「……さて、現時点での情報を整理するか」
戦闘開始から一時間が経過する。まだ日は高く、そしてノンストップで爆撃が発生している。無論、防衛側が侵略側を問答無用で粉砕し続けているだけの結果である。とはいえ、かなりのハイペースで飛ばしている様に感じられる限り、これが終盤まで続くようには思えない。賢い者はある程度ペースを落としながら終盤のラッシュに備えているのだろうが、そうしても本当にそれで足りるかどうかは解らない。個人的に凌ぎ切る、という選択肢は初めから用意されていない様に感じられる。
だが
しかも
「じゃ、考えようか」
負け確定のイベントはクソゲー認定されるだろうからまずありえない。だがひたすら耐えれば勝利できるというのも条件が簡単すぎてつまらない、つまりはゲーム以前の問題としてリアリティがない。だから勝利条件が明確に用意されている筈だ―――こういう襲撃系のイベントをデータベース的に探索し、情報を軽くフィルタリングしながらネットから情報を集め、軽く整理する。そうやって確認する情報では基本的に指揮官を討伐する事でクリアとなる、という話だった。このゲームのリアリティを考えたら指揮官の討伐でスタンピードの終わりが見えてくる程度だろうなぁ? という考えだった。とはいえ、討伐しない限りは終わりも見えないし、討伐は必須だろう。
「さて、俺が運営だったらどういう風にゲームを組む? まずはクリアできるという事を前提に置きつつ、プレイヤーに勝利の可能性を残さなきゃならない。その上で競争を煽るって事は
やっぱりボスを倒すのが条件か、と思われる。それが一番
「中々面倒な状況だ……さて、俺がGMならPLにどういう抜け道を用意する?」
援軍を呼ぶ? 事前フラグの構築が面倒だしこういうイベントだと立地的に少々難しいからなしだ。
罠でハメる? この数を? 無理だ。
―――となると、やはり個人ではなく複数人で組み、
「……こうやって客観的に自分を見ると意外と手札の少なさが目立つな。これが終わったらもう少し手札を増やす事を考えるか」
それはさておき―――情報を仕入れているのは自分だけではない。こういう戦場で、そして大型のMMOとなるとオペレーター役がチームの中にいたり、積極的に楽しむ奴は情報を公開していたりするので、それをリアルタイムで処理する様にチェックする。そうやって一気に情報を処理すれば段々と自分に足りない情報が見えてくる。
たとえば奥の方になればレベルの高いエネミーが並んでいるという事実。敵は白兵兵装を保有しているがメインは光学兵装、つまりはビームであり、これは事前にチャージされたものを消費しており、使い切ったらその場で動かなくなる電池式駆動となっている。ビームの属性は熱線という事もあって炎のエーテルに強く偏っている為、対策を取ればダメージを大幅に軽減できるという事実。そして後方50kmの位置に全長30メートルほどの巨大なロボットが見え、それがおそらくボスか切り札であろう、という事実。
「突破するのは現実的ではない。だが空を行くのも現実的ではない……今の所、判明している情報を合わせて考えるとこんな感じか? 後一時間ぐらい様子を見て情報が集まるのを待った方がいいか……?」
いや、それじゃあ出遅れるか、と判断する。どうせ、自分の様なインテリ派の人間が出し抜く事を真剣に考えているだろう。重要なのは持っている材料でどうやって邪魔をせずに出し抜くか、という事にある。
ふぅ、と溜息を吐きながら戦場を見た。
幼女ビームとか叫び声が聞こえロボットが蒸発するのが見えた。ジェットお神輿アタックとか言って空を舞う名状しがたき冒涜的なお神輿が見えた。数秒ほど非常識的な戦場の姿を見てから軽く頭を振る。
「良し、考えるのに戻るか」
アレに混ざって戦え? 絶対に嫌だ。あんなイロモノと同じレベルには落ちたくないぞ。もっとスマートに、そしてクレバーに勝利するのがマスターというキャラクターのスタイルなのだ。そしてロールプレイの為にも、カオスや泥臭い戦いとはなるべく縁遠い方法を選ばせて欲しい。さてさて、と呟きながらとりあえずはボス討伐を大目標として設定しよう、と呟く。その為にまず必要な事は? 勿論、移動手段の確保だ。じゃあどういう移動手段が取れるか、という事になってくる。
考えられる中で一番安全なのは下―――つまりは地面の下を通って行く事か、或いは転移で一気に接近する事だ。だが現在確認されている中で転移魔法は相当高位の魔法に位置されているらしく、使用が出来るのを確認されているのはレベルが150あるキャラクターからだ―――つまり、プレイヤー側では現状、不可能な技術に近い。そうなると接近する為の手段は二つ。敵を割って押し進むか、或いは空を行くか。
