※この作品はR-18です。

フルフルに転生したので女の子にエロい事する   作: katate

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1:モンスターな世界へ

 

 

少年は目を覚ますと暗い洞窟の中に伏していた。そしてすぐに違和感を感じた。視界がおかしい。まるで暗視カメラのように色が混ざった世界が広がっており、自身はそれを確かに景色と認識していたのだ。

なにかがおかしい。そう思って少年は起きあがろうとするが、再び違和感を感じる。腕を動かそうと思ったらバタバタと重たい羽のような物が広がり、足を動かすとブニブニとした吸盤のような物が地面に引っ付いたのだ。少年の額に一筋の汗が垂れる。否、最早少年の顔には額と呼べる物は無く、まるで肉塊のような醜い物体がそこにはあった。

 

(な、なんだコレぇぇぇえええええええ!!??)

 

フルフル。少年の姿を形容するならまさにソレであった。モンスターハンターというゲームに登場する酷く特徴的な姿をしたモンスター。少年の姿はそのフルフルという怪物に変貌していたのだ。

暗視カメラのような視界が広がっているのは恐らくフルフルは目が退化している為、別の何らかの器官で景色を認識しているのだろう。一周回って冷静になった少年はそう無理矢理納得し、小さく唸り声を上げた。

 

(俺がフルフルって……は?え?何これ、夢?……いや、そういえば俺トラックに轢かれた記憶が……)

 

少年はこんな事になってしまった原因を解明する為に必死に記憶を漁る。すると自身がトラックに轢かれた記憶を思い出した。だがおかしい。その記憶は確かに存在するが、もしもそうなのなら自分はとっくに死んでいるはずだ。アレは即死の事故であった。ならこうして今自我を保っているのはおかしい。

 

そこで少年はもう一つある事を思い出す。交通事故で死んだ自分はその後、神様という存在と出会い、可哀想だからという事で好きな所に記憶を保持したまま転生させてあげると言われたのだ。半分夢だと思った少年は調子に乗ってゲームのモンスターハンターの世界に転生したいと言い、結果、このようになった。そう推測される。

 

(マ、マジで転生したのか……いや、だからってフルフルに転生は無いだろぉ……神様ぁぁ)

 

洞窟であるが少年は天に向かって咆哮を上げた。

確かにモンスターハンターの世界には転生させてくれた。だがそこは普通ハンターなどに転生する予定であろう。誰が好きこんでフルフルなどという醜いモンスターになりたがるだろうか?否、こんなの最早罰ゲームである。

 

いくら天に向かって吠えた所で神様から返事は無い。何とか現実を受け入れるしか無い。幸い暗視の世界を受け入れている事から自身はある程度フルフルの体に拒否反応を示さなかった。これも神様の計らいなのか、それとも人間の適応能力の高さなのか。いずれにせよ少年には好都合の為、この体をフルに活かす事にした。

 

(とりあえずは頑張ってフルフルとして生きて行くしかないのか……えっと、フルフルはケルビとか食ってたからとりあえず肉さえ食ってれば大丈夫なのか?後壁に張り付いたり電気飛ばしたり出来るんだよな)

 

モンスターハンターの世界にはたくさんの脅威が待っている。一歩外の世界へ踏み出せば空には飛竜が、海には海竜が、大地には数えきれない程のモンスター達が腹を空かしている。中には天候を操る程の化け物が存在するのだ。モンスターとして生まれた以上、自身もその弱肉強食の世界で生きて行かなければならない。その為、少年はある程度フルフルの能力を使えるようにならなければならなかった。

 

まず少年は試しに壁に張り付いてみた。フルフルは爪などが独特の形状をしている為、本当に吸盤のように引っ付く事が出来た。実に不思議な体である。そして指を動かす要領で電気を飛ばす事も可能であった。コツを掴めば放電も簡単に出来た。やはりある程度この体を使えるように適応されているのだと少年は実感した。そして最後にフルフルはフルフルベビーと呼ばれるフルフルの幼体を生み出す事が出来る。フルフルは雄雌が無い為、男としての自我を持っている少年でも産む事は可能であった。だがやはり気持ち悪い為、それはまたの機会にしようと首を振る。

 

(よし、これだけ使えりゃある程度は大丈夫だろ……)

 

フルフルの意外な身体能力の高さと万能性を体感し、何気にフルフルって最強なんじゃね?と少年は思い込んだ。

実際フルフルはゲーム上では中盤に登場するモンスターな上、かなりの強敵として知られている。フルフルの吐き出すブレスは電気を帯びている為、一撃でも喰らえば大メージを負い、更には動けなくなってしまう。そこにフルフルがぬらりぬらりと襲い掛かって来るという恐怖は何人ものプレイヤーが味わった。

