※この作品はR-18です。

カルデア女英霊奪還作戦   作:野比のび太

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浴槽遊戯(牛若丸)

 牛若丸が心を入れ替えてからおよそ二週間の時が過ぎた。その間、彼女を取り巻く環境は激変していた。

 独房に戻ってから最初の三日間は、まずマスターと普通に会話が出来るように努めた。今までの行いを詫び、もう一度ゼロからすべてをやり直すことを決心したことを彼に告げた。

 牛若丸のその行動を喜んだマスターの笑顔を見ながら、牛若丸は自分の決断が間違って無かったことを心の中で確信し、彼同様に喜びの感情を見せた。

 

 その後、独房から出された牛若丸は、四肢に着けられた特製バングルを外して貰い、自分の足で動き回る様になった。マスターに連れられて町に出た彼女は、町の住民に自分のしたことを誠心誠意謝罪した。

 そう簡単に許されるものでは無いと思っていた牛若丸であったが……その予想に反し、町の人々は温かく彼女のことを迎え入れてくれた。そもそも、彼らは別段彼女のことを憎んでいたわけでは無かったのだ。

 

 ソロモンに操られていた牛若丸が普通の状態では無いことなど一目見れば分かる。先日、マスターに対して怒って見せたのは、彼らに頼まれて行った演技だったのだ。

 牛若丸の目を覚まさせる為の芝居を打つことに決めたマスターたちに頼まれ、この町の住民たちも彼らに協力した。すべては、牛若丸の為に行った大掛かりな策だったのだ。

 町の住民たちは見事に成功したその作戦がもたらした成果を喜ぶと同時に、牛若丸が正常な状態に戻った事も喜んでくれていた。自分が乗せられていることなど知る由も無い牛若丸は、彼らの優しさに感激して涙を零した。

 

 その日から、牛若丸は町の復旧に力を注ぎ始めた。スパルタクスたちと共に瓦礫を取り除き、マシュたちと共に仕事を終えた人々を労わる。自分が犯してしまった罪を償うため、牛若丸は人一倍頑張り続けた。

 すべては自分の罪を償い、マスターの傍にもう一度居られる様になる為……精力的に動く牛若丸の事を気にかけてくれたのは、同じ淫乱組として活動していた沖田だった。

 

 一足早くソロモンの元から開放されていた沖田は、同じくマスターの元に戻ってきた牛若丸の事を気にかけてくれていた。

 今、自分たちが行わなければならないことを二人で考えた彼女たちが取った行動は、迷惑をかけた人々への謝罪であった。

 

 その日の晩、二人はモードレッドの部屋を訪ねていた。家畜として、苗床として酷い扱いをし続けた彼女に謝罪するためだ。

 間接的に彼女の力を奪う手助けをしてしまった事や彼女の命を顧みない扱いをして来た事を謝罪した二人に対し、モードレッドはそっぽを向いた状態でこう言った。

 

「別に気にしてない。お前たちだって普通の状態じゃ無かったし、俺だってそうだった。だから今までの事は水に流そう」

 

 モードレッドの寛大な返答に平伏しながら感謝した牛若丸と沖田は、そのまま彼女と三人で話を始めた。話の内容は、自分たちを解放してくれたマスターについてだ。

 そんな話を始める中、牛若丸は困ってしまった。何を隠そう、自分はまだソロモンの虜囚のままだからだ。

 二人の様に淫紋令呪の書き換えが済んでいる訳ではなく、まだソロモンの所有物である牛若丸の心中にはソロモンに対する敬愛の念が燻っていた。いつまたその思いが噴き出すか分からない事を不安がる彼女に対し、沖田とモードレッドはその不安を笑い飛ばすかの様に言う。

 

「大丈夫、そんなことをマスターが許すわけが無い。その不安を払拭すべく、すぐに動いてくれることだろう」

 

 その言葉を聞いた牛若丸はまた困ってしまった。自分の様な愚か者が、彼に抱かれて良いものなのだろうか?

 屋敷の中に響く嬌声を聞き逃す牛若丸では無い。主が、どうやって堕ちた英霊たちを取り戻しているかは予想がついた。

 であるならば、自分もそうなるのだろうか? この獣に抱かれ続けた汚い体に、彼に抱かれる資格などあるのだろうか?

