(俺の名前は遠野真。十八歳の誕生日、たまたま見つけた胡散臭いチラシに応募したらカルデアとかいう場所に拉致され、何故かマスターと呼ばれる何かになっていたごく普通の男の子だ。色々あって滅びそうになってる人類の歴史を救済するため何やかんやと頑張っている。人類最後のマスターとして行動している俺だが、実は二つの大きな問題を抱えている。一つはこのカルデアに召喚されるサーヴァント(何か凄い人たち)が何故か女性しかいないということ、そしてもう一つは女性サーヴァントたちとの距離が物理的にも精神的にも近いということだ)
冬木の地では堕ちた騎士王の汚れた極光を打ち破り、フランスでは邪龍の心臓に紅の魔鎗を叩き込み、その序に壊れた男の妄想から生まれた竜の魔女をぷちっと潰した。
最初の特異点を無事に乗り越え、一息つくカルデア最後のマスター、遠野真。特に目立った損害も無い上、仲間も増やすことが出来た。最良の滑り出しといってもいい結果だろう。今は次なる特異点に備えて英気を養っているところだ。
今回の話は新たに加わった仲間、クリスタルのように輝く笑顔の王妃とのお話である。
「お茶会。俺と?」
「えぇ。貴方のこと、もっと知りたいの」
真の問いに天真爛漫な笑みを浮かべるのはカルデアに新たに加わったサーヴァントの一人、マリー・アントワネットその人だ。国を、人々を、そして全てを愛し、また国民からも愛されたナチュラルボーン・アイドル。どこぞの薔薇の皇帝やドラ娘とは大違いである。
第一特異点で縁を結び、ライダーのクラスでカルデアに召喚された。キャスターとしての特性もあるようで、ライダー時は歌声を魔力弾にして撃つのに対し、キャスターの時はバレーボールを武器にしていた。頭の被り物といい、色々とぶっ飛んだ少女だ。
「そう言ってくれるのは嬉しいんだけど、俺なんかでいいのか? そういうお茶会って普通、女の子同士でやるもんじゃ」
例えばジャンヌとか、と真は彼女同様にカルデアの一員になった少女の名を挙げる。彼女もマリー同様に真と結んだ縁によってカルデアにやって来た。さらに言うならもう一人ほど来たりしているのだが、彼女については別の機会に話すとしよう。
「ジャンヌとは昨日の夜、わたしの部屋で夜通しお喋りしていたわ」
「あぁ、だからさっきジャンヌと挨拶した時、少し眠そうだったのか。楽しかった?」
「えぇ!」
星のような瞳、宝石のような笑顔。どこまでも人を惹きつけ、心酔させる存在がそこにいた。
「友達と話すのはとても楽しかったわ。だから、伴侶である貴方と話すのもきっと同じくらい楽しいはずよ」
伴侶って、と苦笑する真。確かに彼女は以前にマスターは伴侶のようなものと言っていた。実際のところ、どうなのだろう。
「あら。わたし、何か変なことを言ったかしら?」
真の反応にマリーは頬に指を当てながら首を傾げる。所作の一つ一つが可憐であり、そして可憐で、やはり可憐だ。
いや、別にと答えながら真は腰を上げた。自分のことを知りたいと言ってくれた少女(それも相当な美少女)の申し出を断る理由があるだろうか。いや、無い。
「そのお誘い、ありがたく受けさせてもらうわ。準備するから、一時間後にまた俺の部屋に来てちょうだい」
「そう言ってくれると思っていたわ。ありがとう、マスター。大好きよ」
満面の笑みを浮かべ、マリーは真を抱き締めた。首筋に両腕を絡め、少し背伸びして感謝と愛情のベーゼを頬に施す。
「それじゃマスター、後で」
フフフ、と上機嫌に部屋から出ていくマリーの後ろ姿を真はキスを受けた頬を撫でながら見送った。
それからきっかり一時間後、真のマイルームにはマリーのために作られたものが用意されていた。部屋の中央に丸型の白いテーブル。その上には作り立てのお菓子、淹れたばかりの紅茶で満たされたポットが置かれていた。
「まぁ、とっても美味しそう!」
漂う甘い匂いに大はしゃぎするマリー。そんな彼女を見て、真も自然とにっこり。こうして二人だけのお茶会が始まる。
「……と、こんな感じの高校生活を送ってたよ」
「まぁ。予想はしてたけど、随分と破天荒な生き方をしてきたのね」
紅茶とお菓子に舌鼓をしながら他愛のないお喋りを楽しむ。予想通りの、真が頭の中に描いた通りのお茶会が行われていた……ただ一点を除いて。
「はい、真。あ~ん」
「あ、あ~ん」
「どう、美味しい?」
「あい。我ながらいい出来ですわ」
「本当にね。わたしにも食べさせてくれる? そこのアップルパイがいいわ」
「はいな。あ~ん」
「あ~ん……うん、とっても美味しい」
第三者が見たら口から砂糖を吐き出してしまいそうな光景がそこにあった。一つのソファに二人の男女。体が密着するほどの距離でお菓子の食べさせっこをしている。
(お茶会って普通、向かい合ってするもんじゃないのか? こんな隣でっていうか、くっ付いてするもんなの?)
