※この作品はR-18です。

変な男性操縦者   作:ハーレム王

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行事は大体中止になる

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「くぅ……何故トイレに行かせてくれない!?」

 

むきゃーと怒るラウラ。

よく早朝にクロウがいるベッドに侵入するほど羞恥心が欠けている彼女だが、小便を漏らすのは恥ずかしかった。

しかもそれを飲まれたのだ。恥ずかしさも倍増である。

 

「うむ、すまん」

「……おい、謝罪をしているときにそれをこすり付けるな」

 

クロウの気持ちがまったくこもっていない謝罪に、ラウラはジト目で見やる。

固くいきり立った男根を、濡れ濡れになった陰部にこすり付ける。

膣外に漏れ出た愛液はヌルヌルとこすり付けられる男根を濡らしていき、すべりをよくする。

 

「ん……あぁ……」

 

秘裂に亀頭をこすり付けると、ラウラは小さな身体を反応させる。

何度も何度も絶頂させられた陰部はかなり敏感になっていた。

 

「つ、あ……ふぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」

 

巨大な男根を全て膣内に沈める。

小さなラウラの体躯の中に大きな逸物が埋まっているのは、何とも背徳的な景観を生み出していた。

 

「うむ……よく締め付けてくるぞ」

「んぐぅっ!んんんっ!よ、嫁専用だからな」

 

男根は隙間がないほど膣壁に密着され、愛液のコーティングを受けていた。

ラウラは犬のように短く断続的な吐息を漏らしながら、とても嬉しいことを言ってくれる。

彼女の身体はこれからの未来のことを予想して、男根を咥えている膣壁をキュウウウウっと収縮させる。

 

「んっ!んぁっ!あっ!んぅっ!はぁっ!!」

 

ズッズッとピストンを開始する。

ラウラの膣は狭くて小さいのだが、すっかりとクロウに開発されており、難なく巨大な逸物を受け入れていた。

しかし小さな身体はどうすることもできず、クロウが腰を振るたびに身体を前後に動かされる。

 

「あっ!あっ!あっ!あっ!あっ!!」

「お前は相変わらず奥が好きだな」

 

ラウラに覆いかぶさり、より奥へと男根を押し込む。

クロウとラウラの身長差で、まるで犯罪現場のように見えてしまう。

 

子宮口をゴンゴンと押されて強い快感を得る。

激しい運動のせいで垂れていたラウラの汗を、ペロリと舐めとる。

 

「~~~~っ!!」

 

身体を強張らせ、ビクビクと小さな震えが発生する。

男根を締め付ける膣圧は、キュウッとさらに強くなり、痛いほどになる。

ラウラはもう何度目かわからないが、また絶頂の快楽を得た。

 

「はっ!んっ!あっ!あっ!お、奥が気持ちいいぃっ!!」

 

正常位から体位を変えて、彼女を持ち上げて駅弁と呼ばれる体位になる。

ラウラの身体はかなり軽く、平均を大きく越える筋力を持つクロウからすれば、まるで羽のように軽かった。

 

ゆっさゆっさと彼女の身体を動かすと、巨大な逸物がさらに奥へと入り込む。

ラウラは口をだらしなく開け、そこから真っ赤な舌を垂らしていた。

 

「あぁぁぁぁぁぁぁっ!!」

 

固く尖った小さな乳首をぎゅっと押しつぶす。

もう片方の乳首は指の腹でコリコリと優しくこねる。

ラウラは大きく口を開けて甲高い嬌声を上げた。

 

「んひぃぃぃぃぃぃぃっ!!」

 

手を下に回して陰核をくりくりと弄る。

ラウラは首を反らせて天井を仰ぎ、強い快感に絶叫する。

 

「あぁぁぁぁぁぁっ!!クロウっ!そこはダメだぁぁっ!!」

 

真っ赤に充血した陰核を弄りながらラウラの身体を上下にゆする。

ズブッズブッと男根が未熟な陰部を貫く。

ラウラの身体はビクビクと面白いように反応した。

 

