薄暗い部屋、揺れる明かり、汗の流れる裸体……漂う性の臭気は仄かに生臭く、それをどこか不愉快な気分になる。そんな部屋の中心で、寝台に腰かけるソロモンが口を開けば、情事を終えた後の気怠さを表すかの様にのっそりとした声が溢れ出た。
「まったく……魔力供給が必要とは言え、こう毎度毎度相手にしていては疲労が溜まるというものだ。少しは慎みを覚えよ」
「はぃ……っ♡ 申し訳、ありまへん……♡♡♡」
今の今まで交わっていた相手への言葉をソロモンが口にすれば、返事は彼のやや上方向から返って来た。口元に笑みを浮かべ、振り返ったソロモンは愉快気な表情でその声の方向へと視線を向ける。
「まあ、良い。このソロモン王がここまでしてやっているのだ、明確な成果を上げるのだぞ?」
「はっ、はい……」
肯定の返事を口にし、虚ろな瞳をソロモンへと向けたヒロインXは自由にならない体を痙攣させつつ頷いて見せる。天井から伸びる細いワイヤーに体を絡め取られ、無理な体勢で吊し上げられている今の彼女は、さながら現代アートのオブジェの様だ。
ぽたり、ぽたりとヒロインXの股座から垂れる精液と愛液の混合液は床に染みを作り、濃い性の臭いを放っている。戯れに作り出したこの趣味の悪いオブジェを眺めながら、ソロモンはヒロインXへと自分の意思を言い聞かせた。
「良いか? お前の役目はカルデアの女英霊の中からマスターに不満を持つ者を見つけ出し、その不満を増長させることだ。そして、カルデアを内部崩壊させる種を育て上げ、反抗の芽を作り上げること……その為に私は、わざわざこうして魔力供給の時間を割いてやっているわけだ」
「理解、しています……必ずや、ソロモン様の期待にお応えできる成果を上げてみせます……!」
「ふん……! 所詮、一人の人間が相手の出来る女の数などたかが知れている。どれだけ丁重に扱おうとも、何処かで漏れが生まれるものよ……! このソロモン王ですらそうなのだ、矮小なあの青年ならばもっと多くを取りこぼしているだろう。ならば、その漏れをこちらが掠め取ってしまえば良い」
「ぐっ、あっ、ぐぅ……っ!」
ギリギリと締め上げられ、引き伸ばされる四肢の痛みに歯を食いしばるヒロインX。筋肉と骨、各部の関節が痛む無理な姿勢のまま飾り付けられた彼女は、それでもソロモンの意思に背くまいとその痛みを堪えてただ彼の話を聞き続けている。
「ここからの戦いは英霊の奪い合いだ。一度奪い返されたとて、また奪い返してしまえば良い。こちらにとっては取るに足らない被害だが、カルデアにとっては違う。あちらの戦力は数えるほどしかおらず、一人の英霊が消えるだけでも大きな痛手となる。その上、あのマスターは愚かしいことに英霊一人一人に思い入れを抱いている様子だからな、信じた仲間が再び奪い返されたとしたら、心に深い傷を負うだろうよ」
「その通りでございます……。あの男は愚かで無知な青年です。私たちの様な雌奴隷を家族の様に扱っているのですから……」
「ああ、その通りだ。貴様らサーヴァントなど、替えの利く道具か具合の良い雌奴隷程度の扱いで良いのだ。それなのに、あの男は裏切った者を喜んで迎え入れて汚い肉棒を奴らの性器に叩き込んでいるわけだ。奴らの膣は、このソロモン王の肉棒に貫かれたお古だと言うのにな……!」
そう言いながらソロモンは視線をヒロインXの性器へと向けた。天上からぶら下がる彼女の秘所は大きく開き、しかも内部から子宮が裏返って飛び出している始末だ。女性として一番大事な部分を乱暴に扱われ、外気に触れるまでに弄ばれたとしてもヒロインXがソロモンを憎むことはない。何故なら、これが彼女にとって普通のこと……彼専用の
「最初からこうしてやれば良かった。ここまで広がり切った雌穴は、カルデアのマスターにはどうしようもあるまい。部下の雄たちに宛がう雌奴隷が少なくはなるが、こうしておけばこのソロモン王のみが快楽を与えてくれる存在だと無理にでも理解させられたのだ」
「あっ、ぐぅぅうぅうっっ!!??」
ぐっ、と飛び出しているヒロインXの子宮を掴み、大きく広がっている彼女の膣へと腕ごとそれを突っ込む。快楽と言うにはあまりにも暴力的で乱暴なその衝撃に白目を剥くヒロインXは、口から泡を吹いて気を失いかけていた。
「……裏切り者を再びカルデアから奪い返した暁には、あの男の目の前で全員の性器をここまで拡張してやろう。もう二度と、あの男に抱かれたとしても快楽を貪れぬ体になる雌共を見て、あの男はどんな顔をするのだろうな? ……ふはは、ふはははははははっ!!」
「ぐっ、ふっ、ふぅぅうぅぅぅぅ……っ」
力なく脱力し、緩んだワイヤーから四肢を解放されたヒロインXの体が床に落ちる。叩き付けられ、その衝撃で意識を取り戻した彼女の体をぐりぐりと踏みつけながら、ソロモンは高笑いを上げてその時の光景を思い浮かべ続けていた。
「……これで、良し」
ソロモンからの魔力供給を受けたヒロインXは、カルデアに帰還した後で移動に使用した聖杯を厳重に保管してから一人頷いた。ソロモンから預かった特別な礼装の中に二つの聖杯を収納し、敢えてそれを無造作に私室の床に投げ捨てる。隠すのではなく、目に映る場所にある物を疑うことはまず無い。思考の裏を突いた行動もまた、ソロモンの指示によるものだった。