「現実的に考えて空だな。となると軽く調査が必要か。ナイト」
『ハッ、ここに』
カードを一枚抜き取ってそれをナイトの鎧の隙間に埋め込む―――このカードは端末の様な物だ。つまり手足、眼の代わりになる。エーテルや錬金術、そしてこの世界の法則を知れば知る程もっと使い道が増える、そういう道具なのだ。武装として認識している間は完全にその性能を引き出す事が出来ない、持ち主を試し続ける道具だ。
「軽く何度か攻撃をわざと受けてダメージ等を計って……いや、吸収とか出来るならそっちでもいい。とりあえず威力、射程とかを軽く調べてきてくれ」
『拝承しました』
モニタリングの様に新しいカードを抜いてラインを繋げつつ、それをキネシスで浮かべて管理しながら情報の整理を行って行く。やはり時間の経過と共に力押し一辺倒ではどうにもならないというのを理解している組がこの時間になってくると出てくる。そうなってくると求める情報が戦況から突破する為の情報へと変わってくる。敵に包囲網等に関する情報、その性質が少しずつだが増え始めてくる。が、それを一気に放出しないのはやはり、小出しして様子を伺っているからだろう。
「いやぁ、楽しくなってきたな。とはいえ、今回は反省だな」
自分のスキル構成は基本的に対人・対生物をメインとして構成になっている。それも少数規模を目標として。ロボット、そして集団戦とは非常に相性が悪いというのがこの状況になってよくわかった。自分が出来る事となったらエーテルを引き抜いて機能停止を狙うか、英霊達に暴れさせることぐらいだ。ロボットになると邪眼も精神攻撃なので通じないのが辛い……もう少し、手札を増やすべきなのかもしれない。
視線をホロウィンドウから外し、戦場へと向けた。
ナイトがロボから放たれた熱線を槍で絡め取る様に受け止め、それを別のエネルギーへと変換させながら振り下ろし、より巨大な衝撃として戦場を吹き飛ばしていた。お前、そんな芸当が出来たのか、と思いながらやっぱり俺のナイトは最強なんだ、という心境でその戦いを軽く盗み見た。言われた通りの仕事は成し遂げているようで、此方で浮かべるカードに情報が集まってくる。それを計算に入れながら考えて行く。
「これぐらいなら一発一発は怖くはないけど、瞬間的にこれが集中するのが怖いし、後方へと行けば当然の如く威力は上がるだろうし―――こりゃあボスを倒せたとしても生きて戻るのは無理だな。って事はやっぱり特攻になるか」
まぁ、
今回は事前準備が足りなかったかなぁ、とは思うものの、ゲーム開始してまだゲーム内で一か月も経過していない新人プレイヤーで、アレコレと狙うのは欲張り過ぎだよなぁ、というのも素直な気持ちだった。何より、これはゲームであり、楽しんで遊ぶ事が一番重要な事でもある。楽しくないゲームなんて遊ぶだけの価値もない。面白くてこそゲームなのだ。
ならば、楽しくやらなきゃ損だ。
「じゃ、こっちも動きに―――」
と、言葉を作った瞬間、前線が爆裂した。
驚きを作りながら正面へと視線を向けるが、見えたのは最前線で戦う一部プレイヤーが炎に巻き込まれるように燃え上がりながら散って行く、という姿だった。いきなり発生した様子に敵の質が上がったのか? と一瞬だけ考えた。だが違う。前線を確認している辺り、急激に敵が変質したような感じはない。どういう事だ? と思いながらナイトを念の為に呼び出し、盾になる様に配置しながら軽くエーテル減衰結界を生みだしておく。素早く情報共有が行われているサイトへとアクセスしてみれば、
・なんかボスっぽいのがバーニア吹かしながら全力で前に出て来てるんじゃが
・ファーwwwww
・ ボ ス 出 陣
・この掟破りな感じよ
・今のビーム、ボスからの射撃っぽいねー
「アリかよ……」
思わずそう呟くしかない程には理不尽な行動だった。唐突にボスが待機を止めて飛び出してくるってどういう事だ。殴りに行くとか考えてた此方の作戦がそれだけで全部パァになってしまった。ゆっくりと、頭を抱えながら椅子の上で蹲る。先ほどまで真面目に打開策を考えていた自分が馬鹿みたいになってきた。
「あー……やる気なくしたー……適当にサボろ」
「ま、マスター、が、頑張ってください! 負けないで! 大丈夫です、きっといい事がありますから! それにまだまだ活躍の機会がありますから、ね!」
「えー……」
だって前線を見れば幼女ビームとかお神輿アタックとか、もふもふ大要塞とか言う意味不明な発言と共にビームを吸収する毛玉の塊が暴れ回っているし。アレを見ていると妙にやる気をなくす、というか俺以外のプレイヤーたちが頑張れば別にこのイベント、普通にクリアしてくれるんじゃねぇの? って感じの思いはある。なんというか、真面目にやるだけ損? なんで俺が頑張らなきゃいけないの?