「あっ!あっ!あっ!あっ!あっ!!」

 

ラウラを下ろして四つん這いにさせ、後ろから猛然と突きはじめる。

片腕を掴んで後ろに引っ張り、腰を打ちだす際の引き縄とする。

ラウラは自由な片手でシーツをぎゅうっと握る。

 

「んっ!あっ!あぅっ!あっ!!」

 

何度も絶頂したせいか、愛液の分泌量もいつもよりかなり多い。

脱水症状になるのではと心配してしまうほどだ。

ただ流石は軍人。体力は他の代表候補生たちよりも幾分か多く、まだクロウからの攻めに耐えられていた。

 

「ふっ、可愛いな、ラウラ。これからもずっとお前を可愛がってやるからな」

「はぁっ!ふぁぁぁぁぁぁぁっ!!」

 

ラウラの頬をれろれろと舌で舐めながらそう囁くと、ラウラは大きな嬌声を上げた。

何度も突っ込まれたことによって少し緩んでいた膣圧が、一気にきつくなる。

 

「ふむ、射精()すぞ。もっと締めろ」

「んっ、んふっ、んっ!わ、わかった……んんっ!だ、射精()してくれ!」

 

クロウの横暴な態度にもラウラは従順に従い、下腹部にグッと力を入れる。

ラウラの頭を持って自分の方に向けさせ、力の入っていない口を塞ぐ。

 

レロレロと小さな舌を絡め取ってしゃぶる。

だんだんと腰を打つ力が強くなり、パンッ!パンッ!と鍛えられて張りの良い尻肉が叩かれて波打つ。

膣内は男根をキュウウウウっと締め付け、射精の瞬間を待つ。

 

「んやぁっ!熱いッ!あぁぁぁぁぁぁぁっ!!」

 

細い腕をがっしりと掴まれ、腰と尻がみっちりと密着する。

そして一番深い場所で、精液を放出した。

 

ドクドクと大量の精液が膣内に流し込まれる。

ラウラも同時に達し、ビクンビクンと身体を震わせる。

びゅーっ、びゅーっと射精の勢いは衰える様子がなく、子宮内をコポコポと満たしていった。

 

「ふむ……まだできるな?ラウラ」

「……ああ、勿論だ」

 

クロウの問いに答えたラウラの顔は、見ただけで発情してしまいそうなほど蕩けてしまっていた。

未発達で男を誘うにはあまりにも未熟な身体だが、全身から色気が醸し出されている今ならどんな男でも堕とせるだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

数時間後、クロウとラウラはまだ身体を押し付け合っていた。

背面座位になり、クロウの巨根を咥えるラウラの陰部。

ヌプヌプと粘っこい音が、密着した二人の陰部から聞こえる。

 

「あぁぁ……また射精()てるぅ……」

 

びゅっびゅっと勢いが強いままの精液が膣内に発射された。

ラウラの反応はだんだんと鈍くなっていき、今ではほとんど反応しなくなってしまっていた。

ただ時折不意打ち気味に強く乳首を摘まんでやると覚醒するので、クロウとしては問題ない。

 

「さて、そろそろ飯に行くか?」

「あへぁ……」

 

クロウは男根を刺したままそう言うが、ラウラは意味のない声を漏らすだけであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「むふぅ……これは存外悪いものではないな」

 

ラウラはご満悦といった表情で、首に回した腕に力を入れる。

散々情事を愉しんだあと、二人は空かした腹を満たすために食堂に向かっていた。

 

幸いラウラの黒いワンピースはあまり汚れていなかったため、そのまま出てくることができた。

だが何度も達した敏感なラウラの身体はうまく立てないほどガタが来ていて、仕方なくクロウにお姫様抱っこされている状態なのだ。

そう、仕方がないのだ。だから怒りの表情を浮かべこそすれ、幸せそうにほにゃっとした笑みなど浮かべていない。

 

「しかしラウラは軽いな。あれほどの筋力がどこにあるのか知りたいほどだ」

「ふふん、鍛えているから当然だ。……というか筋力ならお前の方があるだろう」

 