カルデアとソロモンの本拠地を繋ぐ連絡路を作る為に一つ、聖杯の膨大な魔力を隠蔽するためにもう一つ。ただでさえ強力な聖杯を二つも預けられていることは、ソロモンは自分に期待してくれているという意味に違いない。その期待に応えるべく、ヒロインXは粛々と任務をこなすべく早速行動を開始した。
ヒロインXがまずやって来たのは、朝食を取る人々で賑わう食堂だった。多めの食事を乗せたトレイを手に、彼女はにこやかにカルデアのマスターに近づいて挨拶をする。
「おはようございます、マスター! 今日もセイバーをぶっ飛ばしてやりますとも!」
「あはは……おはよう、X。セイバーを追いかけ回すのは止めてね?」
笑顔を見せながら気の抜けた声で挨拶を返したマスターを心の中で嘲笑しながら、ヒロインXは彼の真正面に座って朝食を取り始めた。案外、こうしているだけでわかることは多くある。観察することによって知ることが出来る情報は、彼女の任務に非常に役立ってくれるはずだ。
例えば、真正面に座る彼に向けて熱い視線を送る者が居れば、それは彼との性交を望む女性ということだろう。もしくは、昨夜に彼に抱かれてお楽しみを味わった者かのどちらかだ。そういった女英霊は、媚びた表情と女としての顔を見せ、カルデアのマスターを潤んだ瞳で見つめ続けている。
この女性たちを切り崩すことは、現状は不可能だろう。彼に抱かれているということは、彼に愛されている実感を味わっているということだ。つまりは、淫紋令呪の効果が最大限に発揮され、カルデアのマスターに深い忠誠心と愛情を抱いているということになる。そういった英霊たちを離反させることは絶対に不可能であり、ともすればヒロインXがソロモン側の英霊だということも露見しかねない。
だから、彼女が狙うのはその逆の視線を向ける女性たち……どこか懐疑的であり、冷ややかな視線を向ける英霊たちだ。具体的に言えば、食道の隅でじっとりとした眼で彼を睨むジャンヌ・オルタや、イリヤの話に不機嫌そうな相槌を打つクロエ、そしてこの食事を用意するために慌ただしく動き回る給仕であるタマモキャットの三名だ。
素直になれず、彼に抱いてもらうように言えないジャンヌ・オルタはもう一人の自分がマスターと楽し気に会話している様子を面白く無さそうな表情で見ているし、クロエもイリヤが口にするマスターの自慢話を退屈そうに聞いている。タマモキャットに至っては色々と厄介なカルデアの雑用を引き受けている割には彼と触れ合う機会が少なく、損を引っ被っている現状に不満を抱いているに違いないだろう。
まずはこの三名から調略し、カルデアを崩壊させる発端を作る。そこから更に一人、もう一人と数を増やして、カルデアのマスターが知らぬ間に女英霊たちを寝返らせるのだ。
最後まで残った数名の英霊も数の暴力には敵わない。捕縛し、調教して、再び雌奴隷に戻ってもらおう。残った希望もまたソロモンの手に潰される光景をカルデアのマスターに見せつける瞬間が今から楽しみだ。そんな思惑を抱きながら、表面上はにこやかにカルデアのマスターと会話するヒロインXは、普段の彼女そのものと言った様子で物騒な言葉を口にしていた。
「マスター! カルデアにはセイバーが多いと思うんですよ! ですから、間引きとして数名屠っては如何でしょうか? 実行は私がやりますから!」
「だ~め! 皆、大事な仲間なんだから、手を出すのは禁止だって!」
本気七割、冗談三割の返事をしたカルデアのマスターは、困った様に笑っている。そんな風に笑えるのも今の内だけだ。じわじわと仲間たちが奪われ、自分を裏切る苦しみを存分に味合わせてやる……心の中で彼を嗤い、今後の行動についての思惑を巡らせる。当のマスターはというと、セイバー狩りを止めようともしないヒロインXの様子に頭を抱えながら独り言を呟いていた。
「あ~あ……この間、しっかり言い付けたと思ったんだけどなぁ……。やっぱりそう簡単に聞きはしないか」
誰がお前の言うことなど聞くものか――ヒロインXは無言でパンの欠片を口の中に放り込み、苦々しい感情を胸の中で噛み殺す。自分の主は偉大なるソロモン王であり、貴様では無い。お前の言いつけなど守るつもりは無く、そもそもそんなことを言われた覚えすらない。
知恵が無い上に記憶力すら悪いのかと彼を嘲笑うヒロインXは、もう一口パンを齧って水と一緒にそれを胃の中に流し込んだ。そうして、表面上の和やかな会話を再びカルデアのマスターと繰り広げ――――
「っっ!?!?!?」
――ようとして、不意に訪れた眩暈に今度は彼女が頭を抱えることになった。視界がぐらつき、歪み始める。
これはどうしたことだろうか? 魔力不足ということは無いだろう。自分はつい昨日にソロモンから魔力供給を受けたばかりだ。激しい運動もしていないし、まさかここまで自分の燃費が悪いということはあるまい。
であるならば、一体これは何が原因なのだろうか? ヒロインXが謎の眩暈に気を取られ、戸惑いを隠せないでいると……
『あぁぁあぁっっ♡♡♡ ごめんな、さいっ♡♡♡ ますたぁっ、もうやめっっ♡♡♡』
媚びた、甘い声がヒロインXの脳内に響いた。聞き覚えのあるその声に意識を奪われた彼女は、眩暈を感じた時よりも激しい動揺を心の中で見せる。その甘い声は、紛れもなく自分の声だった。今まで出したことの無い様な声で、自分が喘いでいる様子が脳内に浮かび始めている。
