ヒーローの卵 作:カンテラ
食堂に到着して麗日さんたちを探す。そして見つけたときには、彼女たちは既に食べ始めていた。
麗日さんの隣には葉隠さん、その向かいには芦戸さんが座っている。
俺は透明化を解除しているので雄英生徒として堂々と彼女たちに向かっていく。
「お久しぶりです麗日さん。あのときはすみませんでした」
「ん? ……んんっ!? あっ、あのときの!」
挨拶と軽い謝罪を済ませる俺に、麗日さんは少し考えてからむせそうになり、驚いた顔でこちらを見てくる。
俺は一度芦戸さんに断りを入れてから麗日さんの向かいに座る。
「注文に行く途中に麗日さんが見えたので」
「えーなになに? 麗日の知り合い?」
「私、葉隠 透! あなたは?」
初対面なのにフレンドリー、やっぱこの二人は社交性高いなぁ。
声も大きいし身振り手振りも大袈裟。これぞ十代女子。
麗日さんは何か言いたそうに声を出そうとするが口をパクパクとさせるだけだった。
「私は
「へぇーそうなんだぁ。あ、私は芦戸 三奈! よろしくねっ!」
「ねぇねぇ、調ちゃんってどんな個性なの?」
もう下の名前で呼んでくる葉隠さん。ぐいぐいくるなぁ。個性「透明」で姿は見えないが、制服の動きからテーブルに身を乗り出しているのがわかる。
「私の個性は触った相手を敏」
「ちょちょちょ、ちょっと待ってぇー!」
麗日さんはテーブルから身を乗り出し俺の口を手で塞いでくる。俺が馬鹿正直に話すと思っていなかったのか、焦りながら赤面している。
麗日さんの突然の行動に、芦戸さんと葉隠さんだけでなく周りの生徒も何事かと見てくる。
「どうしたのお茶子ちゃん?」
「い、いやぁ~なんと言うかその、今ここで言っていい感じじゃないというか。後でまた話ししよ、神戸さん!」
俺は肩に手を置かれ前後に揺さぶられる。麗日さんに触られていることが嬉しくて口元が緩みそうだ。
「えー、いーじゃん教えてくれても」
「教えて教えてー!」
二人の教えてコールにたじろぐ麗日さん。個性で感度を上げられてるなんて知られたら恥ずかしくて死にたくなるだろう。
ましてやそれが原因でヴィランに負ける経験をしてしまった。神戸 調の個性をよく思っていないはず。
だから俺は麗日さんに助け船を出してあげよう。
「聞くよりやった方が早いと思います。私の手を握ってみて下さい」
俺は右手を葉隠さんに、左手を芦戸さんに差し出す。すると二人はノリノリで俺の手を握り返してきた。俺が男の体だったら警戒されてただろうな。
「ちょっと、二人ともだめだって……」
麗日さんは止めようとするがもう遅い。
女の子らしいフニフニとした柔らかい手で力強く握ってくる芦戸さん。
葉隠さんに握られている右手は触られているのに目では見えないので不思議な感触だった。あるはずなのに何もない。透明人間に触られるとそんな奇妙な感覚に陥ってしまうのか。いい経験をさせてもらった。
そして握ったまま、二人の手の感度だけを上げていく。
「うわっなにこの感じ!?」
「足がしびれてるときに突っつかれたみたいなっ!?」
二人は驚いて俺から手を離し、それぞれの手を見る。
「肌を敏感にするんです。だからこうしたら」
そういいながら俺は芦戸さんに抱きつき脇腹の感度を上げてくすぐる。
「あははははっ! そこっ、だめっっ! くすぐったいぃぃギャハハハハ!」
性的経験が少ないので脇腹や手足の先などは快感よりもくすぐったさが先に出る。
俺はそこから上半身の感度も上げていき、服がこすれるようにくすぐっていく。
「あははは、ひぅっ! ちょ、ちょっとこれ……あぅっ。な、なんか変なかんじぃいっ!」
笑いすぎて涙を浮かべていた芦戸さんはピンクの肌をしていてもわかるくらいに顔を赤らめ、くすぐったさ以外の刺激に悶え始める。
突然のくすぐりプレイに硬直する二人。葉隠さんは袖口を首もとまで上げているので、恐らく手を口に当てているのだろう。
俺は誰かに止めてもらうまで芦戸さんに手を出し続けるぞ!