 

 そんな不安を浮かべる牛若丸の事をまたしても沖田たちが笑って励ます。心配要らないと、何の問題も無いと笑って二人は言った。

 

「そんな事言うなら、沖田さんだって猪に犯されまくりでしたよ? 気持ちは分かりますけど、そんな事で私たちを蔑ろにするマスターさんじゃあありませんって!」

 

「そうそう! あんま気にしすぎんなよ! 求められたら差し出しゃあ良い、ただそんだけのことだろ?」

 

「そういうもの、なのでしょうか……?」

 

 二人の返答にやや釈然としないものを感じながらも牛若丸は頷いた。そして、もしその時が来たらどうすべきなのかを必死に考える。

 断るべきか否か、主に対しての対応を考える牛若丸は、とりあえずその時が来たらその場の雰囲気で考えようと結論付けてその考えを断ち切った。

 それからしばらく精力的に町の復旧に取り組んでいた為、そんなことがあったと言うことすら忘れていた牛若丸であったが……ある日、唐突に()()()はやって来た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「し、失礼、します……!」

 

「あ、いらっしゃい! それじゃあ、早速始めようか!」

 

「は、はい……!」

 

 湯煙がもくもくと立ち上る浴室の中で、牛若丸は顔を真っ赤にして主と会話をしていた。

 お互いに全裸の状態で肌を隠すことなく話す二人だが、その表情は対照的だ。

 マスターが平然と全裸を晒しているに対し、牛若丸はもじもじとしながら体をくねらせている。羞恥心はあるが、主の前で不忠を働きたくないと言う思いだけで裸を隠さないようにしていることが、その表情から見て取れた。

 

 本当に……本当に、それは唐突だった。

 ある日の夜、気軽に牛若丸を呼び止めたマスターは、笑顔を浮かべたままなんて事の無い様子で「そろそろ目障りなお尻の文字、消しておこうか?」と言ってきたのだ。

 あまりの気軽さに面食らった牛若丸は、ただ「はい」と答えることしか出来なかった。そのまま浴室に連れて来られ、二人で風呂に入る事になり……今に至る、と言う訳である。

 

(と、とうとう、主殿と男女の契りを……!?)

 

 この行動の意味は、そう言うことなのだろう。裸の男女がすることなど、一つしか思い当たらない。

 どこか変な所は無いだろうか? いや、尻の【雌犬】の文字など変な物には決まっているが、自分の体で見苦しい部分などはないだろうか? とドギマギしながら確認する牛若丸に対し、マスターは笑みを浮かべながら手招きする。

 

「牛若丸、体洗ってあげるから、こっちおいで」

 

「は、はい……!」

 

 体を洗う用の布を濡らし、石鹸を擦って泡立てる主の姿を見た牛若丸は、彼の言葉に従ってちょこんと腰を下ろした。

 すぐ近くに居るマスターの気配に心臓の鼓動を激しくしながら、彼の行動を待つ。

 

「……ん、優しくしてあげるからね……!」

 

「あっ……♡」

 

 後ろから声をかけるマスターの手が肩に触れた。そのまま、布を持つ手が自分の首筋に触れる。

 優しく、そっと自分の体を拭う様に布を擦られた牛若丸の口から熱い吐息と共に喘ぎ声が漏れる。敏感な部分を触れられたわけでも無いのに感じてしまった自分の事を恥じる牛若丸であったが、マスターはそんな彼女の思いなど露も知らずに体を洗い続けた。

 

「あっ♡ はぁ……♡」

 

 首から肩へ、肩から腕へ……片方ずつ、しっかりと優しく両腕を洗われながら、腕を持ち上げて腋に触れられた牛若丸は体をびくんと震えさせた。

 一日中動き回っていたから、汗臭くは無いだろうか? 腋から変な臭いはしていないだろうか? そう心配する牛若丸を尻目に、マスターはただ優しく彼女の体を洗い続ける。

 

「はっ♡ くぅぅっ♡ っっ……♡」

 

