパートリーは洋食が多く、和食が少なかった。
「今料理部が日本食を作っているんだって。そこに行ってもいいかな?」
「勿論だ」
行き先の決まった二人は、料理室へと向かって行った。
調理室に近づいていくと、空腹を加速させるいい匂いがしてきた。
中に入るとクロウとシャルロットを迎えたのは色々な和食だった。
特にクロウの目を引き付けたのが肉じゃがだった。
「うわぁ……美味しそうなのがいっぱいあるね」
シャルロットはキラキラとした目で料理を見ていた。
料理する身としては、他人がつくった料理も興味があった。
「お、ミキストリくんにデュノアくん!いや~、来てもらえて嬉しいなぁ」
料理を見ていた二人に近づいてきたのは、この料理を作った料理部の部長だった。
クロウの他を威圧する風貌もどこ吹く風で、気さくに話しかけてきた。
「執事とメイドだぁ。私も一組に行こうかな」
部長は二人の着ている衣装を見てそう言う。
制服に着替えないで出てきたので、服もそのままだった。
道中やけに視線を感じると思っていたが、そういうことだったのだ。
「はい、是非来てくださいね」
シャルロットは部長にそう言ってニッコリと笑った。
金髪メイドの美少女の笑顔は、向けられていないクロウの心をも穿った。
「おぉう……そんな笑顔を見せられたら行くしかないじゃないか。さて、何か食べる?」
シャルロットの人たらしスマイルを直接受けた部長は頬をうっすらと赤らめて、それを誤魔化すように料理を勧めた。
同性でさえ魅了する悩殺スマイルである。
「ふむ……では私は肉じゃがをもらおう」
「う~ん……じゃあ僕はきんぴらを」
「はいは~い」
クロウが二人分の料金を支払おうとしたのだが、それに納得しなかったシャルロットが強引に自分の分の金額を支払った。
そういうところは頑固なシャルロットであった。
二人は部長からそれぞれ小皿を受け取る。
「む、美味いな」
「うん、これも美味しい」
「ほんと?ありがとね」
二人の感想を聞いて、部長は嬉しそうに微笑んだ。
クロウは米が欲しいと思いながら、パクパクと肉じゃがを食している。
「クロウは肉じゃがが好きなの?」
「そうだな、好きだ」
無表情だが、深い付き合いのシャルロットは雰囲気でクロウが喜んでいるのを感じ取ってそう聞いた。
肉じゃがはシャルロットがまだ作れない料理の一つである。
「ほら、食べてみるか?」
「え、えぇっ!?」
クロウは箸でジャガイモを挟むと、それをシャルロットに向けた。
何を求められているかわかったシャルロットは、照れから声を大きく荒げてしまう。
嬉しいのだが、近くで興味津々に見つめてくる部長がいるので恥ずかしい。
だが断ってクロウに嫌な思いをさせる方が嫌だった。
「あ、あーん……」
シャルロットは目を瞑って、まるでひな鳥のように口を開けた。
クロウは口の中にジャガイモを置く。
「お、美味しいね」
もぐもぐとジャガイモを咀嚼してからそう言った。
確かに美味しく味付けされていたのだが、嬉しさと恥ずかしさであまり味が分からないシャルロットであった。
◆
「ラウラは茶道部か?」
「うむ、日本の文化は非常に興味深いからな」
シャルロットとの学園祭デートを終えたクロウは、帰ってくるとラウラに引っ張られて外に出ていた。
セシリアが悔しそうにしていたのは言うまでもない。
「しかし人が多いな……」
ラウラの言う通り、廊下には学園の生徒たちであふれていた。
一夏のいる一組の近くだからか?