彼女の個性は『酸』。体のどこからでも溶解液を出せるこの個性、暴漢として体に触ろうものなら確実にやられる。
個性が蔓延するこの時代、突発的にレイプしようものなら手痛いしっぺ返しをくらってしまう。
彼女に触るには個性を使わせないよう弱味を握るか、寝ている間か、こうやってふざける感じで接するぐらいしかない。
「もおー、わかったからもういいよぉー」
朗らかな笑顔でそういってくる芦戸さん。どうやらまだ個性で遊んでいるだけだと捉えているようだ。
「いやいや、まだまだこれだけじゃないんですよー」
そう言いながら俺は首筋をなぞったり太ももに手を這わしていく。止められるまで大胆に、今を楽しむ。
「ひゃっ! あぅ、そこはまずいよ~」
首筋を指で一撫でした結果、顔を上向け色っぽい声を上げてしまう芦戸さん。
これ以上はさすがに無理そうかなぁ。
芦戸さんのすべすべした健脚を撫でながらそう考えていると、俺は首根っこを捕まれて彼女から引き剥がされる。
「あんたはっ、こんなとこでっ、なにを始めとるン!?」
「ごめんなさい、私の個性を知ってほしくてつい」
「あんたは前の時もやけどなぁ~……」
それから説教を始め出す麗日さん。所々に関西弁が出ちゃってるぞ。
周りを見ると、女子は怪訝そうな顔でこっちを見ており、男子は食い入るような目でこちらをガン見していた。おい峰田君、リトルミネタがテントを張ってるぞ。
「辱しめられちゃった……」
芦戸さんは恥ずかしさからか、顔に手をあて下を向く。
「三奈ちゃんすっごかったよ?」
「うぅー恥ずかしい。確かにこれは言わせたくない」
「でしょ!? これのせいでどれだけ私が苦労したか」
麗日さんは手をわなわなさせながら怒りを露にする。
「え? これって治らないのっ!?」
「個性の制御がまだできてなくて、ごめんなさい。ある程度抑える方法ならあるんですけど」
「今すぐ教えなさい」
麗日さんは俺を逃がさないためか俺の肩をしっかりと掴み、顔を数センチ前まで近づける。俺の心臓の鼓動が自然と早くなっていく。これはトキメキからか麗日さんの鬼のような形相からか。
周囲は芦戸さんとのイチャイチャが終了したので落ち着きを取り戻し始め食事に戻る。上鳴君と峰田君だけが続けろコールをしていた。
俺は耳郎さんのイヤホンジャックに刺される彼らを横目に、考えてきたことを麗日さんに告げる。
「キスです」
「……は?」
「三分間キスするんです。舌と舌を絡ませながら」
俺は声を落とさず、周りに聞かれるのを気にせずそういい放った。
この姿で会えば麗日さんに訊かれるのはわかっていた。
方法はないと言っても良かったが、どうせならと乙女にとって大切なもののひとつであるキスで楽しもうと考えた。
それから周囲は再びざわめきを取り戻していく。デク君や飯田君も思わず立ち上がっていた。
「ちょっとなに言い出してるの!」
「本当なんです。私の舌と麗日さんの舌を絡ませながらキスしないと抑えられないんです!」
「声がおっきい!」
俺は後ろから芦戸さんに手で口を塞がれる。
芦戸さんの柔らかく温かみのある手のひらの感触を楽しみながら、俺は事の次第を見守ることにする。
「あれ? でも私手以外なんともないよ」
葉隠さんの言葉に俺を凝視する芦戸さん、麗日さん。
俺は手をどいてもらい、今度は二人を手招きし小声で話す。
「これって……エッチな人ほど効果があるみたいなんですよ」
それを聞いた二人は顔をボッと一気に赤らめる。麗日さんは特にひどく、汗までかく始末だ。
「それはですね葉隠さん」
そう口にした瞬間、俺は芦戸さんに口を塞がれ、麗日さんに首を絞められた。
背中に胸の感触が! 女の子の匂いが! って首、本気で絞めてきてる! 苦しい苦しい。