食堂の長椅子に体を横たえられ、体操服とブルマを半脱ぎの状態になっているヒロインXは、無毛の秘所と慎みのある乳房をカルデアのマスターに愛撫されていた。それも、衆人環視の中でだ。
『前にも言ったよね? セイバーの皆を倒そうとするなって……カルデアの設備も壊れるし、今の状況だと修復も大変なんだよ?』
『ごめっ、んな、しゃいぃぃ……っ♡♡♡』
穏やかな、それでいてキツい叱責を口にしたカルデアのマスターは、ヒロインXの敏感な部分を的確に突いて彼女の体を高めていく。人に見られているという状況がより一層お仕置きの概念を強め、ヒロインXは何一つとして抵抗出来ないままに彼の愛撫を受け続けていた。
『今日という今日はしっかりと体に言い聞かせなきゃ駄目かな? もう二度とこんなことをしようと思えなくなるほどに、さ……!』
『まってくださぁっ♡♡♡ もうっ♡ 本当にセイバー襲いませんからっ♡♡♡ だから許しっ、許してくださ――』
『この間もそう言ってたよね? で、何も変わらなかったと……うん、お仕置き決定!』
『ああぁあぁぁああぁあぁああぁぁああぁぁっっ♡♡♡ イクぅぅぅぅううぅうぅうぅっっ♡♡♡』
邪気の無い笑顔を浮かべ、無慈悲にもヒロインXへの仕置きを決定するマスター。左手で片方の乳首を、右手で陰核を摘まんで引っ張り、残っている乳首は口の中に放り込んで思いきる吸い上げる。体中の敏感な突起を強く刺激されたヒロインXは、成す術もなく体を弓なりにしならせて絶頂してしまった。
激しい快楽が全身を駆け巡り、彼女の意識をふわふわと浮かばせる。涙、鼻水、汗、愛液……体中から零れる自身の体液が食堂の明かりを
受け、彼女の体をいやらしく彩っていた。
『……もう一度言うね? セイバーを襲っちゃ駄目、分かった?』
『は、はい……マスター……♡♡♡』
『うん、分れば良し!』
『あひんっ♡♡♡』
弱々しい声で自身の言い付けを守ることを肯定したヒロインXへと頷きながら、マスターはもう一度彼女の陰核をきゅっと摘まみ上げた。痺れる様な快感に電撃が走り、潮を噴いて二度目の絶頂を迎えるヒロインXの脳内では、今のマスターの言い付けがガンガンと反響して心の中に刻み込まれ――
「……ッス? X? どうしかしたの?」
「はっっ!?!?」
カルデアのマスターの声で我に返ったヒロインXは、汗をびっしょりとかいた状態で周囲を見回す。体が不思議な高揚状態にあるものの、衣服は乱れてはいない。なにより、自分のことを視姦していたカルデア職員やサーヴァントたちは何事もない様に食事を取り続けている。
しかし……ヒロインXの性器は興奮でぐっしょりと濡れ、彼女が性的な快感を味わっていたことを証明していた。理解出来ない状況に放り出されたヒロインXであったが、直感的にこの場を離れなければならないことを悟ると急に大声を出して椅子から跳び上がる。
「むむっ! あちらから悪しきセイバーの気配がしますっ! ちょっと退治して来ますねーっ!」
「あっ! ちょっとぉ!」
普段の電波な自身の行動を隠れ蓑にし、ブルマの上からでも分かる濡れそぼった秘所を懸命に隠しながら、ヒロインXは背中に投げかけられたマスターの言葉を振り切って急いで食堂から逃げ出したのであった。
「はぁ……っ、一体何だったのでしょうか……?」
食堂を飛び出し、職員用の女子トイレに駆け込んだヒロインXは、ようやく精神と肉体が落ち着きを取り戻して来たことに安堵しつつ改めて先ほど起きた不可解な現象について考察を始めた。自分が、カルデアのマスターにお仕置きと称された淫らな行為を甘受していたあの光景は、本当に何だったのであろうか? 何かの攻撃の一種かとも考えたが、現在に至るまでの自分の演技は完璧のはずだ。マスターたちが疑いを抱くはずも無いし、あったとしてもあんなにまどろっこしい手段は取らずに直接自分を捕縛するなどの方法を取るだろう。つまりは、何が何だか分からないということしかわからないのだ。
無論、あんなことをされた覚えはヒロインXには無い。念の為に自分の膣を探ってみたが、ガバガバに広がった無様な膣がしっかりと股座には存在している。あの光景が現実だとしたら、こうはなっていないはずだ。
(私に疑いを抱いたカルデアからの精神攻撃か? もしくは、直感スキルが見せた何らかの光景……?)
納得のいく答えは出ないものの、あまり深く考えすぎてドツボに嵌ることも良くない。頭の片隅に置いておき、何か異常を察したら行動を起こす程度の考えで良いだろう。ヒロインXはこの現象をそう結論付け、長々と居座っていたトイレの個室から出た。愛液を拭いていたために汚れた手を洗面台で洗い、ハンドドライヤーで手を乾かす彼女は、もう考えを次に取る行動をどうするかというものにまで移行させている。
取り合えず、食堂に戻ろう。今頃、職員たちは朝食を取り終えているだろうし、そうなれば人目のつかない状態で後片付けをしているタマモキャットに接触することが出来るはずだ。そこで彼女の不遇を同情するふりをして猜疑心を植え付け、不満を噴出させる。後はじっくりとその種を育ててやれば良い。
(順番に、一人ずつ……あなたの元から、女英霊たちを奪ってあげましょう……!)
