しごく。しごく。しごく。
硬くそそり立ったペニスをしごいていく。
「きたぁ、きたきたきた」
達也のペニスが怒張天を衝く。
「イケる、いけるいけるいける」
今、まさに射精なり!という瞬間。
達也のペニスは、黒々とした鈍い光を発する。
性器硬化だ。
「あぁ・・・なんてこった」
先っぽですっかりと固まり、鋼のような材質に化したペニスは、もはや射精をすることができない。
射精したい!という欲求だけを保留して、無表情なペニスは達也を嘲笑っているように見える。
「畜生! 畜生! 畜生! 今日はせっかくキャンパスで、かわいい女子のパンチラが見れたのに! この劣情を吐き出すこともできないなんて!」
達也は大学一年生だ。
あまり頭のよろしくない二流の私立校に通っている。
将来のことなど、まだ考えていない。
とりあえず、女とすけべなことになりたい。
それだけだ。
それなのに!
どうしてこんなペニスに!
「うがああああ!」
あまりの悔しさに雄叫びを上げ、ベッドに転がる。
勢いあまってペニスがベッドに突き刺さる。
「ふぎぃ!? ち、畜生! ぬ、ぬけない!」
なんとかペニスを抜こうと奮闘する達也をあざ笑う声が聞こえた。
「兄上よ、何をやっている? お布団相手にプロレスごっこか?」
「み、深鈴・・・」
振り向くと、妹の深鈴がいる。
高校一年生。
兄を見下すロクでもない妹である。
口元に手を当て、蔑むような目で達也をなじる。
「いくら現実の女子が相手してくれないからと言って、ここまで落ちぶれるとは情けないやら悲しいやら」
「誰が布団相手に疑オナニーなんてやるもんか! たまたま突き刺さっちまったんだ。ぬ、抜くのを手伝ってくれ!」
「しょうがない兄上だなぁ」
やれやれという表情で達也の腰に手を回す。
あ、胸が少し当たって気持ちいい。
「せえの!」
すぽんっ、と、達也の体をベッドから離す。
「た、助かった」
「おぉぉ・・・」
ベッドに突き刺さった元凶であるペニスを妹が眺める。
「相変わらず、ペニスだけは良いものをお持ちで」
うっとりとした声をあげる。
この妹、兄に対する敬意をどこかに置いてきたような奴だが、兄のペニスにだけは多大な敬意を抱いているようだ。
「兄上の価値は、このペニスにこそあり。むしろペニスがすべて。ペニスさえあればよいです」
なんてことを言うんだ。
しかし、この特殊なペニス、一部の女子にはたまらないものらしい。
世にスイーツに目がない女子が存在するように、達也のペニスに抗いがたい魅力を感じてしまう女子たちも存在するのだ。
「兄上。触っても良いか?」
「こ、この際しょうがない。触ってくれ」
「でわでわ」
うれしそうに深鈴の細い指が達也のペニスに触れる。
はじめは戸惑うようにゆっくりと、やがて包み込むように握りしめていく。
「はぁぁ、この感触、癖になる」
頰を上気させながらつぶやく。
「ん・・・硬い・・・」
ぬろぉっと、生暖かい舌が達也のペニスを這う。
まだ男とキスをしたこともない癖に、ペニスにはすでに触れている唇。
そんな矛盾した状況に達也や興奮を隠せなくなる。
「み、深鈴」
「声をかけないでくれないか。せっかくの素敵なペニスが兄上のものように思えてしまう」
いや、俺のだから・・・。
と、深鈴が、ペニスに唇を触れながら、呪文のようなものを呟く。
「わんかがやくきせつへかのんえあくらなどりとばすえんじぇるびーつしゃーろっとりらいと・・・」
詠唱だ。
まるでKEYの出したゲームを時系列に上げているだけのようにも聞こえるが、たまたま日本語でそのように聞こえるというだけの空耳だ。
「まえだしなりおっ!」
術式の最後の言葉を唱え終わると同時に、達也のペニスが光り出す!
「お、おぉぉぉぉ」
ペニスが柔さかを取り戻し、性器硬化の呪いが解ける。
と同時に、抑え込まれていた激しい射精感がペニスの先にこみ上げる。
「で、出るぅ!」
ぶびゅっ、びゅるびゅるっ!