その後、峰田君と上鳴君がキスコールをした結果ボコられたり、三人がキスするかどうかで悩んでいる間に昼休みの終わりを知らせるチャイムが鳴る。
最終的に保留となってしまいキスすることはできなかったが、三人の連絡先を交換することができた。
そして昼休みが終わり、五限目が始まる。
午前中は麗日さんの性感度を調べただけに終わったが、今度は芦戸さんにちょっかいを出していこう。俺は葉隠さんの手は戻したが芦戸さんの感度は少し下げるだけでそのままにしておいた。
今度は透明状態で教師に注意して教室の前から皆を見渡している。そこで立ったまま、俺は左手の中指と親指をくっつけ輪をつくる。
すると輪の中で見えるものが、目の前の生徒たちからパンツへと変わった。
念写ホール。指で輪を作ることで視たい空間と繋げることができ、触ることができる。勿論今見ているのは芦戸さんのスカートの中。黒い下着を穿いており、今は脚を少し開けて座っている。
手で作った穴に鼻を近づければ、蒸れた汗の匂いで嗅覚が刺激される。
(あーなんだかムズムズする。キスしてもある程度抑まるだけ、ってことはあの子が個性を制御できるまでずっとキスしなきゃいけないかもってこと!?)
きちんと授業を受けているように見えて頭の中はさっきのことばかり考えている。
感度は低めにしているので今はまだ少しびくっとするだけだろう。ここから少しずつ上げていく。
(う、胸の先っぽがこすれてじんじんしてきた。エッチだと効果が高いって調ちゃん……あわわわ)
芦戸さんは自分がエッチなのかもしれないと恥ずかしがって顔を赤らめている。
俺は一度パンツの上からクリトリス辺りをさわってみたが、
(う、痛っ! なに今の?)
どうやらまだ刺激が強すぎるようだ。
ふむ、乳首か。俺はむっちりとした太ももと盛り上がった恥丘をじっくりと見てから胸に視点を移す。
そして黒いブラに収まりきっていない丸みを帯びた胸の谷間に指を添える。
(んー!? ビリっとしたのが!)
ぎょっとした顔で焦る芦戸さん。
俺が不規則に指の腹で谷間を擦ったり爪を一直線に走らせたりすると、体をよじらせ刺激から逃げようとする。
(くすぐったさとは違う、なんだか気持ちいい感覚……。でもすごくいけないことしてる気がする)
俺は次に乳首の感度を上げてから右乳首を刺激していく。擦ったり爪で掻いていると、柔らかく小さかった乳首はムクムクと立っていき、どんどん固くなっていく。
芦戸さんの表情を見てみると、伏し目がちになり、少し息が上がっていた。ゆっくりとだが肩が上下し始め、意識を胸に集中しているようだ。
(みんないてるのに恥ずかしい……! もう放課後キスしてもらおう。こんなの我慢できないよぉ。……舌を絡ませるって、どんな感じなんだろう)
俺は口内の感度を上げながら今度は反対の乳首を爪で掻き始める。すでに立ち始めていた乳首はコリコリと弾力があるので引っかけるように掻いていくと、その度に芦戸さんは反応して胸を揺らす。
(うぅ、誰かに掻かれてるみたいにチクチクする。キス、舌……で、んっ! ここ、気持ちいい……)
どうやら性欲も徐々に上がってきているみたいだ。芦戸さんは口の中で舌を上顎や下顎に這わせて気持ちのいいポイントを探っている。
俺は乳首を弄り、芦戸さんは口内で性感ポイントを発掘して五限目を終えた。
芦戸さんは机にうずくまろうとしたが、服が擦れて思わず声を出してしまい、周りに心配される。
いつも元気で活発な芦戸さんの必死に取り繕っている姿に、俺は加虐心がわいてくる。
(さっきまでピリピリしてただけだったのに、何だか気持ちよくなってきてる。私ってこんなにエッチだったの!?)
