「これは、なんだ……!? どう言うことだ……!?」
ソロモンは突然の出来事に対応出来ずに周囲を見回している。目に映る民やネロたち皇帝の姿から察するに、ここはローマのコロッセウムの様に思えた。
しかし、魔術王たる自分をなんの前触れも無くこのローマの地に連れ去ることなど出来ないだろう。であるならば、これはまた自分自身の夢なのだろうとソロモンは結論付けた。
これで何度目になるのだろうか? こうやって呼び出される度に不愉快で苛立つ経験をしなければならないことはソロモンにとっても避けたい事だ。
だから、もう二度と同じ手は食わないとばかりに防策を施してはいるのだが……それをすり抜け、またしても自分はこの宴に駆り出されてしまったらしい。
(くっ……! 一体どう言う事だ? カルデアにはそれほどの魔術師が居るとでも言うのか!?)
稀代の魔術師であり、魔術王の異名を誇る自分の防御を躱して悪夢の中へと引きずり込むことは実質不可能に近い。しかし、近いと言うだけで不可能では無いのだ。
カルデアには、それを可能にする魔術師かキャスターのサーヴァントが居ると言う報告は受けていない。そもそも、そんな英霊が居るのならばソロモンが知らない訳が無い。
もしもそんな英霊が居るのならば、それは自分とほぼ同等の力を持つグランドのキャスターサーヴァントだろう。
そんな相手が敵陣に存在するかもしれないと言う事に、ソロモンが冷や汗を流していると……
「どうも、またお会いしましたね。今回も皆さんを楽しませて下さいね!」
「マシュ・キリエライト……!」
「……気安く名前を呼ばないで下さいよ。気持ち悪くて身震いします」
笑顔でソロモンを嘲ったマシュは、満面の笑みのままでコロシアムに集まっている民衆を見回す。
そして、もう一度ソロモンを見ると先ほどよりも良い笑顔で彼へと話しかけた。
「今日はこんなにも沢山の観客が居るんです。しかも、ネロさんやクレオパトラさんの様なあなたに堕とされた英霊の皆さんも居ます。そんな人たちに楽しい一時を過ごさせてあげて下さいね?」
「ふん……ご丁寧に説明している様だが、このソロモン王に何度も同じ手が通じるとでも思ったのか?」
「……?」
どこか自信ありげなソロモンの言葉に対して首を傾げるマシュ。ソロモンは、そんな彼女に向けて手を伸ばした。
「これが夢だと言うことは既に理解している! 前回は動揺して遅れを取ったが、この夢はこの私の夢のはずだ! ならば、コントロールすることなど容易い!」
ソロモンは精神を集中させ、この悪夢を終わらせるべく夢をコントロールしようとした。
そのついでにマシュたちに仕返しとばかりに凌辱の夢を見させてやろうと考えた彼は、口の端にあくどい笑みを浮かべる。
何度も同じ手を使って来たカルデアに対して一矢報いてやれると心の中で喜ぶソロモンであったが、どんなに精神を集中しても夢の中の光景に変化は表れなかった。
「な、何故だ……!? どうして何も起きない……!?」
「……人の話は最後まで聞いた方が良いですよ。あなたは早とちりしているみたいですから」
呆れた表情を浮かべたマシュは、首を左右に振った後でソロモンにある一点を指さす。
ソロモンがマシュに指差された方向へと視線を向かわせると、そこに居たのはローマに刺客として送り込んだアルテラであった。
「アルテラ……やはり、貴様らに捕縛されていたか」
「……ソロモン、この夢はあなたの夢ではありません。彼女、アルテラさんの夢なんですよ」
「なに……!?」
自分同様に困惑の表情を浮かべているアルテラを見ながら、ソロモンは小さな舌打ちをした。
夢のコントロール権を自分が握れない理由を知れたは良いが、それはこれがアウェーであることを指し示す証拠に他ならない。逆に、今の自分にはこの夢を終わらせる方法が無いと言う事を指し示しているのだ。