クロウに褒められて嬉しそうにドヤ顔を決めたラウラは、彼の厚い胸板をペチペチと叩きながらそう言う。

ラウラは勿論クロウの全てを愛しているのだが、一番気に入っているのはガチガチの筋肉である。

力強い男を感じられるのが好きなのだとか……。

 

「ラウラの身体は柔らかくて好きだぞ。中にみっちりと筋肉が詰まっていて素晴らしい」

「ふひゃぁっ!?や、止めろ!先ほどの行為で敏感なのだ!」

 

お姫様抱っこをしている片手で太ももをさするクロウ。

ラウラは顔を真っ赤にして抵抗する。

 

散々攻め立てられたラウラの身体は未だ火照ったままで、少しの刺激でも達してしまいそうになっているのだった。

そんなこんなでイチャイチャしながら歩いていると、いつの間にか食堂についていた。

そこにはちょうど晩御飯を食べ終えて談笑をしていた生徒たちがいて、お姫様抱っこという異様な形で入ってきた二人を見て騒ぎ出す。

 

「な、何でお姫様抱っこ!?羨ましい!」

「ミキストリくん、人を簡単に持ち上げるなんて、やっぱり男だね~」

「あの筋肉ゴリマッチョにむちゃくちゃにされたい。はぁはぁ」

「た、鷹月さんがまた壊れた!」

「というかあの二人の体格差だったらボーデヴィッヒさんが拉致されているようにしか見えな―――――」

「屋上」

 

お姫様抱っこをされて嬉しそうにしているラウラを見て羨む者や、クロウの筋力に感心する者など色々な反応をする生徒たち。

その中で一人の生徒が引きずられていったが、一体どうしたというのだろうか。

 

「さて、もういいな?下ろすぞ」

「むぅ……もう少ししてもらいたかったが、今は十分だな。また次の機会にやってもらおう」

 

クロウはラウラを脚から優しく下ろす。

ラウラは少し残念そうにするが、今まで時間でそれなりに満足しており、すぐにそれを受け入れた。

それから二人はそれぞれ気分に合った料理を選んで、向かい合って席に座った。

 

「ラウラはよく食べるな」

 

クロウはラウラが食べている料理の品数を見て言う。

彼女は五人前ほど頼んでおり、それを無理している様子もなくパクパクと胃に収めていた。

クロウもかなりよく食べる方で、ラウラより食べる速度が速い。

 

「食べたら成長するからな。ムチムチの身体になってお前を骨抜きにしてやるのだ」

 

ラウラは決意を語りながら肉を齧る。

男がマッチョに憧れる者がいるように、女はボインボインに憧れる者もいる。

 

ラウラは自分が大人のスタイルになっていて、クロウが自分を見て目にハートマークを浮かび上がらせている場面を妄想する。

何とも素晴らしい光景だった。

 

「私は普段のお前が好きだぞ。小さくて可愛らしいな」

「むぅ……頭はもっと撫でていいが、その小さいというのはやめろ」

 

腕を伸ばして頭を優しく撫でると、ラウラは嬉しそうにするものの『小さい』という言葉が嫌だったのか、頬を膨らませる。

ラウラは不健康な痩せた身体ではなく、無駄な贅肉を落として必要な筋肉を圧縮させた張りのある身体だ。

 

だから抱いても気持ちいいと思うことはあっても、気持ち悪いと思うことはない。

ラウラのむっちりと肉の詰まった太ももを撫でまわすのが趣味なクロウとしては、今のままでもまったく問題がない。

 

「そうだ、嫁。明日にキャノンボール・ファストがあるだろう?」

「うむ、それがどうした?」

 

静かにご飯を食べていたラウラが唐突に話しかけてくる。

代表候補生たちや選抜生徒たちが臨むレースは、明日に控えていた。

選抜生徒は一組からは鷹月 静寐が選ばれていた。

 

「明日私たちで賭けをしないか?順位が上の方が下の者に何でも命令できるという賭けだ」

「ほう……」

 