「ちょっと悦に浸ってたところ現実に戻された感じがする。アホクサ。なんでオレが真面目にやらなきゃいけないんだ」
「ま、ますたぁ……」
ディーヴァが歌を止めてやや焦る様な困惑したような様子で慰めてこようとしている間、ナイトは無言のまま、此方へと飛んでくる熱線を槍で弾いてた。うーん、この有能っぷり。とはいえ、リリースした所で経験値になる訳じゃないし、スキルトレーニングも非効率的だし、今から殴り込んで撃破数を増やしても間違いなく出遅れてるから追いつけないんだよなぁ、と思う所だった。となるとやはり、ボスをどうにかして討伐するのが良いんだが―――。
「……うん、まぁ、まともに戦う必要はないな」
何をどう考えてもそれが答えだった。だってまともに戦うとか馬鹿馬鹿しいし。だったら楽して美味しい所だけを取った方が遥かに良いし。となるとやっぱ、最終的に総取りするのが一番だろう。そこまで考えた所で仕方がないか、と呟く。
「ナイトは前線であまり目立ち過ぎないように敵を潰しておいてくれ。ディーヴァは引き続き歌唱援護で。ま、サボっていると思われない程度には働こう」
『拝承しました』
「了解ですマスター」
やはり偵察専用の英霊ユニットが欲しいなぁ、と切実に思う。こういう状況で、リアルタイムで情報を集められる事は本当に重要だ。だからそういう能力のある仲間は出来るだけで欲しい。いや、一人ではなく最低で3人ぐらいは。考えて罠にハメる、自分の様なタイプの人間は基本的に集めた情報から最適解を導き出すのがスタイルなのだから。
「しかしどうしたもんか」
ボスがいきなり前線に上がってくるとか全く考えていなかった。
そんな事を考えていると、更に情報が増えてくる。後方にいるレベルの高い部隊がボスと共に前線へと上がってくると言う情報もあった。本格的に物量で潰しに来たかな? というのが正直な感想であり、集中的にボスを潰す事をしなきゃこれ、あっさりと負けるなぁ、と思いつつも、誰かが雑魚の方を処理しないとボスを相手している間にルーゼンが崩壊するな、というのが素直な感想だった。なんと言うべきか―――実に面倒だ。
もうログアウトしちまおうかなぁ、と考えてさえいる。
「ワンパンで倒せるなら楽な……なんだけど……?」
そういえば相手はエーテルを動力にするロボットだったな、と思い出す。エーテルを動力源としているなら、正直、一撃で消し飛ばすだけの自信がある。だが問題はどうやってその一撃を通すか、という所にある。そして立て続けに予想外の事が発生すると、良い感じにやる気が削がれる。どうしたもんか、と割と適当に考え始める。前線へと視線を向ければ命令を受けたナイトが敵を空に打ち上げる様にバラバラにしながら無双していた。本当に底無しの強さを見せてくれる自慢の騎士だ。俺には勿体ないが、便利だから嬉しい。
……と、そうじゃなかった。
まぁ、要はボスを倒せればいいのだ。それだけの話だ。
「……あっ」
そこで一つ、やり方を思いつく。目立たず、ボスを一瞬で始末する方法を。おそらく多くの人間から嫌われそうなやり方だが
「まぁ、いいや。金策してアトリエ欲しいし、帝都で奴隷とかを購入してみたいし、この後にも予定は死ぬほど詰まってるんだ。とっととイベントを終わらせて貰おうか」
―――防衛イベントはEX:Worldに置いては実の所、初めてという訳ではない。
国境付近では小競り合いが存在し、それによって時偶に裏や街の防衛イベントや、ダンジョンから溢れ出した小規模のトループとの争いというものが存在している為、他のVRMMOと合わせ、ある程度のセオリーが存在する。特にR-18というレートを持っているEX:Worldはここらへん、ルールやリアリティに関してはそれなりに厳しく、他のVRMMOの様な個人による無双での突破なんてものは不可能になっている。スタミナがあり、尿意があり、そして眠気や空腹もある。それだけではなくエネミーに設定された殺意の高さが他のゲームと比べて群を抜いていると言われている。数で囲んで確実に急所を狙ってくるところや、一撃で仕留めようとする殺意の発露、他には戦闘で生き残った個体が学習して強化されることなど、他のVRMMOでは見せないエネミーに関する自由度と学習能力の高さが見える。
だがその代わりにプレイヤーもすさまじいまでの自由度の高さがR-18という制限解除と共に与えられている。たとえば人体実験をEX:Worldでは行う事が出来る。奴隷を購入し、それを肉壁として配置して使い潰す事も出来る。悪魔と秘密裏に契約し、禁じられた力を手にする事が出来る。レイプ、暴行、ホモセクシュアリティ、通り魔、人身売買、性転換―――年齢による制限が存在し、それ以降は全て自己責任であるという名目が存在するが故にプレイヤーたちにはあらゆる自由が約束されている。その為のペインシミュレーターであり、そして世界の自由度である。