標的は決まった。まずはタマモキャットからだ。ヒロインXは鏡に映る自分の顔を見つめながらニヤリと笑う。エアドライヤーの響かせる送風音がトイレの中にけたたましく響く中、彼女が行動の指針を決めて満足気な気持ちを抱いていると――
「うぅっ!?!?」
再び、彼女の身にあの眩暈が訪れた。鏡に映る自分の顔が歪み、見えなくなる。よろよろと洗面台に手を付き、体勢を立て直したヒロインXは、荒い呼吸のままもう一度顔を上げ、そして驚愕した。
(なっ……!?)
先ほどまで、悪役を思わせる冷たい笑みを浮かべていた自分の顔が、完全に発情した女の顔になっている。荒い呼吸は体の不調から来るものではなく、熱を帯びた甘い吐息を繰り出す性交への期待から発せられていることはその顔を見ればすぐに分かった。
また、自分の理解を超える出来事が起きている……ヒロインXが異常事態を察知し、体を強張らせたその時だった。
『『『あああぁあああぁあああぁあぁぁああぁぁあぁぁっっっ♡♡♡』』』
蕩ける様に甘く、そして甲高い嬌声が彼女の背後から響いた。三重に重なるそれは別々の女性の声であるものの、全てが快楽に染まった叫びであることだけは共通している。ヒロインXが恐る恐るといった様子で振り返ると、三つ並んだ個室トイレの中に一組ずつの男女が交わり合っている光景が目に飛び込んで来た。
扉を全開にし、ヒロインXに見せつける様にしてトイレでセックスを行う男女たち。その激しい交わりは、見ているヒロインXの体を段々と火照らせていく。
「お? 誰か来たみたいだぜ?」
「悪いが今、見ての通り取り込み中だ。漏らしそうってんなら、別のトイレに行った方が良いと思いますがねぇ」
「本当にごめんね。退いてあげたいのはやまやまなんだけど、皆が離してくれなくてさ……」
それぞれ順にクー・フーリン、ロビンフッド、そしてマスターの言葉。彼らのすぐ近くから聞こえて来る女性の喘ぎ声から察するに、それぞれが別の女性を抱いているのだろう。全員がヒロインXの視線に気が付きながらも行為を止める気配はない。というより、相手をしている女性たちが中断することを許してくれないのだ。
響く嬌声は甘く、そして甲高い。その声を耳にするヒロインXは、自分の意思に反して一歩、また一歩とばかりにトイレの個室へと近づいて行った。
「あっっ♡♡♡ んぐっ♡♡♡ あぁんっ♡♡♡ せた、んたぁ……っ♡♡♡」
「ったく、人をトイレに連れ込んでまでシたいなんて、アンタも随分と自制が効かなくなったよな。……いや、元からこんな感じだったか?」
「はふっ、はぁっ♡♡♡ うあぁぁあぁっっ♡♡♡」
一番手前の個室を覗けば、そこにはクー・フーリンと愛し合うスカサハの姿があった。彼に抱かれ、持ち上げられた状態になっているスカサハは、ヒロインXに対して横向きの姿勢で性交を続けている。普段の知的な横顔は淫らに崩れ、舌を口から放り出した無様なアヘ顔になっていた。
「おぐっ♡♡♡ あだってっっ♡♡♡ い、イイッ♡♡♡ キクっ♡♡♡ お前のちんぽ、きぐぅぅうっっ♡♡♡」
クー・フーリンの激しい打ち込みを受けるスカサハは喉を震わせてその快感に喘ぐ。裏返ってしまいそうで、野太くもなっているその声は、彼女が本気で感じている証だろう。ぎちり、ぐちりと強く肉槍を締め付ける熟れた膣は、無毛であることも相まって非常に幼く見えた。
「セタンタっ♡♡♡ もっと、激しく突けっ♡♡♡ お前の、全霊でっ♡♡♡ 私の子宮を壊すくらいに、強くっっ♡♡♡」
「……ほ~う? 随分と偉そうな口の利き方だなぁ? 普段とは大違いだ」
「へっ? はぁっ……♡♡♡」
巧みな肉槍の突き上げ膣を震わせながらも、スカサハは師匠としての威厳を感じさせる口振りでクー・フーリンへと命令を出す。しかし、その言葉を受けたクー・フーリンは、何やら意味深な言葉を呟くとスカサハの命令に逆らってゆっくりとしたストロークでのピストンに責めを切り替えてしまった。
じっくりとした腰の動きで腰を引き、奥深くを貫く様にして再挿入する。これはこれで子宮を震わせる深い快感があるのだが、スカサハが求めているのはこの気持ち良さではない。もどかしくも甘い快感に打ち震えながらスカサハが目に一杯の涙を溜めていると、クー・フーリンは壁に彼女の体を押し付けながら熱烈なキスを彼女の唇へと降り注がせて来た。
「むっ♡♡♡ ふっ、ふぅっ……♡♡♡ んちゅっ♡♡♡ ちゅぅぅ……っ♡♡♡」
強く壁に押し付けられ、体を完璧に抑えられた状態で唇を奪われる。舌の動きもクー・フーリンに合わせるスカサハは、腰を抜かしそうになる甘い快感に全身を蕩けさせている。優しく、それでいてどこか物足りない快感でスカサハの体を火照らせたクー・フーリンは、唇を離すと同時に彼女の耳元で誘惑の言葉を囁いた。
「強く、激しくして欲しいか? だったら、いつも通りの可愛い口調でおねだりしてみろよ。マスターやギャラリーのお嬢ちゃんも居るこの場でな……!」
「ひぅっ♡♡♡ それ、はぁ……あうぅぅっ♡♡♡」
