これだけ言うと「栗林じゃねーか!?」って思われますが、特定して言うと栗林ではなく鉄のアルフェことアルペジオなのです。
なので栗髪で巨乳で背も程々にある女性と言い変えましょう。なんでこんなことを思ったかというと、政争編上巻を最近読み返したからです。
残念美人姉ちゃんの巨乳にネクパイめいたイラストで何やら猛る……。
まぁ、飢狼にアルペジオが出る予定は無いんですがね。というか、原作の生存組みが本作でエロい目に遭うことも、たぶん無いです。
鼎を黒髪と明記したのは失敗でした……。まぁ他の作品で栗髪巨乳さんのエロ算段でもしますかねぇ。
まぁ、取り敢えず今回はエロ有りです。
さりとて、アカギ様。誤字報告有難う御座います!!
アルヌスに帰還した伊丹を待っていたのは、二週間の停職と一ヶ月の減俸という処分を食らった。
おまけに第三偵察隊隊長の任を解かれたが、降格の上に特地から転任されなかったのは、ダークエルフの長老達が炎龍の被害に遭った街や村々との連名を出したからだ。
鼎も同じく二週間の停職と一ヶ月の減俸という軽微な処分である。
もし島根に出戻り転任とかの処分だったら、大人く金メダリストになっているか、退官して都心で水商売を始めるかヌードモデルになってたかも知れない。
何せ賢者お墨付きのイイ女である。
その自信はある。
「イタミのおじちゃん。炎龍やっつけてくれてありがとう」
鼎や伊丹ら、炎龍退治に向かった6人はアルヌスに住む元コダ村の住人から、お礼とささやか祝福を受けていた。
(可愛いなぁ、もう)
伊丹のように、鼎も「おばちゃん」と呼ばれてたら反応も違ったかも知れないが「カナエお姉ちゃん」だったのでこの反応だ。
「子供可愛いなぁ。早く旦那見付けないと」
食堂の屋外テーブルで、二股フォークで料理を突きながら鼎が言う。
「カナエならぁ、男の方から来るんじゃなぁい?」
「昔は軆目的で来たけど、この10年はさっぱりだねぇ……」
「御身から殿方に言い寄られては?」
ヤオの言うことは、この3ヶ月内に鼎が頻繁に行ってることだし、これからもそのつもりだ。
「そうだねえ。それしかないかな」
そう言う鼎には、処分を言い渡される時、特地方面派遣隊の長、狭間から2つの人事が言い渡されていた。
1つ目は些かショッキングな内容ながら、次の命令を聞いてみると吝かでもない。最初に狭間から言い渡された略式なが三尉への昇任である。
これを「何かやらかしたか」と思ってしまうのは、責任の大きい立場を避ける鼎ならではの反応である。
そしてもう1つが「資源調査隊」の隊長になることだった。
なんぞソレ? と思ってしまった鼎だが、要は「好き勝手に特地を回って資源を捜せ」ということらしい。これは尉官でなければ就くことが出来ない任務なので、急遽鼎が昇任という運びになったらしい。
決して「欲望に従ってイイ男を漁れ」という命令ではないのだが、ちょっぴり鼎にはそんなふうに聞こえたりもした。
ついで……と言っては有難みの半減だが、鼎には伊丹同様にエルベ藩国から「卿」、つまり貴族の身分も与えられていた。
伊丹がデュランというエルベ藩国の国王から「卿」の身分を貰った時は、「何やらお二尉ちゃんが超優良物件?」に見えてしまった鼎であるが、自分まで貴族のなるとは思わなかった。
なんでも、伊丹から「直接炎龍を斃したのは足柄・鼎という女性自衛官」であることがデュランに伝わったらしい。
討伐時の状況から見れば、ロゥリィやレレイと共同で炎龍をダルマにしてトドメをテュカが刺したから「私が身分を貰うのってどうなの?」というところである。
レレイの魔法は威力があって山を砕いていた程だ。炎龍とて当たれば骸にしていただろう。それを回避した炎龍の軌道の先が、とても読み易いものだったから翼に大穴を空けることが出来たのだ。