「ふふふ……可哀想ですねぇ。実際はそんな事、かけらも思ってませんけど!」
軽く苛立った様子のソロモンの姿を見たマシュは愉快そうに笑い、口元を抑える。そんな彼女の姿もまた、ソロモンの苛立ちを加速させた。
「まあでも、私たちはあなたの様な鬼畜ではありません。しっかりとあなたにチャンスを与えてあげますよ」
「なんだと? それはどう言う意味だ!?」
ひとしきり笑ったマシュは、ソロモンに対して意外にも温情をかけて来た。
彼女の真意が読み取れないソロモンは感情を露にしてマシュへと詰め寄る。マシュはそんなソロモンを手で制すると、簡潔に要点をまとめて解説をし始めた。
「良いですか? あなたはこのコロシアムで、アルテラさんの心を掴む勝負をしてもらいます。対戦相手は……言う必要なんて無いですよね?」
「ぐっ……!?」
ソロモンはアルテラと、アルテラの背後にいる一人の青年の姿を見て小さく呻く。
ここ暫くの間に受けた彼からの屈辱の記憶を思い出したソロモンは、それを頭から振り払うかの様に大きく首を振った。
「あなたと先輩、二人の男性がアルテラさんを賭けて勝負をするんです。勝負の内容はセックスによる彼女の籠絡……快感と甘い言葉でアルテラさんの心をくすぐり、彼女に自分こそがマスターであると認めさせた方の勝利です」
「ほぅ……?」
ソロモンはマシュの解説に耳を傾けながら笑う。それは、この勝負に勝てば一気に事態が好転することに気が付いたからだ。
もしも自分がアルテラを堕とすことが出来たのならば、彼女の夢であるこの世界も好きに出来る。そうなれば、マシュやネロ、そしてカルデアのマスターをこの夢の中で翻弄出来るのだ。
今までの屈辱を倍にして返すことも不可能ではない。そう考えてほくそ笑むソロモンは、その思いに追い風を送るマシュの言葉を耳にする。
「ちなみに……先攻はあなたで良いそうです。先輩が先に手を出してしまったら、その時点で勝負が決まってしまいますからね」
「ク、ハハ……! そうか! そうか!」
余裕を見せるカルデアのマスターに対して笑みを見せたソロモンは、心の中で彼に対してその慢心が命取りだと言う言葉を送る。この時点で、自分の勝利はほぼ決まった様なものだ。
最初にアルテラを抱いた時に、彼女の体に魔術で細工を施してしまえば良い。感じなくなるだとか、不快感を催すだとかの魔術を施せば、自分の勝利は確定的だ。
それに、自分はアルテラの心を掴む手段も心得ている。この勝負の勝利は自分の手にあると確信したソロモンは、ゆっくりとアルテラへと近づいて彼女を引き寄せた。
「アルテラよ……我が元に来い、そしてその身を捧げるのだ」
「っっ……」
ソロモンに声をかけられたアルテラは、一瞬体をビクリと震わせて硬直する。しかし、すぐに彼の命に従ってソロモンの下へと歩み寄った。
「良し、それで良い……!」
アルテラの頬を撫で、下腹部に刻まれている淫紋令呪を見たソロモンは喉を鳴らして笑った。
どうやらアルテラはまだ自分の物のままの様だ。これで更に自分の勝率が上がったと胸の中で思いながら、ソロモンはアルテラへの愛撫を開始する。
「はぁ……っ、くっ、うぅ……っ!」
「くく……【天性の肉体】、素晴らしいスキルだな……! どんなに弄れど、お前の体は最適な形を保ったままになるのだからな」
「あ、うっ……」
慣れた手つきでアルテラの美乳を弄り、乳首を摘まむ。それと同時に性器にも手を伸ばすソロモンは、二本の指でアルテラの膣の内部を抉った。
「ひぅぅぅっっ!」
膣の奥、そしてGスポットを擦られたアルテラの体が跳ねる。
ぶしゅう、と潮を噴く彼女の姿を見たソロモンは、そのまま彼女の内部と胸を責めながらそこに魔術を行使する。
(……このソロモン王以外にこの場所を触られた場合、それは痛みと不快感となる……これで、カルデアのマスターに成す術はあるまい!)