ニヤリと不敵に笑って賭けの内容を伝えるラウラ。

クロウはそれを聞いて少し考える。

 

勿論それは勝てるかどうかを吟味しているわけではない。

勝った後どのような命令をラウラに突きつけようか考えているのだ。

 

ラウラの細い首に首輪をつけて全裸に剥き、夜のIS学園内を練り歩くのもよし。

恥ずかしがるラウラにメイド服を着せて一日中自分に奉仕させるのもよし。

 

尻穴に浣腸してトイレに行かせず、涙目になって苦悶するラウラを見て興奮するのもよし。

ここまで考えて、クロウは断る理由がまったくないことに気づく。

 

「ふむ……いいぞ。賭けをしようか」

「おお、流石嫁。食いついてきたな」

 

ラウラは嬉しそうな、かつ獰猛な笑みを浮かべる。

彼女もクロウを一日好きにできるという打算があり、そのことを考えてニヤニヤと笑う。

二人とも流石というべきか、考えていることは似通っていたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そうか、レースには間に合わなかったか」

「うん……」

 

ラウラとの食事を終えて別れたクロウは、自分の部屋で簪と話していた。

簪は顔を下に向けて落ち込んでいる様子だ。

 

姉と同じく水色の髪がさらりと揺れる。

彼女はクロウをはじめとして色々な友人に助けられてISを組み立ててきたのだが、レースには間に合わせることができなかったのだ。

 

「だがほとんど完成しているのだろう?」

「うん。でもキャノンボール・ファスト仕様にするには時間が足りなかった……」

 

簪の専用機である打鉄弐式は簪の努力と友人の助力のおかげでほぼ完成しており、飛行や戦闘をするのには何ら問題はない。

しかしキャノンボール・ファストは高速機動レースなので、他の専用機持ちたちはパッケージを装備したりスラスターを増設したりしている。

 

それらの装備を作ることがまだできていないので、簪は今回のレースには参加しないことになったのだ。

パッケージやスラスターを装備しないという例外が一夏と箒だが、それは二人の専用機の機動力が抜群に高いからこそできることである。

 

簪も友人も下手な科学者よりよっぽどISに精通しているが、生みの親には勝てない。

クロウは落ち込んで昔のように下を向いている彼女の頭を撫でる。

 

「まあ今回のレースに出られずとも、お前はまだ一年生。これから先挽回できる機会がいくらでもある」

「……うん」

 

クロウが優しく諭すと、簪は素直にうなずく。

これがシスコンである姉の言葉ならここまですんなり受け入れることはできなかったであろう。

簪は勿論楯無を尊敬して信頼しているが、それよりも信頼しているのがクロウというだけのことである。

 

「今回は私の応援をしてくれ。お前の応援があれば、私は優勝できる確率が格段に上がる」

「う、うん……っ!応援するよ」

 

簪は顔をバッと上げてクロウを見上げる。

彼女の顔は真っ赤に染まっており、それはクロウに頼られたことによる嬉しさによるものだ。

 

眼鏡越しにみる簪の目が潤む。

そんな彼女を見て、可愛いなぁと抱き寄せるクロウであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

キャノンボール・ファスト当日の朝である。

クロウは珍しく一人で朝ごはんを食べていた。

 

大体一緒に行動する専用機持ちの面々はすでに会場に向かい、最後の機体の調整をしている。

一般生徒たちも会場の観客席に向かい、場所取りに励んでいる。

 

いつも騒がしい食堂だが今はとても静かで、寂しさを感じる。

まあクロウは特に感じていなかったが。

 

彼は一人で食事をするのも好きなのだ。

しかしクロウに近づいてくる一人の少女がおり、静かな食堂内に響く靴の音が教えてくれる。

 

「おはよう、クロウ。昨日はよく眠れたかしら?」

「うむ、おはよう。いつも通りだったぞ」

 

クロウに話しかけた楯無は、口元を扇子で隠しながら微笑む。

彼女は自然な動作でクロウの前の席に座る。

 