「出来ないならずっとこのままだぜ? さあ、どうする?」
「う、ぅぅ……っ♡♡♡ んんんんんんっっ♡♡♡」
壁に体を押し付けられたスカサハは、そのままたわわな胸を鷲掴みにされる快感に大きく仰け反った。強く揉まれた乳房はぐにゃりと歪み、完全に勃起しきっている乳首からは甘い匂いを放つ母乳が勢い良く噴出している。
右手で尻肉を掴まれ、左手で胸を揉まれ、仰け反った顔を上から抑えつけられる様にして唇を重ねられ……膣を優しく突かれながらの全身快楽責めを受けたスカサハは、息も出来ぬままにその快感に酔っている。逆らうことを許さぬとばかりにクー・フーリンに躾けられたスカサハは、だらしなくいやらしい表情のまま、熱を帯びた声で彼の望む台詞を口にしてクー・フーリンに快楽を強請り始めた。
「お願い、アナタ……♡♡♡ どうか私を孕ませてしまうほどの濃い子種を子宮に下さい……♡♡♡ 私にアナタの妻としての責務を果たさせて……♡♡♡ アナタの血を、後世に残す妻としての役目を……♡♡♡」
その声は、あのスカサハが出しているとは思えない程、甘く蕩けた声だった。クー・フーリンに子種を強請る彼女は、愛らしく体を擦り寄らせ、クー・フーリンの喉をネコの様にペロペロと舐めながら媚びた瞳を彼へと向けている。尻もまた犬の尻尾の様に左右に振られており、それを見ているヒロインXが肉付きの良いスカサハの臀部がむちむちといった擬音を鳴らしている様な錯覚すら覚えてしまうほどだ。
「深く、強く、激しく、私の子宮を突いてっ♡♡♡ 何度でも私が達し、何度でもアナタの子を孕んでしまえる様な、強い腰使いで私の最奥を貫いて下さい……♡♡♡ 私の愛する旦那様……私にアナタの肉槍を受け止めさせて……っ♡♡♡」
「よしよし、やっといつものアンタに戻ったじゃねえか。やっぱりマスターたちの前では格好付けたいのか?」
「へぇ……スカサハって兄貴と二人きりだとそんな感じになっちゃうんだ。普段とのギャップが凄いね」
「ああ……っ♡♡♡ 知られてしまった……私が、夫にここまで媚びる女だってことを……♡♡♡ でも、これで良いんだ……♡♡♡ だって、物凄く満ち足りて、幸福な気分だから……っ♡♡♡」
強く、強く……スカサハがクー・フーリンの体に縋り付く。豊かな乳房を彼の逞しい胸板に押し付け、その先端から母乳を噴き出しながら、彼女は真に幸福そうな表情のまま、目を閉じる。クー・フーリンは、そんなスカサハの尻を一度強く叩いてから、がっしりと掌全体で両方の尻肉を掴んだ。
「……行くぜ、覚悟は良いか?」
「来て、アナタ……♡♡♡」
短い会話でお互いの意思を確かめ合った二人は、一拍の静寂の後に最高潮まで上り詰めていた。0から100へ、無から最大まで一気に加速した性交の激しさは、スカサハの想像を絶している。彼女の子宮は、唐突に訪れた尋常ならざる快楽を前にして、クー・フーリンの魔槍に降伏してしまっていた。
「あおぉおおぉおぁあぁあぁぉぉおおぁあっっ♡♡♡ おぐうぅううぅうぅううぅぅ♡♡♡ き、きだあぁあぁあぁああぁぁぁぁあっっ♡♡♡ ごれっ♡♡♡ これがほしかったのぉおおおぉおぉぉおぉっっ♡♡♡ アナタのっ、たくましいおちんぽではらまされるってじっかんがぁっ♡♡♡ あのこうふくかんがぁっっ♡♡♡ あじわいたかったのぉおおぉおぉおぉおおっっ♡♡♡ んああぁああぁあぁぁぁぁあぁあぁぁあぁっっ♡♡♡」
「あ、あぁぁ……っ♡♡♡ なんて、はげしい……♡♡♡」
スカサハが受けるピストンはヒロインXが見たこともないほどに激しく、力強いものだった。まるで彼女の子宮の震えが空気に伝わり、トイレの中の全てを振動させている様な、そんな感覚を覚えるほどに強いピストンだった。
性交、セックス……そんな生温い言葉では目の前の行為を表現しきれない。敢えて言葉にするならば、
「ああぁあぁぁああぁあぁああぁぁああぁぁっっ♡♡♡ いぃいいぃいぃいぃぃっっ♡♡♡ アナタの、おちんぽっっ♡♡♡ 私のよわいところっ♡♡♡ だけをねらってくるぅうぅぅうっっ♡♡♡ しきゅう、おりるッッ♡♡♡ はらんでるのにっ♡♡♡ おなかにあかちゃんもういるのにっ♡♡♡ またはらんじゃうっっ♡♡♡ でもいいのっっ♡♡♡ アナタの子ならっ♡♡♡ なんびゃくにんでもうむぅぅぅっっ♡♡♡ また、はらませて……っ♡♡♡ アナタのあかちゃんっ♡♡♡ 私に種付けしてぇえぇぇぇぇぇっっ♡♡♡」
「ま、まだ、続くんですか……? こんな、激しいのに……!?」
膣から垂れ流れる愛液。失禁してしまった尿。絶え間なく噴き出す母乳。スカサハの放つ様々な体液が彼女を抱くクー・フーリンの足元に水溜まりを作り上げる。それはもうトイレの床を浸してしまう様な量で、下手をすれば海と言った方が正しい表現かもしれない。それほどの感じっぷりを見せつける二人の激しい交尾は、まだ終わりが見えはしないのだ。
