※この作品はR-18です。

ゲート 飢狼 彼の地にて斯く戦えり   作:庵パン

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魔導より先にこちらを更新です。
魔導の第4部でありそうなエロい部分は、こちらの最後の方で生いく文にしますかも。
魔導でもR-17.9くらいのR-15で頑張るつもりですが……。
っていうか魔導、三部が一番書きたかったところなのに筆が…というかタイプが進まない。
ナゼダロ……主人公強杉が原因?
第101話より18禁ダムの1話の方が先になるかもし……。


第6話

次の朝、フォルマル邸に逗留することになってしまった伊丹の顔には傷が増えていた。

頬手形と引っ掻き傷が追加されていたのである。

下手人はピニャの指嗾を受け、宿場の安女郎のような有り合わせの寝間着を着て、伊丹の寝所の扉を撫でる程度の力でしかノックできなかったボーゼス・コ・パレスティであった。

意を決して扉を開けて見れば、部屋の中はケモっ娘含むメイドさんと自衛官と三人娘で和気あいあい。

戦う前から精神的に負けていたらしいボーゼスはその光景を見て、その身を捧げる予定だった伊丹に思わず暴行を加えてしまったのである。

帝国の姫さまとやらの胃に、潰瘍という名の第二のゲートが空きそうだなあ……と、足柄・鼎はクスクスとちょっぴり意地悪に考えたりする。

伊丹は国会から呼ばれていて、今日中にはアルヌスに戻らなければならない。帝国のお姫様との漫談に付き会っている暇はないのだ。

富田が「そちらのことはそちらで」というのをレレイが通訳すると、ピニャは最後通牒のように受け取ったらしい。

ピニャは「騎士団との朝食を!」とか必死に失点を取り返そうとしている。だが伊丹は国会招致を受けているのだ。レレイの通訳でそのことを伝えると、ピニャの顔色はいよいよ青ざめた。

面白いので、もう少し黙って見ておこう。

国会で何を説明しなければならないのかと言うと、先日コダ村の避難民が炎龍に襲われた際に、何故400人の犠牲者が出たのかということを聞きたいらしい。

別に「帝国をブッ潰しましょう」「そうしましょう」というような内容では無い。

ないのだが、ピニャはその可能性を大いに有り得ることと考えたようだ。

「此度の一件、上位の者に謝罪する必要がある。宜しいかイタミ殿?」

 

 

 

*  *  *                       *  *  *

 

結局の所、ピニャの他に従者一人くらいならということで金髪縦ロールのボーゼスが同道してきた。伊丹を張り倒した張本人である。

これだけされても怒らないのも伊丹の魅力と捉えた足柄・鼎だが、伊丹本人は紙に描かれた女の方が好きそうなので、これ以上の好意を持つことに意味は無さそうである。箆棒(べらぼう)にライバルが多くなるような気がするし。

 

伊丹の参考人招致は、アルヌス駐屯地でテレビを見ているだけだろうと想像していた鼎だが、予想外にも鼎本人にもお呼びがかかった。

「水も漏らさぬ防諜能力でやって欲しいんだけどな」

伊丹の直接の上官である檜垣三佐から言い渡された任務は、そこまで難しいものでは無い。

で、あるが、外国人工作員が暗躍する東京でどれ程自由に活動できるか……。

鼎が如何に一般市民を装えるかの隠匿能力も試される……と、鼎自身は考える。

「ま、難しいこと考えないで飯食って寝よか」

下手な考え休むに似たり……という言葉を知り、自身が知力に頼る武官でもないことを自認する鼎は、その日は明日に控えて大人しく寝たのである。

 

次の朝、鼎の姿は門の前にあった。

公式にも非公式にも公の場に出ることのない鼎の荷物は、至極あっさりとしていた。この歳の女性が衣嚢に物を入れて持ち運ぶことは少ない。極論、寒さを凌げる衣服であれば良い。

だが初めて歩く花の都・東京である。市ヶ谷で荷物を受け取った後にでも街を歩きたい……。

しかし鼎は都心の地理を知らない。鼎より多少なりとも知っているであろう栗林や伊丹。富田は西部方面普通科連隊出身だから知らないとしても、出来るだけ彼等と一緒に行動した方が良いだろう。