アルテラの膣と乳房にソロモン以外の男を拒絶する命令が刻み込まれる。もうこれで、カルデアのマスターはアルテラに快感を与える方法は無くなった。
あとはじっくりとアルテラの体を責めてやれば良い……ほくそ笑むソロモンは、じっとりと濡れたアルテラの膣から指を引き抜くと、彼女を組み伏して内部に己の肉棒を挿入した。
「あぁぁぁぁぁぁっっ!?」
涙を浮かべ、アルテラが喘ぐ。彼女の膣はきつく収縮し、ソロモンの肉棒を刺激していた。
二度、三度と腰を動かしてアルテラを責めるソロモンは、同時に彼女の顔に手を添えると口を開く。そして、そこから彼女の心を揺さぶる言葉を発し始めた。
「破壊の化身、アルテラよ……このソロモンは、お前の真なる望みを知っている。お前は、只の女になりたいのだろう?」
「うっ、あっ、うぅぅぁぁぁっ!」
「戦う力の無い、非力な存在……されど、触れた物全てを壊すことの無い普通の存在として生きたい。それがお前の望みだ。このソロモンに永久の忠誠を誓うのなら、その願いを叶えてやろう」
「あ、え……!?」
ピクリと、アルテラの体が反応を示す。自分の言葉に心を揺さぶられたアルテラの姿を見たソロモンは、なおも彼女を誑かす言葉を口にし続ける。
「このソロモンの目的が達成され、全てが終わった後……お前の霊基を改変し、お前の望む姿に変えてやろう……このソロモンが持つ魔術があるからこそ出来る芸当だ。逆に言えば、私以外にはそんな芸当は出来はしない」
「あ、うぅ……っ」
「カルデアのマスターにお前の望みが叶えられるか? そもそも、あの非力な只の人間がこのソロモンを倒せると思うか? ……利口になれ、どちらに付いた方が幸せかわからぬお前ではあるまい?」
「はぁっ、うあぁっ!」
アルテラの瞳を覗き込み、その奥を見つめながらソロモンは語る。彼女の心に自分の言葉を深く刻み込む様に……
その行動を受けたアルテラは、彼の言葉が頭から離れなくなっていた。与えられる快感も相まって、思考が段々と働かなくなってしまう。
「……考えるまでも無かろう? この快感、そして幸福を与えられるのは私だけだ……この後、あの男に抱かれれば嫌でも分かるさ、お前の主がどちらかなんてな……!」
「んあぁぁぁっ! あうぅっ♡ あぁぁぁぁぁっっ!!!」
快感、魔術、甘言……数々の策を弄し、アルテラを翻弄するソロモンは、最後の仕上げに取り掛かった。
腰を激しく振り、アルテラの感じる部分を責め上げる。固く起立した肉棒でアルテラを喘がせるソロモンは、上からアルテラを押さえつけて叫んだ。
「ソロモン王の寵愛を受け取れ、アルテラよ! そして、その身が誰の物であるかをしっかりと感じ取るのだっ!」
「ぐぅぅっ! んあぁぁぁぁぁぁぁぁっっ!!!」
アルテラの最奥、子宮の入り口に亀頭を叩き付けたソロモンは、そのまま激しく射精した。
アルテラの膣を白濁液が激しく叩き、彼女の体を快感が包む。激しく体を痙攣させたアルテラは、荒い呼吸を繰り返して喘いでいた。
「あ、あ……♡ あぁっ……♡」
(ククク……! この蕩けた表情! 施した魔術! 勝負は決まった様なものではないか!)
アルテラが狂おしい程の快感を得ている事と自分の施した魔術がなんの不具合も無く効果を発揮していることは彼女の下腹部に刻まれた淫紋令呪が証明してくれていた。
黒く、妖しく光るそれが自分への忠義を示していることを見て取ったソロモンは、この戦いの勝敗を悟ったかの様にして笑う。
「……射精しましたね。では、交代です」
「ああ……好きにすれば良いさ。もう、決着はついたようなものだ。なあ、アルテラ?」
「は、ひ……♡ ソロモン、さまぁ……♡」
自分の問いに答えるアルテラの表情が快楽に染まり、自分への愛情を表現していることを見たソロモンはにんまりと笑みを見せる。
もはやカルデアのマスターに勝ち目はない。アルテラは、ソロモンの物となった……その笑みには、ソロモンのそんな思いが滲み出ていた。
「さあ、アルテラさん。次は先輩に抱かれる番ですよ……」
「ああ……わかった……」
ソロモンに抱かれ、彼への思いを深めてしまったアルテラは露骨に嫌な表情を見せてカルデアのマスターの元に向かう。
褐色の肌を晒し、膣からソロモンに注がれた精液を垂らす彼女の姿は、美しい体の造形と相まって神秘的な様相を呈していた。
「……じゃあ、始めようか?」
自分に対して嫌悪感を露にするアルテラにそう言った後、カルデアのマスターが彼女へと手を伸ばす。
ソロモンは、その光景を見ながら勝利のカウントダウンを開始していた。
(さあ、触れろ! 魔術を施したアルテラの体に触れ、全てを終わらせるのだ!)
ソロモンへの忠義を深めた状態の今のアルテラが、カルデアのマスターに触れられたことで痛みを感じたなら……そこで、勝負はお終いだ。そうなってしまえば、アルテラは間違いなくソロモンの方を主と認めるだろう。
仕掛けられた罠にカルデアのマスターが掛かろうとしている。ソロモンは、その瞬間が待ちきれない程に狂おしく思えていた。
勝負に勝ち、アルテラを手中にし、今までの屈辱を晴らす……既に勝った気になっているソロモンは、カルデアのマスターの行動を期待を込めた視線で見つめていた。
しかし……彼は、ソロモンの思惑通りにはならないことをすぐに理解することになる。
「むぅぅ!? うぅんっ!?」
「はぁむ……んっ、ちゅっ……!」
「あ……?」
カルデアのマスターが取った行動。それは、ただのキスだった。
体の敏感な部分に触れる訳でも無く、ただ唇を重ね合わせ、舌を絡ませる接吻を行う……ソロモンは、自身の予想を裏切った彼の行動にやや動じるも、すぐにその動揺を振り払った。
(あんなものは前戯の中でもお遊びの部分だ! どうせこの後胸や膣に触れる……どの道、このソロモンの勝利は間違いない!)