 腋から、脇腹へマスターの手が動き、そのまま背中を何度も擦られる。脇腹を洗われた時のこそばゆい感触を思い出した牛若丸は、表情を蕩けさせてその感覚を頭の中で思い返していた。

 だが、その感覚もすぐに消え失せる。マスターの手が敏感な牛若丸の胸に触れた瞬間、彼女は体をびくりと震わせて鋭い快感に耐えた。

 

「はっ、くぅ……♡」

 

 大きさはあまり無いが形の整った牛若丸の胸の膨らみをマスターがそっと拭う。布が乳首に触れ、硬く尖ったそこを擦られた牛若丸は必死になって声を出すことを堪えた。

 こんなことで感じている素振りを見せ、主に淫らな女だと思われることを嫌がる牛若丸はちりちりと頭の後ろを焼く様な快感を必死で抑えた。それでもびくりびくりと痙攣する体が正直に反応し、それを意識する彼女を快感の坩堝に落としていく。

 

(は、あぁぁぁぁ……♡ そ、こはぁっ……♡)

 

 胸への愛撫にも等しい主の施しを耐えた牛若丸であったが、マスターの手はさらに下に進み、彼女の最も敏感な部分に触れようとしていた。

 引き締まった腹部をなぞり、黒い淫紋令呪が刻まれた下腹部を通り抜けたマスターの手は、牛若丸の女性を象徴する部分に触れてそっとそこを撫で始めた。

 

「きゃ、ひぃんんっ♡ ひ、ぃぃぃっ……♡」

 

 今度は無理だった。どんなに我慢しようとしても、甘い声が口から溢れて来てしまう。自分の股間を濡らすものが、風呂の湯だけでは無いことを牛若丸ははっきりと自覚していた。

 性器の中に指を挿れられた訳では無い、激しくそこを擦られている訳でもない。ただ自分が淫核を固くし、優しく性器をなぞる主の手で感じているだけだ。

 

 熱い性の飛沫を己が性器から噴き出した牛若丸は、ただ体を強張らせて主から与えられる快感を享受した。

 顔を真っ赤にし、股から全身に伝わる快感に喘ぎ声を漏らし続けた牛若丸は、彼の手がそこから離れたことに一抹の寂しさを感じながらほっと息を吐く。

 

 性器の下、脚の付け根から下には敏感な部分は無い。太腿から足の裏までを主に丁寧に洗ってもらった牛若丸は、全身を泡だらけにしながら瞳を潤ませた。

 これで終わり……主からの施しの終わりに寂しさを感じる牛若丸であったが、マスターはそんな彼女の思いを良い意味で裏切るような言葉を口にする。

 

「……牛若丸、腰を上げて。まだお尻を洗って無いでしょう?」

 

「あ……いや、そこは……」

 

「良いから。一番綺麗にしなきゃいけないのはそこなんだからさ」

 

「あぅ……は、はい……」

 

 若干の後ろめたさを感じながらもマスターの言うことには逆らえない牛若丸はそっと腰を上げて立ち上がった。

 浴槽のヘリに掴まり、お尻をマスターに突き出す姿勢を取った彼女は、羞恥心に顔を真っ赤に染める。

 

 今の自分の格好が恥ずかしいというより、臀部に刻まれた【雌犬】の文字を主に見せ付けていることの方が恥ずかしかった。自分がソロモンの犬であることをアピールしている様で、牛若丸はマスターの顔をまっすぐに見ることが出来なくなってしまう。

 しかし、マスターはそんな牛若丸の思いなどまったく意に介さず、手にした布で彼女の尻肉を擦り始めた。

 

「はっ♡ はーっ♡ はぁぁぁっ……♡」

 

 敬愛する主が自分の尻を綺麗にしてくれている。開いた性器も、うごめく尻穴も見せつけた状態で、自分の恥ずかしい部分を見てもらった状態で……。

 興奮した性器が熱い愛液を垂れ流し、ぱくぱくと物欲しそうにひくつく光景もばっちりと見られているだろう。隠し切れぬ主への思いを今、他ならぬ彼自身に曝け出しているのだ。