マリーの特に強い要望で、こうして一つのソファで仲良く、恋人同士のように座ることになった。ちらっと傍らを見てみれば、帽子(?)を外したマリーがにこにこと微笑んでいる。真に寄り添い、肩に頭を乗せてお菓子をねだる姿は王妃には見えないが、それでも人を惹きつけて止まないオーラは健在だ。
(近くね? フランスで出会った時から結構フランクだったけど、ここまでじゃなかったような……しかも、いつの間にかマスターじゃなくて名前呼びだし)
別段、そのことについてとやかく言うつもりはないが。真が微かに首を傾げていると、何かに気づいたマリーが小さく声を上げた。
「あら。真、口元にクリームが付いているわ」
「え、マジで? 子供かよ俺は」
マリーの指摘に真は慌てて口元を拭おうとするが、それよりも早くマリーが動く。
「わたしが取ってもいいかしら?」
答えを受け取る前にマリーは体を伸ばす。真の頬に手を添え、傍から見るとキスをするような体勢。
「ちょ」
「ん……」
小さく可愛らしいピンク色の舌がクリームを掬い上げる。ぬるりとした感触が真の背筋をぞくりとさせた。真が硬直して動かないのをいいことにもう一舐めするマリー。唾液と混り、薄く伸ばされたクリームを綺麗に舐め取っていく。唖然としている真を他所に舐めた箇所にキスをし、顔を離した。普段とは違う、どこか淫靡さを感じさせる表情が浮かんでいた。
「綺麗になったわ」
「そ、そうだね。あはは……」
顔をまともに見れず、真は動揺を誤魔化すように笑いながら動かせる右手を所在無げに彷徨わせた。
「あ」
偶々、手に取ったシュークリームを口に運ぼうとするが、力のコントロールを誤って潰してしまう。破けたシューからホイップクリームとカスタードが溢れ、手を白と黄色に彩った。
「あぁ、やっちまった」
あたふたしながらテーブルの上にある布巾を掴もうと手を伸ばす。布巾で汚れた手を拭おうとするが、マリーが許さなかった。
「駄目よ。勿体ない」
「あの、マリーさん?」
「そんな他人行儀な呼び方は嫌よ。いつもみたいにマリーと呼んで……はむ」
クリームに塗れた真の手を眼前に持ち上げ、まずは人差し指を口に含んだ。
「ちゅ……んちゅ」
微かな音が唇の間から漏れる。口の中では動き回る舌がにゅるにゅると指に巻き付き、クリームをこそぎ落としていった。感覚鋭い指先がぬめぬめとした感触を敏感に感じ取る。こそばゆく、そして真の指に夢中でしゃぶりつくマリーがエロティックだ。
人差し指を綺麗にしたマリーは続いて中指、薬指、小指と順番に、丹念に口の中で洗っていく。一つ一つに時間をかけ、愛情を込めていた。
「あぁ、とっても太い」
最後の親指を口から抜いた際に彼女が呟いた台詞は自然と真の股間を熱くさせた。
「はい、綺麗になったわ」
「そ、そっしゅね」
思わず、噛む。無事なほうの手で真っ赤に染まった顔を覆う真にクスクス笑いながらしな垂れかかるマリー。何時もの白百合の王妃としての顔は何処かへと消え失せ、男を求める女を全面に押し出した彼女がそこにいた。
「ところで話は変わるのだけれど、真。わたし、貴方にお礼がしたいの」
「お、お礼っすか?」
脈絡のない話の変化に真は頓狂な声を上げる。
「いや、お礼をされるようなことなんてした覚えがないけど」
「そんなことないわ。あなたは何度もフランスで私を助けてくれたじゃない」
言われて、漸く合点がいったと真は手を打つ。確かにフランスの特異点では幾度となく彼女の手助けをした。細かいものを挙げればきりがないが、大きなものだとワイバーンの襲撃を受けたフランス市民を彼女と一緒に守ったことだったりとか、彼女が竜の魔女に燃やされそうになった時は魔女をぶっ飛ばして救い出したりとか。