 

もちろんちゃんとした対策とある程度の慣れがあれば難なく倒せるモンスターである。だがこの世界は現実、決してゲームでは無い。フルフルとしての能力を最大限にまで発揮すれば何ら問題は無い。例え上級ハンターが相手でも勝てるのでは無いかと少年は自信を持っていた。のだが……試しに洞窟から出てみた所、その自信は一瞬で砕け散った。

 

「ゴァァアアアアアアアア!!!」

 

洞窟の外では一頭のリオレウスがもう一頭のリオレウスとの激闘が繰り広げられていた。

どちらかがもう片方の縄張りに入り込んだのか、モンスターハンターの看板モンスターでもあるあのリオレウス同士が戦っていたのだ。

 

空の王者と呼ばれる彼らの戦いはまさにその名にふさわしく、空中を舞いながら戦うその姿は一種の芸術であった。だが飛び散る血と落ちて来る肉片を見る度にこれが非常な現実である事を思い出させる。やがて片方のリオレウスの翼が食いちぎられ、負傷したリオレウスは落下して岩場に激突し、そのまま動かなくなるというあっけない幕切れとなった。

 

(や、やべ〜……そりゃそうだよな。ゲームではヘタレウスとか言ってたけど、実際レウスってずっと空を飛んでれば最強だもんな。この世界なら本当にそれが出来るって事か)

 

少年が理解した通り、この世界は現実。ゲームのようなプログラムは無い。その為どんなに空を飛んでいても、地面に潜っていても、海に入っていても文句の言われようが無いのだ。敵を殺す為ならどんな卑劣な手段でも使う。それが弱肉強食の世界。リオレウスだって勝つ為なら何を言われようとずっと空を飛び続ける。死んだら終わりなのだから当然である。

 

少年も先程まではずっと放電してれば最強じゃね?とか電気ブレス吐き続ければ最強じゃね?と考えていたのだ。確かにそれは最強であり、スタミナ切れの事を考慮しなければベストな手段とも言える。だが相手だってベストな手段を使ってくるのである。生き残る為にどんな卑怯な手でも使う。弱肉強食の世界では皆が必死なのだ。

 

(あ、やっぱこれ駄目だわ。絶対勝てない。俺モンスターと遭遇したら一瞬で食われる)

 

フルフルは決して弱くは無いが必ずしも最強のモンスターでは無い。普通の思春期の少年が能力をフル活動した所で、本場のモンスターに勝てる訳がないのだ。それを悟った少年は首をブルブルと振ってこれからどうしたものか、と考えた。

 

長年夢見ていたモンスターハンターの世界を満喫したいという目的は叶った。一度死んだ身である以上、少年は出来る限りこの世界で充実した人生を送りたかった。だが残酷なこの世界を相手にする以上、死を覚悟する戦いを何度もくぐり抜けなければならない。ヘタレな少年がそんな大それた事を出来る訳が無かった。

 

(どうしたものかなー。このままずっと洞窟暮らしとか嫌なんだけどなー)

 

だからと言ってずっと洞窟に引きこもっている訳にも行かない。洞窟の出入り口付近の陰で身を顰めながら少年は項垂れた。フルフルの長い首は簡単に地面に付く程垂れる。

そんな風に落ち込んでいると、少年の耳にある物音が聞こえて来た。否、フルフルに耳があるかどうか分からないが何らかの器官で付近の存在を感じ取ったのだ。

 

(ん?……)

 

モンスターの気配では無い。もっと小さく、少なくとも飛竜の中では小柄なフルフルの自分よりも更に小さい生物の足音であった。もしかしたら自分でも勝てる相手かも知れない。更には捕獲して食べる事が出来るかも知れない。そう思った少年はまだ側に居るであろうリオレウスの事を警戒しながらそろりそろりと歩き出した。

 

暗視カメラのような視界のせいでイマイチ分かりづらいが、この辺りは森丘と雪原の中間地点のような場所だと少年は此処で初めて知った。だからフルフルである自分が洞窟に居て、リオレウスのような飛竜が縄張りを持っていたのかと勝手に納得する。そして少年は遂に目標の生物を見つけ出した。

 

「ふー、危なかった……もぉ、リオレウスが居るなんて聞いてないよー」

 

草むらの陰に隠れていた小柄な生物、それは人間の女の子であった。

レザー装備と呼ばれるモンスターハンターの世界の初期装備とも呼べる防具を身に纏い、腰にはハンターナイフと言う平凡な片手剣を装備していた。

 

(ハンターだ! ……うわ凄ぇ、生だと格好良いな。しかも女の子か……頭を装備を付けてないのはおしゃれのつもりか?)