要は、当りさえすりゃレレイが殺れたのである。事実、レレイは「爆轟」と呼ばれる魔法の仕様に不満があるらしく、拳大くらいの石に爆轟を込めることが出来れば……と嘯いていた。
「なに、そのキラー○イーン怖い」というのが、鼎の感想である。
敢えて書き加えるが、足柄・鼎の脳の一部は確実に荒木めいている。
「――で、デリラとヤナギダはぁ?」
「すまん。詳しいこと教えてくれなくて」
鼎達が食堂の道に面したテーブルで料理を囲んでいると、そんな話題が話に挙がった。ウォーリアバニーのデリラ……以前、鼎が薔薇騎士団に拉致されてイタリカまで行った時に、世話になったウサギさんが偽のフォルマル邸からの指令所で、診療所に入院していた日本人拉致被害者の紀子の命を狙い、そこに偶然居合わせた柳田二尉との遭遇戦に発展したらしい。
お互い、重傷を負う怪我をして東京の病院に入ったが、幸い二人とも命は助かっていると聞いている。
現在のイタリカは、日本からアルヌスを通して入ってくる、特地では珍しい品々を大陸各地へ送る、巨大集積所となっていて非常に景気が良い。
ついでに言うと、アルヌス生活共同組合も免税特権のあるイタリカを通して物品を売るから好景気に湧いて、半年前まで何もなかった丘には、立派な街が出来てなおも拡大中だ。
だから、イタリカが日本との関係を損なうようなことをするはずがないのである。
偽の司令書を出した大本はゾルザルかその周辺と思われるが、今現在調査中である。
「で、テュカ。話しって?」
伊丹はテュカとの関係は、以前と同じように友人のような関係に戻るのかと思った鼎だが、そうでもなかった。
何せテュカは寝る時は裸だ。伊丹を父と思って寝ていた時も、確実に裸だったのだろう。
先程、伊丹に聞いたら「一晩、死ぬ気で我慢したら自信が付いた」らしい。
鼎は「愛する友達」だったから、ベロチューまで敢行してしまったが。伊丹の自制心は尊敬モノである。
だが、二人の間には多少であるが溝のようなモノが出来てしまったらしい。テュカも伊丹も、どこと無くよそよそしい。
伊丹に話を促され、テュカが口を開く。
「父親を騙って無理やり炎龍退治に連れて行ったことを許すかわりに、罰を与えます」
「ば、罰って何をっ?」
鼎の場合は「愛する友達でいることを続けること」だった。
ただし、鼎からの提案であるが。
「母親に会うこと」
お二尉ちゃんの母親がどんな人なのか。興味はある鼎だが、2週間も休みはあるし丁度年末年始と被るし、一度この辺りで実家に帰ることにした鼎である。
* * * *
鼎は出雲から単車に乗って来たのだが、アルヌスに帰還する時の渋滞も考えて新幹線で島根に帰ることにした。
まぁ、年末の帰省ラッシュから逃れることは出来ないのだが、長距離移動を他人に任せて楽をしたかったワケである。
故郷の島根だが駅前だけは都会に見える。最初に銀座に行く際に気付いたが、東京でも多摩の方は頗る田舎だ。
山の中だし、雪女の話のモデルになったのも奥多摩だか青梅だという場所だ。それより出雲の駅前は都会かも知れない。
まぁ、妖怪どころか神様が住んでますけど。
「やぁ、弟君。悪いね」
鼎は実弟・民雄の運転する車で実家まで帰る。
民雄が安全過ぎる運転なのか、出雲の道が入り組んでいるのか知らないが30分程の時間をかけて鼎を乗せた車は実家に辿り着いた。
「姉ちゃん。いきなり帰えってくるなんて、どしたの?」
駐車場から家に行く途中、民雄は聞いて来た。運転中に聞けば良いようなものだが、初心者ドライバーは運転に集中するので仕方ない。
「ほら、以前に国会にエルフや魔法使いや神様が来たことあったでしょ?」
「えっ、何そのネタ」
我が弟ながら、世情に疎過ぎる。本当にこの世界に生きているのだろうか?