想像力が働く範囲であればそれこそ、
つまりEX:WorldというゲームはVRMMOの中でも難易度が高い。プレイヤー、そして世界的に自由度の高さが認められている為に、必然的にどちらも賢くなってくる。
つまりプレイヤー側も決して馬鹿ではないのだ。
ボスが前線へと出てくる動きを見せ、それに追従する様に高レベルの後衛が前に出てくるのを確認して持ち上がってきた意識はまともに連携しないと一瞬で負ける、という危機意識だった。これが国家に属する人間とかであればまだ混乱はあっただろうが、プレイヤーとは元来、自由な存在であり、多くのゲームを渡り歩いてきたプレイヤー達―――ベテランゲーマーにとって、他のゲーマーと一緒に連携を取ることはそこまで難しい話ではない。一部、漁夫の利を狙う者達をさておき、大半のゲーマーはこの段階で連携して動く事を決める。つまり防衛側と攻撃側へと明確に全体を再編成するという動きが始まる。
既に経験から相手の攻撃は非実体型の攻撃―――エーテルや属性をメインとした攻撃方法という事が判明している為、属性攻撃を軽減する魔術をメインに防壁を張る事で相手からの攻撃を軽減しつつ、金属の体を破壊する為には最も効率的だと呼べる打撃攻撃をメインとした攻撃編成を行う。最初はお互いに点数の獲得を狙って様子見していた事があるのも事実だった。だがそのままでは負けると判断した瞬間、即座に思考を切り替えて協力する事が出来るのはゲーマー特有の性質だ。
故に一部を除き、一気に統率力が上がる。ゲーム内のものを使うと無駄に時間とリソースを消費されるのでゲーム外のコンテンツを使って互いに連絡を取り合い、情報をリアルタイムで共有しながら防衛戦を強化し、どこが弱く、そしてどこが優勢なのかをしっかりと把握する。そこから過剰戦力を押されているところへの援軍へと出しつつ、ボスへと対応する為のチームを結成する。
この時点でボスは既に20km地点を超えており、時刻も既に夕日が沈み始める頃となっていた。もう遅くないうちに完全に夜に入り、暗くなった頃にはボスが到着するであろうと予測されていた―――そして夜となれば、視界が悪くなり、ロボット側が優勢になるだろう。
故に判断は素早く、
属性防壁を前に押し出すことでダメージを最小限に抑え込みつつ、全体バフを響かせる。精神効果はターゲットを問わず発動するが、この場合、相手はロボットである為、歌や音楽などの精神効果をロボットたちは受ける事が出来ない。故に人間側にのみそれらのバフは発生する。圧倒的なステータスの暴力で全体を押し上げる様に戦線は押し上げられ始める。
当然ながら最初は好調に始まる。前線にいるのはレベルの低いのばかりだから当然ながら斬り込むのは容易だ―――ただし、これであまりにも切り込みすぎると周囲が敵ばかりになり、逃げ場がなくなってしまう為、集中攻撃を受けてレベル差や防御があっても関係なく一気に沈んで散る。その為、前線そのものを押し上げる様に戦わないといけないという制限がある。だがそれでも、モチベーション、そして連携、技量的にこの時点では分は防衛側にある。
なにせ、ゲーマーというのはこの世で一番負けるのが嫌な連中だからだ。
報酬は欲しい。有名になりたい。皆に認められたい。エンディングが見たい。
そういう欲望ばかりを詰め込んだのがプレイヤーという集団だ。文字通り勝つ為なら手段を選ばない。それがプレイヤーという存在の悪辣さだ。国家も人種も所属も関係なく手を組み、最も効率的な手段で連携して勝利を狙う。嘘みたいな話だが、こと、ゲームというジャンルに置いてゲーマーを阻む意識の壁なんてものは存在しない。
あっ、これ協力しなきゃ勝てないわ。
じゃあ協力するわ。
世の中、世界がいがみ合っている状態でも即座にこれが実行できるのはゲーマーぐらいなものである。ゲーマーにプライドなんてものはない。あるのは勝利への執着心ぐらいである。そしてガチャで爆死してもいいから勝利したいという願望ぐらいである。故に一度手を組めば、その行進は効率的に敵を排除し始める。それが敵を一気に駆逐し、押し上げ始めるのは最初のウェーブを処理するまでだった。
最初に出現するウェーブのエネミーは光線攻撃のみを行うレベル50前後のであり、それを討伐しながら進んで行くと出現する次のウェーブはレベル90前後のエネミーになってくる。此方は光線攻撃だけではなく、ミサイルや実弾での攻撃を織り交ぜてくる為、属性耐性だけではどうにもならず、物理障壁などを必要としてくる―――が、その程度で敗北する程ゲーマーも愚かではない。経験した事のある攻撃であればWIKIという強大なデータベースから即座に対策を引っこ抜き、様々なゲームで得た知識を駆使して対策を一瞬で用意し、外部サイトを使って呼びかけを行い、対策を広げる。最初に100人ほど散るも、その犠牲を壁にし乍ら対策を完了させ、再び行進を開始する。