「言われてみれば確かに色々とやったな」
改めて考えてみるとお礼の一つや二つ、貰っても別に罰は当たらない気がしてきた。
「で、お礼って言っても具体的にどのようなものなのでしょう?」
フランス王妃の頃の彼女ならそれこそ割と何でもくれそうだが、今の彼女は遠野真のサーヴァント。持っている物は無く、あげられるものといえば頭に被っている帽子のような何かくらいだ。
「それは……」
一瞬、口籠るも、すぐに意思を固めた顔を作る。彼女は真の手を掴み、ゆっくりと自分の胸元へと誘った。ふにゅ、っと柔らかい手触り。
「(小振りだけどしっかり柔らかい……)違う、そうじゃない!」
余りのことに思考がマヒしてとんでもなくアホなことを考えてしまったが、真はすぐに正気を取り戻した。すぐに止めさせようとするが、灼熱を帯びた視線を向けてくるマリーの姿に言葉が出なくなる。
「今のわたしにあげられるものはこの体くらい。受け取ってもらえないかしら?」
「受け取れないってそんな大切なもの! 俺、そこまでのことして」
「してくれたわ。貴方はフランスの市民とフランスという国を竜という圧倒的な脅威から護り抜いてくれた。今のわたしはフランス王妃ではないけれど、かつてはフランス王妃だった。だから、わたしにはフランスを救ってくれた勇者に褒賞を与える義務があるの」
王族としての矜持なのか。マリーの目には絶対に譲らないという強い意志の焔が燃えていた。直向きに見詰めてくるマリーを前に真は右往左往する。
(絶対、後に引かないよなこのお姫様。断るとか百パー無理だろ。でも、俺には御師さんが……)
アイドルという言葉を象徴したような少女からの誘い。乗れるものなら乗りたいものだが、真にはスカサハという愛する女性がいる。彼女を裏切るような真似なんて出来ようはずもない。日本人らしい葛藤に胸を焼く真。
「あぁ、スカサハさんから許可は貰っていてよ」
「……はぁ!?」
ここに来てまさかの爆弾発言。目を剥く真にマリーはことの次第を話す。曰く。
『あいつに抱かれたい? 構わん、構わん。好きにしろ』
理由はこうだ。
『どんな女を抱こうが、誰に何をされようがあいつの一番が私であることに変わりはないし、私の一番があいつであることに変わりはないからな』
元々のプライドの高さか、それとも真の童貞を奪ったという自信の表れか。彼女は自分こそが真にとって過去現在、未来永劫において最高の女であると信じて疑っていなかった。
「御師さん。あんたって人は……」
まさか、己のあずかり知らぬところでそんなやり取りがなされていようとは知らなんだ。そもそも、何で自分とスカサハが男女の関係であることに気が付いたのか。言いたいことは山ほどあるが、それのどれを言えばいいのかか分からず、真は空いている手で顔を覆いながら項垂れる。
「真」
しかし、どれだけ狼狽しようが現実は待ってくれない。呼びかけに振り向くと、劣情に染まった面貌のマリー。
「お礼なんてもっともらしい建前を口にしてるくせに、本当はただ貴方と愛し合いたいだけのいやらしい女の相手なんてお嫌かしら?」
断られたらどうしようという不安に涙を浮かべる少女。スカサハの言葉、そして彼女のいじらしい姿に真は腹を決める。ゆっくりと少女の小さな体を抱き寄せ、唇を重ねることで彼は応えた。
「そのお礼、受け取ってもよろしいでしょうか、王妃様」
「んぅ……ちゅ、ちゅる……素敵よ、真……あむ」
ベットの上、一糸纏わぬ姿の男女が抱き合っている。汗ばんだ体を隙間の一つも見つからないほどに密着させ、互いの体温と柔らかさを感じ合う。火照った体はどこを触っても熱く、その熱が二人の興奮をより一層高めていた。