「後輩ちゃんたちは皆機体をいじくっていたわよ。あなたは何もしなくていいの?」

「私には優秀な調整者がいるからな、そのあたりは心配していない。それよりもお前は私より先にレースに出るのではなかったのか?」

 

キャノンボール・ファストは学年ごとに部が分けられており、最初のレースは二年生部門だった。

その後一年生の専用機持ち部門、一年生の選抜生徒部門、三年生のエキシビション・レースと続く。

 

一年生だけ専用機持ち部門に分けられている理由は簡単で、数が多いからである。

未完成の簪を入れると全員で八名。これは異例の多さだ。

二年生では楯無を含めて二名、三年生では一名である。

 

「それが聞いてよ、クロウ~。私は強すぎるから出ちゃダメだって言われたの~。皆がレースを楽しんでいるときに警備とか嫌よ~」

 

楯無はぶすっと頬を膨らませながらクロウに愚痴を語る。

彼女はIS学園最強の操縦者で、この学園唯一の代表生である。

 

ぶっちゃけ二年生のレースに出たらダントツで優勝してしまうだろう。

このレースは各国の軍隊や研究機関などが勧誘をしに来てもいるので、彼女が出たら他の生徒たちの実力を見極めにくくなるのだ。

 

「むぅ……専用機持ち部門のところに私も入れてくれればよかったのに……」

「ふむ……それは楽しそうだな」

 

楯無が専用機部門に出場することになるとすると、最有力優勝候補であることは間違いないのだが、それでもレースは接戦となるだろう。

それぞれ世界に影響力の持つ国の代表候補生で、しかも下手な代表生よりも強い彼女たちとならいい勝負をするだろう。

 

ただ楯無は代表生の中でも上位に位置する実力を持っているので、やはり彼女が一番速いことは間違いない。

クロウはそんな彼女を相手にしても怯まない。

 

確かに速さだけなら楯無の方が速いかもしれないが、このレースは妨害ありきのレースである。

戦闘に関してならクロウより強い者は存在しない。

 

「ふふ、クロウとなら楽しい勝負ができるでしょうね。まあ今回はあきらめるわ。何だかきな臭い感じもするしね」

「ほう……またあの組織か?」

 

クロウは残念ながら参戦できなかったのだが、学園祭では一夏を狙った襲撃があった。

それ自体は楯無が簡単に撃退したのだが、セシリアとラウラという屈指の実力者をもってしても逃走を許してしまったのだ。

 

その一連の事件を引き起こしたのが、『亡国機業(ファントム・タスク)

クロウが暇になったら襲撃しようかなと考えており、まさに滅亡の危機にある組織である。

 

「特に今回は一般人の招待もあるから、余計に侵入されやすいのよね。まあこの学園自体の警備がゆるゆるなんだけどね」

 

楯無は呆れているようにため息を吐く。

IS学園は完全に独立した機関であり、他国の権力は当然通じず、日本国内にあるにもかかわらず、日本の政府が影響を及ぼすこともできない。

 

そんな面倒な立地状態にあるので、当然警備なども自力でどうにかしないといけないのだ。

他国からの干渉を受けないのに軍隊や警察に力を借りるわけにもいかず、必然的に警備は緩くなってしまう。

勿論、楯無の実家である更識家の力も当然使えない。

 

「本当、面倒よねぇ……」

「私は襲撃があった方が楽しいがな」

「もう、他の子たちをクロウと一緒にしないの」

 

それから二人は楽しく談笑しながら食事(クロウだけ)を終えた。

その後楯無は警備に、クロウはレース会場に向かうのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「もう~、クー遅いよ~」

「む、すまない」

 

会場について真っ先に向かった場所は本音の場所だった。

前日簪に応援を頼んだのだが、そうすると彼女は自分の専属メイドである本音に連絡してクロウの機体を調整するように指示したのだ。

 

まあ本音は頼まれなくともクロウなら機体を調整することくらいするのだが……。

あまり機体に詳しいわけではないクロウからすれば、嬉しい助力であった。

 