しかしそうなると小柄な体躯のラウラは、人の波に飲み込まれそうになる。
ドイツの軍人で鍛え方が違うラウラは身体能力の高さでは負けないが、この圧倒的数の差ではなすすべもない。
「ラウラ、手を貸せ」
「な、なっ!?」
クロウはラウラの小さな手を握り、自分の巨体で道を作っていく。
後ろにラウラをついてこさせているので、彼女はクロウの背中に隠れて人ごみに当たることはなかった。
「ふむ、抜けたな。……ラウラ?」
ラウラはクロウの呼びかけにも応えず、ただじっと自分の手とつながったクロウの手を見ていた。
自分よりはるかに大きな手で、手のひらは武骨で固い。
ラウラも軍用ナイフなどを振るうので手は固くなっているのだが、それでも女性特有の柔らかさは取れない。
自分とまったく異質な手は、握っていると幸せな気分になれた。
「ラウラ?」
「ど、どうした」
二度目の呼びかけにはラウラも応えた。
「いや、反応がないからどうしたのかと思ってな。では茶道部に行くか」
「あっ……」
そう言うとクロウは手を離し、スタスタと歩いて行ってしまった。
ラウラは名残惜しそうに手を見た後、クロウの後に続いた。
本当はもっと手をつないでいたのだが、自分の性格上うまく言えなかった。
「(くっ……シャルロットのような性格だったなら……)」
ラウラが思い出すのは、あざとくてしたたかな親友の姿だった。
彼女なら自然にクロウと手をつなぐことができるだろう。
しょぼんと落ち込みながら歩いていたラウラの目の前に、クロウの大きな手が差し出された。
「ど、どうした?」
「いや、お前と手をつなぎたくなってな。手をつないでくれないか?」
女性の機微に意外と察せられるクロウは、ラウラがなんとなく何を思っているのかを察していた。
勿論クロウも彼女の性格は知っているので、自分から声をかけたのだ。
「う、うむ!嫁がしたいというのなら吝かでもないぞ!」
口では偉そうに言っているが、パァァァっと擬音が付くほどの笑顔を見せて小さな両手でクロウの片手を握っている姿は、素直じゃない子供のようだった。つまり可愛い。
「あ、いらっしゃーい。メイドさんと執事くんの珍しいお客様ね」
茶道部の部室に行くと、和服を着た部員が二人を迎え入れた。
畳が敷かれた室内に案内され、そこに正座で座った。
どうやら茶道部は抹茶の体験をしているらしく、二人に茶菓子を渡してきた。
「ラウラは正座が大丈夫みたいだな」
クロウは茶菓子を受け取りながらラウラに話しかけた。
彼が思い出すのは臨海学校の時のセシリアだ。
彼女は正座ができないにも関わらず、クロウと一緒に居ようとしたので、大きな苦痛を味わっていた。
だが正座しているラウラに苦しむ様子などは見られなかった。
「無論だ。この程度の苦痛、拷問訓練に比べれば屁でもない」
「……そうか」
何か違うような気がしたクロウだが、茶菓子を食べることで気にしないようにした。
ウサギをかたどった白あんの茶菓子だった。
「うむ、うまい」
あまり甘い物を好まないクロウだが、これはお気に召したようである。
茶菓子を食べると部員から抹茶が渡された。
「う、む……美味い」
ラウラも茶菓子を食べたようで、口をもごもごと動かしていた。
ただウサギを模した茶菓子を食べることが心にダメージを与えたようで、少し目の端に涙が溜まっていた。
その後二人で苦みのある抹茶を飲み、二人は部室を出た。
「ラウラが茶道部に入ると、当然お前も和服を着ることになる」
「?そうだが……」
いきなり話し出したクロウを見上げて、こてっと首を傾げる。
クロウの頭の中では、黒を基調とした和服を着たラウラの姿があった。
長い銀髪は黒に映えて、片目が眼帯というのも何かそそられる。
「お前の和服姿を見てみたいな」
「っ!?そ、そんなのいつだって見せてやるさ……」
◆
「満を持しての登場ですわ!」
「……どうした?」
腰に手を当て、胸を反らせて大きな声を出すセシリアに、クロウもたじたじだ。
ラウラと一組に変えると、今度はセシリアに引っ張り出されたのだ。
「さ、クロウさん。往きますわよ!」
「うむ……」
普段のおっとりとしていて常に優美な彼女の強引な姿勢に、クロウも面を喰らっている。
だが少し拗ねているセシリアが可愛いのも事実で、クロウはしっかりとセシリアをエスコートした。
二人で歩いていると、どこからか心地よい音色が聞こえてきた。
「これは……ヴァイオリンですわね」
「ふむ……行ってみるか?」
「ええ」
ヴァイオリンを弾けるセシリアは、今の音色で奏者に興味を持った。
それを見たクロウは、彼女を音楽室に連れて行った。
セシリアの実家が名門貴族ということもあって、彼女は小さなころから色々な習い事をしてきた。
その中の一つがヴァイオリンであり、その腕前は大きな大会で賞ももらっているほどだ。
「失礼しますわ」
小さく声をかけながら、セシリアとクロウは中に入った。
そこにはちょうどヴァイオインを引き終わった様子の吹奏楽部の部長がいた。
「お、いらっしゃい。体験していくかい?」
ニッコリと人のよさそうな笑顔を浮かべて、二人に話しかける。
中に人はおらず、あまり盛況はしていないようだ。
色々な楽器が並べられており、ここでは楽器の体験ができるようだった。