 

不思議な事にその女ハンターは頭装備を付けておらず、茶髪のポニーテールを肩辺りまで伸ばしていた。人体の急所である頭を守らないのはどういうつもりか?と少年は問いただしたくなったが、女の子が可愛らしい容姿をしていた為、これはこれで良しと勝手に納得した。おまけに結構巨乳である。少年の顔がフルフルでは無く人間であったら今頃スケベな顔をしていただろう。否、フルフルでもスケベな顔をしていた。ただでさえ醜い肉塊の顔が更に歪んでいた。

 

そんな風に気の抜けた事を考えていたせいか、ハンターが近くに居るというこの状況で少年は油断してしまった。人間と比べれば遥かに大きいフルフルの体が人間の時と同じ要領で動けば周囲にどれだけの影響を及ぼすのかを忘れ、彼は地面を思い切り踏んでしまったのだ。その瞬間、ドスンという大きな足音が辺りに響いた。

 

(あっ……しまッ……!)

「へ?何?嘘ッ! フルフル!? な、何でこんな所に……!?」

 

まさかこんな鬱蒼とした森の中でフルフルと出会うとは思わず、女の子はフルフルを見るなり驚いたように飛び上がった。すぐさまハンターナイフを取り出して構えを取る。対して少年はただ慌てるだけで電気ブレスを飛ばすのも威嚇の咆哮を上げるのも忘れていた。

 

「く、くそぅ、先手必勝!!」

 

仕掛けて来ないのが逆に不気味だと思った女の子はカウンター狙いを諦め、自分から仕掛ける事にした。剣を振り上げて咆哮を上げながらフルフルへと飛び掛かる。此処でようやく少年は正気に戻り、飛び掛かって来た女の子を見るなりほぼ反射的に電気ブレスを口から発射した。

 

偶然が幸いし、真っ直ぐに飛ばしたその電気ブレスは馬鹿正直に真っ直ぐ向かって来た女の子に見事直撃した。更にはゼロ距離で喰らった為か、女の子は武器を落とすとその場に崩れ落ち、電気を帯びてビリビリと肩を振るわせた。完全にノックアウトである。

今日、少年は初めての戦闘に偶然ではあるが見事勝利した。

 

「あっ……ぐっ……いっ……」

(はぁ……はぁ……あ、あっぶね〜。完全に油断してたわ。電気ブレスが外れたら俺斬られてたぞ)

 

こんな可愛らしい女の子でもやはりハンター。例え初心者ハンターであろうと敵と直面した時は狩人となる。その事を実感した少年は改めて弱肉強食の世界を理解し、此処から先はより慎重に動かなければと反省し直した。そしてノックアウトした女の子をどうしようかと悩み、ゆっくりと近づく。

 

そもそもモンスター達はハンターを倒した際、どうするのであろうか?ゲームでは猫に運ばれてリスポーンというシステムがあるが、当然此処は現実なのでそのような物は無い。幾つかの記述ではハンターを補食するモンスターも居るらしいので、やはり喰うのであろうか?と少年は推測するが、流石に元人間である以上、そのような行いをする勇気は無かった。

 

(さて、どうしたものか……ん?)

 

始末に悩んだ少年が首を伸ばして女の子を覗き込むと、そこには女の子のあられもない姿があった。

電気ブレスを受けた際に乱れたのか、胸あたりまではだけた装備。電気を帯びたせいで頬は赤く染り、色っぽい表情をしている。呼吸も荒く、器官が上手く動かないせいで彼女の口からは涎も垂れていた。そして必死に何かを訴えるように瞳に涙を浮かべている。少年は思わずゴクリと唾を飲み込んだ。

 

(あれ?これひょっとして俺がエロい事するチャンスじゃね……?)

 

電気ブレスを喰らった事で女の子はしばらくの間動けない。つまりこの間はほぼ無抵抗という事である。ゲームではほんの数秒しか効果は無いが、此処は現実、それに咄嗟に出した出力最大限の電撃の為、相当のダメージを喰らっているはずである。

元の世界では彼女など出来るはずもなく、思春期の少年はちっともエッチな事が出来なかった。モンスターハンターの世界に転生したと言ったのも半分女の子のハンターとイチャイチャしたかったである。その目的もモンスターになった事で諦めていたが……これは思わぬチャンスの到来なのでは?

少年はもう一度ゴクリと唾を飲み込んだ。

 

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