※この作品はR-18です。

カルデア女英霊奪還作戦   作:野比のび太

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 恐らくこれが年内最後の投稿! 一人旅で鍛えた一人称の書き方で行くぜ!

 皆様、良いお年を……!


最終再臨(マシュ)

 自分は、あの人にとってどんな存在なのだろうか?

 

 近頃、そう考えることが多くなった。それは、間違いなく私の身に起きた幾つもの変化が起因しているのだろう。

 部屋の中で瞳を閉じ、思考に耽る。思い返すのは、今日に至るまでの私とあの人との出来事や関係性についてだ。

 

 彼は、共に人理を修復する為に戦って来た相棒であり、尊敬する男性であると思っていた。尊敬する仕事仲間、と言うのが今までの私があの人に対して抱えていた感情だと思っていた。だが、それは違ったのだろう。私は何時からか、自分自身の思いに蓋をして生きて来ていたのだ。

 皮肉にも、その事に気が付かされたのは取り返しがつかない状態になってからだった。カルデアを強襲したソロモンに敗れ、捕らえられ、犯されて処女を奪われ……そうやって、乙女の純潔を捧げられなかったことを後悔する痛みを感じて初めて、私は自分の気持ちを自覚することが出来た。

 

 私にとって、あの人は特別な存在だ。あの日、あの時、あの瞬間、私の手を握ってくれたその時から、私は彼を意識していたのだと思う。

 旅を続け、様々な困難を乗り越えていくうちにその思いは更に強まっていった。だが……対人経験も少なく、初めての感情を処理しきれなかった私は、その感情の名前を知ることも無かった。故に、それに気が付くのが遅れてしまったのだ。

 

 もう戻れないと絶望した。その心の隙間を縫って、私は本当に闇に堕ち切った。ソロモンの傀儡として、性奴隷としての人生を歩み始めてしまった。

 あの苦しみが物語っている。それほどまでに、あの人が私にとって特別で、大切な存在なのだと言う事を……その特別な存在に闇から引き揚げて貰った時、私ははっきりとその感情を自覚することが出来た。

 なのに……私はまだ、何処かで自分の思いを封じていたのだ。私は愚かで、どうしようもない小娘だ。自分自身でそう自嘲するしか無かった。

 

 数日前、彼は軽い体調不良を訴えた。軽微な物ではあったが、最後にして唯一のマスターである彼の健康には人一倍気を使う我々カルデアの一同は、彼に精密検査を命じてその原因を探った。

 結果、大した問題点は無く、ただの疲労が重なった物だと結論付けられたのだが……私たちにとっての問題は、その後に起きた。

 

「一応、問題は解決しました。これより数日の間、マスターには安静にしていて頂きます。皆様にもご理解の程を宜しくお願いします」

 

 最後に彼の診断を行ったナイチンゲールさんは、部屋から出て来て私たちを集めると共にそう言った。彼女の言わんとしている事を理解した私たちであったが、その中でも一つの違和感に気が付く。

 僅かに……ナイチンゲールさんの体から香る彼の臭い。石鹸の臭いに紛れて感じられるそれは、紛れもなく敬愛する彼の物だった。

 その匂いと、彼女が診断を行い始めたのが昼頃であり、私たちが報告を受けたのが翌日の朝であったことから考えれば、部屋の中で何が行われていたかは容易に想像がつく。彼は、ナイチンゲールさんとセックスを行っていたのだろう。

 別段それはおかしなことではない。関りは薄いが、ナイチンゲールさんは彼をマスターとしているサーヴァントだ。今の状況でなら、体を重ねることはあるだろう。問題は、何故それを検査の後で行ったのか? という事だ。

 

 先ほども述べた様に体を重ねることは特別おかしなことでは無い。だが、ナイチンゲールさんが検査を行った後に速攻でセックスを行うと言うのは些か不可解だ。話の流れでそうなった可能性は無くも無いが、ナイチンゲールさんが原因不明の体調不良を訴えている患者を無理矢理性交の相手にするとは考えにくい。

 ならば、その性交には理由があったはずだ。夜になるまで待たず、特に急いで彼とナイチンゲールさんが体を重ねなければならない理由が何処かにあったはずなのだ。

 そして、それを想像するならば……十中八九、私たちが原因なのだろう。

 

 体調不良を治すには、セックスを行う必要があった。それも、恐ろしいまでの性欲を持つナイチンゲールさんと、何の前準備もせずにとり急いで行わなければならない理由が。

 相手は私たちでは駄目だった。ナイチンゲールさんでは無いと駄目だった。その理由までは分からないが、そこまで考えた私たちは屈辱と共に軽い絶望感にも襲われる。

 

 彼は……本当に、私たちとのセックスに満足してくれていたのだろうか?