 それは恥ずかしく、恍惚とする時間であった。息はさらに荒く熱くなり、意識が朦朧としてくる。体が熱くなっているのは浴室内の温度のせいだけではないだろうと牛若丸は思った。

 

「う~ん……この文字、やっぱり落ちないかぁ……」

 

「も、申し訳ありません、主殿……。私の不徳のせいで、主殿の気分を害してしまって……」

 

 いくらマスターが牛若丸の尻を擦ってもそこに刻まれた【雌犬】の文字が消えることは無かった。当然だ、その文字は尻に書かれているのではなく、牛若丸の心に刻まれた文字が尻に浮かび上がっているからだ。

 心に、魂に刻まれた文字が臀部に浮かび上がり、自分の存在意義を主張しているに過ぎない。どんなに尻を擦れど、その文字が消えることはあるはずが無い。

 マスターの努力をふいにしてしまったことを申し訳なく思う牛若丸であったが、マスターは笑みを浮かべてあっけらかんとした様子で彼女に返答した。

 

「気にしないでよ、牛若丸。大丈夫、それならそれでやりようがあるからさ」

 

「っっ……!!!」

 

 ぴとり、と尻に熱いものが当たる感触に牛若丸が体を震えさせた。それがなんであるか悟った彼女は、ごくりと息を飲み込んで心臓を高鳴らせる。

 

(大きい……♡ それに、なんて熱さと逞しさだ……♡)

 

 一瞬尻に触れただけのマスターの肉棒。だが、その一瞬で牛若丸は彼の雄雄しさを理解していた。

 まるで火掻き棒の様に熱く硬い肉棒。その律動は自分の心を震えさせ、猛々しさは雌の部分を否応無しに引きずり出す。

 脇差よりも大きなそれを自分の体の中に迎え入れるということに恐怖を感じた牛若丸であったが、優しい手つきで泡だらけの体をマスターに流され、暖かい湯船の中に抱きしめられながら共に浸かった時には、その恐怖は溶けて無くなっていた。

 

「あ♡ あ♡ あ……♡」

 

 下腹部に触れる主の分身。雄々しく、猛々しく、力強い男の象徴が、自分の子宮を皮膚の上から刺激する。

 これを直接叩き込まれ蹂躙されたのならば、自分は狂ってしまうのでは無いかと思わせるほどの男らしさがその肉棒にはあった。

 

「い、良いのですか? わ、私は、貴方を裏切って……」

 

「気にしてない。前も言ったでしょ? ……最近の牛若丸、凄く頑張ってる。一生懸命に前を向いて生きようとしてるの、見てればすぐにわかるよ」

 

「あ、主、殿……」

 

「……だから俺もその手助けがしたいんだ。いつまでもソロモンに心を囚われていて欲しくないから、牛若丸のことを解放する手助けがしたい……それに、いつまでも牛若丸のことをソロモンのものにだなんてしていたくないからさ」

 

 狭い湯船の中で密着し、彼に抱き寄せられながらその身を労わられる言葉を告げられた牛若丸の心臓は、感動と悦びで激しく高鳴っていた。

 主が自分のことを思い、自分のことをものにしたいと願っている……そのことが、牛若丸には嬉しくて嬉しくて堪らなかった。

 

「ん、ちゅっ……♡ んんんっ……♡」

 

 彼に唇を奪われた牛若丸は、全てをマスターに委ねて瞳を閉じた。自分の中に侵入してきた舌が自分の舌を絡め取り、共に官能を紡いで行く。

 たっぷりと時間をかけた接吻を終えた後、マスターは真っ直ぐに牛若丸の目を見ながら彼女に問いかけた。

 

「牛若丸……お前を俺のものにするよ。ソロモンの手から奪い取って、俺の女にする……良いよね?」

 

「はい、主殿……♡ ぜひ、そうして下さい……♡」

 

 お互いの意思を確かめ合い、二人で動き出す。マスターは牛若丸の体を抱き寄せ、牛若丸は湯船の中で腰を浮かしてマスターの肉棒へと跨った。

 抱きしめ合い、口付けを交わし、見つめ合いながら……二人は、お互いを求めてその距離を0にする。

 