ただのキスで今のアルテラがどうこうなる訳でも無い。カルデアのマスターもその事は理解しているだろう。
必ずセックスの為に膣には挿入するし、胸だって触れる。そうなれば自分の施した魔術が効果を発揮するはずだ。
(待てば良い、待てば勝てる……! 何も焦る必要は無いのだ!)
ソロモンは自分に言い聞かせる様にして胸の中でそう唱え続けた。それは、どこかから感じる言い様の無い不安が生まれているが故の行動だったのかもしれない。
負ける訳が無いと、そう言い聞かせて無いと不安で仕方が無かったから……その思いは、ソロモンが恐怖を感じている証拠に他ならなかった。
そして、彼の目の前でその思いを助長させる出来事が起こってしまう。
「はっ♡ ふっ♡ ん、むぅ……っ♡」
「あ、アルテラ……? 一体、なにを……?」
カルデアのマスターと唇を重ねるアルテラの表情が、明らかに先ほどとは違っている。不快感が消え、熱を帯びたものになっているのだ。
まるで恋する乙女の様なその表情には、キスを交わす相手に対する嫌悪感はまるで感じられない。それどころか、彼とのキスを悦んでいる様に見える。
「はぁっ♡ はっ♡ んぅちゅっ♡ ぷはぁっ♡ んんんっっ♡」
アルテラの後頭部を抑え、彼女を食するかの様に唇を重ねるマスター。しかし、その動きにはアルテラへの思いやりが感じ取れる。
慣れないキスにがっつくアルテラをしっかりとリードし、舌や唇を優しく舐め上げながらも息継ぎのタイミングを計ってやっているのだ。それも、アルテラがたっぷりとキスを楽しめるようにである。
「アルテラ、可愛いよ……! 凄く可愛い……!」
「はぁっ♡ んはぁっ♡ むぅっ♡ んんんっ♡」
たっぷりと唇を重ね、唾液を循環させた二人は、長い時間をかけたキスの後でようやく唇を離した。
二人の涎が糸を引いて銀色の橋を作り、お互いを繋いでいる。最初の不快な表情はどこへやら、アルテラは紅潮した頬で茫然とした顔をしていた。
「……さあ、次にいこっか? 悪いけど、四つん這いになって貰って良いかな?」
「わかった……後ろから挿れるのか?」
(き、来たっ!)
今のアルテラの姿に微かな危機感を抱いていたソロモンは、待ちに待った瞬間がやって来たことに心の中で安堵と歓喜の叫びを上げた。
たとえ今、どれだけアルテラが快楽を得ていようと挿入してしまえば終わり……痛みに怯えたアルテラは、すぐにセックスを中断してソロモンを選ぶだろう。
アルテラの淫紋令呪はまだ黒色だ。危ない所だったが、まだソロモンを主として認めていると言うことだろう。
(結局はこうなるのだ! 勝敗は最初から決まっていた! このソロモンが、あんな凡庸なマスターに負けるはずがない!)
あの男が、自分の魔術を解けるはずが無い。
アルテラが、自分を選ばないはずが無い。
魔術王たる自分が、こんな所で敗北を喫する訳が無い。
そんな、自分を鼓舞する言葉を思い浮かべるソロモンはまだ気が付いていなかった。そんな思いを胸にしている時点で、自分が彼に怯えていると言う事に……
終わる筈だった。勝つはずだった。そうなる筈だった……だが、そうはならなかった。
「んへぇぇぇっっ♡♡♡ しょ、しょこはぁぁっ♡♡♡」
「なっ!?」
アルテラの尻肉を掴み、それを広げたマスターは、彼女の膣に挿入することはしなかった。
代わりに、自分の舌を彼女のアヌスに押し当て、そこを舐め始めたのだ。
「やめっ♡ やめへくれぇっ♡ そこは、きたない……っ♡」
「汚くなんか無いよ、アルテラの体は綺麗さ」
「そうですよ、アルテラさん……そっちの方が綺麗じゃ無いですか」
アナルを舐められる感覚に背筋を震わせるアルテラは、それが嫌悪感から来る震えでは無い事に驚愕していた。
このまま舐められ続けたら、自分は壊れてしまうかもしれない。そんな思いを胸にしたアルテラであったが、マスターを拒絶する言葉を口にする彼女に対してマシュが口を開く。
「良いですか……? アルテラさんのお尻と、ソロモンの精液でベトベトになったおまんこ、どっちが綺麗だと思います?」
「それ、は……」
「……ソロモンのおちんぽから射精された、きたな~いザーメンがたっぷり詰まったおまんこですよ? 綺麗だと思いますか? そんな穴に、先輩の立派なおちんぽを挿れて貰うおつもりですか?」
「……す、すまない……マシュの、言う通りだ……」
「!?!?!?」
アルテラは、マシュのソロモンを侮辱する言葉に納得した表情を見せる。その光景を見たソロモンは愕然とした。
普通ならば、主を馬鹿にされたと怒り狂うのが正しい反応なのだ。しかし、アルテラはそうしなかった。なぜか?
