※この作品はR-18です。

遊戯王エロゲモンスターズNEXT   作:アメフト

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TURN14 決勝戦

 俺は二人のデュエルの結末を見届けると天を仰いだ。デュエルアリーナの壊れた天井から空をみることができた。早朝には青空だったのに、どんよりと曇った空が見えた。そうしてから、俺はデュエル場へと歩み寄ろうとした。しかし、みんなが俺の前へと立ちふさがった。それは全くの好意や善意、やさしさなどの現われだった。大切な人、愛しい人を危険な目に合わせたくないという思いの現われだった。しかし、俺は誠実かつ丁寧に断った。敗者をこのままにしてはいけないし、勝者を救わなければならないから。俺の態度をみて、説得が不可能であることを悟ると「せめて結果を見届けたい」とみんなは言った。俺はしてほしくなかったが、その眼を確認して「ありがとう」というにとどめておいた。

 俺はゆっくりとデュエル場に向かった。デュエルアリーナには二人のデュエルがはじまるまでは多くの人がいた。しかし、二人のデュエルで起こった暴力が襲い掛かってきたことにより、俺たち以外の人間が避難し、がらんとしていた。がらんとしたアリーナの階段を後ろから数人の視線、前からただ一人の視線を浴び、降りていった。そしてデュエル場の前に来た。デュエル場に上がる前に俺は敗者に近づいた。彼女は敗北の際に生じた衝撃で物理的にデュエル場から降ろされたのだった。気を失っているようだが、外傷は無かった。印象としては闇のデュエルに敗北しただけのように見えた。しかし、万一のことを考え思いを述べるにとどめておいた。そうしてから、俺は勝者に対峙することにした。

「・・・ギャラリーもたいしていないし、レフェリーもいないが、始めようか決勝戦を・・・」

 彼女は形容しがたい笑みを浮かべてディスクを構えた。

 

 俺はディスクを構え、デュエルの宣言をし、ここに至るまでのことを思い出していた。

 響先生とレジーの二人のデュエルは最初から響先生が圧倒していた。そして、あと一歩で勝利をつかみ取ろうという段階になっていた。しかし、ここでレジー(正確にはレジーを操っている存在)が会場にいる全員の身の安全を人質に、響先生の行動を制限させた。ここからは先生が防衛一辺倒になった。「このままでは響先生が負ける」誰もがそう思ったとき、レジーが涙を流し始めた。そして「私を倒して、ヒビキ・・・先生・・・」といった。みんなはあっけにとられていたが、俺と先生にはレジーがレジーを乗っ取っている存在を追い出そうとしているのだとわかった。そして、この場に居るみんなを傷つけるぐらいなら敗北し、闇に呑まれることすら辞さないということも。その言葉を受けて、先生はどうしたものか悩んだ。結局はその思いに応えることに決めて攻撃をした。レジーは敵に打ち勝とうと努力をして、苦痛の表情を浮かべていた。そして・・・。

 

「・・・ごめん、先生。」

 

 レジーは体を取り戻すことができず、元に戻ることができなかった。そして、乗っ取った意識が発動したリバースカードによって、響先生が敗北し、こうした惨状が生まれた。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 まあ、幸いなことはマナやサラ、十代の『ハネクリボー』、万条目の「おジャマ」三兄弟と『光と闇の竜』などの精霊のおかげで建物に対する被害は大きいが人的被害は無かったということだ。そして、十代と万条目、そして優秀な先生たちのおかげで避難が速やかに済んだことだな。

 回想を終えると俺はデュエルに集中することにした。レジーの姿をした存在は含みのある表情で質問した。

 

「先行は私でイイ?」

「・・・別にかまわん。しかし、もう少し言葉づかいを考えたらどうだ。その言葉づかいでしゃべられるとレジーに話しかけられている気分になる。」

「そうかい?まあいいだろう。」

 

 ソイツはどこか面白そうなものをみつけた子どものような声色で返事を返した。そうしてから、プレイを始めた。

 

「そうだな・・・。まずは『苦渋の選択』を発動する。選択するのは『虚無空間』3枚と『王宮の勅命』2枚だ。さあ、この5枚の中から1枚を選びたまえ。」

「・・・5枚の中からカードを選ぶのに2択しかないというのは、もはや定番なので突っ込むまい。しかし、明らかにロックをかける気満々だな。それ、レジーのデッキではないだろ。いつデッキを変えたんだ?」

