一緒に大人になりましょう。
彼の言葉に私は涙が出そうになった。
その大人びた顔と優しい口調が私の胸を熱くする。
「…っ」
先にシャワーを浴びている私は、既にお湯の温度よりも高い体温を持っているかもしれない。
強めのシャワーで身体を丁寧に洗いながら、これから起こるであろう事を妄想する。
……
…
.
『あ、あの、私、本当に初めてだから…、優しくしてね?』
『…俺も初めてですよ。怖かったら直ぐに言ってください』
そう言うと、潤んだ瞳の彼が私の首筋から腋と脇腹をなぞるように舐めていく。
その暖かい舌触りが妙に擽ったく、何度も私は身体を震わせた。
『…んっ。ぁ、…っ。ん』
彼の舌が止まる。
そっと、舌の感触が胸へと移った。
優しく乳輪を回ると、痛くない程度に乳首を甘噛みする。
『っん。…ぅ、ん、も、もっと強く…っ、噛んでもっ、いいよ…?』
『…すごく柔らかくて、壊れそうで怖いです』
『ぁ、ぁ…っ。ふ、ふふ。こんなっ、時でも、んっ、や、優しいんだね…っん、ぁぁっ!』
甘噛みをし続ける彼の頭を撫でてみる。
アホ毛が左右に振れて可愛らしい。
ふと、彼が乳首を噛むのを止めた。
淡く、消え入る不安気な表情で、彼はそっと私に尋ねた。
『あの、キス…、してもいいですか?…っん!』
『ん…』
そんな彼が愛おしく、私の方から彼の唇に飛びつく。
最初こそ驚いたように目を見開いていた彼も、気づけば目を閉じて。
私の舌と彼の舌が絡み合う。
遠慮気味だった彼も、既に舌を私の口の中へと何度も入れて舐め回し始めた。
『…ん、ちゅ…ん、はぁ、はぁ』
『…っはぁはぁ』
見つめ合う数秒。
彼が何を考えているかんなんて直ぐに分かる。
次にアソコを触るために、私へ問い掛けようしているのだ。
だから私は彼に言うーー
『…えへへ、もう下もぐちょぐちょだよ。…ねぇ、比企谷くんの手で触って?』
ーーと。
彼の手が下部へと伸びた。
緊張に身を固めた私だが、恥部に触れたほんわりとした体温に緊張を解かれる。
そっと、陰毛を掻き分けて触れられた恥部。
押したり摘んだり、彼は柔らかさを確かめるように指を動かした。
『っん。…あっ、ん…っ!ん、んっ!』
粘りのある液で滑りを効かせ、彼は指をちょん、と膣の入り口につける。
『んぅぅ。…っ、も、もう…、焦らさない…、でよ…っ』
『…はは。耐えてる雪ノ下さんの姿が面白くて』
『も、もう!…っん〜!っ、そっ、そんな…っ、急に…っ、んぁっ…!!』
私が話している途中に、彼は指を膣内へと入れて。
急な刺激に、私は思わず身を悶えさせる。
指がくねくねと動き、敏感な所へ当たる度に声が出てしまった。
彼は少しだけ意地悪な顔で、指を2本に増やして動きを激しくする。
『んっ!…あっ!あっ!…んっ、いや、も、もう…っ、んっ!い、イっちゃう…っ、から…っ!』
だらし無い顔を手で隠しながら、私は指を抜いてくれるように懇願した。
もう我慢が出来ない。
何かが出そうになるから。
ふと、動きが止まった指に、私が安心して比企谷くんの顔を見ようとしたーーー、その時。
『…可愛いですよ。もう少し悶えて見せてください』
そんな言葉と同時に、彼の指が再度動き始めた。
油断していたからだろうか、チョロっと、何かが溢れ出す。
…もう、だ、だめっ!
『ふぁっ〜っ!も、もう、ほんっ…とにっ!…っ、だ、だめ、で、出ちゃうっ!!』
.