「ふぁっ、あ、兄上! んぷぅぅ!」
達也のペニスがはじけ、白い液体が深鈴の顔を汚していく。
「ふぁ、す、すごい、白いのがいっぱい! んぅぅ、マーキングされちゃうみたい・・・」
深鈴は嬉しそうに白い液体を受け止める。
「はふぅ・・・射精したてのおちんちん・・・んうぅぅ、素敵ぃ・・・」
ぺちゃぺちゃと小さな舌を這わせ、ペニスにまとわりついた精液を舐めとる。
「んふふぅ、ここもぉ・・・」
ちゅるるっと、尿道に口をつけ、残った精液も吸い取ろうとする。
「ふぉぉぉ!」
思わず声をあげる達也。
「だから、気分が萎えるから声を上げないでってば!」
深鈴がジト目で見上げてくる。
「あ・・・萎んじゃった。あーあ、兄上らしいつまんないペニスに逆もどりだ」
射精を終えたペニスはしおしおと小さくなっている。
「ま、兄上のペニスなんてこんなもんだね」
やれやれと深鈴が立ち上がった。
※
達也が、自分のペニスが普通ではないと気づいたのは、小学六年の夏休みだ。
家族と友達とで海に行った達也は、海水浴場で、クラスメートの女子が、目の前で水着に着替えるのを見かけた。
そして勃起した。
生まれて初めての勃起だ。
しかし、そのペニスは、鋼のように硬かった。
こ、これはなんなんだ!?
俺のペニスはどうなってしまったんだ!?
「兄上! 早くこっちへ!」
妹の深鈴が慌てるように走りこんできた。
「み、深鈴。先に泳いでたんじゃ」
「それどころじゃないだろっ」
いつもと様子が違う。
達也は、腕を引かれるままに、岩場の陰に。
「兄上、おちんちん出して!」
「え、で、でも」
妹相手とはいえ、恥ずかしい。
それに今は、なんかへんな事になっちゃってるし・・・。
「いいからだせっ!」
「いやんっ」
強引に妹が、海水パンツを引っ張る。
子供とは思えない立派なペニスが外気にさらされた。
「こ、これは・・・!」
深鈴の目が見開かれる。
「な、なにか、変なの?」
「・・・他の人の見た事ないから、わからない!」
達也はずっこけた。
「でも、この黒ずんだ状態。恐らく、聞いていたのと同じだ」
深鈴が、携帯を取り出して、インターネットに繋ぐ。
「ええっと、おちんちん 画像っと」
ポチポチと操作していく。
「ああっ! モザイクがかかっている。 やり直しだ。おちんちん 画像 モザイクなし。これでどうだ!」
小さな女の子がとんでもないことを口走っている。
やがて。
「やはり、ふつうのおちんちんは、こんな風に勃起しない!」
ドヤ顔で深鈴が達也のペニスを指差す。
「これは大変だ。いよいよ能力が目覚めた可能性が高い!」
スクール水着のどこからか、ガイガーカウンターのようなものを取り出す。
「カウンターが跳ね上がってる! あ、兄上! ここまでの数値は見たことがない! きゃっ!!」
ボンッと音がして、ガイガーカウンターが火を吹いた。
「こ、こんなの、信じられない。早く措置しなきゃ。兄上、じっとしてて!」
深鈴が、ペニスに触れようとする。
が、その手が止まる。
「えっと。どうするんだっけ・・・」
またもや携帯を取り出して画像検索をかけようとする瞬間。
クラスメートの小田原さんがやってきた。
さっき、目の前で着替えた女の子だ。
「達也くん、ここにいるの? 急にいなくなったからみんな心配してるよ?」
と、達也のペニスを、見て、目を丸くする。
「きゃっ! 達也くん、なんでおちんちん出してるの!? し、しかも深鈴ちゃんに触らせてる! い、妹さんになにさせてるの!?」
「し、しまった。なんて最悪なタイミングだ」
深鈴が舌打ちをする。
「いや、その、ち、違うんだ!」
達也は慌てる。
顔が熱くなる。
達也は、小田原さんをかわいいと思っていた。
クラスの女子の中で、かなり可愛い方だ。
さっき、生まれて初めて勃起したのも、他ならぬ小田原さんの着替えを見たからだとも言える。
そんな小田原さんに、妹と変なことをしていると思われたくなかった。
「なんでもないんだ。なにもしてないから!」
大慌てでパンツを上げる。
「さ、も、戻ろう、深鈴!」
「・・・」
深鈴も、怪しまれたくないのか、小さくうなづいた。
友人に笑って欲しくて、馬鹿なテイストでオリジナルを書いてみました。
もう一話ある予定です。
R18タグですが、哲也の冒険というのも書いています。併せてご賞味頂ければ幸いです!