イキ続けるスカサハの表情を見るヒロインXは、自分の理解を超えるセックスを目の当たりにして混乱し始めていた。ここまで長い性交をしたことも見たこともない彼女からしてみれば、それは当然のことだ。しかし、理解出来ないものを見ながらも、彼女の体は素直に熱を帯び始める。耳に響くスカサハの嬌声と肌で直に感じる二人の交わりの激しさは、ヒロインXの女としての本能を確かに刺激していた。
段々と昂っていく自分の体に恐れをなしたヒロインXは、スカサハとクー・フーリンのセックスから目を逸らして次の個室の前に立った。そこでは、隣で行われているセックスとはまるで別の穏やかな交わりが行われていた。
「はっ♡ はっ♡ はっ♡ はっ♡ んんっっ……♡♡♡」
「……いや~、まさかお嬢がここまで積極的なスケベ娘になっちまうなんてねぇ……! トイレに俺を連れ込んで、自分から腰を振る様になるなんて、前のお嬢からしてみれば考えられませんよ」
「うる、さい……っ♡♡♡ 全部、ロビンのせいじゃない……アタシに、こんな気持ち良いことを教えた、アンタのせいよ……♡♡♡ はぁぁっっ♡♡♡」
便座に座るロビンフッドと対面座位で交わるエリザベート。その腰の動きは拙く、たどたどしいものではあったが、懸命に彼と共に快楽を分かち合おうとする健気さも感じられた。時折、へたっている尻尾をぴくぴくと動かすエリザベートの表情はヒロインXからは見えないが、痙攣する体や快楽に染まった声から、彼女が何を思っているかは大体の予想がついた。
「あったかい、のよ……♡♡♡ ロビンに抱きしめられて、愛されると、心も体も温かいの……♡♡♡ ぽかぽかして、幸せになって、もうここから逃げられなくっても良いやって思えて……すごく幸せになっちゃうのよ……♡♡♡ 全部、アンタのせいよ……♡♡♡ ロビンがアタシにこんな幸せで気持ち良いことを教えたから、アタシはこんなにエッチな女の子になっちゃったのよ……っ♡♡♡」
「へいへい、そうですね~……俺のせいでお嬢はこうなったんだから、何も気にせずに気持ち良くなって良いんですよ~。ほら、もっと幸せになれって」
「はうっ♡ あぁっっ♡♡♡ ひび、くぅ……♡♡♡ お腹の奥に響いて、幸せがひろがるぅ……♡♡♡ おトイレでこんなことして、アタシ気持ち良くなってる……♡♡♡」
とん、とん、とリズミカルに動くエリザベートの小さなお尻は、興奮で色付いてピンク色に染まっていた。ロビンは、そんな彼女に無用な手出しはすることをせず、ただ余裕たっぷりに彼女を受け止めている。
優しく背中に触れ、強くは抱き締めずともしっかりと自身の熱を伝え、自分は傍にいると不安気な少女に伝えてやるロビンフッド。エリザベートは、そんな彼の優しさに安心感を得て、同時に快楽と幸福を感じているのだ。
「きもちいい、きもちいいよ、ロビン……♡♡♡ ロビンはきもちいい? アタシのなか、きもちいい?」
「ああ、うん……スゲー良い。冗談とかお世辞抜きでヤバいな」
「あ、は……♡♡♡ きもちいいんだ? アタシとセックスして、ロビンも幸せなんだ……♡♡♡ 嬉しい、な……♡♡♡ はむっ♡♡♡ ん~っ♡♡♡ んんぅぅぅ~~っ♡♡♡」
融ける、溶ける、蕩ける……愛の熱にエリザベートの体と心が熔けていく。幸福と快楽と混ぜ合わされたエリザベートが熱を帯びた声を漏らせば、その口を塞ぐようにしてロビンがキスを落とした。
くぐもった声、唾液と唾液が絡まり、舌が吸われる音が二人の口から響く。長いキスの末、ぷはぁと音を鳴らして息継ぎが出来ずに呼吸困難になるエリザベートの唇を解放したロビンは、彼女の頬に手を添えると真正面から瞳を見つめて囁いた。
「……お前、今凄いエロい顔してる自覚あるか? そんな顔、他の誰にも見せるなよ? 俺の……俺だけに見せる顔にしとけよな?」
「は、ぅ……っ♡♡♡ んんぅぅぅぅぅぅぅぅっっ♡♡♡」
ほんの少しだけ、エリザベートへの独占欲を垣間見せたロビンフッドは、そう言ってから再び彼女の唇を奪った。抱きしめられるエリザベートは、その言葉の意味を理解した瞬間に幸福と快楽の高みへと導かれてしまう。
それは夢見る少女にとってはあまりにも幸福で甘い絶頂だった。愛されている実感が体の隅々まで行き渡り、高鳴る心臓が更なる熱をエリザベートの全身を満たす。脱力した体をそっと支えられて抱き締められれば、もうそれだけで二度目の絶頂を迎えてしまうくらいにまで、彼女は幸せに酔っていた。
「……好き……♡ 好き、ロビン……♡♡♡ 二人きりの時で良いから、ロビンもアタシに好きって言って……♡♡♡」
「……気が向いたらな」
直球な愛の言葉に照れてぶっきらぼうな返事しか返さない彼の姿もまた愛らしい。お互いを理解して、関係を縮めて行くことがこれほどまでに幸せなのだと知ってしまえば、もっと彼のことを知りたくなってしまう。そして、自分のことも知って欲しいと願ってやまなくなってしまうのだ。
セックスをする必要は無い。ただこうして繋がり合うだけでも十分に心地良くて幸福だ。エリザベートは、ロビンフッドの腕の中で瞳を閉じ、安心感に微笑んでいる。そんな彼女の姿を見るヒロインXは、またしても理解出来ない現象に混乱してしまっていた。
