私を犯して。
そう言いながら、私は外したブラを床に落とす。
胸を露わにした私と、慌てて下を向く比企谷くん。
そんな初々しい反応が可愛らしいと思う反面、途端に気恥ずかしくなる不思議。
好きな人の部屋で、好きな人の目の前で。
上裸の私はただただ恥ずかしさに耐えて立ち尽くしていた。
「…あ、あの、私はこの後どうすればいいの?」
「服を着ればいいんじゃないですか!?」
「…ぅぅ、服は…、着ないよ…」
これは覚悟だ。
私の純粋な好意を信じてもらうための、女の子の覚悟。
そっと、私は床に膝を着き、ゆっくりと比企谷くんへと近づく。
トクントクンと鳴り響く鼓動の音が、比企谷くんにも聞こえているのではないかと疑う程に大きくなった。
一つ、また一つと音が大きくなる事に比例して、私と比企谷くんの距離も0へと近づく。
「…ぁぅ。あ、あの、恥ずかしいので、一思いに犯してくれると助かるな」
「ひ、一思いで犯すって…」
ぴとりと、近寄りすぎた私は比企谷くんのおデコに自らのおデコをくっつけた。
感じる彼の体温が、私の下腹部へと伝わりジンジンと熱いナニかを刺激する。
…んっ、もう…。
「はぁはぁ。あぅ…、比企谷くん…」
「ちょ、顔が…っ」
「お願い…、比企谷くんから…、シて?」
「っ!!」
はむっと、比企谷くんの首筋を甘噛むと、彼はびくりと身体を震わせた。
たぶん、比企谷くんの身体はお砂糖で出来ている。
だってあんなに甘党なんだもん。
「っ!…っ、あ、あの。雪ノ下さん…」
「ぁむ、はむ…。にゃに…?」
彼はほんのちょっぴり真剣な顔で、赤らめた顔を手で隠しながら、そっと私の肩を掴んだ。
彼の震える手に力が入る。
相変わらずにゆらゆらと左右に揺れるアホ毛には催眠効果があるのだろうか、もう我慢が出来ない程の性欲と欲望が溢れ出た。
「…分かりました。俺も男です」
「っ!ひ、比企谷くん…っ、やっと私を…っ!」
優しくほんのりと、比企谷くんの腕が私の身体を暖かく包んだ。
甘い香りが大好きな彼から漂っている。
やっぱりキミはお砂糖で出来てるんだね。
もっと噛ませて、もっと舐めさせて、もっと犯して。
「…あ、じゃ、じゃあ比企谷くん。まずはね、私のアソコを濡らすために前戯を…」
「あれ?何を勝手に喋ってるんですか?」
「……へ?」
くいっと私の顎を持ち上げると、彼は突然に冷たい視線で私を睨んだ。
「犯してほしいんでしょ?犯される人に自由はありません」
「ぁ、ぁの…、そういうプレイなの?」
彼はゆっくりと、私の両手を自らが身に付けていたスラックスのベルトで拘束した。
頭をふわりと撫でられながら、私は床へ仰向けに転がされる。
「…ぅ、っ、ちょっと、恥ずかしいなぁ…」
「黙れよ。陽乃」
「っ!?」
初めて呼んでくれた名前がこのタイミング!?
ちょっと私の妄想を超えているよ比企谷くん!
うにうにと芋虫のようにしか身体を動かせない私を、彼は相変わらず冷めた視線で見つめ続けていた。
拘束された両手では、胸を隠す事も出来ない。
ふと、彼が私の下腹部へと視線を移した。
「下も脱いでくださいよ」
「ぁぅ…、あの、でも、手が…」
「…脱がしてください。でしょ?」
「…ぅ。は、はい。…ぬ、脱がして…っ、ください…」
「…はぁ、本当に何も出来ないんですね」
「ぅぅ。ごめんなしゃい…」
どこでスイッチが入ったのか、彼のSっ気が私のMっ気を刺激する。
彼は面倒臭そうに私の両脚の間へと座り、ふにふにとロングスカートに手を掛けた。
腰から太ももを通り、足首から抜けていく。
パンティのみの私の全裸姿を見るなり、彼は溜息を吐きながら立ち上がった。
「ひっく…、ぅぅ、は、恥ずかしい…」
「陽乃はこういうのが嬉しいんですよね?」
「っ、は、はい…、嬉しいです…」
「パンツも脱がしてほしいですか?」
「…っ、あぅ…、はい。脱がしてほしいです…っ」
「…でも、なんか濡れてるし、触るのはばっちぃですね」
「っ!い、いじわるな事を言わないでっ!」
彼の視線がじろじろと身体のあちこちを捉える。
その度に、奥底から感じる疼くような我慢の出来ない切なさ。
彼に言われた通りだ。
もうパンティはびっしょりに濡れている。
「それにしても凄く濡れてるな…。まさか、尿も混ざってるとか?」
「〜〜っ!そ、そんなわけない!…っ、お、おしっこなんて…」