この素早い対応と動きこそがゲーマーの肝である。NPCには絶対真似できない、プレイヤーだからこそ出来る許可を待たない、ゲームを通して覚え、同じプレイヤーだからこそ信用して行動に移せる対応力の高さだ。そしてそれを見せつける様に前線を押し上げて行き―――最終的に問題点へと、
ボスの率いる第三ウェーブと衝突する。
レベルが100を超えるエネミーの集団と、そしてそれを大幅に超えるレベル200のボスが出現する。巨大な姿は完全にアニメに出てくるような主人公ロボットの様な姿をしており、複数搭載されたバーニア、実体剣、レーザーライフル、ともはや戦略兵器とでも表現すべき兵装を所持している他、飛行を行えるという理不尽極まる戦闘能力を有していた。
とはいえ、
故にこの状況までやってくると、勝機が見えてくる。そして勝機が見えてくると欲張ってくるのが人間という生き物であり、この時点でお互いに考える事はシンプルである―――連携しつつ、ボスは
ラストアタックを奪えればそれだけで大幅に評価と点数が上がるだろう。だから誰もがそれを狙う。連携しつつ弱って行き、そして自分の一撃で倒せるチャンスを。
故に
自分の、一人勝ちの。
「いやぁ、手を出さなくてもみんな頑張ってくれるおかげで良い感じに戦線が拮抗……いや、ちょっと押されてるか。やっぱ勇者くん達に目立つのを任せるのが一番だな」
口笛を吹きながら暗闇が広がりつつある戦場の中、認識を阻害する為に完全にローブを纏った状態で、高さを得る為にルーゼンを囲む城壁の上に立つ。双眼鏡と魔術を駆使して使う透視を通して最前線、凡そ10km先の状況を見る。囲まれてやや不利な状況になりつつも、強大なボスを相手にいい勝負をしている。あのボスを片付ける事が出来れば、この戦いも一気に収束するだろうな、とは予想できる。
「さて―――考えた結果、俺一人がどう頑張っても戦線を変えられる気がしないし、他人に命令をしても上手く動かせる気もしないし、結局、上手く行く流れに乗って美味しい所を掻っ攫う事にした訳だが……準備はいいか、ディーヴァ」
「はい、マスター」
双眼鏡を外してディーヴァの姿を見る。その姿は城壁の上で寝転がりながら大型の狙撃銃を構えており、片手で支えながらその銃口を戦場の奥へと向けている。既に準備は万端という様子であり、そして残された瞳はどうやら、的確に敵の姿を捉えているらしい。便利な女を手に入れられたものだ、と少しだけ、満足する。既に弾丸は装填されている。後はタイミングを計るのみ。
―――考えた結果、まともに戦う、まともに対応しようとするのが間違いだと判断した。
だってそもそも運営が勝負を煽っているのだし、頑張って戦うのってキャラと違くない? と言う感じもあるし、どうせ悪役なんだからそういう感じに遊んだ方がいいし、コスト少なく、最大の利益を得られる方がどう考えてもいいではないか。そう言う訳で、自分がこの状況になるまでやった事と言えば適当にナイトに前線で暴れさせた事と、軽く情報整理を手伝っただけである。どうやって動けば状況を維持し、有利に戦えるか。前線から入ってくる情報をちょっと纏めて解りやすくして、動きやすく整理した。それだけだ。だけどそれだけでも大分効率的に動くのがシステムというものだ。
「ま、ご苦労さん。一番美味しい所は頂かせて貰おう……ディーヴァ、当たると思ったら撃て」
「御意に」
言葉の直後、ディーヴァが迷う事無く引き金を引いた。それを目視しながら片手を伸ばし、膝を突きながら指をディーヴァの頭の裏に突き刺して、そのまま彼女の視覚を握り、自分と繋げた。残されたディーヴァの唯一の目が捉える光景を自分の瞳に映し出す。そうやってディーヴァの瞳に映し出されるのは前線で戦うプレイヤー達と、そして機械の兵隊達の姿であり、そして弾丸が丁度大型ロボットの装甲の間に喰い込む様に突き刺さった姿だった。
だがその程度だ。それでは大したダメージにはならない。よろめきすらしない。だがその景色を見ながら笑みを浮かべた。
「さて……空間を漂うエーテルは属性が一種類に集中しない様にバランス良く調整されているのは、それが一つの属性に集中しすぎた場合、それが強く環境に影響して属性災害と呼ばれる現象を引き起こすからだ。それを避ける為に街中には強力な属性の調律機が設置されており、ちょっとやそっとじゃ干渉できない様になっている。だから属性を一種類に偏らせる事で意図的に属性災害を小規模ながら引き起こす事が錬金術ではできる―――これが錬金術の戦闘転用技術の初歩だ」