「ぇぇえ……あんた。ちゃんと生きてる?新聞とかテレビ見れてる?」
鼎は弟に先日の参考人招致の話をするか悩み、そして省いた。
世捨て人の如く世情を見ない者に、掛ける手間を惜しんだ。今日は同じ食卓だから、話題に登るだろ……と、適当に思ったのが原因だ。
その日の夕食及び年越しは、何故か吉田一家も一緒だった。吉田純朗が本作に登場したのは最初の方だったので、お忘れの方も居ると思うから追記するが、処女と童貞を奪い合った短小の幼馴染である。
「何故お前が……」
鼎の父が「人数多い方が景気良い」とか言うお祭り男で、土地代が安い故に広めの日本家屋に、4人家族の足柄家の倍の家族構成である純夫家族(三世代)の8人が入ったのである。
「ええぇっ!? 鼎が行った特地の自衛隊って年末休みなの?」
「いや私とか。あと伊丹二尉も」
「誰それ?」
「二重橋の英雄だよ」
そこに、更に「なんで、その人と姉ちゃんが?」と質問が来たから「ドラゴン退治のご褒美」と答える。本来は勝手に任務を放棄したり指揮下を抜けた罰だが。
「ドラゴン倒して地元政府から貴族の称号までもらっちゃったよー。あと名誉副村長とか」
「何それ。思いっきり敵に懐柔されてんじゃん」
時勢に疎いと思われた純朗や民雄も、銀座事件を起こした帝国には敵意を持っていた。
「銀座事件を引き起こしたのとは、別の国だよ」
ただし、そのエルベ藩国も帝国の属国ではあるのだが。
「あ、そうだ純朗。最近のCコン、録ってたらダビングさせて。録画用DVDはこっちで用意するから」
「鼎もあれ見るの?」という問いに、鼎も「伊丹二尉が屠龍して録せなかった分」と返す。
「へぇ、二重橋の英雄がそういうの見るんだ」
「自衛隊にオタクが多いって話は、結構メジャーだと思うんだけど」
「今から自衛隊に入ったら、俺も特地行けるかな?」
どうも純朗は何か勘違いしているらしい。言うまでもなく、オタクと自衛官は不等号である。
その後、節料理の支度に借り出された鼎は、もう少し遅く来れば良かっと思う。だが自炊は意外にも出来る女である。しかも出来合えの料理を重箱に移すだけなので楽なものだ。
毎年恒例の歌番組を見て後の番組を見ながら年越し蕎麦食べて、そのまま吉田家の母と純夫の弟妹が家に帰ってから5人で近場の神社来た。
鼎は一年の一家の健身・安全と「今年こそ結婚」の誓いを密かに立てる。
すると純夫が言うのだ。
「あ、鼎。29歳の誕生日おめでとう」
その言葉に知る。
鼎の精神的滅亡まで……あと、一年。
* * * *
アルヌスの食堂で、鼎は昼飯を食べながらダレていた。
「クッソ、ムラ付くっ!」
鼎の生み出した言葉は「苛々する」の「ムラムラ来る」版である。以前にテュカと肌を合わせてから、炎龍を斃して今日まで男を抜きできた。(性的な意味で)
今晩辺り、カトーに一晩お願いしたいが御老体に無理をさせることは出来ない。旧コダ村の少年を取って(性的に)食うか……。いや、下手すりゃ僻地送りどころか塀の内側送りである。
「純朗か民雄でも食っときゃ良かったな」
勿論、性的な意味でである。
どんな事情があったのか知らないが、伊丹は既に特地に戻って駐屯地施設のトイレ掃除などをしている。
意外と真面目なのかも知れない。だが狭間陸将に付けられた黒服共が、某イベントを梯子する伊丹の行動を問題視して連れ帰した可能性もある。
正月三ヶ日だけ実家で過ごし、新幹線で東京まで戻って産婦人科で避妊薬を100粒出してもらった鼎は、距離的な移動こそあったものの、見てる分にはその活動内容は目立たない。
鼎がその胸の内に秘める野望は、特地で気になった異性がいたら婿にするか、子種を貰うことだ。
念のために避妊薬を100錠も買って結構な出費をしてしまったが、あと一年で三十路だ。
頭を過ぎる「売れ残り」という酷な言葉は、鼎から「余裕」や「品性」を奪い取っている。
「隊が特地に来た時から、あんだけデカい害獣は死ぬ運命だったわけだが……」
鼎がダレているテーブルの脇を、そんなことを言いながら薄毛の自衛官ともう一人の隊員が過ぎ去り、薄毛だけが隣のテーブル席に着いた。