答えは簡単……アルテラが、ソロモンの事を崇拝しなくなっているから。ソロモンよりも、カルデアのマスターへと心を傾けてしまっているからだ。
「すまない……お前にも迷惑をかける。こんな、挿れるべきではない穴を弄らせることになって……」
「……そんな事思ってないよ。俺は、お尻の穴でシたいんだ。アルテラにお尻の気持ち良さを知って欲しいだけなんだよ」
「え……?」
マシュの冷たい言葉を受け、彼に叱責されると思っていたアルテラに寄せられたのは、その予想に反した優しく温かい言葉だった。
マスターはアルテラの頭を撫でながら、彼女へと自分の思いを伝える。
「アルテラ、初めてのセックスでお尻で無理やりやられて気持ち良くなかったって言ってたでしょ? そんなの、悲しすぎるよね……」
「あ……!」
「だからさ、俺がそのことを忘れちゃう位に気持ち良くしてみせるよ! お尻ってこんなに気持ち良かったんだって、アルテラに思わせてみせるから!」
「あ、う……♡ お前、は……♡ んんっ♡」
マスターの言葉を受けたアルテラは頬を染めて恥ずかしがっている。そんな彼女の尻を撫でた後、マスターはもう一度アルテラのアヌスへと舌を這わせる。
「ふ、うぅっ♡ ん、はぁ……っ♡ ほ、おぉ……♡」
もうアルテラはマスターの愛撫を拒絶することは無かった。彼に成すがままにされ、肛門への愛撫を受け入れている。
段々と尻の穴が緩くなり、広がっていることを感じるアルテラは、この後に待っているアナルセックスへの期待を強めていた。
「……指、挿れるよ……力を抜いて、楽にしててね」
「分かった……♡」
十分にアナルが解れた頃合いを見計らったマスターは、右手の人差し指と中指を束ねてアルテラの尻穴へと突っ込んだ。
そしてそのまま尻穴の解れ具合を確認しつつ、指をゆっくりと動かしていく。
「んっ♡ ほぉっ♡ あぁっ♡ こえが、もれてぇっ……♡」
尻穴を抉られる感触に獣の様な喘ぎ声を漏らしてしまったアルテラは、その下品さに顔を赤らめて羞恥した。
しかし、マスターはそんな彼女のことを余裕たっぷりに受け止める。
「良いんだよ、アルテラ……気持ち良くなったら、それを俺に教えて欲しいな。それは、恥ずかしいことじゃないんだから……!」
「そう、なのか……? あっ……♡」
マスターに問いかけるアルテラの尻に触れる熱い感触。大きく、逞しい肉棒の先が尻の穴に触れていることにアルテラが息を漏らす。
「……アルテラ、良い?」
「……ああ、来てくれ、マスター……♡」
彼の問いかけにアルテラが頷く。彼女に頷き返したマスターは、ゆっくりと時間をかけて挿入を行った。
「んあぁぁぁぁぁぁぁぁっっ♡♡♡」
大きな、大きな肉棒が尻の中に挿って来る……ソロモンの時の様に一気に叩き込まれるのではない、自分を気遣いながら彼が自分と一つになろうとしてくれている……。
解れた尻穴はマスターを喜んで受け入れ、広げられた尻穴は彼から与えられる快感を貪っていた。
両足を持たれ、マスターに抱え上げられたアルテラは、自身の尻に打ち付けられる彼の腰の動きを感じながら快感に喘ぐ。
「ほっ♡ ほぉぉっ♡ これ、はぁぁっ♡」
それは、かつて自分が体験したものとは大きく違った。充実感も、快感も、悦びも、全てが違った。
ただひたすらに気持ちが良い。ただひたすらに幸せだ。そして、ただひたすらに彼を受け入れられたことが嬉しくて仕方が無かった。
「んほぉぉぉっ♡ ほひぃっ♡ こんにゃっ、こえがっ♡ とまらないぃっ♡」
下品で、淫らな声が口から自然と溢れてしまう。それを止められないことが恥ずかしいのに、もうどうしようもない。
マスターに抱えられた状態でくるくると体を回されるアルテラは、コロシアムの観客たちに彼とのセックスを見られていることに恥ずかしくなり、顔を覆って叫んだ。
「だ、めだぁっ♡ こんなの、はずかしすぎるっ……♡ 見せつけないでくれ、マスター……♡」
「何で? こんなに可愛いアルテラのこと、観て貰わないとダメでしょ?」
「可愛いだなんて、そんなことを言うな……♡ わ、わたしは……っ」
「……ねえ、アルテラ。アルテラの変わりたいって気持ち、俺も少しはわかるよ。でもさ、無理に変わる必要は無いんだよ」