「れろ、ちゅぶ……んちゅ、真、もっと舌を出して」
「こ、こうか?」
「ふふ、ありがとう……ん」
大きく突き出された真の舌を自身の口に迎え入れてキスを再開する。舌先で軽い刺激を与えてきたかと思えば、口内の奥まで突っ込んできて濃厚な絡み合いを求めてきた。口元から溢れるぐちゅぐちゅという撹拌音が脳髄を蕩かせる。
「ふあ……凄く、興奮しているのね。さっきからお腹に当たっているもの」
悪戯っぽく笑いながらマリーは真に体を押し付けた。ギンギンにそそり立ち、二人の体に挟まれている真の剛直が小さく震える。
「待っててちょうだい。すぐに気持ちよくしてあげるから。だから、今は」
こっち、と真の唇を奪う。流石はキス魔と言うべきなのか、彼女の口付けは抜群に上手い。時に優しく、時に荒々しく快感を与えてくる。一度、ペースに乗せられると抵抗する間もなくノックアウトさせられそうだ。
(こ、このまま俺だけ気持ちよくなる訳には……)
相手を思いやってのことか、それとも男子の下らぬ意地か。マリーが息継ぎに唇を離した一瞬に真は反撃に出た。マリーの全身をまさぐっていた両手を彼女の尻に回し、尻たぶをきゅっと摘まむ。
「あん」
突如、臀部に流れた快楽電流にマリーの動きが止まった。その隙に彼女から少しだけ距離を取り、体をある程度自由に動かせるスペースを確保する。
「今度は俺の番だ」
マリーの細いウエストを掴み、逸物の先端を彼女の腹部に近づける。玉のような雫を先端に浮かべた亀頭と臍が触れ合った。亀頭の余りの熱さにマリーはピクリと体を震わせる。
「凄い……熱くて、硬い。それで、次はどんなことをするの?」
陶酔と興奮を浮かべ、マリーは目を輝かせて訊ねる。言葉で応えず、真はゆっくりと腰を動かし始めた。腰と連動した亀頭がマリーの腹部を滑っていき、沁み一つない白い肌に腺液の痕を残していく。
「どうだろ、これ?」
「どうって言われても……こんなことされたのは初めてだから」
確かにこんな変態的なことをされたのは今回が初めてだろう。未経験の感覚にマリーは戸惑った。自分の体を紙、真のペニスを筆。そして我慢汁を絵具にして絵を描いているようだ。
何を描いているのかは皆目見当がつかないが、熱心に筆を動かす描き手を見ると不思議と体の奥が熱くなる。自分の体がそれだけ相手を夢中にさせていると考えると、悪い気はしない。むしろ、もっと先走りを肌に塗り込んで欲しいとさえ思えてきた。
「わたし、結構好きかもしれないわ」
「俺も。これ、悪くない」
敏感な亀頭をマリーの肌に押し付けたまま動かすのはセックスやフェラチオとはまた別の快感が感じられた。マリーの腹部に残った腺液の痕も卑猥で、視覚からも真の興奮を煽っている。
暫しの間、二人は変態的行為に耽った。汚れ一つない肌を汚し、汚される行為は双方の興奮を高めるも、互いに果てるまでには至らない。
「次はわたしにやらせてちょうだい」
攻守交替。今度はマリーが上になって真の全身に舌を這わせていった。軽いキスから始まり、蛇が全身をくねらせて進むように舌が下腹部へと移動していく。唇から顎を舐め下ろし、首筋には軽く歯を立てながらちろちろと舌先で喉仏をくすぐる。こそばゆい感触に真は小さく呻き声を漏らした。
「ふふ、感じてるのね。もっと、感じさせてあげるわ」
真の反応に気を良くしたマリーは時折キスを混ぜながら胸部に辿り着く。指で鎖骨をねちっこく撫で擦り、ぷっくりと肥大化している乳首を舌で弄んだ。
「男の子も興奮するとこんな風になるのね。可愛いわ、ちゅ」
膨らんだ突起物に軽く吸い付き、音を立てて飴玉のように舌でころがす。快感に耐える真の顔をマリーはどこかうっとりとした顔で見上げていた。