「何で……? 何もしてない、激しくも無いのに、なんであんなに幸せで、気持ち良さそうなの……?」
腰を振られている訳ではない。全身を愛撫されている訳でもない。なのに、目に映るエリザベートの後ろ姿はとても幸福そうで、気持ち良さそうだ。一体、何が彼女にそこまでの快楽を与えているというのか? ヒロインXには理解が出来なかった。
ただ……またしても、彼女は求め始めていた。しかし、今の彼女が求めていたのはただの快楽だけではない。ヒロインXが求めていたのは、どちらかと言えば精神的なものだった。
人は、本能的に
だが……今のヒロインXにはそれが理解出来ない。何故なら、自分が最も愛している
(残る個室は一つ……ここには、あの男が……っ)
堪らずエリザベートたちからも離れ、最後に残った個室の前まで移動するヒロインX。閉じている扉の奥の景色を想像した彼女は、ごくりと喉を鳴らして緊張感を露にした。
このまま扉の向こう側を見ずに逃げてしまった方が良いのかもしれない。だが、ヒロインXの意思に反して体は勝手に目の前の扉へと手を伸ばしている。ゆっくりと扉に触れ、一拍の間を開けた後、覚悟を固めたヒロインXは思い切りその扉を奥へと押した。
その途端、扉の向こう側から聞こえていた嬌声は爆発的に大きくなった。そして、この個室で誰がマスターに抱かれているのかを見て取ったヒロインXは、目を見開いてその女性の姿を見やる。
「おま、えは……!?」
「んにゃおぉおぉおぉおおぉおぉおっっ♡♡♡ おっっ♡♡♡ おぉぉおおぉぉおぉおおっっ♡♡♡」
ピンク色の髪と頭から生える獣の耳。大きな瞳をぱっちりと開き、その中心に真っ赤なハートマークを浮かばせているその女性の名はタマモキャット……ヒロインXが、調略の対象として考えていた女英霊だ。雑用ばかりを引き受け、美味しい所は他の者に奪われ、不満が溜まっていると思われていたタマモキャットは、この小さな個室の中でカルデアのマスターに抱かれて快楽を思い切り貪っていた。
「強いっっ♡♡♡ 深いっっ♡♡♡ ご主人のちんぽっ♡♡♡ キャットの奥の奥まで届いているぞっっ♡♡♡ また、立派になって嬉しいことだワンっっ♡♡♡」
「ごめんね、キャットっ! 本当はキャットの働きにもっと報いてあげたいんだけど、こんな所で短い間しか相手出来ないなんて……っ! でも、精一杯気持ち良くするからっ! キャットへの感謝を一生懸命表すからねっ!!」
「おっっ♡♡♡ おぉおぉおぉおぉおおぉおおおぉおお゛お゛お゛お゛お゛っっ♡♡♡ にゃお゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛っっ♡♡♡」
後ろからタマモキャットを抱き、腰を打ち付けるカルデアのマスターは、全力の咆哮を上げながら激しく腰を彼女の尻へと打ち付けた。腕を伸ばし、オリジナルの彼女と同じく豊かに実っているタマモキャットの乳房をしっかりと掴み、乱暴とも思える手の動きでそこを揉みながら大きな音を響かせるほどのピストンを繰り出す。
「にゃおんっっ♡♡♡ んにゃお゛お゛お゛お゛っっ♡♡♡ んみゃぁああぁぁあぁああぁぁっ♡♡♡」
「気持ち良く、なれっっ! もっと感じて、何も考えられなくなるほど、気持ち良くなるんだっ! キャットっっ!!」
「お゛お゛お゛お゛っっ♡♡♡ お゛お゛お゛お゛んんっっ♡♡♡」
その嬌声はさながら獣の遠吠えだった。野太く、大きく、そしてけたたましい叫びを上げるタマモキャットの表情はだらしなく歪み、マスターから与えられる快楽にただ酔いしれている。
最初の頃、タマモキャットを相手するには『狂化』のスキルが必要であったが、今はもうその必要も無かった。今日に至るまでのマスターの成長やタマモキャット自身の女体の開発によって、通常の状態でも十分に彼女を満足させられる様になっていたのだ。
「あああぁあぁぁああぁあぁあぁああぁぁっっ♡♡♡ これ、だっっ♡♡♡ 我の本能を揺さぶる、強い衝動っっ♡♡♡ 自分こそがキャットの主だと主張する逞しい雄の律動っっ♡♡♡ 我のまんこはご主人の成長をしかと感じ取り、媚び媚びに媚びているゾっ♡♡♡」
「キャット……っ! キャットがいつも皆の食事やカルデア内の整理整頓を行ってくれてるから、俺たちはリラックス出来るんだよっ!! いつもいつも感謝してるっ! 俺が成長出来ているとしたら、それはキャットの内助の功のお陰でもあるんだっ!!」
「にゃはははは……っ♡♡♡ 嬉しいことを言ってくれるワンっっ♡♡♡ 良妻メイドとしてこれ以上の名誉は無く、加えて女として、雌の獣としてもこの快楽を味わえることはまたとない悦びっ♡♡♡ 十を超える女の相手をして来たとて、ご主人はキャットの感じる場所、好きな責め方を覚えてくれているのだナ……♡♡♡ そういうところ、好きだゾ♡♡♡」
「当たり前じゃないかっ! 誰一人として忘れることなんか無いよっ!! 遠慮も情けも無く、ただ激しく後ろから奥深くを突く! それがキャットの好きなセックスだよねっ!?」