万が一、特地の賓客に何かあった時に遊んでたりしたら拙いし……。

「うわっ、足柄さん。暑そうですね」

「暑いよ。でも東京の冬は寒いクセに雪一つ降らない空っ風が吹くからね」

鼎はバイクで来たと言うのに、その格好は幾重にも衣で包んだ春巻きである。

ハルバードの穂先を幌で包んだロゥリィも目立つが、二足歩行の簀巻きだか春巻きも悪目立ちする。

直立歩行の春巻きを見て、栗林も富田も。そして柳田が車に乗せて来たピニャやボーゼスも新手の怪異かと一瞬見紛い焦っていた。ほぼベージュの上着ということで、実に暖かいのだが何処からどう見ても春巻きである。

 

 

*  *  *                       *  *  *

 

 

ゲートを越えると、それまでの風景は一刷した。

元よりアルヌスのゲートはドームに囲まれ、その周囲にも自衛隊の建造物に囲まれていたのだが、ゲートを越えると東京の――銀座の風景が広がっていたのである。

技官としてアルヌス駐屯地で雇われているレレイや他の二人の娘も、これには驚いていたようだ。

レレイから聞くところによると、特地にもガラスの類は無いワケでは無いのだろうが、「見ろ、壁の中にヒトがいるぞ」というピニャの言葉から察するに、巨大な一枚ガラスというのは無いらしい。

鼎は門を越えたら先ず、市ヶ谷駐屯地に行かねばならない。

国会に向かうバスの中から見える東京の街並みを、目の当たりにした異世界の5人の女性の反応が見れないのが残念だが、これから暫し別行動である。

銀座駐屯地の出入ゲートを越える直前、スーツを着た複数人の男とすれ違う。公務員なりの役人ではあろうが、鼎達のような自衛官とは違う、生粋の事務職・或は公安じみた雰囲気を持っていた。

その内の一人は、今にも「ウチのカミさんが」とでも言い出しそうな刑事のような風格である。

さては情報本部か? ピニャとボーゼスは講和の前段階の話し合いで来たが、本来なら「来てないことに」なっている。

それらの男達に敬礼してやり過ごすこと暫し……。

銀座駐屯地からは栗林の悲しそうな悲鳴が聞こえたのである。

 

鼎は東京の地理を知らないので、メトロという公共の交通機関に任せて早めに移動したら、早々に市ヶ谷駐屯地に着き、そこでダイヤル式の鍵が付いたハードケースを受け取った。

中身は特地派遣隊には支給されないような、高級な装備だ。高級とは言っても、本国で採用し配備されたのは前世紀であるが。

装備を受け取るまでの時間は直ぐだった。すぐだったものだから、非常に時間が残った。非常に時間が残ったものだから、鼎は市ヶ谷から国会までの道のりでついつい寄り道をしてしまった。

「こ、これ、似合うかな~」

そこは雑貨屋であった。オバハンの店主が何の天啓を受けたのやら、夏が始まる前に複数のダイターン水着を仕入れていたのである。

だがその後に起きた銀座事件。

御蔭で日本中に発生した自粛ムードは、オバハン店主の天啓と目論見を見事にブチ壊してくれたのである。

ダイターン水着5着で5千円数十円。それが銀座事件で起きた価格破壊バズーカの結果である。

雑貨屋とは何であっただろうか……鼎は思いはすれど、これにホットパンツを付けても諭吉さん一人で御釣りが来るのは中々良い買い物。

日本では半年以上使う機会が無いだろうが、特地なら帰ったその日にでも使うことが出来る。流石に紐水着やブラジリアン水着を着るのは思い切りが要りそうだが、今後ノーマに会うことが有れば持っていても良い。

「いやあ、すごい似合ってるわ~。アタシも十年若けりゃねぇ」

このオバハンは30年ばかし若くないと駄目そうである。

「んゃ、今度は耳が尖った感じの娘が出て来たよ」

「国会中継ですか?」

このオバハンも国会中継を見ていたらしい。質問席に立つ野党議員は、その耳は本物か、なぞということを聞いている。何を聞いているのだお前は。

「あの耳って横向きに寝難そうねぇ」

「いや、物凄く柔らかいのかも知れませんよ」

実際、鼎はテュカの耳を触らせてもらったが、非常に柔らかかったのだ。横向きにも余裕で寝れる。

寝れるのだが、実際今はそれどころかでは無い。

「て、そろそろ時間が……!」

時間があると思って緩々とショッピングしていたら、時間が無くなってしまった。超が付くほど個人的な物を買ってて集合時間に遅れたとなれば、大問題である。

が、日本はスパイ国家と言われている。日本が重宝能力の大国という意味では無く、日本国内の大使館という大使館がアンテナを立てて表向きに解り易く諜報活動を行っているという意味でである。