「は~い、機体見せてね~」

「うむ」

 

本音が何らかのコードをクロウの専用機にぶっ刺すと、多くの空間投影ディスプレイが現れる。

クロウが見ても全くわからないそれを、本音は次々に処理していく。

 

流石に束のような神速ではないが、それでも彼女は相当優秀であった。

普段はのほほんとしているが、やはり彼女も更識家に仕える布仏家の人間なのである。

 

「う~ん……よ~し、これでお~け~。完璧だよ~」

「そうか、ありがとう」

 

何やらいじくっていたディスプレイを閉じ、クロウに終わったことを告げる。

クロウは機体を確認することなく、待機状態に戻す。

自分が確認してもあまり良くわからないし、本音の技術を信頼しているからだ。

 

「ふ~、疲れた~。このお礼はクーとの一日デート券でいいよ~」

「む、それは私からお願いしたいくらいだな」

「えへへ~、嬉しいこと言ってくれるじゃないの~。それじゃあとことん悦ばせてやるからな~」

 

本音がクロウに脱力して抱き着きながら報酬内容を言うと、クロウはすぐさま受け入れる。

彼女とのデートはクロウからしても楽しい。

こうして二人は時間ぎりぎりまでまったりとした時間を過ごしたのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おぉ……すげえ盛り上がりだな……」

 

ピットの中にいる一夏が、外の歓声を聞いてそう呟く。

現在行われている二年生部門のレースはどうやら接戦のようで、手に汗握る良いレースのようだ。

 

「う、うむ……少し緊張するな」

 

一夏の独り言のようなものを拾ったのは箒だ。

彼女も専用機を与えられてまだ日が経っていなく、こうした大勢の観客の前でISを駆るということに少し緊張していた。

 

「ふふふ、深呼吸ですわ、箒さん。適度な緊張は必要ですが、過度な緊張は実力を発揮できませんわよ」

 

そんな箒に優しく助言するのはセシリアだ。

彼女は今まで人の目を集める舞台に何度も上がったことがあるので、緊張することなくいつもの優雅な姿を示していた。

 

「ふっふーん。今回のレースはあたしがもらったわよ」

 

鈴は急ピッチで製造された『甲龍(シェンロン)』の高速機動パッケージ『(フェン)』によっぽど自信があるようで、始まってもないのにすでに勝ち誇っていた。

まあ確かにスラスターを増設したり機体を調整しただけよりは、パッケージを装備した方が良いのは良いのだが……。

 

「僕も皆も優勝を狙っているし、そう簡単にはいかないと思うけどね」

 

シャルロットはスラスターを三基増設し、このレースに合わせてきた。

ISの操縦技術もこの面々より一歩前に出ているので、彼女が優勝する可能性は少なからずある。

 

「まあ始まったら分かることだ。私が優勝することがな」

 

ラウラは不敵に微笑む。

彼女の視線の先には、前日に賭けをしたクロウの姿があった。

クロウと一日イチャコラするためにも、このレースは決して負けられない。

 

「ふむ、精一杯楽しもうではないか」

 

クロウの言葉に、専用機持ちの面々がそれぞれ笑顔を見せながら頷く。

それから少しの後、彼らはスタートコールに合わせてレースを開始した。

 

そして開始した直後に、全員がクロウめがけて攻撃したのは余談である。

ちなみにクロウはそれを全て迎撃し、猛然と巻き返したりした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一年生の専用機持ち部門のレースが白熱した展開になっているとき、上空に一機のISが浮遊していた。

それは以前オータムを救出した『亡国機業(ファントム・タスク)』の者で、構成員からはエムと呼ばれる少女であった。

 

イギリスから奪ったサイレント・ゼフィルスを装着し、眼下の生徒たちを見やる。

彼女の目は非常に冷たく、考えていることも冷徹であることが見て取れた。

 

「(……この人数の専用機餅を相手に一人で戦えとか……ムリゲーだ……)」

 

……いや、考えでは悲壮感がにじみ出ていた。

エムのIS操縦技術は確かに高い。

 