「好きよ、貴方のその顔……大好き。もっと見せて」
少しばかりサディスティックな一面を覗かせながらマリーは攻める部分を腹部へと移した。
このままやられっ放しではいられない。真はゆっくり、マリーに気付かれないように手を伸ばして彼女の体に触れようとするが、やんわりと払いのけられてしまった。
「だぁめ♪ 今はわたしの番。順番が回ってくるまで待ってちょうだい」
さっきのお返しとばかりにマリーは巧みな舌使いで真の腹部に快感を与えていく。割れた腹筋の溝を舐めれば体が小刻みに震え、舌で臍を穿り返すと腰が大きく跳ねた。
「ここが良いのね? もっとしてあげる」
臍の周りを重点的に攻める。片手を胸元へとやって乳首を摘まみ、残った手で腹に触れてしまうくらいに反り返った逸物を軽く擦った。掌で亀頭を包み、鈴口から漏れる腺液で滑りを良くする。
「このままお臍で気持ちよくなりたい? それとも、こっち?」
臍を舐りつつ、肉棒をゆっくりと上下に扱く。既に先走りでドロドロになっていたマリーの手の動きに合わせてにぢゅにぢゅと卑猥な音を奏でた。
「うっ……し、下のほむぐぅ」
「ふふ、聞こえませ~ん♪」
乳首を玩具にしていた指を真の口内へ突っ込む。抵抗する舌を指先で押さえ、マリーは真の逸物を弄り回した。鈴口を塞いだ人差し指を亀頭の形に合わせて動かす。残った指で我慢汁を絞り出すように竿全体を揉んでいった。
「凄い、噴水みたいよ」
新たに出てきた液を人差し指で掬い、裏筋に塗り込む。四、五回指を天辺から根本まで往復させ、玉袋を優しく握る。散々焦らされ、遊ばれた体が射精を求めているのか、白い濁液を溜めこんだそこはパンパンに腫れ上がっていた。
「ぷはっ。マリー、そろそろ出そう……」
やっと、口内からマリーの指を追い出し、真は苦しげな表情で限界を伝える。そう、と答えながらマリーは真の顔を凝視していた。必死で射精を我慢する顔。皮膚を真っ赤に染め、眉間に皺を寄せながら耐える姿がマリーの体の奥をキュンキュンさせる。
もっとイジメたい。そう思ったマリーは無意識の内に真のペニスの根本を輪っかにした人差し指と親指でぎゅっと締めていた。
「ふぉうぅ!?」
カルデアに住む謎生物のような声を上げる。余りの情けなさに顔を更に赤くする真の耳元でマリーは囁いた。
「出したいなら……出したいって言って」
万人を奮起させ、活気づかせる魅惑の美声が一人の男にだけ向けられる。蠱惑的な声と喋り方は真の脳の奥まで痺れさせた。
「だ、出したい」
「どうやって?」
マリーの中で加虐心が声を上げる。愛しい男をイジメることにどうしようもない快感と昂ぶりを覚えながらマリーは真の反応を愉しんだ。快楽を求める雄の本能と羞恥心がせめぎ合う、苦悩の顔。
「ほら、どうしたいの? 早く言ってくれないと、ずっとこのままよ?」
頬の汗を舐め取り、耳の穴に息を吹きかける。ビクビクと真の体が痙攣し、亀頭が少量の先走りを噴き出した。暴発するのも時間の問題だろう。
「……たい」
真の唇から蚊の鳴くような声が漏れる。マリーは聞こえない風を装いながら耳朶を甘噛みした。
「なぁに? もっと大きな声で言って」
「……マリーの手でちんぽ扱かれてザーメン出したいです!」
ヤケクソの余り敬語になる。よく言えましたと言わんばかりにマリーは羞恥に震える真の頬に口付けし、輪っかにしていた指を上下に激しく動かし始めた。より一層強くなる卑猥な水音が二人の鼓膜を通して脳を犯していく。
「出る!」
あっさりと限界を迎え、ダムが壊れたみたいに亀頭から精液が吐き出される。勢いよく飛び出した精液はびちゃびちゃと音を立てて真の腹に落ちていった。