「はっ、うぅぅぅぅぅぅんっっ♡ あ、主殿の逸物がぁ♡ 私の膣にぃ……♡」

 

 浴槽の湯と共に己の膣に潜り込んだ主の肉棒が与える快感に牛若丸が喘ぐ。体の内側から響く熱が、彼女の思考を蕩けさせた。

 ずっぷ、ずっぷと音を立ててマスターが腰を動かす度、二人が浸かる湯船の表面が波紋を浮かべる。ばしゃばしゃと飛沫を上げながら体を跳ね上げる牛若丸は、甘く心を乱す快感の虜になっていた。

 

「はっ♡ はぁぁぁっ♡ おくっ♡ ふかくにぃっ♡ ある、あるじどのぉっ♡♡♡」

 

 思い、慕う主と一つになり、体を抱きしめられる。背中を強く抱かれ、艶やかな黒髪を頭と共に撫でられれば、牛若丸の心の中は喜びの感情で一杯になった。

 その思いに拍車をかける様に快感が体を駆け巡る。マスターに愛されている実感を確かに感じながら受ける快感は、今まで行ったどの性交よりも甘美なものであった。

 

(おおきい、のにっ♡ 全然息苦しくない……っ♡ 私のナカ、全部主殿で一杯で、幸せしか感じない……♡♡♡)

 

 肩を、尻を掴まれ、思い切り子宮を押し上げるピストンを何度も繰り出される。その最中にも唇を奪われ、全身をマスターに包み込まれる。

 湯船の中の温もりと彼に抱きしめられる喜びが交じり合い、牛若丸の中には幸せの感情が段々と大きくなりながら渦巻いていく。

 

「はっ♡ はぁぁっ♡ も、もうしわけありませんっ、あるじどのぉっ♡ もう、果てて……はぁぁぁぁぁぁっっ♡♡♡」

 

 幸福感と快感に心を滅多打ちにされた牛若丸は、全身できつくマスターに抱きつきながら絶頂を迎えた。

 狭い浴室の中に牛若丸の快感の叫びが響き、反響する。自分で発したその甘い声を聞きながら、牛若丸は呆けた表情で口の端から涎を垂れ流していた。

 

「……大丈夫? 落ち着けたかな?」

 

「あっ♡ ああっ♡」

 

 絶頂して強張った牛若丸の体をマスターが優しく撫でる。頭を撫でられれば安心感に甘い吐息を漏らし、尻を撫でられれば体の中で燻る快感の残滓が激しく震えて暴れだす。

 幸せを感じて表情を蕩けさせた牛若丸は、マスターに促されるまま唇を重ね合わせる。拙く、未熟な動きでありながらも舌を絡ませた牛若丸は、マスターと繋がり合うべく奉仕を続けた。

 

(もっと♡ もっと主殿と深く繋がりたいっ♡ 主殿♡ 主殿主殿主殿ぉっ♡♡♡)

 

 きつく、きつく抱きしめる。息をすることも忘れて口づけを交わす。

 もっと深く、奥に誘う様に膣を締めれば、主の肉棒はその期待に応える様に牛若丸の奥を穿った。

 

「はぁぁんっ♡ ん~~っ♡ んふぅ~っ♡ ふぅぅぅぅ……っ♡」

 

 牛若丸の目にはハートマークが浮かび、熱を帯びて蕩けていた。その瞳には愛する主の姿しか映っていない。他の何もかもが、彼女の中から消え去っていた。

 ソロモンに従っていたことも、雌犬として振舞っていたことも忘れ、牛若丸はこの一時に全てを掛ける。自分の主が、自分の為に割いてくれたこの時間で、彼への感謝と忠誠の思いを示すべく全霊を以って彼に尽くす。

 

 離れない唇は長い接吻を続けていた。不慣れなキスを続ける牛若丸は、荒い鼻息を吹き出しながら懸命に口付けを続ける。

 

 長く、すらりとした四肢はマスターに抱きつく為に使っていた。恵体の全てを使って主に擦り寄る牛若丸を、マスターもまた優しく抱き締めている。

 