本で読み、覚えた内容を思い出す様に口にしながら、干渉を開始する。ディーヴァが放った弾丸はただの弾丸ではない。イデア・エーテリアスから作成するカードを数枚その中に詰め込んで作成した、マーキング、或いはポイント弾の様な物であり、射撃し、命中した存在を直接内部から干渉する為の弾丸である。本来であれば外部からしか干渉できないエーテルの干渉技術であり、内部からの干渉は直接肉体の一部か、或いは触媒を肉体に埋め込む必要がある。だが触媒を弾丸として加工し、それをディーヴァが射撃して植えつけてくれるのであれば、その手間が大幅に省ける。
―――つまり、あの巨大なロボットの内部はもはやこの手中にある。
「属性災害にはもう一種、錬金術でのみ引き起こせるものがあって、丁度実験したかったものがあるんだ。全ての属性をエーテルから抜き出すと残されるのは属性の色がなくなった虚無と呼ばれる属性のエーテル。これは非常に過激な属性で、取り扱いが難しく、無理やり発生させるとそのまま空間を飲み込んで虚無の属性で削り去ろうとするらしい。さて、これを内側から食らって生存出来るのか否か……実験させて貰おうか」
迷う事無く素早く属性をエーテルから引き抜いた。人為的に発生させられた虚無属性は安定させる為の手順を無視して発生させられたために苛烈に反応し、一瞬で空間を呑み込みながら虚無属性のフィールドを生みだす。炎属性であれば炎で満ち、風であれば烈風が刻む空間だっただろう。だがこれは虚無。何もない属性。故に空間は一瞬で色を無くし始める。色がなくなり、物質が削れてエーテルへと変換されて行き、声すら虚無に飲まれて消え去って行く。
「お、これは完全に制御不能だな……すまん、死んでくれ」
ボスのみならず、そのままボスの周辺で戦っていたプレイヤーまでも巻き込んで空間から物質的な存在を全て消し去る―――触れていた大地からは色が消え、生物の気配すら残さないその様子はまさに災害の名に相応しい破壊であり、同時にこれは今の自分のレベルで実験するには危険すぎるから封印決定だな、と決める。
「名付けてオール・カラーズ・ロスト……ま、そんな所だろう。それじゃあ残りの戦いは皆さんの奮闘に任せるとして、ディーヴァは引き続き援護で。ナイトはそのまま雑魚の相手だけでいい。戦闘が終わるまでのんびりやらせて貰おう」
美味しい所だけは貰ったからな。
息の下でくっくっく、と笑う。
―――出し抜かれる方が悪いのだから。
ただ、それにしても、
「早くイベント終わらないかなぁ……」
正直思っていたよりも盛り上がらなかったし、さっさとイベントを終わらせて錬金術に戻りたいという気持ちの方が強い。戦う事よりも、趣味でやりたい事の方が遥かに多いのだから。
―――虚無テロから二時間ほどが経過する。
ボスがいなくなったことでロボットたちの動きから精彩が欠いていた。寸分の狂いもない射撃は大きくブレる様になり、どこか、全身の動きが鈍くなっていた。ボスがどうやら統率者だったらしく、良くあるスタンピードイベント同様、アレが討伐された事によって全体の効率と勢いが減った。当初は全滅さえ危惧された戦線ではあったが、ボスが討伐された事によって大きく勢いが減り、戦いは防衛戦から殲滅戦へとシフトする事になった。それから更に数時間が経過し、
日の出、夜の闇が明ける頃にはフィールドに破壊された機械の姿だけが残されていた。
―――防衛隊の勝利であった。
それは同時にイベントの終了でもあり、公式からルーゼン防衛イベントの終了が告げられた。半日の集計時間の後にランキングと、そしてそれに伴う報酬の配布も行われるそうだった。イベントの終了が告げられたことでプレイヤーも防衛に出ていたNPCも安堵し、一応の解散となり―――ルーゼンの日常へと戻って行く。戦いが終わった所で即座に日常が戻ってくるわけではない。高騰した物品とインフレする需要はまだそのままだ、
それが本来の値段、本来の需要に戻る事によって漸く、日常が戻ってくる。
そして半日が経過する事によってプレイヤー達が待望していたランキングと報酬の支払いが始まる。防衛戦に参加した全てのプレイヤーに報酬としてSPが30支払われた。そしてそこから貢献度に合わせて様々な副賞やボーナスが付与される。また同時に貢献度ランキングが表示され、そこで一体誰がどういう風に活躍したのか、というのも確認できるようになっていた。
当然ながら、注目が集まるのは味方を巻き込みつつボスを葬り去った一撃を放った者に対してだ。特別賞の項目にはボス討伐賞が存在している。そこを見れば横から成果を掻っ攫った不届き者の名前を確かめられる。そう思い、確認した所で乗せられていた名前は、
―――匿名希望だった。