「ふふ、企業秘密としておこう。」

「・・・まあいい。なら、『虚無空間』にしておこうか。効果や自壊条件などを考えたらそっちの方がよさそうだ。」

「クック・・・。では残りのカードは墓地へ送ろう。そして、『神の居城-ヴァルハラ』を発動する。そして効果により『THE splendid VENUS』を特殊召喚だ。そして、カードを2枚伏せ、ターンエンド。」

 

レジー 手札1枚 LP4000

場:『THE splendid VENUS』、伏せカード2枚

 

「俺のターンドロー。」

「ドローフェイズ時に2枚のリバースカードをオープン。チェーン1『虚無空間』、チェーン2『王宮の勅命』だ。」

「げ!!手札にすでに『王宮の勅命』は握ってたのかよ・・・」

 

『虚無空間』(永続トラップ)

(1):このカードが魔法&罠ゾーンに存在する限り、お互いにモンスターを特殊召喚できない。

(2):デッキまたはフィールドから自分の墓地へカードが送られた場合に発動する。このカードを破壊する。

 

『王宮の勅命』(永続トラップ)

このカードのコントローラーはお互いのスタンバイフェイズ毎に700LPを払う。

700LP払えない場合このカードを破壊する。

(1):このカードが魔法&罠ゾーンに存在する限り、

フィールドの全ての魔法カードの効果は無効化される。

 

「クックッ。コミナミよ、お前のプレイングはわかっている。強力なモンスター効果や魔法カードを駆使して相手を叩きのめす、コンセプトが単純にして強力なデッキだ。だが、強力なモンスターを場に繰り出す手段である特殊召喚と魔法カードの効果この2つをつぶされたらどうにも出来まい?」

「・・・よく御存じで・・・。しかし、その2つをつぶされて機能するデッキって今日の環境に存在するんですかねぇ?」

 

 俺はお茶らけた口調で相手を茶化した。しかし、相手の戦術は強力であることには違いない。・・・とりあえず、今、俺にできるのはこれだ。

 

「手札からモンスターをセットし、カードを1枚伏せてターンエンドだ。」

 

 俺の行動にみんなから驚きの視線をむけられているのがわかった。俺がこのような行動をとるのは極めて珍しいことだからだ。

 

小南遊 手札4枚

LP4000

 

「俺のターン。ドロー。スタンバイフェイズ時に『王宮の勅命』のコストとしてLP700を支払う。・・・そして、『THE splendid VENUS』でリバースモンスターを攻撃する。」

 

レジーLP4000→3300

 

 セットカードは『BF-精鋭のゼピュロス』。『BF-精鋭のゼピュロス』はVENUS、金星や美と愛の女神の名を持つ天使によって破壊された。

 

「カードを1枚伏せ、ターンエンドだ。」

「俺のターンドロー。手札から『RR-トリビュ-ト・レイニアス』を召喚。そして、この召喚をトリガーにリバースカードオープン。『激流葬』!この効果により場のモンスターを全て破壊する。」

「させん!リバースカードオープン!『王宮のお触れ』!『激流葬』は無効だ!」

「・・・ちっぃ!」

 

『激流葬』(通常トラップ)

(1):モンスターが召喚・反転召喚・特殊召喚された時に発動できる。フィールドのモンスターを全て破壊する。

 

『王宮のお触れ』(永続トラップ)

(1):このカードが魔法&罠ゾーンに存在する限り、このカード以外のフィールドの全ての罠カードの効果は無効化される。

 

 『激流葬』の効果を打ち消されたことに対して、少し舌打ちをした。みんなはなぜ舌打ちをしているのかがわからずに困惑していた。なぜなら、『王宮のお触れ』の効果により『王宮の勅令』の効果も無効になる。そのことを考えたら、むしろ喜んでいいはずなのだ。その疑問に答えるようにソイツは口を開いた。

 

「『THE splendid VENUS』が俺の場に居る限り、俺の魔法・罠は無効にならない。そのことを知っているようだな。」

「待って・・・それじゃあ・・・」

「遊だけが・・・魔法とトラップカードを使えないってこと?」

「そんな・・・」

 

『THE splendid VENUS』

効果モンスター ☆8 光属性 天使族

攻撃力2800 守備力 2400

このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、フィールド上に表側表示で存在する天使族以外の全てのモンスターの攻撃力と守備力は500ポイントダウンする。また、自分がコントロールする魔法・罠カードの発動と効果は無効化されない。

 

 俺はそんな声を気にせずにプレイを続ける。

 

「俺は『RR-トリビュ-ト・レイニアス』の効果でデッキから『RR-ミミクリー・レイニアス』を墓地に送る。墓地に送った『RR-ミミクリー・レイニアス』の効果を発動する。このカードを除外し、効果によりデッキから『RR-レディネス』を手札に加える。カードを1枚伏せて、これでターンエンドだ。」