そこらにいる一般的な代表候補生相手なら、三人までなら同時に戦って勝つことも可能だ。

しかし今レースをしている代表候補生たちは格が違う。

 

「(あ、今トップなのはイギリスの代表候補生だな)」

 

グレートブリテン及び北アイルランド連合王国代表候補生のセシリア・オルコットは狙撃に優れ、BTシステム適性においては世界最高の数値を叩きだしている。

さらにビームの偏向射撃も完全に使いこなし、次期英国代表生になると噂されている。

 

「(おお、中国の代表候補生が抜き去ったぞ)」

 

中華人民共和国代表候補生である凰 鈴音は、パワーアタッカーで機体の燃費も良いので非常に戦いづらい。

近接格闘に精通し、離れれば見えない砲弾の衝撃砲が飛んでくる。

世界最多の人口を誇り人材が豊富な中国の代表候補生に選ばれる有能さが、彼女にはあった。

 

「(ほほう、フランスの代表候補生はISを賢い使い方をしているな……)」

 

フランス共和国の代表候補生、シャルロット・デュノアは、この面々の中では唯一の第二世代型の専用機を持っている。

しかし侮るなかれ、彼女はそれでも一年生準最強のラウラと互角の戦いを繰り広げられるのだ。

AIC(慣性停止結界)』などの強力な武装を持つラウラと互角に戦えるのは、彼女の戦術である『砂漠の逃げ水(ミラージュ・デ・デザート)』と技能である『高速切替(ラピッド・スイッチ)』があるからである。

 

「(むぅ……流石私を手こずらせただけはあるな、ドイツの代表候補生は。フランスを追い抜いたか)」

 

ドイツ連邦共和国代表候補生のラウラ・ボーデヴィッヒは、あの男を除いたら一年生最強のIS操縦者である。

ドイツ軍特殊IS部隊であるシュヴァルツェ・ハーゼの隊長らしく、戦闘能力は非常に高い。

今回のレースにおいても、最有力優勝候補である。

 

「(こんな奴ら、私一人では手に負えないぞ、スコール)」

 

エムは自分の上司を頭の中で思い浮かべ、次会ったら一発殴ると決意する。

今回彼女の任務はレース中の彼女たちを襲撃することである。

 

何故なのかは知らない。それは上の考えることだからだ。

作者も知らない。何でレース襲ったの?

 

「(織斑 一夏は放っておこう。あいつは後でじっくりと殺す)」

 

エムが考えだしたのは襲撃する標的である。

今自分の姿は相手に認識されておらず、完全に奇襲をかけることができる。

この絶好の機会は大切に使わなければならない。

 

「(誰を狙うか……やはり実力のわからないクロウ・ミキストリか?)」

 

猛スピードで妨害をものともせずに、選手たちをごぼう抜きしている男を見る。

クロウに関してはまず情報すら少なく、『亡国機業(ファントム・タスク)』の者は誰も戦ったことがないので、どれほどの実力を持っているのかさっぱりわからないのである。

 

「(いや……厄介な代表候補生たちを奇襲して撃破するのもいい……)」

 

エムは誰を狙うかと悩む。

しかしずっと考え込むのもいけない。

眼下のレースはすでに一周目を終え、二週目に入ろうとしていた。

 

「(……いや、別に一人を狙う必要はないな)」

 

エムは自分の機体の武装を思い出す。

イギリスから奪ったサイレント・ゼフィルスはセシリアの専用機、『ブルー・ティアーズ(蒼い雫)』のデータを参考にして作られた二号機である。

ビットはセシリアより二基多い六基となっており、より性能が増していた。

 

「くっくっ、いくらお前たちが強いと言っても、奇襲を仕掛けられたらどうかな?」

 

エムは薄気味悪い笑い声を漏らし、全ビットである六基を展開する。

そしてそこから六筋のビーム光線が、クロウ達に向かって降り注いだのであった。

 

 

 





IS学園の警備仕事しろ。
これ各国から相当苦情来てるだろ。
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