そこに「本来は来ていない」筈の帝国の要人を護衛している自衛官が、見るからに只事では無さそうなハードケースを運搬しているのだ。独り行動はなるべる少なくしたい。

なのでダイヤル式の鍵をもう一つ買って、水着5着とホットパンツを買い込み、集合場所の国会前に行くことにした。ダイヤル式の鍵が一つだけでは、レレイ辺りが夜の内に全ての番号を試して開けてしまいそうな気がしたのだ。

市ヶ谷で貸与された、鼎的にココロ踊る武器を鉄壁の守りにしてから、鼎は伊丹達との合流に走った。

その時、鼎のスマートフォンに伊丹からの連絡が入ったのである。

 

 

*  *  *                       *  *  *

 

 

「伊丹隊長、この車両にいましたか」

鼎は暫し、発射した地下鉄の中を同僚と上官を捜し歩いて漸(ようや)く目当ての冴えない感じの男を見つけることが出来た。

三人の美少女が付いていなければ見落としていたかも知れない。地理に心当たりがないだけに、知る顔を見つけることが出来たのは実に救われる思いだ。

「って、なんかスゴいの持ってるな」

「あ、コレですか?」

伊丹は目ざとく……というか東京に来た当初は持っていなかったハードケースを持っているのだ。嫌でも気になる。

「私に御誂え向きのセクシーダイナマイツです」

セクシーダイナマイツなのはハードケースではなく、その内側に持っている袋の中身なのであるが。

「なんじゃそら」

「変形して艤装(ぎそう)になるアレです」

「冬場は寒そうだな」

別の車両にいた富田や栗林、そしてピニャやボーゼスも程なく同じ車両に合流した。富田なんかはボーゼスをくっ付けて、早速デキやがったかコノヤロウ。

栗林が言うには「カタルコーベに連れて行く気なのか?」となぞと聞いて来たそうだ。鼎の知識の中にも、イタリアかフランスで「カタコンベ」という地下墓地があったが、特地にも似たような物が存在するのかも知れない。

「ただちょっと移動するだけですよ」

とは富田も栗林も説明したのだろうが、改めて鼎も説明しようとしたところ対向車が擦れ違う風圧で車両のドアが押された。そのことにも異世界の女性は委縮し、竦み上がってしまう。

ピニャは驚きはすれど、割と平気そうだ。ボーゼスなんかは富田に身を寄せてしまっている。私の目の前でイイ度胸じゃねぇかオマエラ……とは鼎の心の内の声である。

まぁ異世界に地下を通る交通網などは無いから、仕方がないのかも知れない。

とは言え、レレイにテュカは大人しいモノである。ロゥリィだって…………

とは思ったが、怖い物無しかと思われたロゥリィが伊丹に密着して子供のように怖がっている。はて、これは……?

「地下は、ハーディの領域なのよぉ~」

ハーディ? 特地の妖怪か何かだろうか? 伊丹も疑問に感じてハーディという名前を復唱してみせる。

「あいつヤバイのよぉ。200年前にもお嫁に来いってしつこくってしつこくってしつこくってしつこくって…………」

違った。ストーカーの一種だったらしい。それは兎も角、ロゥリィが200歳以上であることが判明したのである。

仮に、足柄・鼎がちゃんと国会中継を見ていたら正確な年齢が知れたのだが。

 

