休暇を利用してルートの元を訪ねた私は店に宿泊していた。
思い切ってあるものを持ち込んだ私はそれを彼の部屋に仕掛けたのだが、用意された客間に入ると私は眠っていた。
夢の中で私は計画が成功した姿を幻視する。
「よし、よく眠っているな」
ルートの寝室に忍び込んだ私は事前に仕掛けた香を消す。どこぞの変人が遊びに行くのに警備隊を眠らせようとして調合したもので、三時間はぐっすりと眠れる強烈な睡魔を呼ぶガスである。
それを彼の部屋に仕掛けた私は彼に夜戦を仕掛ける。戦と言っても男と女、体と体の闘いである。
この機会に二人の関係を進めようと思った私の思い切った行動である。最近淫らな夢を見過ぎて少し勇気がついたのも決行した理由であった。
「これがルートの……」
ズボンを脱がすと彼のおちんちんがポロンと顔を出した。
いつもの夢と違ってしなびれた、脱力した姿である。
これを刺激すればあのガチガチに硬くなりいやらしい汁をまき散らす姿になるなと私は自慢の乳房で挟む。
彼のおちんちんを胸で挟むという行為そのものに興奮する私はドキドキと胸が高鳴って、きゅんという疼きに余計に胸の締め付けを強めて応える。その動きにルートも心地が良いのだろう、ムクムクと充血して熱くなり硬さを得る。
プリプリと膨らんだ亀頭が胸の谷間から顔を出して、眠っているうちにいざ頂こうとしたところで私は後ろから忍び寄った誰かに羽交い絞めにされた。
「誰だ?!」
「誰だ? じゃないですわ、この泥棒猫」
現れたのはトッカ―ブロートの看板娘、銀髪の美少女スヴェンだった。
この女はいわばライバルのようなものである。以前も口論になって「一緒に寝た」とイニシアチブをとったが詳細をばらされて不覚を取っている。今回の強行もこの女がいるからこそというのもある。いろいろな事情を度外視しても、私の女として、そして姉としての勘は「ルートが私以外で伴侶を選ぶならこの女だ」と告げている。
「スヴェン……離せ!」
「主様へのこれ以上の不埒な狼藉は許しません。それに黒き魔槍ともお方が男一人をモノにするために睡眠強姦をするなんて知れたら、名門ルンテシュタットの名に傷がつきますわよ。私がこの光景を精巧に模写して新聞社に売りつければ王都では大問題になりますわね」
「ぐぬぬ」
私は彼女に反論できなかった。彼女の言う言葉は事実なのだから。
「わかった、これ以上は諦めよう。だが……本当は私とルートがするところをお前もみたいんじゃないのか?」
「な?!」
私は苦し紛れに言い放ったのだが思いの外スヴェンには効果があった。顔を真っ赤にして煙まで吹いている。きっと私とルートの逢瀬を想像しているのだろう。こういう時に頭でっかちは御しやすい。
「図星のようだな。では私が手本を見せてやろう。なあに、口止め料に私の次でならルートの体を味わう権利をやろう。私は寛大だからな、お前ならルートの僕として体を重ねるのを許してやらんことは無い」
私はここで押せばと官能小説に出てくるキャラクターたちの行動を合成してスヴェンに言葉をかけた。
だが私は彼女を侮っていた。まさかこんなことになろうとは。
「そうですわね……ですが、お前が交わるのはこっちですわ!」
私を力づくで起こしたスヴェンは私を床に投げつけると、腰から棒状のものを取り出す。
私が持ってきたランタンと月明かりしかなくて薄暗くよく見えないが、あれは張り型と言う奴だろうか。
「このスヴェン特製主様二号と交わる権利を特別に授けましょう。それで今回の件は不問にして差し上げます」
「二号? なんだそれは」
「これは主様の身長体重から想定した最大怒張時の陰茎を模して作った特製の張り型です。実のところ怖くて使ったことが無かったのですが、ちょうどいい実験体になってもらえそうですわね」
スヴェンは「ぐふふ」といやらしい笑みを浮かべる。
こういう表情をするのかと私は背筋を凍らせる。
「いや……助けてルート」
「主様は誰かさんのせいでしばらく起きないでしょうからね。主様の寝ている傍で主様を模した張り型に犯される……これくらいして初めて先ほどの行為の禊になるというものです」