「あ、え……?」
ぐっぽ、ぐっぽ……尻穴が彼の肉棒を咥え込む音を耳にしながら、アルテラは彼の言葉に耳を傾ける。
彼が語るのは、アルテラの悩みに関する自分自身の思いだった。
「アルテラは、今のままで良いと思う。アルテラには破壊以外にも出来ることはあるし、やれることもある……変わってみたいって思える様になったことは、アルテラにとって大きな一歩でしょ?」
「あ……!」
マスターの言葉にアルテラは目を見開いた。そして、自分自身が知らず知らずのうちに変わり始めていたことにようやく気が付く。
彼の言う通りだった。自分は、破壊以外の生き方を見つけてみたいと思う様になっていた。そして、それを叶えようしてくれる仲間も沢山居ることを思い出した。
誰かに変えて貰う必要なんて無かった。自分は、自分の生き方を選べる……そんな当たり前のことに気が付いたアルテラの目から、涙が零れだす。
「……アルテラは、アルテラのままでいて。ちょっと不器用で、感情の表現が下手で……だけど、とっても優しくて素敵な女の子のままでいて欲しいって俺は思う。でも、アルテラが自分を変えたいって言うのなら、俺たちが力を貸すよ。アルテラがなりたい自分になれる様に力を貸す……誰かの手で変えて貰おうだなんて思わないで、俺は、アルテラが大好きだから……!」
「マスター……!」
アルテラの胸の中に暖かなものが芽生える。同時に、胸の中に息づいていた腐った何かが崩れ去って行く。
自分の本当の願いは、自分で叶えるべきものだった。誰かに叶えて貰うのではなく、自分で努力するからこそそれは尊いのだ。
ようやく……その事を思い出せた。体の内側から広がる暖かな波動に身を任せたアルテラは、そっと瞳を閉じて笑みを浮かべる。
「……何も、迷う必要なんて無かったんだな。全部、私が弱かっただけだ」
「俺も同じだよ。弱くって色んなものを見失う……アルテラと一緒だ」
「ふふ……! そうなのか? なら、ちょうどいいかもしれないな……」
「っっ!? よ、よせ! やめろっ! アルテラ! よく考えろ! お前にとって何が一番良い道で、誰がお前の主に相応しいのかをっ!」
温かく、幸せな二人の時間を邪魔するソロモンの叫び。その声を聞いたアルテラは、そっと首を振ると口を開く。
「……私は愚かだ。正しい道を選ぶことは出来ないし、間違った道を行くこともあるかもしれない……だが、自分の決断を誇れる様なものにしたいと言う思いはある。お前の下に居たと言う事は、私にとって恥ずべき事だ。それを無かったことには出来ないが、私はそれを償える道を選びたいと思う」
「な、な、な……!? この、愚か者がぁっ! 貴様は、無知で! 愚かで、救い様の無い……」
「何と言われても構わない。ただ、お前の傍に居続けることが一番の間違いだと言う事くらいは私にも分かる……私は、お前を選ばない。そう決めた」
「ぐ、あ……あぁぁぁぁぁぁっっ!?」
アルテラにそう告げられた瞬間、ソロモンの中で何かが音を立てて崩れ落ちた。目の前でアルテラを奪われ、カルデアのマスターに完全敗北を喫したことで彼のプライドが崩れたのかもしれない。
そんな彼の目の前では、その屈辱に追い打ちをかける出来事が起きていた。
「ああっ♡ あっ、んあぁぁぁぁぁぁぁぁっっ♡♡♡」
突如として体を仰け反らせたアルテラが激しい潮噴きを披露したのだ。
愛液とソロモンに注がれた精液を噴き出しながら、アルテラは嬌声を上げ続ける。
「うあぁぁぁっ♡ ひっんっ♡ はひぃぃぃぃっ♡ お、おっ♡ おほぉぉぉっっ♡」
アルテラの潮噴きは長い時間続けられた。脚を伸び切らせ、股の下の地面を愛液と精液の混合液で濡らし続けたアルテラは、ようやっと潮噴きを止めて体を脱力させる。
そんな彼女に近づいたマシュは、じっくりと潮噴きを続けていたアルテラの秘所を観察すると……満面の笑みを浮かべ、マスターへと声をかけた。
「先輩、どうやらアルテラさんはソロモンの精液を全て排出したみたいです。これでもう、先輩のおちんぽを受け入れる準備は整いました」
「あっ♡ ああっ……♡」
「凄いですね、アルテラさん。先輩に抱いて貰う為に、体が最適な状態になったみたいです。これも【天性の肉体】の効果なんでしょうか?」