…
……
うむ。
我ながら素晴らしい妄想ね。
清めた身体に貪りつく比企谷くんが容易に想像できるわ。
一応、色んなところを綺麗にしておこうかしら。
あの舐めプ王子のためにね。
へへ。
ーー。
ホカホカと湯気を頭から漂わせながら、バスタオル姿になった私は鏡を見ながら胸の鼓動を抑えつける。
蒸気して赤く染める頬はおそらく緊張が原因であろう。
「…し、失敗しないようにしなくちゃ…」
そもそも何が成功で何が失敗かも分からないけど、とりあえず比企谷くんに飽きられないようには心掛けよう。
そう思いながら浴室を出て、とてとてと私は彼が待つリビングへと向かった。
お、落ち着けぇ、私。
いつも予習しているじゃない。
私は出来る子よ。
…大丈夫。
きっと出来るわ!!
いざっ!!
バンっ!と、リビングの戸を開ける。
セリフは頭に入っている。
口も上手に回るはず。
行けっ!私!!
「お・ま・た・せ ♪ もうね、うずうずしちゃって我慢出来ないの。だから早くベッドに……」
「…え、姉さん、何を…」
「あれ!?!?」
途端に身体が底から冷える。
なぜなら居るはずの彼が居なくて、居ないはずの彼女が居たから。
「そんな格好で気持ちの悪い声をだしてどうしたの?風邪を引くわよ?」
「ゆ、雪乃ちゃん…、なんで…?」
不思議がる私を不思議そうに見つめる雪乃ちゃん。
…夢!?
どこから!?
ふと、私は受信を知らせて画面を光らせるスマホに気が付いた。
そこには一通のメッセージがーー
比企谷ーーーーー
プリキュアの録画をし忘れたので帰ります。
ーーーーーーーー
……。
「…わ、私を弄んだのね!?」
「!?」
ーーーーー☆
……はぁ、寒い。
スウェットと拝借したサンダルでは流石に冷えるな。
洗ってもらった服と隠されたモノ達は今度取り返すとして、次に雪ノ下さんに会ったときには死を覚悟しなくちゃな。
それにしてもあの告白、どこまでが冗談だったんだろう。
俺で遊ぼうとしたにしても、少し度が過ぎる。
俺がそこら辺に居る平均的な童貞だったらガチで襲われても文句は言えないからな。
「……ちょっと勿体無いことしたかも…」
雪ノ下さんといえど、女性の身体(スク水)をあんなに近くで見れたのはちょっと感動したな。
健康的に伸びる四肢のムチムチ感とか実は結構キテたし。
はぁ、でも俺が紳士童貞で良かった。
理性の化物とはまさに俺の事だな。
ふと、ポケットに入れておいたスマホが震えている事に気がつく。
震えの長さからして電話だろうか。
スマホの画面には雪ノ下(姉)と表示されていた。
ちなみに雪ノ下(妹)の電話番号は知らない。
「はい、比企谷ですー」
『……どういうつもり』
電話先から聞こえる声が怒りに満ちているのは気のせいか。
「…1人は嫌だと言っていたんで、由比ヶ浜経由で雪ノ下に帰るよう伝えておきましたよ」
『…へぇ、そういう逃げ方をするんだ』
「逃げる?違いますよ。放棄しただけです」
『…ぶち殺し確定ね』
「…怖っ」
ぶち殺し確定なの?
身体を真っ二つにされちゃうの?
『…ぅぅ、っ。返してよ!…私の覚悟を返してよ』
「しょ、処女のん…」
『処女のん言うな!』
「…まぁ、その、俺なんかよりも経験豊かな人で卒業した方がいいですよ」
『比企谷くんがいいのっ!比企谷くんじゃなきゃ嫌なのっ!!』
「そんなん知りませんよ」
『ええ!?』
なんだか今日の雪ノ下さんはしつこいな。
先ほどから情緒も不安定だし。
寒いから早く切って早く帰ろう。
うん、そうしよう。
「あ、あー、電波がー」
『ちょ、待ちなさい!切ろうとすんな!!』
「あー、あー」
『ふざけないで!明日いk……ぶちっ、と。
ふぅ、オッケーオッケー。
このままスマホの電源落としておこう。
電脳世界から解放された現実。
この身を支配できるのは俺だけだ。
冬の夜空は少しだけ星が綺麗に見える。
偶にはいいじゃないか。
こんな静かな散歩ってのもさ。
心が清くなっていくようだ。
…あのスク水はやっぱりエロかったな…。