「こんなに一杯……」
剛直の震えが止まり、射精が治まった時には真の腹は大量の精液で酷いことになっていた。恍惚に目を光らせてマリーは精液を丁寧に舐め取っていく。夢中で舌を動かす姿は我を忘れてエサにがっつく犬のようだった。
「これでよし……あら、あらあらあら。ふふ、あんなに出したのに、まだここは全然満足してないのね」
出てきた精液全部を飲み干したマリーが視線をペニスに向けてみると、全くと言っていいほど萎えていなかった。尿道に残った精液を垂れ流している、臨戦態勢の逸物にマリーは思わず生唾を飲む。自然と自身の秘所に伸びる手。軽く触れてみると、男を迎えるのに十二分なほど潤っていた。
ちらっと真を見る。胸を激しく上下させて息を整えていた。回復するには今しばらくの時が必要だろう。それこそ、今の状態で女一人を押しのけるのは不可能だ。マリーの口元が妖艶に歪む。
「はぁ、はぁ……って、ちょっとマリー。次は俺の番じゃ」
「『バーサーカーソウル』発動よ。まだ、わたしのバトルフェイズは終わってないわ♪」
慌てる真に跨りながらマリーはどこぞで仕入れたネタを楽しげに披露する。片手を真の胸板に置いて起き上がれないようにしながらもう片方の手で肉棒の先端を陰毛一つない割れ目に挿れる。
「んはぁぁ、まだ先っぽが入っただけなのにこんなに気持ちいい……真、貴方ってサーヴァント特攻のスキルでも持ってるんじゃないかしら」
両脚で体を支える体勢。所謂、がに股の状態でマリーはクスクスと笑うが、真に笑い返す余裕は無かった。白百合の王妃が恥ずかしがる様子もなく両脚を開き、今まさに繋がろうとしている男と女の性器を晒している姿は視覚効果が強過ぎた。
ただでさえ勃起していた肉棒が硬度と大きさを増し、放水器よろしくカウパー液を放出する。膣内に暖かい液をかけられ、マリーの体がピクリと揺れた。
「あん、焦らないで。もうすぐ、もうすぐだから」
真にではなく、自分に言い聞かせるように何度も頷く。数回の深呼吸の後、一気に腰を落とした。
「「あああぁぁぁ……」」
二人の声が重なる。最奥に到達した肉槍に子宮口をノックされ、マリーは容易く絶頂を迎えた。崩れそうになる脚を踏ん張り、口に手を押し当ててどうにか喘ぎ声を堪える。
「マリー。もしかして今逝った?」
しかし、声は抑えられても膣の具合まではどうしようもない。ぷるぷると震える媚肉の動きから真はマリーが果てたことを悟った。
「ふ、ふふ、何の、ことかしら? わたしはまだまだ大丈夫よ。その証拠に、ほら」
真の問いかけを誤魔化すようにマリーは腰をゆっくりと持ち上げる。肉襞の一枚一枚が剛直を舐め上げていく感触に真は腰を震わせた。マリーも膣内を擦り上げられ、唇から押し殺した嬌声を漏らす。
膣内に入っているのが亀頭だけというところまで腰を持ち上げ、再び一息に肉槍を胎内に呑み込む。肉と肉がぶつかり合う音に混じり、粘膜同士が擦れ合う水音が室内に響いた。
「~っ!」
全身を駆け抜ける快楽信号に懸命に抗いながらマリーは腰の上下運動を始めた。さっきまで真をイジメていた時の快感が忘れられないのか、動きの主導権を渡すまいと自分が上位であることを行動で示す。
だが、体は非常に正直で、必死で声を抑えているのに肉棒が膣内を往復する度に甘い声を零している。おまけに膣が小刻みに収縮しているので、何度も軽くイっているのは真にもろバレだった。
沸々と真の胸中に復讐の念が湧き上がってくる。散々玩具にされた羞恥、男の尊厳を弄ばれた怒りが一気に爆発した。この女にも同じ思いを、恥も外聞もなく快楽を求めさせてやろう。この憤怒、生半なことでは治まらぬ……!