 彼の逸物を受け入れる膣は彼の為の器官に成り果てていた。甘え、奉仕し、尽くす。彼の肉棒に快感を与える為の箇所となった膣は、喜びと快感に打ち震えていた。

 

(幸せだ♡ 僥倖だ♡ この身に過ぎた光栄だっ♡ 主殿に女として愛されるなど、私は一生分の幸運を使い果たしているのではないかっ♡)

 

 本心から牛若丸はそう思った。行為を終えた次の瞬間、死んだとしても後悔は無いとすら思えた。

 しかし、牛若丸はすぐにそんな思いを心の中で打ち消した。自分は死なないと決めた、主の傍で尽くすと決めたのだ。これはその為の儀式であり、主からの援護でもある。

 いかに幸福であろうと彼より早く死ぬことなど許されない。彼が死すその日まで、自分は彼の忠犬となるのだから……!

 

「はおぉぉっ♡ はぁぁっ♡ ああぁっ♡ あ~~~っっ♡」

 

 熱い、風呂の湯など目では無い熱さの肉棒が自分を責める。自分の女の部分を責める主の肉棒に、全身が屈服していく。

 もう恥も外聞も無かった。牛若丸は声の限りに喘ぎ、興奮を主に伝えた。あなたのおかげで幸せになっていると、体の全てを使って伝え続ける。

 

「あるじどのぉっ♡ イク、イキますぅっ♡ 主殿の仁王様でっ♡ 今までで一番の深イキが来ますぅぅっ♡」

 

 淫らな言葉を大声で叫びながら、牛若丸は腰を激しく上下させた。マスターの動きに合わせて腰を振る彼女は、主に気持ちよくなって貰うことだけを考えている。

 自分の快感は二の次。まずは、自分のことを愛してくれる主への感謝が先だ。そう心の奥底に刻まれた忠誠心が牛若丸を動かし、彼女の女の部分をフル活動させる。

 

「ああっ♡ 果てるっ♡ 果てますっ♡ 主殿っ♡ どうか、一緒に……っ♡」

 

「うんっ! 牛若丸……一緒に、イこうっ……!」

 

「ふぅっ♡ はぁぁぁぁぁっ♡ あぁぁぁぁぁぁっ♡」

 

 重い肉棒の突き、激しいピストン。それを受ける牛若丸は四肢に力を込めて主に縋り付く。

 余裕なんて無い。ただ先に果てぬよう堪えることで精一杯の自分を愛らしいとでも言う様に抱きしめてくれるマスターに対し、牛若丸は心の昂りを感じていた。

 

「ん~~っ♡ んん~~~っ♡」

 

 頭を抑えられ、マスターに唇を奪われる。それが彼の望むことならばとなすがままにされた牛若丸の体をマスターがきつく抱きしめる。

 ラストスパートをかけた主の腰遣いと甘い口付けの快感に流された牛若丸は、とうとう我慢の限界を迎えて自身の中の快感を解き放った。

 

「んんんんっっっ♡♡♡ んぅぅぅ~~~~~っっ♡♡♡」

 

 塞がれた口からは喘ぎ声は出ず、代わりに震える喉からくぐもった呻き声が漏れた。絶頂を迎えた膣が激しく痙攣し、牛若丸の頭の中で快感が火花を散らす。

 それとほぼ同時に彼女の膣の中には灼熱の炎とも思える熱を持った主の精液が撒き散らされた。子宮を埋め尽くす女としての快感に頭の中を真っ白にされた牛若丸は、ビクン、ビクンっ♡ と二度痙攣してマスターの方向へと体をもたれ掛ける。

 

「か、ふっ……♡ は~っ♡ は~~っ♡」

 

「牛若丸、よく頑張ったね……偉い、偉い……!」

 

「はぁぁぁぁ……♡ あるじ、どの……♡」

 

 自分を褒め、労わるマスターにうっとりとした表情を見せた牛若丸は、甘い吐息を漏らしてから瞳を閉じた。そのまま主に体を預け、全てを包み込んで貰う。

 暖かく幸せな喜びがここにある。人として、武将として、女としての幸せを一辺に味わえる場所がここにあるのだ。

 