「まだ特地には他にも大型害獣がいるかも知れませんし、火威先輩にもチャンスはありますって」
「せやろか」
「ありますって。なんせ褐色巨乳エルフがいたんですから。ゴジ○くらい出ますって」
「そこまで出たら困るんだけど」
「あ、俺はアリメルと約束があるんで…。火威先輩も巨乳好きなら褐色エルフの女の子をナンパすると良いっすよ」
そんなことを言って、後輩(だと思う)隊員が傭兵の訓練場の方に走り去って行った。残された薄毛の隊員は、そのまま席に着いて毛長種キャットピ-プルに玄米ご飯やマ・ヌガ肉を頼んでいる。
「っつか、あんな龍がそうそう居たら困るって」
ヒオドシとか呼ばれた薄毛は、そう言い放って首を振る。その男は、間違いなく鼎とレレイやカトーに特地語取得を願い出たり、早朝にLAMを担いで駐屯地の周りをランニングした自衛官だ。
「えっ、貴方が火威三尉ですかっ?」
鼎が言葉を投げかけると、その男は声のした方を見る。
「あぁ、足柄上級陸……や、今は三尉だね。新年と昇任おめでとう御座います」
火威は普通に新年と昇任祝いを口にした。それに対して鼎も「新年おめでとう御座います」と「有難う御座います」と返してから徐に口にする。
「この世界、水龍っていうのもあるんですよ」
「なんと、マジで?」
若者言葉とは、この薄毛、結構、気は若い。
「えぇ、ハーディって所の亜神が言ってました」
「神様がホラ吹くとは思えんな。で、何処にいるの?」
それを聞かれ、鼎は困ってしまった。「居る」という事実は得たが、どこにいるかまでは聞いていない。こんなことならジゼルとかいう龍娘に聞いておくのだった。
「えっと……すいません。それはちょっと」
「なんだ、ファルマートで被害を聞かない龍なら放っておいて良いんじゃん」
「探しに行けば良いんじゃないですか?」
「いや、情報もないのに勝手に探しにいったらクビにされちゃうだろ。ってか静かに生きてるものを、わざわざ殺しに行くことないだろ」
銀座事件の記事では随分と闘争的に書かれていたが、結構穏やかな気性である。
「そういや、伊丹二尉はどうやって炎龍を斃したんだろ。その時、足柄もいたんでしょ?」
アレは私が殺ったんだよ……と、言って良いのか良くないのか。取り敢えず「普通にLAMでふっ飛ばしました」とだけ言っておく。
「えぇ~、超獣を予想してたけどLAMで死ぬ程度かよぉ~」
超獣を口にするとは年齢が知れる……いや、鼎のように“ネタ”で知ったのかも知れない。そんな疑念を払拭すべく、鼎は単刀直入に聞いた。
「あの、つかぬことを伺いますが火威三尉、御年齢は?」
「つい最近、三十路になりました」
ナイスミドルかと思っていたが、予想外に歳が近かった。
「火威三尉」
「なんすか?」
「結婚してください」
「だが断る」
* * * *
二度目の、一世一代のプロポーズを軽く断られても、鼎のメンタルはくじけなかった。
「なっ、なんでですかっ?私が炎龍をダルマにしたから妬んで意地悪してんですか!?」
「いや、足柄が嫌いってワケじゃないんだが……って、アレを解体したの貴女でしたかよ……」
「そんなこたぁどーでもいいんですっ」
火威は言うが、以前から課業後は二人ともすぐに私服に着替えるし、鼎も今さっきまでこの男が火威とは知らなかったのである。
気押しされてる火威に、鼎は「頭から拒否するヤツがあるのかよ!?」と、苦情とも言える質問を叩き付けた。
「じゃ、いいーじゃないですか!? 以前の新聞でも見ましたけど火威三尉は独身ですよねっ」
「今は独身だけど」
「ならOKでしょ!? 好きですよね!? おっぱいっ!」
火威に言葉を続けようとさせない鼎は、好い加減に制された。或は昼間からの「おっぱい」というワードに火威が焦ったからだ。
「いや、ちょっ待て! 聞け! 俺にも選ぶ権利がある訳だよ! 足柄も良いとは思うんだが、もう楽な方には行かないって決めたんだよ!」
それはそれで、鼎には謎が残る。良いならイイではないか。何が問題なのか?