「先ほどヴァイオリンを弾いていたのはあなたですか?」
「あれ?扉が開いちゃってたかな?ごめんね、暇だったんだ」
この音楽教室は当然防音設備が整えられている。
今回はたまたま扉が少し開いていたから聞こえたのだった。
「いえ、素晴らしい演奏でしたわ」
「そ、そうかな?へへ、ありがとね」
セシリアに褒められて、照れくさそうに部長は笑っている。
素人のクロウはあまり上手かどうかは分からなかったので、大人しく黙っていた。
「ヴァイオリンならセシリアも弾けたな?」
「ええ、淑女の嗜みでしてよ」
「それなら弾いてみてよ。私も他の人の演奏を聞いてみたいし」
ぐいぐいと先ほどまで自分が弾いていたヴァイオリンを、セシリアに押し付ける部長。
やっと回ってきた学園祭デートなのに、演奏して時間を潰してしまうのがもったいなく感じてしまい、ヴァイオリンを受け取るのを渋るセシリア。
「うむ、私もお前のヴァイオリンを聞いてみたいな。期待している」
「そ、そんなこと言われたら……引き受けるしかありませんわね」
愛している異性に期待しているなんて言われたら、その期待に応えたくなってしまう。
まあクロウとの関係は深いのだから、二人きりのデートはこれから先いくらでもできるだろう。
そう考えて、セシリアはヴァイオリンを受け取った。
「……では弾きますわ」
セシリアの奏でる音色は、本当に美しかった。
音楽に関しては素人なクロウでさえ聞き惚れ、相当の腕前を持つ吹奏楽部部長も目を閉じて聞き入った。
彼女が奏でるヴァイオリンは音楽室の外にいき、たまたま近くにいた生徒たちの耳に入る。
それを聞いた生徒たちは自然に音楽室へと集まっていた。
そうしてどんどんとセシリアのヴァイオリンを聞く生徒たちが増えていき、最終的には人がほとんどいなかった音楽室が、多くの人であふれかえっていた。
「―――――」
セシリアがヴァイオリンを弾くのを止めた。
すると大気が割れんばかりの拍手が響き渡った。
それを受けて、セシリアはスカートを摘まんで優雅にお辞儀したのだった。
◆
「で、次はお前か」
「うい~」
クロウが声をかけると、本音は手を上げて応えた。
本音も喫茶店の衣装であるメイド服なのだが、彼女の袖はいつも通り長かった。
それで食品をうまく運べるのか疑問だが、問題にはなっていないので大丈夫なのだろう。
「さて、お前は行きたい場所があるか?」
「う~ん……私は屋上に行きたいな~」
尋ねて返ってきた場所が思っていた斜め上をいっていた。
屋上に何かあったかと頭をひねる。
「いや~、いっぱい働いた暑くなっちゃって~。風が気持ちよさそうなところがいいな~って~」
本音たちが着用しているメイド服はあまり通気性には優れていなく、中に熱がこもってしまう。
本音も珍しく頑張っていたので、汗を垂らしていた。
「分かった。手をつなぐか?」
「あ~、つなぎたいけど~、今は遠慮~」
自然と手を取ろうとしていた自分を押さえつけ、本音はそう答えた。
彼女が断った理由は、勿論汗である。
ひょうひょうとした性格の本音も、クロウのことが大好きな乙女である。
汗の匂いを嗅がせるのは嫌だった。
クロウもしつこく食い下がらず、屋上へと向かって行った。
「うわぁ~……風が気持ちいい~」
屋上に出ると夏の終わりの爽やかな風が吹いていた。
それは本音の火照った体を冷やしていく。
しかしいつもの全身着ぐるみパジャマの方が暑そうだが……。
「ふぅ……」
クロウは息をついて地面に座る。
お気に入りの彼女たちとの学園祭デートは楽しかったが、それなりに歩いていたので少し疲れていた。
クロウも風を気持ち良く感じながら、ボーと空を見上げる。
「クー、疲れた~?」
「うむ、まあ少し歩いたからな」
「ん~……じゃあ膝枕してあげよう~」
地面に正座して、柔らかそうな太ももをペチペチと叩いてクロウを誘う。
地面はコンクリートなのだから固いはずなのだが、本音はニコニコと笑っている。
当然クロウも断る理由などないので、本音の膝枕に頭を乗せた。
「うむ……柔らかいな」
「あはは~、クーが子供みたいだ~」
クロウの頭を優しく撫でている本音の表情は、慈愛に溢れた女神のよう……にも見えなくもない。
今はそう見えるほどに可愛らしく美しいのだが、普段が惰眠をむさぼり仕事をサボるなどのだらしなさなので断言できない。
「……少し眠くなってきたな」
「寝てもいいよ~?」
「そうか……では少し寝るとしよう」
クロウは言うとすぐに目を瞑り、穏やかな寝息をたてはじめた。
基本的に彼は眠りが浅い方で、何かあればすぐに起きられるようにしている。
だが本音の膝枕で寝ている今は、心から彼女を信頼しているせいか、深い眠りに落ちていた。
「うーん……デートもいいけど~、これも中々いいかも~」
本音はいつも以上にほにゃりと顔を崩しながら、クロウの頭を撫で続けたのだった。
クロウと本音がそんな穏やかなひと時を過ごしていたその頃、IS学園のある場所では非常にシリアスな場面があったりした。
「ふふふっ。さーて、お姉さんもさっさと仕事終わらせてクロウのところに行こーっと」
……いや、そうでもなかった。
遅くなりました。
でも二万字超えるほど書きました。
だから許して?(幼女がお願いしていると妄想してください)