「まさか信じられます?あの隊長が特戦の出身だって」

「いやいや、栗ちゃん。二重橋の英雄だよー? 実際に戦った訳じゃなくても特戦でも充分に納得出来るってば」

ヲタク隊長が特戦群出身だということを信じられないと呻く女性自衛官に、ヲタク隊長を弁護する女性自衛官。

その時、霞ヶ関に着いた駅のホームから銀座駐屯地ですれ違った公安らしき男が乗って来た。

後に知ることになるのだが、この男の名は駒門と言うそうだ。

「バスの方は「「見事に引っ掛かったよ」

と伊丹と駒門のやりとりを見るに、既に外国勢力の妨害活動は始まっているようだ。

予定では、箱根の旅館までハードケースを開ける機会は持てない筈だった。だが状況次第では何時でも撃てる覚悟をしておかなくてはならない。

「イ、イタミぃ」

視線を移すと、誰かと思えばロゥリィだった。

「ここから出たいのぉ。もぉガマンできなぁい」

全身に冷汗をかいて、その表情は非常に辛そうだ。生理的嫌悪感が身体全体を包んでいるといった感じだろうか。

栗林の話では、ロゥリィは961歳の「神」だそうだ。何時もなら“何を馬鹿な”で済ます鼎だが、先の炎龍戦といいイタリカ攻防戦といい、戦いに臨んでも重そうなハルバードを手放さず常にその身に持っている。

先程の話でも200年越しのストーキングを受けている。それだけ生きているという可能性はある。何せ特地で見た目に不釣り合いな大人っぽさだ。

テュカもレレイも。栗林や富田も。そして鼎や伊丹も視線を合わせて同じ結論を得た。

東京駅まで乗る予定が、霞ヶ関の次の駅、銀座で降りる。それに慌てるのは駒門だ。

「ちょ、ちょっと待てよ! こっちにも段取りってもんが……っ」

一駅くらい歩いたって良いじゃん――というのが伊丹の気楽さなのだが、公安が情報本部から派遣されたらしい刑事っぽい駒門には、そんな心の余裕はないようだ。

だがその時、駅構内にアナウンスが響き渡る。

 

――――東京メトロをご利用の皆様にお知らせします――――

   ――――東京メトロ丸の内線は 銀座~~東京間で発生した架線事故の影響で一時運休しております。

ご利用の皆様には大変ご迷惑を――――

 

あのまま地下鉄に乗っていたら、地下鉄に閉じ込められていただろう。駒門も不承不承といった感じではあったものの、伊丹の選択を認めるしかない。

地上に出た一行……特にロゥリィは暫し地上の空気を満喫した。

「不味い空気だけどぉ、地下に比べたら何万倍もマシだわぁ」

やはりというか案の定、異世界人とって東京の空気は不味いようだ。出雲に比べても随分と空気が汚れている気はする。

突然、そのロゥリィが持っているハールバードを、フードを目深に被った男が強奪した。

「あっ、ちょっ……!」

鼎が言いかけた所で、その男はハルバードに押し潰されて動けなくなっている。ハルバードとは言えロゥリィは穂先に幌を掛けて持っていた。それを見た目だけなら十代前半の少女のロゥリィが片手で持っていたのだ。まさか重厚な凶器とは思わずに奪おうとしたのだろう。

見た所、ロシア人らしき男だ。恐らくはロシアの工作員か?

「こんな感じで後を追わせるってのもヤツらの手口なんだが……。何やってんだコイツぁ」

十代前半の少女が持っている棒のような物……その認識は工作員だけではなかった。

何の心構えも無しにロゥリィのハルバードを持とうとした駒門の背骨から「ぺきんっ」という小気味よくも嫌な音がした。

 

 

*  *  *                       *  *  *

 

 