「エ? つまり、なんでダメなん?」
「す、すまん。今好きな女がいて……」
「なっ、その薄毛で……」
「今、トンでもない人権侵害発言が聞こえたが」
つまり、火威は今現在懸想している相手がいるから、鼎の好意はありがたく思っても受け入れられないのである。
「もう一月半、早ければ……」
火威がその女に懸想したのは、結構最近らしい。
「えー、それって特地の人なんですか? それとも隊の人?」
「それは秘密」
まさか、以前に鼎自身が所属していた隊の女の小さくて大きい方とは思わない。
「でもその女の人とは、まだ何もなってないですよねぇ」
「そりゃまぁ、隊が違うし話す機会も中々ないからな。あ、でも以前におなっ……」
そこまで言って火威は口を噤む。だがここまで言ってしまえば全部喋ったも同じようなものだ。
「あー……足柄、今の忘れて。聞かなかったことにして」
お願いされた鼎だが、有益な情報を前に引き下がる訳がなかった。
第四戦闘団だった筈の火威が、どういうワケだが悪所事務所で行動し会うことのあった女性自衛官といえば、黒川か栗林。そして火威という男はどうやら「おっぱいスキー」。特定するのは至極容易だ。
「良いでしょう。誰かは分かりましたけど、秘密にしてあげます」
「あぁ、助かる。相手に変な知られ方すると、予防線張られるかも知れないし」
自分の状態が良く解っている利口な男は、好感が持てる対象である。そのまま婿になっちまえよお前…ってくらいの思考を鼎は考えつつ……。
「但し、条件があります」
「なん…だと……」
「私とセフレになることッ!!」
「………………」
* * * *
昼食時の長い沈黙のあと、鼎が言われたのは「お前、頭大丈夫か?」だったり「TPOを弁えなよ」だったりした。決して、昼飯時に出していい言葉ではない。
だが鼎は「栗林は難しいですよ」とか「特地任務を終えて、あの時楽な方を選んでおけば…って思う事がないように」と脅し付けて、お互いで念願が成就しなかった場合は残り者同士で仲良く結婚という約束、というか保険を結ばせたのである。
そして、その日の夜半の内にアルヌス南の森近くで鼎と火威は密会を果たした。
「って、暗くて全然見えねぇ」
「ライト、点けましょうか?」
「いや、それは明るすぎるから、ちょっと待って」
火威はそう言ってから、包んだ手の中で仄かで暖かな光を生み出して二人の足元に放った。
「げっ、なにそれっ?」
「精霊魔法だよ。光の精霊を使役したの」
「貴方、日本人ですよね?」
「生まれも育ちも日本人デス。レレイ先生やテュカが言うには、ヒト種でこの芸当ができるのは珍しいんだってさ」
特地の魔法が、生活のお役立ちスキルになった瞬間を見た鼎であった。
鼎は連番になって包装されている避妊薬を見せ、二人は行為の準備に取り掛かる。と言っても、前戯なので行為そのものでもあるが。
「ってあのっ、火威三尉、大き過ぎじゃないですか!?」
鼎は、火威の一物の巨大さを見て驚愕した。鉄のイチモツとまではいかないが裂けちゃいそうな大きさである。
「あ~、うん。やっぱデカいか。ってか、こういう時に三尉って呼ぶやめろって」
なので、ある意味では将来を約束している二人は「恋人プレイ」といい形で夜伽を始めたのである。
「でもコレ、ホントに挿れて良いの?」
「そうですよ。その為に避妊薬を飲んだんだから」
「でもゴムはさせるのな」
自身の肉棒を包むゴム製の袋を見て、火威は呟く。
「見えないものはヒオちゃんも信用できないでしょ?」
「ヒオチャンとな……」
昼間からフランク……というか、恥女っぽいと思ってた女が更に馴れ馴れしくなった。まぁ恋人プレイでセックスするなら仕方ない。だが、それにも増して相手の心情を慮ってくれる女だと思ったのも事実である。