 今まで私たちは手を変え品を変え、様々な趣向を凝らして彼を楽しませて来たつもりだった。彼も喜んでくれていたし、それで満足してくれていると思っていた。

 だが、それは本当に正しかったのだろうか? 今思えば、彼は私たちに気を遣ってばかりだった気がする。

 

 例えばVRシステムを使った性行為がそうだ。普通では絶対に楽しめないシチュエーションをゲーム空間で作り、そこで彼に楽しんで貰っていた訳だが……あれは、ただ彼の性欲を肥大化させただけではないのだろうか?

 ゲーム空間でセックスをした所で、現実世界の体が満たされる訳ではない。肉欲の炎が燃え上がらせた彼の相手を私たちは最後まで出来た試しが無かった。

 煽るだけ性欲を煽って、それを最後まで発散出来ないままお終いにする。そんなお預けにも等しい真似を私たちは彼に強いていたのではないだろうか? そう考えると、次々に自分たちのして来た事に問題点がある様に思えて来る。

 

 様々な属性で分類されたチームの結成。オールマイティから始まったこの制度は、彼を満足させるべく作られた物だ。だが、これも彼の相手をしきれた覚えはない。

 気が付けば……このチーム制度は、私たちが彼に抱かれる回数を増やす為に作られたと言う側面の方が強くなってしまっていた。そして、それによって彼に少なくはない負担をかけているのだ。

 

 チームBは彼を『狂化』させることに主眼を置いている。だが、サーヴァントの体にも大きな影響を与える狂化を只の人間である彼に毎回強いて良いのだろうか?

 圧倒的な雄に屈服させられる悦びを味わいたいが為に彼の体に負担を強いる。それが彼の為になる筈も無い。子供にだって分かる道理だ。

 

 未だに未熟な者たちが多いチームCは、本当に彼を楽しませているのだろうか? 人数はチームAに続いて二番目に多いが、性交の少なさから来る体力不足は、彼の欲望を一番中途半端に刺激する要因になっているのは間違い無いだろう。

 

 チームDは主への奉公を謳っているが、それが本当に行えているかには疑問が残る。体力や身体能力に難があるモードレッドさんに気を遣い、彼は満足に楽しむ事が出来ていないのでは無いだろうか?

 

 こうやって改めて考えて気が付く。色々な工夫で彼を楽しませて来たつもりの私たちであったが、本当に楽しんでいたのは私たちの方で、彼にそれを付き合わせていただけなのでは無いだろうか? 彼を満足させられるサーヴァントなど、私たちの中にはいないのでは無いだろうか?

 その証拠に、ナイチンゲールさんは彼の体調不良を癒す為のセックスに私たちの内、誰かを呼ぶことはしなかった。私たちは治療に不要だと判断されたのだ。

 もしも彼の体調不良の原因が私たちにあるとすれば……私たちはただ、彼の足を引っ張っているだけなのでは無いだろうか? 戦いだけして、彼に何かをしようとは思わない方が役立つのでは無いだろうか?

 少なくとも、彼の性欲発散を完璧に行えるのはナイチンゲールさんだけだ。毎晩の様に彼と体を重ねている私たちの内の誰かでは無く、数えるほどしか彼に抱かれていないナイチンゲールさんこそが、彼にとって最も必要な女性と言えるだろう。

 

 その事実は私たちの心を叩きのめした。悔しさが、屈辱が私たちを包んだ。

 そして……自分たちは、真の意味では彼の役に立っていない事にようやく気が付いてしまった。私たち全員が、心から慕う彼に何の恩返しも出来ていない事に気が付いてしまった。

 

 その晩、私は自室のベッドの上で涙に暮れた。自分がほとほと嫌になった。

 自分は彼と一番長く付き合いがあるサーヴァントだ。ソロモンの下から最も早く奪還され、淫紋令呪も第三再臨まで迎えている唯一のサーヴァントだ。

 自分は彼の一番の相棒だ! 自分は彼にとって特別な存在なのだ! ……そう、勝手に思っていた。そう思って満足していた。

 

 だが、実際は違った。

 

 私は胡坐をかいていただけだった。実際は何の役にも立っていない女だった。サーヴァントとしてならば多少は役に立っていたかもしれない。だが、それならばこの新たな戦いを始めた時から共に戦っている男性英霊三人の方が貢献しているではないか。

 ソロモンの手から奪還され、彼の傍に舞い戻ったあの日から、私は自分の恋心を自覚していた。彼にとって特別な存在になりたいと思っていた。だが、その為に必要な努力は何もしていなかった。ただただ、慢心し続けていただけだった。

 

 何が一番の相棒だ。彼を裏切り、宿敵に股を開き、その命を奪おうとした癖に。彼の最も辛い時を支えるどころか、その苦しみを生み出した女が何を思っているのか?

