「さて、何して遊ぶかな」
「その前にいいかしら、うちにクッキーの材料なんてないんだけど?」
よく考えなくてもバターとか常備してるような生活じゃないよな
「あー、買い出し行かなきゃか」
「買い物!?行きましょ!」
「遊ばなくていいのか?」
「でぇと?ってやつよ!……でしょ?」
「確かに男の人とお買い物するのはデートね」
「おぉ~、お兄ちゃんとデート~」
デートか?お菓子で子供を釣るおっs……お兄さんの図じゃね?
「じゃぁ四人で行ってくるかー」
「清衡さんお金持ってないでしょ?」
そうだった。実家には一円札とかあるけど、今は現代貨幣しか持ってねー
「あー、忘れてたわ。何か質に入れるかな」
「おいおいいきなり質屋を頼るのはよくないぜ。今回はみんなで食うんだし、割り勘でいいだろ」
まぁ、質屋なんて売値も買値も店主の気まぐれで決まってるようなもんだし、頼らずに済むならその方がいいけど
「いいんじゃないか~?」
「お金ならあるわ!」
「お兄ちゃんは~主夫さん~」
「主夫っていうよりヒモじゃないかしら」
ヒモ……現状否定できないのが辛いわ
「清衡さんはヒモじゃないわ。神社の雑務係よ」
それ無職の人がかっこつけようとして家事手伝いって言ってるようなもんじゃないか?
「今は俺の立場は横に置こう、な?悲しくなってくるから、な?」
しかしあれだな、交通の便を考えるとアルバイトで生計を立てるってのは現実的じゃないよな
神社の賽銭を増やす努力をするか周辺住民(ほぼ妖怪)と取引するか、かな……どっちにしろ現実的じゃない気がするな
「そう?時には諦めるのも大事よ?」
おい、さっきのフォローは何だったんだよ
「ま、そんなことはどうでもいいだろ。早く行こうぜ」
そんなことですか、そうですか
「魔理沙も一緒に行くのか?」
「こいつらは飛べるけどあんたは飛べないだろ?私の箒に乗せてってやるよ」
なるほど、飛んでいけば文字通り一飛びだよな
「そいつはありがたいな。よろしく頼む」
「おう、任せろ」
魔理沙っていい子だよな。これで警戒心が解けてれば言うこと無しなんだが
「早く行きましょ!」
子供ってわりとせっかちだよな
「じゃ~これあたしの分な~」
「はい、私の分」
「確かに預かったぜ。じゃぁ行くか」
「だな。霊夢、萃香、行ってきます」
「「いってらっしゃ~い」」
「じゃぁ乗ってくれ」
乗ってくれと言われてもな、ただの箒って座りにくいよな
「魔理沙に摑まってていいかな?じゃないと途中で落ちそうなんだけど」
落ちたら余裕で死ねる
「あ、あぁ~……じゃぁ腰に摑まっててくれ。肩摑まれると腕が動かしにくいからな」
バイクで二ケツする時の基本だな。勿論密着も邪魔だからNG
「わかった」
「待った、一応聞くが、その手は何してるんだ?」
「そのまま跨ったら玉が潰れかねんからな、ポジションの修正だ」
棒に体重を預けるんだから、下手しなくても潰れるだろ
「いやいやいや、その手で触られるのはごめんだぜ」
「パンツ越しだから問題ないだろ?」
「問題しかねえよ!」
そういうもんかね。俺にはわからん感覚だな
「そうか、じゃぁちょっと箒はこのまま貸してくれ。手洗ってくる」
「いや、箒は置いてけよ」
「箒外したらまた修正しなきゃならんぞ?」
「あぁ~、わかった、そこに手伸ばせ」
「こうか?」
何するんだ?
「んー……ほい」
「おぉ、水出せるんだな」
派手な魔法しか使えないのかと思ってた
「こういう地味なのは好きじゃないけどな。サニー、乾かしてやってくれるか?」
「任せて!」
太陽の力か。洗濯物干すのに最適だよな
「終わった~?早く行こう~よ~」
「もしこけそうになったら支えてあげますよ」
「待たせて悪いね。じゃ、行きますか」
ヒモはアカン
とはいえ、人里と神社を往復するのって時間的にも環境的にも負担が大きいのよね
他の妖怪の拠点でバイトするとなると住み込みになりそうだし、居候脱却は難しそう