「アンタたちも清衡の子供産む気はない?」
萃香って妙にそういうの積極的だよな
そういうのって桃色の髪のキャラが担当するもんじゃないの?
「いやいやいや、あんたの旦那に手ぇ出すとか自殺志願者でもしないでしょ」
旦那ではないんだよなぁ
「そうだぞ、そんなの気持ちが伴わないだろう」
確かに愛することはできないだろうな
好きではあってもその壁はずっとあると思うわ
「気持ちってのは純粋に女として好いてくれるってだけじゃ駄目なのかい?」
今夜はやけにシリアスムードですね
どうしちゃったのよ
「どういうことだ?」
「清衡はさ、あたしだけじゃなくて色んなやつと子供を作りたいって言うんだよ」
今のシリアスなムードでその話が出てくるの?
「「はぁ?!」」
まぁ吃驚するよね
「でもね、清衡が言ういろんなやつに普通の人間は入ってないんだ」
そんなこと言ったっけ?
まあ、普通の人間には普通に相手ができるだろうし、俺の出る幕じゃないとは思うけど
「清衡ってさ、あたしらみたいな普通の人間とは違う女を見る時には『女を値踏みする目』になるのに人里で可愛い子とか美人さんとか見かけても全然そういう目を向けないんだよ」
そうなの?
全然自覚ないわ
「何て言うか、かわいい犬を見たとか、きれいな景色を見たとか、そういう雰囲気だった」
そうかな?
「でも、だからといってあたしらみたいなのが珍しいからまぐわいたいとかそういう感じはしないんだよね」
人外だからって理由もなくはないよ?
「あたしらみたいな普通じゃない女でもさ、種族だとか能力だとかに目を向けずに素の部分に向き合ってくれるんだよ」
そんなの気にしてたら子供産んでくれとか言えないし
気にするべきはやっぱり性格だよ性格
「で?それがどうして私たちも一緒に子を儲けるという話につながる?」
そこで俺の方を向くなよ
「幻想郷にはあたしらを対等に見たり接したりしてくれる男なんていない」
それだけ?
「ま、たまに妖怪は人間に手を出せないと勘違いして超上からな奴はいるけど、その通りだね」
自殺志願者かな?
いや、俺も人のこと言えないけどさ
「あはは、そうだね、そんなやつもいたし今後も時々出てくると思う。でも、あたしらみたいなのを対等な一人の女として好いてくれる男なんてこの先二度と現れないと思うよ」
そんなことはないと思うけどなぁ
「対等な女として好いてくれる、ね」
何か声のトーンが怖いんだけど
「清衡殿、貴方は年とともに老いて往くが、私たちは貴方が老衰で死ぬその時でも今と変わらない姿でいるだろう。そのことはどう考えているのか聞かせてもらいたい」
特に何とも思ってないなぁ
「男女が逆だったら嫉妬に狂ってたかもしれないね」
「アンタは狂わないって言いたいの?」
さっきから声が怖いって
「男ってのはいくつになっても若い女の尻を追いかける生き物だよ?」
いつまでも若いってのはいいことだよ
「まぁ、確実に俺が先立つことと、死後にまで責任持てないことは心苦しく思ってるけどね」
寿命が違う種族との間で消えない問題だよね
いくつか寿命を延ばす手段はあるけど、俺は人間として死にたいし
「わたしたちは死後にまで責任を求めるような弱い女ではないさ」
やだかっこいい!
「そうだね死ぬまでアンタの女でいさせてくれるなら十分さ」
生涯現役(意味深)じゃないとダメってこと?
「俺に腹上死しろと?」
「ぷっくくく、そういうことじゃないよ清衡」
え?そこで萃香が笑うの?
「アンタが私たちを捨てて逃げ出したりせずに、ちゃんとお前らは俺の女だって気持ちを持ち続けてればいいのよ」
何だろう、不出来な弟分を可愛がる姉御みたいな?
何て言えばいいのかわからんけど何か凄くグッとくる表情だわ
「そんなの言われるまでもないね」
怖い声で確認してくるもこたん……
もしかして男に捨てられた過去がある?