スヴェンは私の肩を地面に押し当てて、左手をスカートの中に入れる。小さくて滑らかな指が私の大事なところをぱんつ越しに苛める。彼女の指さばきは巧みで私のおまんこはじんわりと愛液をにじませて陰核を勃起させた。
「あ」
「おやおや、もう感じたのですか。それに蜜も溢れていますわね」
スヴェンはぱんつをずらして中指を私の膣内に入れてきた。既に濡れた私は指を受け入れてするりと刺さる。
他人の指と言うだけで意外と気持ちが良くて私の膣内は蜜で満ちる。
「指一本でこんなにトロトロになるなんていやらしいですわね。でもこんなにいやらしいのなら、これもすんなり頂いてもらえますわよね?」
「ルート……」
彼の名を呼ぶが彼は目覚めない。そしていよいよスヴェンはアレを差し込んだ。
「ルート……うぐ!」
ついに張り型の先端が私の膣内に刺さった。挿入そのものはすんなりと入ったが問題は太さである。先端だけなのにおなかが張り裂けそうである。スヴェンはどれだけ太く作ったのだろうか。
「おまんこがパックリと咥えこんで……陰唇が開いてお豆も丸見えで……これはいやらしいですわね。流石の黒き魔槍も女という事ですか」
「愚弄するな」
「口答えするのはこの口ですか?」
スヴェンは口答えした私への折檻のつもりなのだろうか激しく張り型を三度前後させた。
太い先端は私の膣の奥に当たってコンコンコンとノックしてくる。
不覚にも私はそれが気持ちいいと感じてしまう。本物ではないのに、スヴェンに辱められているだけなのに、脇にルートがいるだけで不思議とルートが私を求めていると錯覚する。
恐らく本当は現実からの逃避に過ぎないのだろう。だが私の頭の中ではそういうことになった。
「ルート……もっと……」
「あなたのおかげでこれが主様二号として合格なのを確認しましたわ。さあ、ご褒美ですわ」
スヴェンは私の乳房を口と右手で苛めながら左手で張り型を動かした。
私の脳内はルートが胸を苛めながら正常位で私を求めているように脳内変換する。
胸もあそこも気持ちが良くて、全身の毛穴が開いて汗が噴き出る。
私は一方的に果てた。
「ルート……おねえちゃん……イク!」
「随分粗相をしましたわね」
私は絶頂の瞬間に大量の尿を漏らした。潮吹きのついでに溢れる尿でルートの部屋は臭くなる。
でも私は脳内が既にルートと気持ちのいいえっちをして満足していると変換している。そしてそれを脳内変換しているだけでスヴェンに犯されたとはっきりと認識する私がその後ろにいた。
様々なものが混濁する不思議な感覚、この感覚が体験できるという原因そのものに気付いたのは本当の意味で目覚めたときだった。
「あれ……?」
気が付くと朝になっていた。
ぱんつは淫夢の影響で膣穴からいやらしい汁があふれて糸を引いているだけで尿など一滴も漏らしていない。
それにここはルートの部屋ではなく客間である。
よく考えると私は昨晩この部屋に入ってからの記憶がなかった。
「いい夢は見れましたか?」
「え……ああ」
やはりあれは夢だったのだろう。スヴェンも昨日の乱暴の事などまるでなかったかのように接してくる。
既にルートも早起きして本日の仕事の仕込みを始めている。パン屋の朝は早い。
「それは良かった。ソフィア様が持ってこられたあのお香、よく聞くようですわね。今度送ってもらえませんかね?」
一瞬だがスヴェンが邪悪な笑みを浮かべたのを私は見逃さなかった。
「あれは人づてにもらったもので、そう簡単には手に入らないんだ」
「そうでしたか」
スヴェンはこれ以上詮索してこないようだがお香というのは恐らくルートの部屋に仕掛けたアレの事だろう。
部屋に戻ってベッドの下を探ると、ルートの部屋に仕掛けたはずのアレが私の部屋にあった。
という事は、あのおかしくていやらしい夢はこのお香のせいか。そう思うと私はスヴェンに計画を邪魔された事よりも変人が作った変な薬で変な夢を見たことに腹が立った。
「帰ったら覚えておけよ」
この日この時間、王都では一人の変人がくしゃみをしたという。
「主様を眠らせて夜這いだなんて、させませんことよ」
その頃スヴェンも私への警戒心を燃やしながら店の掃除に勤しんでいた。