蔵といえば裏庭の隅と相場が決まっている
「だから裏庭に出てみたわけだが、なんかえらく不自然な感じだな」
なんか視界に違和感があるし、草擦れの音とか虫の音とかが聞こえない
「てか、裏庭に池なんてあったんだな。知らんかったわ」
鯉とか亀とか居るんだろうか
「まぁいいや、蔵はあれだな。思ってたのよりは小さいな。ありがたい」
そういえば鍵もらってないけどかかってないのかな?
「……お札張った閂とか雰囲気ありすぎじゃんね」
いかにも封印されてますって感じで開けたくない
開けたらなんかやばいの出てきそうで凄く嫌だわ
「まぁ、霊夢がやれって言ってたんだから大丈夫だよな」
「だめー!!!!」
「ごっ!?」
脇腹はアカン……痛すぎてビクビクする……
「それは開けちゃダメ!呪われるって霊夢が言ってた!」
これ誰だ……ってか今まさに痛みに呻いてる俺の心配してくれよ
「ちょっとサニー、その人間を離しなさい」
まともっぽい子が来た
「何でよ!開けたら呪われちゃうのよ!」
「はぁ、脇腹に頭突きされてそんな余裕がある人間はそうそういないわよ」
そうそう。だからちょっと助けて
「あ、ちょっとあんた大丈夫?えっと、えぇとぉ……痛いの痛いの飛んでいけ~?」
さすってくれるのはありがたいけど、痛いの痛いの飛んでいけって……
「あはは~、サニー子供みたい~」
まさしくその通りだな
「スターうるさい!」
しかし、えらい騒がしい子供たちだな
「まったく。人間さん、大丈夫?」
「まだ、きつい……もう、ちょっと、待って」
子供の突進を受け止めるのはかなりきつい
来るとわかって身構えていても耐え切れないことがあるのに、不意打ちに対応できる人はそうそういないはずだ
「ご、ごめんなさい」
「ま、まぁ、子供は、元気が、一番、だよね」
「あはは~、サニー子供だって~」
「スターうるさい!」
定番のやりとりなのか?
「それで、さっき言ってた、呪いって?」
「私たちも詳しくは知らないわ」
「ここに引っ越した時に霊夢が言ってたの」
「怖~い呪いのお面を封印してるから~開けたら呪われるぞ~だって~」
呪いのお面とはまたベタな……いや、もう廃れた展開なのか?
この子たちの悪戯防止の嘘なのか本当に封印してるのか……聞きに行くべきだな
「蔵の中身を外に出して、空気を入れ替えるって、霊夢に言われたんだけど、ちょっと霊夢に確認してくるよ」
「霊夢が開けろって言ってたの?」
「そうそう。だけど流石に呪いのお面は怖いしね」
「霊夢はてきと~だからな~」
うん。反論できない
飽きっぽいというか興味が薄いというか、「あぁ、忘れてたわ」とか普通に言いそうだよなぁ
主人公俺氏は三妖精のことは知りません