火威に見せつけるように、鼎がホットパンツを降ろすとそれは起きた。
括れた腰と鍛えられた腹筋で構成された腹部から、なだらかなかな筋肉に包まれた下腹部と、そこにある秘裂が露わになる。その途端、見ていた男の一物が跳ね上がって急に膨張した。
「あ、足柄っ!?」
「なんですヒーちゃん」
言いながら、鼎が火威に擦り寄って腕を腰に絡ませる。愛称が更に短くなってることも気になるのだが、下着を付けていない鼎の巨胸が火威の胸に強く押し当てられる。
「いや、綺麗な軆だなー……っと」
そう言った途端、火威が股の間にブラ提げて、尚且つ勃たせていた棒に着けていたゴムが弾け飛んだ。
「げッ!? 簡単にコンドムが撃破されたっ!!」
「なっ……何という大きさ。これは裂けちゃいそう……」
鼎は心で無く言葉にして言う。
「あー、ゴメン。他のゴムある?」
「え、Lサイズのゴム、今吹き飛んだじゃないですか。LLサイズは通信販売のみですから、用意してません」
消耗品とは言え無駄に使いたくはない。それに、これ程大きい一物は生で味わいたいという鼎の淫乱な嗜好もある。
火威の言葉に、鼎は暫し黙って考えていたが直に、静かに己の希望を告げた。
「子供を産む時も大変だし、その予行演習で……ッ! っていか折角避妊薬飲んだんだし!」
この後の任務に支障がでたら大変なんじゃないかなぁ……と思う火威であるが、同僚の意向を最大限に尊重することにした。
「え――、そんじゃ後ろから、失礼しますよ」
後体位を選んだのは、野外で女性の負担が少ない体位を探していたら自然と後体位になったのである。鼎の秘裂に男根を擦り着けながら、火威は彼女の乳首を指でなぞる。
武骨な指だが、優しく乳輪をなぞられて鼎は早速声を漏らした。
「あぁ、勘違いしないで下さいね。今のはついつい漏れちゃった声だから」
「アッハイ」
叱られる火威だが。鼎も秘裂に生のままの男根を擦り着けられるのは、興奮を覚えざるを得ない。なにせ、銀座事件の敵勢力と同じ条件で多数の敵を倒した男とまぐわっているのだ。その子種を欲しいと思うのも、鼎ならば無理もない。
次第に秘裂は濡れ始め……というより、最初から湿っぽかったのだが、今ではいやらしく蜜をしたたらせて男根を誘っている。
「出来るならベッドの上とかが良かったんだがなぁ」
そんなことを言いながら、火威の手が鼎の大腿部をいやらしく摩り、臀を撫で回す。「ヒィーさん、早く挿れて下さいよぉ」という抗議が来たのは、その時だ。
「足柄さん、あんた結構気が短いねェ。良いの? もう挿れちゃって良いの?」
「良いですよ。ホラ」
鼎はそう言って、右の中指と人差し指を股に通し、愛蜜で湿りきった自らの秘所を開いてみせる。
「あ、そいじゃ……ホントに飲んだんよね?」
意外に気が小っちぇーオヤジだなァ、とか思いながらも、鼎は「不安なら、もう一錠ここで飲んで見せましょうか?」と半ば呆れた。
「あ、いや。飲み過ぎると身体にどんな不調を起こすか分からんし。飲んでんならそれで良いよ」
言われながら、大きな両手で腰を掴まれた鼎は、秘所に生温かい棒が当てがあられるのを感じた。次第にソレが鼎の胎内に挿り、亀頭が全て入ったところでストップする。
「足柄、大丈夫? 痛くないか?」
「だ、大丈夫です。あの……」
「なんだ?」
「今くらい、名前で呼んで貰えます?」
恋人セックスなので、恋人らしく交わりたい鼎である。「あぁ、良いよ。分かった」と返事を聞いた鼎は自分からも腰を揺らし始めた。
「か、鼎っ。ホントに良い軆だな……」
「火ィーちゃんも気を遣ってくれて……中々…っ」
