「なぁ、ちょっと聞いていいか?」
「何だ?」
「あんたはどうして誰彼構わずセクハラするんだ?」
どうして、ね
「存在の証明……かなぁ」
「どういうことだ?」
「魔理沙も俺が外来人なのは知ってるだろ?」
「まぁ、言動が明らかにおかしいからな」
おかしい言うなし
「で、俺は何でここに居るんだ?って疑問が出てくるわけよ」
神社に行けば外に返されるって話だが、霊夢にそんなそぶりは見えないし、俺も帰る気は起きない
「俺には嫁さんは居なかったが、家族は居た。なのに帰ろうって気は起きねぇ」
「家族仲が悪かったとかじゃないんだな?」
「あぁ、普通の家族だよ。地震があれば安否確認の電話をするし、何もなくても時々元気か確認する。そんな迷惑でありがたい普通の家族だよ」
でも帰る気はさっぱり起こらない
「そりゃおかしくないか?帰らなきゃもう会えないんだぜ?」
おかしいよな。俺だってそう思う
「最初は幻想郷に来れたことに浮かれてるんだと思ってたけどな、昼飯を食う頃にはもう紫が何かしたんだって確信してたよ」
あのスキマ妖怪は意識の境界も弄れるらしいからな
「で、紫が何かをするってことは、それをすることで幻想郷にとっていいことがあるってことだ」
何か幻想郷にとって悪いことが起きてればそれを解決する方向に仕向けるし、何も起きていないなら今よりいい環境になるように仕向ける。そういうやつだろう
「そうかぁ?適当なことやってるだけじゃないか?」
「あくまでも幻想郷にとっていいことであって、幻想虚の住民個人にとっていいことではないからな」
「あぁー、立場っていうか視点が違うってことか」
そうそう、理解が早くて助かるよ。流石は幻想郷の秀才
「で、今回俺は外来人でありながら霊夢から外界に追い出されずにいる。それどころか霊夢は俺を夫として迎えることを喜んでいる。今朝あったばかりのこの俺を、だ」
「あんたもおかしいと思ってたんだな。私はてっきり……」
俺は楽天的かもしれんがお花畑野郎じゃないつもりだぞ
「おかしいと思ったからってそれをどうにかしようと思うやつばかりじゃないってことだよ」
「性格悪いな、知ってたけど」
「ま、俺が出した結論は霊夢に子供を産ませるために紫が何かしたってことだ。だが、それだと不可解なことがある」
「あんたのセクハラが受け入れられてること、だろ?」
「その通り。霊夢との子作りにプラスになるとは思えないからな」
俺だっておかしいと思えばいろいろと考える
「萃香は本気で言ってんのか茶化してんのか俺に惚れやすくなる異変だとか言ってたが、これは紫が霊夢と俺以外の意識も弄ってるってことだろう」
「私はあんたに惚れたりしてないぜ」
「でもセクハラに寛容だったり、俺に触られることを嫌がってなかったり、年頃の女の子としてはちょっとおかしいだろう?」
俺はふさふさで細身だからデブハゲよりは嫌悪感が無いとしてもおかしくはない
でも、ひげは手入れしてないし、息もそれなりに臭いし、汗っかきだ
普通に考えて好印象ってことはないだろう
「確かに、よく考えなくてもぶっ飛ばしてなるべく関わらないようにするよな」
魔理沙の場合手じゃなくて魔法が飛んでくるからセクハラのリスクがやばいよな
「だろ、最初のあのキスからしてどうかしてるからな」
「一体何の話だぜ?よくわからないんだぜ」
おいおい、語尾がおかしくなってるぞ
「そうかい。ま、とにかくお前も弄られてるとみて間違いないだろって話だ」
「それはわかったが、結局どうしてこんなことになってんだ?」
「それはわからんな。霊夢との子作りを邪魔されないためかとも考えたが、それならもっと単純に俺を攻撃しないように意識を弄ればいいだろうしな」
っていうか、俺の身辺護衛に使い捨ての式を飛ばせばそれで済むだろうしなぁ
「誰か知ってそうなやつは居ないかな?」
どうだろうなぁ……
「あ、幽香なら紫のちょっかいを封殺してそうじゃないか?」
ただ、接触したら俺がさっくりやられそうだが
「あぁ、あいつやたら強いしわりと不意打ちにも対抗できるもんなぁ」
「あとは永遠亭の連中かな」
貴重な医者だし、変なことはされにくいはず
「永琳は大丈夫かもしれないが、他は微妙じゃないか?」
「輝夜は何だかんだで自分ってものを守るのに熱心だし、ウサギは危機管理能力が高いもんだからな」
「そういうもんかねぇ」
「ま、おいおい考えていけばいいだろう」
とりあえずは目先のことだけ考えていようじゃないか
セクハラ野郎だって考え無しにセクハラしてるわけじゃない
割烹のアンケートは次の更新まで
予想通り1コメントもなしで終わりそうだけど