「…へぇ、それならココを触っても問題ないですよね?」
「っ、え、い、いや!ひ、比企谷くん…、そ、んっ、そ、そこは…ぁっ!」
少しだけ乱暴に、比企谷くんは仰向けに横たわる私の膀胱を足のつま先踏み付けた。
伝わる尿意が身体に電気を駆け巡らせる。
別にオシッコを我慢していたわけではない。
それなのに、何故か彼に罵られ、裸にされ、両手を拘束され、様々な陵辱を受けている内に、膀胱の内部で溢れ出そうになるナニかが揺れるのだ。
「漏らすんですか?裸で拘束されて、挙句には尿を漏らすと」
「い、いやっ…、ちがっ、ぅ、んっ!…お、おしっこじゃ…っんん〜っ!」
「…気のせいですか?パンツに染みが増えてますよ」
ぐい、ぐいっと。
痛くない程度の圧力が尚も続いた。
彼の瞳がほんのりと意地悪な赤色へと変わる。
「漏れそうなら言ってくださいね」
「ぅぅ…、と、トイレに行かせてくれるの?」
「瓶を用意します」
「っ!い、いやっ!んっんっ、…そんな…、好きな人の前でなんて…」
「…我慢は身体に毒ですよ?」
「んっ〜〜!…ぅ、ぁ、っ〜。も、もう、だめ…」
「それで?」
「…ぅぅ、び、瓶を…、ください…」
なんと言う恥辱。
これ程までに辱められ、感じさせられた事など経験したことがない。
そもそも普通のエッチすら経験ないけど…。
まさか、玄人向けから手を出されるとは…。
「…あぁ、すみません。瓶なんて俺の部屋にありませんでした」
「っ!?…や、や、やぁ…、もう、…っ、出ちゃ…」
「とりあえず部屋で漏らされても嫌なんで、ベランダに行ってもらえます?」
「っ、う、うそでしょ…?」
「はは、泣かないでくださいよ。流石に冗談です。でも本当に瓶とか無いんでコレにしてもらえますか?」
そんな冗談すらも待てない程に私の膀胱は限界に近付いている。
そして、彼がコレにと言って渡してきた物は……
「…はぁ、はぁ、ご、ゴミ箱…」
「はい。これならいっぱい入ります」
「ぅぅ…、そんなの…」
「我儘言うならそのまま漏らして下さい」
「っ!い、いや!しますっ…、しますから、ゴミ箱を…っ、ひっく…、ください…」
「…はいはい。特別に手を貸してあげましょう」
彼はゴミ箱を私の足元に置くと、丁寧な手付きで仰向けに転がる私の腋を持ち、ゴミ箱へおしっこが入る位置へと立たされる。
「ほら、こぼさないように」
「…っ、ぅぅ。は、はい…」
安心感からか、それとも我慢の限界からか、尿道に伝わる静かな流動に、私は諦めるように目を閉じた。
ちょろろろ……と。
私のおしっこがゴミ箱へと。
音も、匂いも、姿も、全てが彼に聞かれて、見られている。
そんな一生のトラウマになり得る出来事にも、なぜか私の心は暖かく満たされていた。
「…はい。上手に出せました」
「っ、うぅ、ひっく…。ひ、比企谷くん、意地悪だよ」
「忘れないでください。今日から陽乃は俺の物だ」
「んっ、ぅぅ…、は、はい…」
.
.
…
……
………
…………
事を終え、気付けば雪ノ下さんは俺のベットにぐったりと横たわり、規則正しい寝息を立てていた。
流石にあのままの格好では風邪を引くだろうと思い、服やら布団やらを上から乱暴に被せる。
「……」
俺は彼女の寝顔を眺めつつ、変なスイッチが入ってしまった自分に後悔していた。
……ちょっと前に見たマニアックな同人誌が悪い。
全部あの同人誌が…。
ふと、彼女がゆるりと寝返りをうち、幸せそうに眠る彼女の唇が妖艶に揺れる。
「今日から陽乃は俺の物…、ね」
独占欲と言うか、支配欲と言うか。
あそこまで俺の言う事を素直に聞いた雪ノ下さんに、少なからず好意と言うものが生まれなかった訳ではない。
愚かだと理解しているものの、可能であるならば本当に彼女を俺の物にしたいとさえ思った。
……そうなると、障害となるべくは雪ノ下家の大ボスか。
「…はぁ」
純粋に、彼女の好意を信じてみよう。
思い出してみてと、彼女に振り回されることはあったにせよ、裏切られた記憶は無い。
「…大ボス…、ままのんを討伐する作戦を考えておかないとな」
持つべくして持った覚悟。
彼女と一緒に居れる努力をしよう。
信じた彼女と共に歩けるように。
俺はそっと、雪ノ下さんの頭を撫でてみる。
ふわりと柔和な寝顔を見せる彼女が可愛らしく、俺は頭を優しく撫で続けた。