脱力したアルテラの下腹部に刻まれている淫紋令呪が輝く。黒から赤へとその色を変えた淫紋令呪は、彼女の主をも変わったことを示している。
その結果、ソロモンに施された魔術は消滅し、彼女はマスターを受け入れられる体へと変貌した。もう、何者も彼女を阻むことは出来ないのだ。
「ます、たぁ……♡ 私に、くれ……尻では無く、女性の象徴に……お前の、温もりをくれ……♡」
たどたどしいアルテラのおねだりを受けたマスターは、彼女の尻穴から肉棒を引き抜くと抱きしめていたアルテラの体を反転させた。
向かい合う様になったアルテラの体をもう一度抱きしめたマスターは、一気に自身の怒張をアルテラの膣へと突き入れる。
「あぁぁぁぁぁぁぁぁっっっ♡♡♡ すごいっ♡ すごいぃぃぃっ♡♡♡」
衝撃、快感、幸せ……様々な感情がアルテラの中で入り混じり、脳を焼く。
今まで知らなかった悦びに身を浸らせたアルテラは、両手両脚でマスターへと抱き着くと思い切り力を込めた。
「離さないで、くれ……♡ もっと、私にこの幸せをおしえて、くれぇ……♡」
「ふふふ……♡ アルテラさん、トロトロになっちゃってますね……♡ ここからは、二人だけの時間にした方が良いですよね?」
「ああっ♡ んんっ♡ あっ♡ はぁぁぁっ♡♡♡」
マスターがアルテラの尻を掴み、腰を激しく振る。四肢で彼の体に絡みつくアルテラは、そのピストンを真正面から受け止めて喘いでいる。
「愛すべきローマの民よ! 今宵の戦いの勝者に賛辞と花びらを送るが良い! 幸せを掴んだ少女と、栄誉と愛を手に入れた勇者! その両名に惜しみない拍手を!」
「おおーーーっ!!!」
アルテラを抱えたままマスターが歩き出す。観客やネロたちは、闘技場を去る二人に向けて赤と白の薔薇の花びらを送っていた。
「んあっ♡ あ、くぅっ♡ はぁっ♡ んああぁっ♡」
二人が闘技場を去ってもアルテラの嬌声は暫くの間観客の耳に届き続けた。それほどまでの大きな喘ぎ声であったのだ。
当然、その声は闘技場に残るソロモンの耳にも届く。自身の敗北を突き付けるその声に、ソロモンは打ちのめされていた。
「こんな……こんな、馬鹿な……! ありえない、ありえるはずがない……!」
悔しさを滲ませるソロモンであったが、不意に観客たちの声が途切れたことに気が付くと顔を上げた。
すると、いつの間にかネロたちの横に移動していたマシュと目が合い、彼女に微笑みかけられる。
「……最初から結果は見えていましたが、結構楽しめましたよ。あなたにも、報酬は差し上げないといけませんね」
「な、何をする気だ……!?」
百、千、万……大量の民がソロモンを取り囲み、見下ろしている。その状況に動揺するソロモンの前で、ネロが手を上げた。
「……余と、ローマの民を楽しませてくれた礼だ。謹んで、受け取るが良い!」
「がぁっ!?」
額に何かがぶつかった痛みに呻いたソロモンは、自身の足元に緑色の宝石が転がっていることに気が付いて再び顔を上げた。どうやら、この宝石がソロモンへの報酬らしい。
人の握り拳ほどはあるエメラルドの宝石、それを手にした数万の観客たちが、ソロモンを見ている……彼らが何をしようとしているのかに気が付いたソロモンは、恐怖に表情を歪めて叫ぶ。
「や、やめろぉぉっ!!!」
コロシアムに響く悲痛な声。だが、そんなものは何の意味も為さなかった。
次の瞬間、観客たちが次々にソロモン目掛けて宝石を投げ始めたのだ。雨の様に降りかかる翡翠の宝石を前に、ソロモンは何の防御も出来なかった。
「がっ!? ぐあっ!? がぁぁっ!?」
頭に、体に、背中に……次々と宝石がヒットする。痛みを感じる間もなく、次の宝石が襲い掛かって来る。
民たちの笑い声をセットにして繰り広げられるリンチには、ネロやクレオパトラも参加していた。
自分たちの受けた屈辱や苦しみを返すかの様にソロモンへと宝石を投げる人々は、皆一様に笑顔を浮かべている。
「許さん、許さんぞ……! 貴様ら、このソロモン王に何たる仕打ちを……!」
血に塗れ、全身を打撲したソロモンは怨嗟の声を観客たちに向けた。しかし、それすらも観客たちにとってはショーの一部に他ならない。