―――全てが終わった所で、何時も通りクラン本部のアトリエで呟く。
「袋叩きは勘弁願いたいからな」
戦いが終わってからランキングの集計の間、運営からはランキングに記載する際、PC名を使うか、それとも匿名希望にするか、という質問が届いたので、迷う事無く匿名希望であると答えた。無論理由は悪目立ちするからである。名前を広げたいのではない。存在感を出したいのである。ここら辺、ロールの難しさではある。
が……やるだけの価値はあった。
参加賞で30SP、ボス討伐賞で100SP、そしてフレンドリーファイア、つまりは仲間殺しの最多賞で20SP、合計で150SPを運営から配布された上、副賞として100万ゴールドも送られてきた。予想外の副賞にはこれは思わずほっこり―――と、したい所だが、どうやら普通に雑魚エネミーを多く倒したほうが貰える賞金は多かったらしい。それを知っていれば最初からナイトを派手に戦わせていたものを、という気持ちだった。
ともあれ、SPが増えた事でスキルのランク上げにも幾分か余裕が出来てきた。要求数の少ないスキルは修練が済んでいなくてもこの際上げてしまう事にする。ただこれも無節操に上げて行けばすぐに枯渇してしまうだろう。そろそろ、一部スキルを本格的に育成する方法を考えなくてはならない。特に《深淵》と《外法》と《邪眼》だ。これらのスキルトレーニングが今の環境だと難しい。何か、効率的にやる手段が欲しい。
「……まぁ、やっぱ奴隷か」
帝都へと向かって奴隷を購入するのも一つの手だ。奴隷が相手なら人体実験は恐ろしくないし、それにそれを相手にスキルトレーニングを効率的に行う事も出来る。正直、ダンジョンに潜って相手を探すのよりは楽だ。ただやっぱり、何をするにしてもお金が足りない。副賞の100万程度では圧倒的に足りない。やはりここはポーション販売で一気に荒稼ぎするしかないのだろうなぁ、というのが結論だった。
……イベントで戦うのに参加する時間をやっぱり錬金術へと回した方が良かったかもしれない。
そんな事を考えながら回復薬の作成作業に没頭する。結局の所、一番地味で面倒な作業が金になるのだから、世の中ほんと良くできている。というかイベントの報酬に夢を見過ぎた、と言うのが正しいのだろう、たぶん。イベントの準備と対策で必要以上にお金を使ってしまった分、目標から遠ざかってしまった。その為、それを取り戻す勢いでポーションを作成しなくてはならないのだ。もっと、どうにかして楽に金を稼ぐ方法はないのだろうか。
そんな事を考えながら霊体化しているディーヴァを見た。
「……いや、効率が悪いか」
あの見た目なら売春で金を稼げるかと負ったが、そういえば売春は
もう次回から金になりそうにないイベントには参加するのは止めよう、と決めつつ。
「ディーヴァ、完成したこれをギルドへ卸しに……ん? 開いていますよ」
「失礼するぜーい」
アトリエの扉をノックして入ってきたのは提督の姿だった。結局、ほとんど絡まなかったなぁ、参戦させて貰っておいてすまない、と心の中で謝りつつ、何でしょうかと作業を止めてから視線を向ける。入ってきた提督はホクホクとした表情を浮かべており、イベントの戦果が悪くなかった事を証明していた。
「よっ、調子はどうなんだ……って聞こうかと思ったけどその様子だとあんまし良さそうじゃねぇな」
「えぇ、まぁ、大人しく金策していればよかったなぁ……ってちょっと後悔するぐらいの成果でしたねぇ……」
「はっはっはっは! まぁ、どこからどう見ても戦闘向きじゃねぇからなぁ、メガネは」
「逆に提督は気分によさそうですね」
「ウチの幽霊船を飛ばせた上で活躍させられたからな!」
「あぁ……」
提督の使役する英霊は船乗りの英霊らしく、巨大な幽霊船を出す事が出来る。だが勿論、それは陸地では動かない為、浮遊概念を保有する霊を船に融合させる事で船そのものに浮遊能力を与えたらしい。幽霊に幽霊を融合できる、というのは初耳であった為、正直驚きと共に実験してみたいという気持ちもあった。とはいえ、それが実験できる手持ちがある訳でもない。ナイトとディーヴァは替えの効かない存在だから、そう簡単に手を出す事が出来ない。やりたい事もやれない、辛い時期である。
「いいですねぇ、提督はー。私なんてやりたい事があっても金が足りなくてもうどうしようもありませんからね」
「見てりゃあ大体解るけど、個人用のアトリエが欲しいんだろ?」
「えぇ。ここで満足してはいるんですけどね。やはり個人用のアトリエが一番欲しいですね。秘密の研究とか。禁じられし実験とか。誰にも見つからず、こっそりとやっていきたい感じですね」
「なんかお前、禁断のレシピとか一切躊躇する事無く手を出しそうな気配がするわ」