「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛っっ♡♡♡ これこれこれこれっっ♡♡♡ これだあぁあぁぁああぁぁあぁっっ♡♡♡ 雌としてっ♡♡♡ この快楽を与えてくれる雄には逆らえなくなるぅうぅぅっっ♡♡♡ 強く逞しい、我が仕えるに相応しい雄っっ♡♡♡ 一日経つごとに成長し、また大きくなる主っっ♡♡♡ その成長を手助けしっ♡ より強い雄になることを手助けすることこそキャットの使命であり、悦びだっっ♡♡♡ ご主人っ♡♡♡ 何も気に病むことはないぞっ♡♡♡ 例え短い時間であろうとも、ご主人の雄としての成長を直に感じられ、ご主人からの愛を確かに感じられるこの瞬間こそ、キャットの至福の時間なりっっ♡♡♡ 肉棒の一突きっ♡ 力強い握力っっ♡ ただの快楽とは違う、これこそがキャットの悦びなのだっっ♡♡♡」
「キャットっっ!! ならっ! もっと深くっ! 強くっ! キャットの望むモノを、全部叩き込むっっ!」
「んひぃいいぃいぃいいぃいいいぃいいんんっっ♡♡♡ あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛っっ♡♡♡ んああぁああぁあぁぁぁぁあぁあぁぁあぁっっ♡♡♡ たたき、こまれるうぅうぅぅうっっっ♡♡♡ ごしゅじんの、つよさがぁっ♡♡♡ キャットのおくそこにきざみこまれ……お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛っっ♡♡♡」
何をすれば、どうタマモキャットが喜ぶのかを、カルデアのマスターは完璧に理解していた。だが、それで満足はしない。彼女により深い喜びと幸福を与えるため、まだまだ彼は貪欲になる。この瞬間、彼はタマモキャットに更なる快楽を与えるためだけに成長を続けている。
その成長を願う雄が、自分のために更なる進化を遂げる。全てを捧げるに相応しいと思う雄が、自分を抱きながらより雄々しくなる。快楽を叩き込まれながら本懐を遂げられるこの状況をタマモキャットが喜ばぬはずもなく、彼女は満ち足りた幸福の中で荒い呼吸を繰り返しながら感激の涙を流していた。
「ああぁあぁああぁぁぁぁああぁ……っっ♡♡♡ 迸っているぞ、ご主人っっ♡♡♡ キャットを満足させるためだけに意思を注ぎ、狂化の力をコントロールしているのだな……? 全てを貪り喰らう狂化ではなく、目の前の雌を満足させるための狂化……っ♡♡♡ ご主人の愛と成長をひしひしと感じてしまうっっ♡♡♡ もうらめらっっ♡♡♡ ただでさえぐちゃぐちゃなわれのあたまのなかがっ♡♡♡ もっとめちゃくちゃになりゅっっ♡♡♡ もうっっ……いぐぅうぅうぅうぅぅうぅぅうぅんんっっ♡♡♡」
喜び、愛、幸福、快感……その全てが融合した快楽は、タマモキャットの想像を軽く超えていた。呂律が回らなくなった舌や定まらなくなった思考のことなども吹き飛ばす快楽を味わい、カルデアのマスターの未知数の成長率に頬を染めたタマモキャットは、あらん限りの声を絞り出し、喉を震わせて絶頂の叫びを上げる。スカサハやエリザベートの嬌声を掻き消すほどの叫びは、ヒロインXの心を大きく揺さぶった。
「なんで……? どう、して……? どうして、そんなに満ち足りた顔が出来る……? なんなんだ? お前たちはなんなんだ? なにがお前たちをそうしたんだ……?」
スカサハ、エリザベート、そしてタマモキャット、彼女たちと自分とでは、決定的な違いがある。それが何なのかを理解することは出来ないが、間違いなく何かが違っている。
どうして彼女たちはあそこまで幸せそうに笑えるのか? どうしてその瞳には温かな光が灯っているのか? 彼女たちが味わっているのは、自分たちの知る快楽とは何が違うのか? 何一つとして、今のヒロインXには理解出来ない。答えを導き出せない。
そう……自分自身の心と体がその何かを求め、叫び出している理由もわからないのだ。ソロモンの寵愛を受ける自分は満ち足りていて、幸福なはずなのに、目の前の彼女たちと比べると酷くちっぽけで薄汚れた存在に思えてならなくなってしまう。世界一偉大なソロモン王に期待される自分は、身に余るほどの光栄を味わっているはずなのに……。
「なんで……? どうして……? なんなんだ、これは……?」
気が付けば、タマモキャットたちの姿は煙の様に消えていた。トイレの床に広がっていた愛液の水溜まりも消え失せ、激しい性交が繰り広げられていた痕跡は何一つとして残ってはいない。何もかもが嘘の様に、完全に消え失せてしまった。
……いや、ただ一つだけ残っているものがある。ヒロインXの体を火照らせる熱い何かが、彼女が確かにここで男女の交わりを目にした証拠だった。疼く体と震える心がヒロインXの意思を揺るがし、段々と狂わせていく。
この光景は何なのか? この疼きは何なのか? この火照りは何なのか? ……やはり、何一つとして答えが出せぬまま、股座をじっとりとした熱い愛液で濡らして、ヒロインXはトイレの床に膝をついてすすり泣いていたのであった。