怒り、屈辱に身を震わせるソロモンであったが……彼は、自分がそれ以上の憎しみを買っていることに気が付いていなかった。
「許さん、か……それはこちらの台詞だ」
「……!?」
聞き慣れない声に顔を上げたソロモンは、視線の先に居た人物の姿を見て体を強張らせた。
ネロたちの座るVIP席とでも言うべき場所のすぐ上、そこに巨大な翡翠の宝玉を担いでいるカリギュラの姿を見つけたからだ。
「……余に対する数々の仕打ち、忘れた訳では無いぞ……! だが、それ以上に怒りの炎を燃やす事柄は幾つもある!」
カリギュラが宝玉を高く掲げる。人を容易に圧し潰せるほどの大きさの翡翠を掲げながら、カリギュラは怒りのままに叫んだ。
「よくも愛するネロを凌辱し、心を苦しめてくれたな。よくも皇帝カエサルとその愛する者の体と心を弄んでくれたな。よくも我らローマ皇帝の誇りに泥を塗り、真祖ロムルスを乏しめてくれたな!」
ソロモンに対する一つ一つの怒り、それ一つで彼を殺す理由になり得る程の怒りは、ローマの民や皇帝たちを代表してカリギュラが口にしているものだ。
「そして何より……我らローマを! 愛し、守り、幸せを紡ぐこの国を! よくも蹂躙してくれた! 貴様には地獄すら生温い!」
「な、なぁっ!?」
カリギュラの瞳が光る。普段の狂化された彼の姿へと変貌したカリギュラは、天高く跳躍すると抱えている宝玉をソロモンへと投げつけた。
「オォォォォォォォォォッッッ!!!」
「ぐ、ぐわぁぁぁぁぁぁっっ!?!?!?」
隕石の様に飛来した宝玉は、ソロモンに見事命中した。
ソロモンは、四肢が弾け飛ぶような痛みを感じながら宝玉に圧し潰される。
「……あ~! 満足しました! 報酬もお渡ししましたし、これでお開きにしましょうか!」
「ぐっ! ま、待て……待てぇぇぇ……っ!」
周囲から人の気配が消えて行く。押し潰されたままのソロモンには状況を判断することが出来ず、潰れたカエルの様な声で呻くことしか出来なかった。
マシュたちはそんな彼をコロシアムに放置したままその場を後にする。
ネロたちと共に消えようとしたマシュであったが、不意に何かを思い出したかの様に振り返ると二人の女性に向けて声をかけた。
「……まだアレを素晴らしい人だと思えますか? あんな無様な姿を見て、心の底から慕えるんですか?」
「「………」」
闘技場からは見えないVIP席の奥、そこに座していた清姫と頼光は、マシュの言葉に俯いたまま何も言えないでいた。
そんな二人に向けて微笑んだマシュは、今度こそ何も言わずに歩き去って行く。残された二人は、宝玉に圧し潰されて情けない悲鳴を上げるソロモンの姿を夢が冷めるまで見続けていた。
「はぁっ♡ はぁっ♡ ますたぁっ♡ もっと、くれっ……♡」
「ああっ……!
気絶した後、目を覚ましたら急に積極的になったアルテラの期待に応えるべくマスターは激しく腰を打ち付ける。
アルテラも嬉しそうに喘ぎながら、マスターの肉棒を受け入れていた。
「気持ち、良いっ……♡ 温かい物が、体の中で広がって……♡ これが、女の幸せなんだな……っ♡」
腰を打ち付けられる度に響く肉の音。
奥を貫かれ、愛液を掻き混ぜられる淫らな水音。
そして甲高い嬌声の三重奏を奏でるアルテラは、セックスによる快感に悦びを見せながら絶頂へとひた走る。
夢の中と同じ様に四肢でマスターへと絡みついたアルテラは、自分から唇を重ね合わせると同時に限界を迎えて達した。
「んんん~~~~~~~っっ♡♡♡」
自分の体の内側、最も大切な部分が大きく震える。そして、そこに暖かなものが注ぎ込まれる感覚に瞳を潤ませた。
「あたたかい……♡ もっと、そそいでくれぇ……♡ 子宮も、尻穴も、お前の温もりで満たしてくれ……っ♡」
自分の女を満たす幸福感に酔いしれるアルテラ。彼女の言葉に頷いたマスターは、早くも二回戦へと移って行く。
「あんっ♡ はぁっ♡ いいっ♡ すご、いっ♡ あぁぁぁぁぁぁぁぁっっっ♡♡♡」
膣の中の精液を掻き混ぜられ、温もりを全身に広げられる快感に舌を放り出したアルテラが喘ぐ。
夢の中よりも甘美で、充実したセックスを続けながら、彼女は今日初めて知った幸せな感覚にいつまでも浸り続けたのであった。