 瞳を閉じ、この愛する主に出会えた喜びを噛み締めていた牛若丸は、自分の体が持ち上げられる感覚に驚いて目を開いた。

 湯船から立ち上がったマスターは、悠々と牛若丸を抱き上げながら笑顔を見せる。

 

「……続きは俺の部屋でやろうか? 湯冷めしないように拭いてあげるね。……汚れちゃったらまた洗ってあげるから、楽しみにしててね……!」

 

「はい……♡ 主殿……っ♡」

 

 全身でマスターに抱きつく。女性としては大きな自分の体を難なく担ぐマスターの力強さに心がときめく。

 牛若丸と結合した状態で浴室から出たマスターは、濡れた彼女の体を丁寧に拭いていった。途中、尻の部分に触れた彼は、満足げな笑みを浮かべる。

 牛若丸の品位を乏しめる邪魔な【雌犬】の文字。ソロモンに刻まれた屈辱の証は、牛若丸の臀部から消え去っていた。

 この様子ならば、もう既に淫紋令呪も書き換わっているだろうと確信したマスターは、愛しげに牛若丸の尻を撫でる。

 

「あふっ♡ ふぅぅっ……♡」

 

「お帰り、牛若丸……!」

 

 可愛い忠犬が戻ってきたことを喜びながら、マスターは彼女を担ぎ上げたまま自分の私室へと向かって歩いて行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ああっ♡ 主殿っ、すごいぃっ♡ ライダーの私が、跨られて……♡ んあぁぁぁぁぁっっ♡』

 

 この世界の何処かにある塔の中で三人の男がカルデアのマスターに抱かれて乱れる牛若丸の姿を見ていた。

 三人のうち、一人は真っ黒で目以外の何も見て取れない男。一人はそれとは対照的に白く柔和な微笑を浮かべるやさしげな男。最後の一人はむっつりと黙ったまま何も語らない男であった。

 

『あぁぁっ♡ ああっ♡ あぁぁぁぁぁぁぁぁっっ♡♡♡』

 

「ふむ……順調、順調! 一時はどうなるかと思ったけど、持ち直してきたね!」

 

 両手の指では数え切れない回数の絶頂を迎えた牛若丸の姿を見た白い男は、彼女の幻影を消すと満足げに呟いた。彼の表情を見た黒い男が、唯一見える目を細めて彼に尋ねる。

 

「じゃあ、また俺たちの出番ってことですかねぇ? 最弱英霊の俺が、主人公の相棒的ポジションに居られる最高の時間なんだから、もう少し楽しませて貰いたいね!」

 

「ふ~む……そうだね。そろそろ良い頃合だし、もう一度時間稼ぎをしておこうか!」

 

「やっほ~! こんな俺がラスボスであるグランドキャスターを翻弄出来るなんて、高位の魔術師様のおかげだねぇ! さて……んじゃ、相棒の為に人肌脱いで来ますか!」

 

 やる気を見せながら文字通り影のように消えた黒い男を見送った白い男は、苦笑混じりの表情を浮かべた。そして、残ったもう一人の男に問いかける。

 

「ねえ、君はどう思う? 簡単に部下を使い捨て、奴隷として扱うソロモン王は、何を目的としているんだと思う?」

 

 白い男の問いかけに、最後の男は何も答えない。ただむっつりとした表情で腕を組んで黙っているだけだ。

 そんな彼の様子に再び苦笑した白い男は、話題を切り替えてこう言った。

 

「……まあ、良いか。それは物語が進めば分かる事だし……今は、時間稼ぎ兼種を植える事が大事だよね」

 

 手に持つ杖で床を叩いた白い男の周囲に花が舞う。美しく幻想的な光景を前にしても、最後の男は眉一つ動かさないままだ。

 

「……君にも力を貸してもらうよ。彼らの為に、そして他ならぬ君の為にもね」

 

 その一言を受けた男は、初めて表情を変えると溜息をついた。なんと形容して良いか分からない草臥れた表情を浮かべた男を見ながら、白い男は笑う。

 

「さて……それじゃあ、()()()()と行こうか……!」

 

 柔和で底意地の悪い笑みを浮かべながら、花の魔術師はそう呟いた。

 

 

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