火威は半分までしか挿れてないのだが、それでも膣内の締め付けは強い。全部挿れたら、ホントに裂けてしまいかも知れない。
「鼎、お前さ……」
「んっ、なん‥です?」
腰をグラインドさせならが、男根を性器に挿れている女に問うと女は震えた声で返して来た。
「なんか、焦っているように見えるんだが、そこまで焦らないでも……。と、大丈夫?」
「ヒ、火ィーちゃんのおっきくて。凄いキてる……っ。もう私、29ですから、早く子供欲しくて……結婚もしたくて」
そんな焦りがあったとは知らず、頭から交際を断ってしまったことを申し訳なく思いつつも、火威はその昔聞いた言葉を思い出した。
「お前くらい良い女だ。30になって急に老ける訳じゃないんだし、「28からが女の華」って言うじゃん。これからじっくり旦那を探せば良いよ。
言いながら鼎の上体をを抱きあげて、背面立位に持ってくる。
「えっ、ひ、火ィーちゃんっ?」
長大な肉棒が鼎のポルチオを突き上げ、押し上げる。右耳の後ろに口付けされたかと思うと、そのまま火威の力だけで何度も突き上げられた。
「火ィちゃんっ……そな…!」
一度肉棒を抜かれると、今度は正面からの立位で子宮を突き上げられる。根元まで挿れられ、痛い筈なのだがそれよりも驚きと快感が鼎の軆を貫いた。
「やっ…‥もう…。イ、イちゃう…!」
鼎は感じ取る。自身の軆が母体になろうとしているのを。
カトーの時のように、子宮が降りて、この男の子種を受け止めようとしている感覚を胎内に感じるのだ。
「火ィちゃっ、もっと深くっ!壊れちゃいそうなほどっ」
求めながら唇を重ね、舌を絡める。避妊薬を飲んでるから授精することはないのだが、そんなことも任務のことも忘れて男の子種を欲し、膣は男根を締め付ける。
「っ!鼎ッ。元気な子を産めよっ!」
その言葉が出たかという時、鼎の胎内に堰を切ったかのように白く、熱い体液が放たれた。
同時にオルガズムを迎えた鼎は、声をくぐもらせて胎内に溢れる子種を感じる。
二人は深く息をつき、興奮しきった身体を休めそうと努めた。
そして男根を女陰の僅かな隙間から白い液体が溢れるのを見て、鼎は言う。
「もう、火ィちゃん。出し過ぎ。そんなに私を孕ませたいの?」
「いや、男ってヤツはそういう生き物でして……。良い女を見たら、そういう風に思うんじゃないかなぁ。まぁ思うだけだけど」
火威の言葉を聞いて、鼎は再三に渡って言う。と言うか寧ろ、お願いする。
「だったら火ィちゃん。結婚してくださいよ。今なら穴兄弟が少なくて済みますよ」
付け加えられた言葉が非常に残念だったせいか、返す言葉は受け入れの言葉ではない。
「お前、良い女なんだから自分のことを大事にしろって。特地派遣の任期が終わるまでお互い独り身だったら……って、さっき約束したじゃん」
「えーー」
「えー、じゃないです。鼎くらいの美女だ。少し慎重になれは直ぐに彼氏は出来るって」
「そうですかねぇ」
少し間を空けてから、鼎は火威の腕の中で言う。
「あ、セフレ契約はどっちかが結婚しても継続ですよね?」
よほど、火威との一夜の恋が良かったらしい。だがしかし、
「ちょっと待てぃ……」
万が一、このことが自身が懸想してる相手と懇意になれた時、その後でバレると明かに拙いであろう火威は呻く。
現在、ツークッション目を製作中であります。
……………
すみません
どうしても「コンドムが撃破された!」ネタをやりたかったので、自キャラ使いました。
ホントすいません。
前回、原作生存組みをエロい目に遭わせないと書きましたが、
セィミィあたりとなるとちょっと分かりません。
鼎と一緒にエロ酷い目に遭ってもらうかも……(ゲス顔)