性欲が高まっているのも合わさり、徐々にだが刺激を受け入れ始める芦戸さんのむっちりボディ。
休み時間の間、芦戸さんはずっと椅子に座ったままだった。
そして六限目、芦戸さんは口の中で一番気持ちよく感じられるところを舌で這わせ、目をトロンとさせている。
(キスしたら、あの子の舌でこことかここを舐められたり、私の舌も舐められたりするのかな……。先生に見つかるから歯の外っ側は舐められてないけど、どんな感じなんだろう)
芦戸さんはキスのことで妄想しまくっていた。どうやら麗日さんよりも、気持ちよくなることに対する抵抗が弱いみたいだ。
俺はスカートの中に視点を戻す。パンツの下の方が少し湿り気を帯びていた。今ならここをさわっても気持ちよくなるだろう。
芦戸さんのクリトリスは興奮から大きくなり、パンツ越しからでもぷっくりと浮かび上がっているのがわかる。
俺がそこを布越しに突っつくと、芦戸さんは脚を勢いよく閉じた。
(なに今の!? さっき痛かったあそこがすごく気持ちよくなってる)
思わず腰を引いてしまう芦戸さん。その挙動に後ろから蛙吹さんと飯田くんが不思議そうな顔で彼女を見ている。飯田くんの体が大きいため、麗日さんはまだ芦戸さんの異変に気付いていない。
俺は突っついたままの状態から指先を時計回りに回したり反対に回したりと、逃げ場のないクリトリスをいじめにかかった。
ゆっくりと回しているので思わず跳ねてしまうことはないが、刺激され続けているので芦戸さんは顔をどんどん赤くしながら耐えていた。
そうやって焦らすこと数分。
(んっ、パンツが濡れてきて……気持ちが悪い)
パンツの染みが広がるほど気持ちよくなってきている。
そこからさらに数分間ゆっくりとクリトリスを弄り続ける。
(気持ちよくて、授業に集中できない……。頭、ぼーっして……何かくる、きちゃう!)
芦戸さんはもうイク寸前だった。未知の感覚を知ろうと快楽の流れに身を任せ、口内の舌の動きを激しくさせているのが顔を見ていてわかった。
先生にばれないだろうか。
あぁそうだ。
そこで俺は彼女の机の上にある筆箱、それを念力で倒して床に落としてあげる。筆箱はケース状で、床に乾いた音を響かせながら中身をぶちまける。ペンが転がる音も混じり、その音は教室中に伝わる。
「え……?」
快楽に飲まれかけていた芦戸さんの意識はその音で引き戻され、少しのタイムラグがあって自分の筆箱が落ちたことに気づく。さらに気づいたのはそれだけではない。周りのクラスメイトが芦戸さんを見ていた。
(あ……そうだ、授業中。……だめ! 見ないで!)
今さらながら自分がしていたことに羞恥心がわき、皆の視線におどおどしてしまう芦戸さん。
それと同時に俺はクリトリスに指を押し込みながら回す。
(ひゃっ……だめ……だめっ! 今は、あっ、あああァァあアっ!)
芦戸さんは恥ずかしがりながらイってしまう。なんとか声を我慢し、余韻に浸りながらも筆箱とペンを急いで拾い顔を見られないようにする。拾っている最中、彼女の頭の中は羞恥心と快楽による悦びで埋め尽くされていた。
隣の上鳴くんや尾白君に手伝ってもらい筆箱を机の上に置き直す芦戸さん。
しかし、息が上がっており顔が真っ赤な状態の彼女に何も思わないはずがなく、上鳴君や蛙吹さん、先生に心配されてしまう。
気持ちよくなってこうなったとは言えず、芦戸さんは必死に弁明、何とか事なきを得た。
(すっごくドキドキしてる。心臓の音がすごいよ。皆に見られて恥ずかしかったはずなのに、何であのとき……気持ちよく……)
必死に息を整えている芦戸さん。皆の視線から外れ安心したのか、目の焦点を合わせず心ここにあらずといった様子だった。
俺は芦戸さんの普段の元気な態度からは想像もつかない女の顔が見られたので非常に満足した。
さて、芦戸さんの感度は元に戻して、放課後まで待機しようか。