いやぁ、それほどでも、と眼鏡を押し上げながら腕を広げる。ロールプレイに命を賭けるからこそ面白いのだ、ゲームは。というよりもゲームは何らかの強いこだわりを持って遊べる人間ではないと長く続かない。我々、和マンチプレイヤーはそこらへん、非常に強いこだわりを抱いている―――GMを殺す事に対して。
「アトリエ代だけなら出してもいいぜ」
「えっ」
「ただし、定期で防腐剤と疑似肉パテを納品してくれる事と引き換えにな。ウチの連中、そこまで職人プレイヤーって訳じゃねぇし、どこかと契約している訳でもコネがある訳でもねぇし、定期的に納品してくれるところが欲しいんだよな。今だと自分達で作らなきゃいけないしな。ちなみに言っておくけど俺は金はある―――超ある。サルベージして海から財宝を引き上げているから俺は金だけはあるぞ」
「でしょうねぇ……」
そうじゃなきゃこんな地下に大きなクラン本部を設置したり、墓石を入口にするギミックを作成出来たりしないだろう。しかしそうか、海に出られる上に疲れない人手を用意できるのだから、海の底から財宝をサルベージできるのか、それが財源というのはかなり羨ましい。
「うーん……悩みどころですねぇ」
「……初期の設備費も出していいんじゃよ?」
「……もしかして補充品作るの面倒がってません……?」
「細かい作業辛いし……面倒だし……無駄に時間取るし……お金余ってるなら外注したいけどコネないし……」
「世知辛い世の中ですね」
まぁ、気持ちは解らなくもない。純粋な戦闘プレイヤーとかからすればなるべく必要とされる道具とかを自分で作って用意せず、契約した職人プレイヤーから定期的な安定した供給を得たい所だろう。そうする事によって時間を短縮できるし、余計なスキルのトレーニングを行う必要もなくなるからだ。それでアトリエを用意してもらえるというのなら悪くはない話だ。
悪くない話だが、
「……私の方が貰いすぎじゃないですか?」
「いや、クラメンは身内だしこんなもんでいいだろ? 縁切りする訳じゃないんだし」
「あー……」
今の提督の話を聞いて、少しだけ自分が嫌になってしまった。提督と自分では根本的に考え方が違った。提督の考え方は身内だし夢の手伝いぐらいしてやろう! という考えの中、自分は基本的にギブ&テイクでしか物事を考えていなかったのだ。流石に少し、心が痛い。いや、だがしかし、ありがたい話ではある。というか純粋な善意らしいので断り辛くもある。少しだけ頬を掻いた後で、
「……お受けしましょう」
―――そんな、慌ただしいイベントからの一連の流れがあった。
そうやってアトリエを入手する事になると、ゲームを開始してから既に一か月近い時間がゲーム内では過ぎ去っていた。気づけばこのEX:WorldというVRMMOにドハマリしている自分を見つける事が出来た。運に恵まれてか、自分の滑り出しはまさしく順調と言えるものだった。
それがこれからも続くとは限らない―――だがまずは、アトリエの入手が完了した。
これは初期目標であり、同時に活動に関する最初の区切りとも言えるものでもある。つまり、漸く錬金術師としてのスタートラインに乗れた、というところにある。今までは借り物のアトリエしか使えなかったためおおっぴらに出来ないような実験が出来なかった。だが自分のアトリエであればやる事に対して自己責任で向き合える。その為、様々な事が出来る様になる。
その為、漸くこのEX:Worldというゲームの世界で、自分の拠点を得た気分だった。
……既に公式でアップデートの告知は出ている。
レベルの上限が解禁され、100から150へと上がるのと同時に、この世界の情勢にも変化が出ると、公式では発言されている。まだまだこの世界は、自分を魅了してくれそうだった。
Name:マスター
Level:100
Status:
AP:485/485
筋力:70 魔力:119 敏捷:150 体力:150
Title:【錬金術師:中級】【Evil】【ネクロマンサー】【探究者】【畜生メガネ】
Skills:
SP:375/435
《禁呪魂冥士:D》 《超魔力:E》 《審美眼:C》《エーテル干渉:C》 《語学:S》
《キネシス:A》《ポーションピッチャー:E》 《軍略:C》 《薬学:A》
《付与術:A》 《魔眼:M》 《深淵:D》 《外法:D》
《ミスディレクション:C》 《邪眼:D》 《カリスマ:C》 《幻想の色彩:M》
一番盛り上がる筈の部分で主人公が一切興奮せずに帰りたいとか言って作業ゲー化させる戦犯具合。とりあえずここでひと段落、第一部拠点探し終了みたいな感じで。次回から畜生眼鏡のアトリエ(人体実験もするよ)がマシマシな感じに。
趣味と性癖しかぶち込まない話。読者の都合やウケを考えずに書くのって楽しいわね、豚共……。