「俺のターンだ。クックク。いいカードを引いた。まずはスタンバイフェイズにコストを支払い『王宮の勅命』を維持する。これで残りライフは2600だ。メインフェイズに手札から2枚目の『苦渋の選択』を発動する。選択するのは『オネスト』3枚と『アテナ』2枚だ。」

「・・・よりにもよってこの二択か。ところでお前、呪文を唱えようとしてるだろ?」

「それよりも早く選べ。」

「・・・結局、この二択でましな選択を選ぶしかないわけか。だったら・・・俺は『アテナ』を選択する。負けが確定するよりかはましだ。」

「いいだろう『アテナ』を手札に加える。そして、フィールドから『苦渋の選択』が墓地に送られたことにより、『虚無空間』は自壊する。そして俺の墓地には天使族がちょうど4体存在することにより、『大天使クリスティア』を特殊召喚する。効果により墓地から『アテナ』を手札に加える。そしてバトルフェイズだ。『THE splendid VENUS』で『RR-トリビュ-ト・レイニアス』を攻撃する。」

「リバースカードオープン『RR-レディネス』!」

「遊!トラップカードは・・・」

「『王宮のお触れ』で無効だ!そして手札から『オネスト』を捨て攻撃力をアップする。」

 

『THE splendid VENUS』

攻撃力2800→4600

 

『THE splendid VENUS』が『RR-トリビュ-ト・レイニアス』に襲い掛かった。俺はその制裁の余波を受けた。2800ポイントのダメージ。4000ポイント制では予想以上に大きなダメージだ。しかし、俺はそれよりも大きなダメージを受けた。「闇のゲーム」というダメージが実際のものになる事実によって。

 

小南遊 LP4000→1200

 

「続けて『大天使クリスティア』で攻撃だ!」

「墓地からトラップ発動!『RR-レディネス』!」

『墓地からトラップ!?』

 

 彼女たちが驚きの声をあげた。

 

『RR-レディネス』(通常トラップ)

(1):このターン、自分フィールドの「RR」モンスターは戦闘では破壊されない。

(2):自分の墓地に「RR」モンスターが存在する場合に墓地のこのカードを除外して発動できる。このターン、自分が受ける全てのダメージは0になる。

 

「『王宮のお触れ』の効果はフィールドにしか及ばないのでこの効果は無効にされない。『王宮のお触れ』の効果で俺はこのターンこれ以上、ダメージを受けない。」

 

 どうにか、このターンをしのいだ。そのことに対して少ない観衆から歓声が上がった。しかし、それに対して水をさすような無情な宣告がなされた。

 

「確かにお前は上手くしのいでいる。だが、次はどうする気だ?」

「・・・何がだ?」

「俺の手札には『アテナ』がある。このカードを場に出せば、俺は着実にバーンによってダメージを与えることができる。つまり、お前のライフはもはやないも同然だ。」

「・・・。」

 

『アテナ』

効果モンスター ☆7 光属性 天使族

攻撃力2600 守備力800

1ターンに1度、「アテナ」以外の自分フィールド上に表側表示で存在する天使族モンスター1体を墓地へ送る事で、「アテナ」以外の自分の墓地に存在する天使族モンスター1体を選択して特殊召喚する。フィールド上に天使族モンスターが召喚・反転召喚・特殊召喚された時、相手ライフに600ポイントダメージを与える。

 

「そして『大天使クリスティア』には『虚無空間』と同じく特殊召喚を封じる効果がある。」

「・・・・・・。」

「つまり、お前は魔法・トラップを封じられ、特殊召喚もできない。そんな状況で俺のライフポイントを0にしなければならないということだ。」

「・・・・・・・・・。」

 

『大天使クリスティア』

効果モンスター ☆8 光属性 天使族

攻撃力2800 守備力 2300

(1):自分の墓地の天使族モンスターが4体のみの場合、このカードは手札から特殊召喚できる。

(2):このカードの(1)の方法で特殊召喚に成功した場合、自分の墓地の天使族モンスター1体を対象として発動する。その天使族モンスターを手札に加える。

(3):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、お互いにモンスターを特殊召喚できない。

(4):フィールドの表側表示のこのカードが墓地へ送られる場合、墓地へは行かず持ち主のデッキの一番上に戻る。

 

 周囲を何とも言えない沈黙が包んだ。その中で言葉を相手は続けた。

 

「どうだ?サレンダーをするかね?今なら苦しむことなく終わらせてやろう。」

 

 そう言った後でおかしそうにソイツは言葉を続けた。

 

