「あたしのおすすめはこの辺だねー」
歩いて来るのはかなりきつそうな……
岩の下に深みがあったり、小さな滝みたいな段差があったりで素人目にもよさげなポイントだけどさ
「どうなのスター?」
「いっぱいいるよ~。あそことか~あそことか~」
この竿じゃ狙いにくくない?
「あ、あそこが狙いやすそ~」
「じゃあそこに降ろすから光と音は今からやっときなよー。なるべく狭い範囲にねー」
「「はい!」」
いつになくいい返事じゃないか
「餌は取らないのか?」
「その魚籠にミミズを入れた壺が入ってるよ?」
いつとったミミズだよ……椛が日々入れ替えてたりするのか?
「じゃ、あたしはあっちでゆっくりやってるからー」
萃香はノーマルモードで俺らはイージーモードか
経験の差があるとはいえ、こりゃ負けられんな
「こっちもとりあえずやってみるか」
「「「おー!」」」
壺は魚籠から出しといて、ミミズを針につける、と……針はミミズの体で隠れてる方がいいよな?
自然に流した方がいいらしいし、とりあえず上流に向けて投げるか
「よっと、投げてみると意外と長いなこれ」
思ったより遠くまで届くわ
「それいけー!」
サニーは正面投げか。真ん中より向こうまで届いてるな
「ん~、ここでいいかな~」
「じゃあ私も」
二人は垂らすだけ?糸余らない?
あぁ、竿に巻いて長さ調節してるのか
あ、石に引っかかった……やっぱリール無いと難しくね?
「ん、しょ、よっと」
テイク2
ってかサニー流れ切ってるけど投げなおさないのか?
どうするのが正解なんだろ?
「ん~、えい!」
早っ!ルナ早っ!
「おー、早速釣れたのか。これはなんだろ?鯉っぽい雰囲気あるけど小さいね」
「10㎝ちょいね!ワタ抜いて唐揚げかしら?」
頭は落とした方がよくね?
このサイズでも頭はきついだろ
「あっ!とっ!このっ!」
おいおい、引っ張られてこけるなよー
「とおぉぉぉおおぉぉ!」
サニーは見てて面白いな
これは結構なのが釣れたな
「これはわかる。ウグイだな。鮮度がよければ美味いが、悪くなると臭くなる」
魚籠を川に浸けとけば大丈夫かな?
「お~25㎝はあるね~」
「ルナにだけいい格好はさせないわ!」
「別にいい格好はしてないわよ?」
「わっ!ちょっお兄さん手伝って!」
え?あ、おう
「ルナこれ持ってて!」
「はい!」
あ、これ結構重い
「よっ!お?おぉ?」
「針がなくなってますね」
「お~千切れたか~」
いや、千切れたか~じゃないだろ
どんなサイズのがかかってたんだよ
「釣れてないからノーカンね!」
お前ら勝負でもしてんのか?
別にいいけどさ
「んーアタリが来てないのは俺だけかー」
「まだ20分も経ってないんですから、大丈夫ですよ」
ここに居る時間はあとどのくらいかね?
「まー、気負わずゆっくりやるかー」
「それがいいわ!」
「楽しまないとね~」
そうだな。楽しまないとな
「よーし、さっきのやつ狙って川の淵沿いに流してみるか」
「あいつはあの辺に行ってるよ~?」
ありゃりゃ
「そうかぁ、まぁいいや」
ほんとにまたかかったとしても、また千切れるのがオチだろうしな
「お、何か来た。んー、よっと」
小さいなー。まぁ軽かったしな
「10㎝くらいね!さっきのとは似てないけど」
だな。まぁ同じくワタ抜いて頭落として油へGOでいいだろ
ってかイワナは釣れやすいって聞いてたんだが、来ないな
ルナが釣ったのはカワムツで主人公俺氏が釣ったのはアブラハヤ
逃げられたのは萃香に聞いてみよう