駒門を乗せた救急車は伊丹達私服の自衛官の見送りを受けて走り去って行く。

救急車に運ばれる際の駒門は「と、とりあえず今日は市ヶ谷会館へぇ……」と、忌まわの際の如き言葉を遺していった。

「とりあえず秋葉へ……」

「行きませんよ!」

伊丹は何を考えてるかと思ったが、全然緊張感がなかった。

秋葉原というのは、鼎も行ってみたい場所ではあるがもっと夏場で軽装でいられる時が良い。

一行は、駒門の言われた通りに市ヶ谷きのホテルに向かったのだった。正直、鼎もそろそろ何処かで身体を休めたい。

が、都内を跋扈する外国工作員は中々鼎を休ませてくれない。

寝所に座って今日の国会中継の後追い動画を見ようとスマートフォンを出す。出身は森と畑だらけの島根である鼎だが、彼女が持つ携帯用通信端末は都民と遜色無い。

ページを開いてみると、上部のバナーに「異性を虜にアヒル口」などと言う記事が流れてる。

鼎であるから興味を持つなというのは不可能だ。「なんじゃコラ」と開いてみた。

するとホテル中に「ジリリリリリッ」というサイレンが響く。

火事が発生したらしい。直ぐに出たいところだが、付け火なら待ち伏せされている可能性がある。

業腹だが、すぐに飛び出て下手人をとっ捕まえたい気持ちを抑えて鼎は栗林と共、ピニャとボーゼスを集め、外に出れる格好に着替えて伊丹と富田と集合した。

行く先々で外国の工作員の魔の手が伸びて来る。この際、国が関わっていたり公の施設は止した方が無難かも知れない。

鼎といえば「面倒臭いから、もう特地に帰っちゃって良いんじゃないか」とすら思い初めていた。

だが、伊丹には国の施設とは違う心当たりがあるらしい。

 

歩き疲れちゃいるのだが、島根で鍛えてきた訓練に比べれば遠足と同じだ。

また、十年以上隊に籍を置いて隊員としての根性を叩き込まれている。

精神を擦り減らされるが、鼎にとってはまだまだ簡単な任務である。

伊丹に連れられて辿り着いた場所は、住宅街の一角。民間のアパートだった。

その部屋の一つの前で、伊丹は合い鍵を取り出す。

人の気配がしない……というか、時間が時間故か部屋の灯かりが点いてないのだ。

家の人、寝てるんじゃ……と鼎が思う前で、伊丹は構わず鍵を開けて室内に入った。

「あ、起きてたのか。梨紗」

伊丹は室内にいた女性に言う。近くに伊丹の女性の知り合いがいたとは、当然ながら伊丹以外は誰も知らない。誰? 愛人?

「エアコンくらいつけろよ。寒いぞこの部屋」

理紗と呼ばれた女性は伊丹の顔を見るなり「……ごはん……」なぞと言いながら徘ずってきた。

電気も暖房も点いていなかった理由が解る。

要は金欠だ。

伊丹もそれが判っていたらしく、来る途中の弁当屋で買った袋を渡しながら、皆に入れと急かす。

「急で悪いけど匿ってくれよ。俺の知ってるところで人目につかないのお前んちしかなくてさ」

伊丹がそう言うと、理紗もようやく伊丹に続いて部屋に入る異世界人に気付いたようだ。

彼女の目に真っ先に映ったのは、異世界から来た三人の美少女。異国風の赤髪と縦ロールやちびっ子巨乳と背の高い春巻きもいるが、それはどうでも良い。

「にぁああああっ」

空腹も何処へやら、真っ先にゴスロリ少女らの美少女に突貫。

敢なくよけられるが、一度や二度の回避など問題ではない。

「落ち着け理紗。実はホテルから焼け出されちゃってな。これが」

そんなことを伊丹が言うものだから、ネットに接続してあったパソコンで市ヶ谷会館のぼや騒ぎの記事を見つける。

その関連記事にゴスロリ少女の顔のバナーをクリックすると、今し方突貫した三人娘の記事が出て来た。

「……ホンモノなのね。コスプレじゃなくて。うふ うふ」

腐腐腐腐腐...と、邪悪そうな笑いを湛える理紗を怖れるロゥリィ。

「な なに、コレ?」

果てしなくクリーチャーっぽいけど他人をコレ呼ばわりとは、特地語ながらテュカも失礼な娘め。鼎の十倍近い年上だったがエルフ娘をそう思う。

「あー、これは」

一拍置いて、伊丹は答える。

「俺の「元」嫁さんだ」

その答えに、誰もが言葉を失った。

予想しないことも無かったが、まぁ失った。

「二尉と結婚する物好きがいたなんて…。けど実物見たら納得…っ」

栗林も大概、失礼が巨乳を纏った娘である。

けど鼎も思い核心する。

「こりゃ絶対オタ婚だな」




今回、ヤマがありませんでした。
っていうかエロが無いです。
今のところ原作をそのまま沿っているだけですが、
炎龍討伐後からオリジナル展開が始まります。エロもそこから本気出す予定です。
まぁその前に18禁Gが入りますが。
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