目線を上に持ち上げると、揺れる乳房が視界に飛び込んできた。小振りではあるものの、女性らしい丸みを帯びたライン。白い肌にはピンク色の乳首が突き出ていて、彼女の動きに合わせて上下に揺れ動いている。
「あはあぁぁぁ……」
二つの乳首に狙いを定め、摘まんで捻るとマリーの口から一際色っぽい声が飛び出した。全身を震わせ、結合部から潮を溢れさせる。肉棒を絞り上げるようにうねる膣内に耐えながら真は人差し指で乳首を執拗に何度も弾く。その都度、マリーは体をくねらせた。
「だめぇ、それだめぇ。きもちよすぎるのぉ」
全身を快感に支配され、マリーの動きが完全に止まる。その瞬間を逃さず、真は乳首をイジメていて両手で彼女の腰を掴んだ。マリーの矮躯を両手の力だけで持ち上げ、剛直が抜けきる前に彼女を落として腰を叩き付ける。
「ああああぁぁぁぁ」
子宮口に亀頭が食い込む感触はマリーを大きくよがらせた。体中を突き抜けていく快感にマリーは耐えれずにぺたんと女の子座りをする。脚で体を持ち上げていた分がなくなり、より結合が深まった。
浅く速い呼吸を繰り返してマリーは息を整えようとするが、そんな暇は与えないと真の容赦ない二撃目が彼女の肉壺を打ち抜く。再び体を奔った快電流にマリーは寸の間体を硬直させ、くたりと真に体を預けるように倒れ込んだ。目は虚ろになり体が弛緩し切っている。しかし、雌穴はしっかりと機能していて子種を頂戴しようと肉槍を包みながら蠕動していた。
「マリー。お前さんのここ、逝ったばっかりなのにぐちゅぐちゅ動いてるぞ。そんなに欲しいのか、淫乱王妃様?」
「ち、ちがうのぉ。わたしは、いんらんなんかじゃ」
真の言葉責めを首を振って否定するが、真の分身を奥に誘い込むように蠢く膣内が彼女の言葉から説得力を取り上げていた。
「自分の体みたいに正直になれよ」
左腕で背中を、右腕で臀部をホールドし、真はマリーが逃げられないようにしながら腰を緩慢な動きでグラインドさせた。亀頭が円を描いて子宮口を擦り上げ、マリーは背筋が粟立つのを感じた。
「俺にどうして欲しいんだ?」
首筋まで真っ赤に染まったマリーの耳元で囁く。言葉自体が快感になっているようで、真が呟くたびに彼女の膣がペニスを締める力を強めた。
「……逝きたい」
消え入りそうな声で呟く。しかし、真はん~、聞こえんなと言わんばかりに彼女の背筋を指でなぞり、桃のような尻を撫で回した。
「何か言った?」
ニヤニヤと笑う真にマリーはう~、と可愛らしい唸り声を上げる。焦らさされた体は絶頂を求めているが、今膣内を刺激するゆったりとした動きでは果てることが出来ない。フラストレーションが溜まるばかりで、生殺し状態だ。
「い、逝きたひぃん」
意を決し、恥も外聞もかなぐり捨てて懇願しようとするマリーの言葉を子宮口への軽い突き上げが妨げる。こつこつと優しく子宮口を突かれ、マリーは言葉を詰まらせた。微弱な快感で舌が上手く動かせない。
「ん~、聞こえんなぁ。悪いけどもう一回、言ってくれるか?」
「いじわりゅ、しんのいじわりゅう」
涙目で睨み付けるも、特に効果は無い。霞がかかってぼんやりとする頭を必死で動かし、回らない呂律で言葉を紡ぎながら王妃は男に哀願する。
「いかしぇて。しんのちんぽでおもいっきりいかしぇてぇ。わたしのにゃかにしろいおしっこいっぱいだしてぇ」
マリーの懇願に真は力強い抽挿で応えた。ベットのスプリングを利用し、思い切り腰をぶつける。子宮口を突き破らんばかりの突き上げにマリーは喉を震わせて悲鳴を上げた。だらしなく開いた口から舌を出し、涎を垂らして嬌声を上げ続ける。
「凄い……マリーの中、うねって絡みついてくる」
待ち望んだ刺激に膣全体が悦び震える。熱い肉壺が剛直を余すとこなく覆い、精子を求めて締め付けを強めた。
陰部への刺激もさることながら、火傷してしまうのではと思えるほどに熱い汗ばんだマリーの体の感触。すぐ耳元から聞こえる魅惑の嬌声。様々な要素が合わさり、射精へと性感が急速に高まっていく。