「それにしても、お前はバカなのか?これだけの女性を手中に収めながらもなおも求めようとする。しかも、レジーというお前の仲間を襲った女を手中にしようとは。全く欲望に際限のない男だ。」

「・・・それがどうした。」

「なに?」

 

 俺は言葉を淡々と告げた。

 

「その通りだ。俺は欲望に際限がない。だが、それがどうした。欲しいものは手に入れたいという欲求は誰もが持っている。そして、それを実行に移そうとすることは倫理的な面を無視するなら、批判されることではないと俺は思う。」

「なるほど・・・ならばだ。俺が欲望のために勝利しても文句は言わないということか?」

「ああ・・・お前が勝てるならな。」

 

 驚いた表情のソイツを、不安そうな表情を浮かべているみんなを尻目に俺はカードをドローした。・・・・・・これで俺の手札はドローカードを合わせて5枚。そして俺は勝利を確信した。

 

「手札から通常魔法『ポルターガイスト』を発動。お前の場の『王宮の勅命』を手札に戻す。」

「なにを言っている?『王宮の勅命』によってお前の魔法の効果は封じられているのだぞ?」

「『ポルターガイスト』の発動と効果は無効にできない。」

「馬鹿な!?」

 

『ポルターガイスト』(通常魔法)

相手フィールド上に存在する魔法・罠カード1枚を選択して持ち主の手札に戻す。このカードの発動と効果は無効化されない。

 

 『王宮の勅命』がデュエルディスクからゆっくりと弾き飛ばされ、レジーの意識を乗っ取った存在の手札へと加わっていく。それまで待たずに俺は動いた。

 

「手札から速攻魔法『禁じられた聖杯』を発動する。攻撃力400と引き換えに『大天使クリスティア』の効果を無効にする。これで特殊召喚が俺は可能になった!そして手札から『RR-バニシング・レイニアス』を召喚。効果により手札から2体目の『RR-バニシング・レイニアス』を特殊召喚。そして2体目の『RR-バニシング・レイニアス』の効果により3体目の『RR-バニシング・レイニアス』を特殊召喚。」

 

『大天使クリスティア』

攻撃力2800→3200

 

『RR-バニシング・レイニアス』

効果モンスター ☆4 闇属性 鳥獣族

攻撃力1300 守備力 1600

(1):このカードが召喚・特殊召喚に成功したターンの自分メインフェイズに1度だけ発動できる。手札からレベル4以下の「RR」モンスター1体を特殊召喚する。

 

「俺は3体の『RR-バニシング・レイニアス』でオーバーレイ。雌伏のハヤブサよ、逆境の中で研ぎ澄まされし爪を挙げ、反逆の翼翻せ!エクシーズ召喚!現れろ!ランク4!『RR-ライズ・ファルコン』!」

 

 口上と効果が非常にマッチしたハヤブサをかたどったエクシーズモンスターを俺は特殊召喚した。

 

『RR-ライズ・ファルコン』

攻撃力100

 

「3体エクシーズで攻撃力100だと?舐めているのか!」

「『RR-ライズ・ファルコン』は特殊召喚されたモンスター全てに攻撃できる。」

「たとえ、全てのモンスターに攻撃できても攻撃力が100では・・・」

「『RR-ライズ・ファルコン』の効果発動!オーバーレイユニットを1つ取り除くことで相手の場に特殊召喚されたモンスターすべての攻撃力を自身の攻撃力に加える!」

「なに・・・ということは・・・攻撃力は・・・」

 

『RR-ライズ・ファルコン』

攻撃力100→6100

 

『RR-ライズ・ファルコン』(原作効果)

エクシーズ・効果モンスター  ★4 闇属性 鳥獣族

攻撃力100 守備力2000

鳥獣族レベル4モンスター×3

(1):このカードは特殊召喚されたモンスターにのみ攻撃でき、相手フィールドの特殊召喚されたモンスター全てに1回ずつ攻撃できる。

(2):1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。 ターン終了時まで、このカードの攻撃力は相手フィールドの特殊召喚された表側表示モンスターの攻撃力の合計分アップする。

 

「バトルフェイズ!いけ!『RR-ライズ・ファルコン』!すべての敵を引き裂き、囚われのヒロインを解放しろ!ブレイブクロー レボリューション!!」

 

 『RR-ライズ・ファルコン』の体が火に包まれた。それはその名が表す意味に相応しい姿だった。そして、その姿のまま天使2体に襲い掛かり、天使たちを炎に包み込んだ。そして、レジーの体もまた炎に包み込んだ。

 

レジー 手札2枚

L2600→-300→-3600

 

 

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