更なる快楽を求め、真はより荒々しく腰を動かす。肉襞を削るようなピストン運動にマリーの声は大きさを増し、真自身も強い快感を覚えた。強まっていく膣圧が加速度的に二人の性感を高めていく。
「マリー、中に出すぞ!」
「いくぅ、いくいくいぐぅぅ!」
最後の突き上げをトリガーに真は白濁液をマリーの中へと吐き出す。子宮に直に精液を注がれ、マリーは声も無く全身を小刻みに痙攣させて絶頂を迎えた。体が宙に浮いたような解放感が二人を包む。
射精が治まり、二人はベットの上に身を投げ出した。荒い息を繰り返しながら真はマリーを見やる。真同様に大きく呼吸をするマリーと目が合った。熱に浮かされ、快楽に酔いしれた蕩けた瞳。
「もう、酷い人……」
意識をぼんやりとさせたまま、マリーは愛しい男と口付けを交わした。
「お~い、マリー」
「……」
「マリーさんや~い」
「……つーん」
「いや、自分で言うもんじゃないだろ」
ポリポリとこめかみを掻き、真は自分の腕の中にいるマリーの名を呼んだ。返事をせず、私怒ってますと態度で示すマリーに真は困り顔だ。
「女の子をあんな風にイジメる人となんて話すことはありません」
「いや、それを言ったら貴方も随分と俺に酷いことをしたと思うんだけど」
「ぷい」
どうやら、自分に都合の悪いことは一切聞かないつもりのようだ。わざわざ声に出してそっぽを向く。しかし、本気で怒っている訳ではないようだ。その証拠に真の腕の中から出ようとしない。
「あ~、うん。分かった、俺が悪かったよ。謝るから機嫌直してくれないか?」
「……本当に悪かったと思ってる?」
「本当本当」
「じゃあ、わたしが良いって言うまでキスしてくれたら許してあげる」
「それくらいならお安い御用だ」
体を反転させ、向き合うマリーの後頭部に手を当て、ゆっくりと引き寄せて優しくキスする。真からのキスをマリーは目をうっとりさせて受け入れた。
「ん……これで許してくれるか」
「だぁめ。これくらいじゃ許してあげない」
じゃあ、もう一回と再びキス。それでもマリーの機嫌は良くならない。というか、満足していない。何度、口付けをしても彼女は駄目と答えて次のキスを催促するだけだった。
「マリーさんや。まぁだ許してくれないのか?」
一時間以上もキスをし続け、流石に疑問を抱いた真はマリーに訊ねる。このまま終わりのないキスを続けるのは些かしんどいものがあった。
「えぇ、許してあげない。もっと、もっとしてくれなきゃ許さないんだから」
何故なら彼女はマリー・アントワネット。世界で一番、我儘な女の子なのだから。
軽いキャラ紹介
『遠野真』
主人公。口調が安定しない。MでもSでもアブノーマルな性癖じゃない限り割と何でも出来るオールラウンダー。スカサハに操を立てようとするも、魅力的なサーヴァントの誘いにあっさりと陥落。この話の後、スカサハに謝りに言ったが、彼女の『いい男の周りには雌が群がるものだ』という言葉に開き直る。ちなみにお菓子の作り方は冬木に行った際、戦った褐色肌の白髪頭の男の人から貰ったノートを読んで覚えた。
『マリー・アントワネット』
我等がアイドル、マリーちゃん。書いてる内に作者にSっぽくされてしまった人。多分、第一特異点で真にフラグを立てられたと思われる。互いに守ったり守られたりしてるうちに惚れたんじゃないですかねぇ(適当)。ゲーム内ではスキルのせいで無敵要塞と化すが、この話では受けに回ると弱い。ガラスだからね、仕方ないね。
ちなみにスカサハさん的には真が自分以外の女を抱くのは別に気にしていない。ゲームを知人に貸すようなノリ。心も体も私のものだし、寝取れるもんなら寝取ってみなよぷげらぁと思ってる。尚、この話が二十話くらい続けば危機感を覚えるんじゃないかな。
感想は時間が出来たら返します……後、こんなこと聞くのもどうかと思うけど、俺の文章って興奮出来ますかね? 書けば書くほど自分の文章に疑問が出てくるし……エロゲのライターさんとか官能小説書ける人って凄いと思いました(小並感)