 何が一番再臨が進んでいるサーヴァントだ。そんなもの、今のままならばすぐに追いつかれ、追い抜かれる。真の意味で彼への献身を行う女性が居れば、ナイチンゲールさんがその気になれば、私はその座から簡単に転げ落ちてしまうだろう。

 何が彼の特別になりたいだ。そう思いながら、必要な努力を何一つとしてしなかった癖に。彼に愛され、大切にされるだけで、私は彼に何も返す事は出来ていなかった。それで、良くそんな事が言えたものだ。

 

 私は甘かった。愚かだった。馬鹿だった。自分の事しか考えていない、醜い女だった。

 このままで良い訳が無い。その愚かさに気が付いた今こそ、私は変わらなければならないのだ。

 

「……良し」

 

 鏡の前で体をチェックする。傷、痣、見ていて不快になる場所は無いか? 徹底的に調べ上げる。

 入念な確認の末に問題が無い事を確認した私は、最後に尻に移動した淫紋令呪をじっと見つめた後で部屋を出た。

 向かう先は決まっている。自室のすぐ隣、彼の部屋……その扉を前にした私は、深呼吸をしながら覚悟を固めた。

 

 今日、私は生まれかわる。本当の意味で、彼の特別な存在になる。この身を、命を、彼に捧げる覚悟は出来た。

 

「……夜分遅くに失礼します。少しお時間よろしいでしょうか?」

 

 私が震える指で部屋のインターホンを押すと、すぐさま彼は部屋の扉を開けてくれた。そして、目の前に居る私の姿を見て目を丸くする。

 カルデアの廊下に居る私は、何一つとして身に纏っていない丸裸の状態だった。生まれたままの姿を晒す事は、彼に全てを捧げると言う私の意思の表れでもある。

 

「……失礼します」

 

 私は彼の部屋の中へと脚を踏み入れる。全裸のまま、彼の部屋の入った私の後ろで扉が閉まった。

 もう後には退けない、退くつもりも無い……深夜にやって来た不躾な来訪者を受け入れた彼の目の前に跪いた私は、そのまま地面に頭を擦り付けて土下座の姿勢を取った。そして、彼に向けてはっきりとした声で言う。

 

「先輩……私に、あなたの夜伽のお相手をさせて下さい……! 私の事を完璧にあなたのモノにして下さい……っ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はぁむっ♡ ちゅっ♡ じゅるるる……っ♡」

 

 そそり立つ肉棒に唇を落とし、舌を這わせる。そのまま自身の口の中へ彼の分身を頬張った私は、心の底からの口内奉仕を開始した。

 一息に喉の奥まで肉棒を受け入れつつ、舌で筋の部分を舐める。亀頭周辺のカリの窪みも丁寧に舐め上げ、その味を楽しむかの様に口の中に意識を集中させた。

 

「んっ♡ んぐっ♡ んぐぅっ♡」

 

 涎まみれになった肉棒を口から吐き出した私は、そっと手を伸ばしてそれを掴んだ。そして、柔らかく手で彼の肉棒を包み込むとしゅっしゅと扱き始める。

 私の唾液に塗れた肉棒は、私の手の動きに合わせてぬちゃぬちゃと言う淫らな音を響かせていた。幹を扱き、睾丸を手で弄る私は、それと並行しつつ舌も彼の逸物に這わせる。

 

(ああっ♡ なんて大きい……♡ それに臭いも凄くて、頭がくらくらしてしまう……っ♡)

 

 手から伝わる肉棒の猛々しさが、舌で味わう濃厚な味が、鼻から吸い込む芳醇な臭いが……私の女の本能を揺らし、子宮を疼かせる。目の前の雄は、自らが屈服するに相応しい存在だと改めて理解してしまう。

 

 こうやって決意を新たにした今になって、私は彼の肉棒が最初の頃よりもずっと成長している事に気が付いた。淫紋令呪の影響が表れているのは私たち女だけでは無いと言う事をはっきりと確認する。

 一人前の男が持つに相応しい形状と性能をしていた肉棒は、今や多くの雌を従える主としての風格を持つほどの巨大な物へと変貌していた。固さ、熱、大きさ……その全てが規格外で、只の人間、しかもまだ年若い彼がこんな立派なペニスを所持しているとは誰も思いはしないだろう。

 だが、これは淫紋令呪の効果で生み出された張りぼてでは無い。ここまでの戦いを経て成長し、人間、そして男として一人前を越えて立派になったからこそ持ち合わせる様になった彼の努力の一端に過ぎないのだ。

 

 数々の修羅場をくぐり抜けて付けられた度胸や身体能力。数多くの困難を乗り越えて鍛えられた精神と心。

 不屈、慈愛、仁義、勇気……人間らしく、そして人間を超えんばかりの成長を見せる彼のこれが、魔術や薬で強化されたあの矮小な男(ソロモン)の持つそれとは完全に別物である事など、愚かな私にでも分かった。

 

(この肉棒(ちんぽ)に……先輩に奉仕出来ることは、私にとって何にも勝る幸福です……♡)

 

 ただただ立派な先輩の肉棒。しかし、これは彼の持つ魅力の一つに過ぎない。

 私たちは体と肉欲のみで彼に繋ぎ止められている訳では無い。もっと深い心の奥から、彼を想う大切な何かがあるのだ。

 私にとってのそれは『感謝』であり、『尊敬』だった。あの日、死に行くだけの私を孤独から救ってくれた彼に心からの感謝の感情を持ち、そこから始まった戦いの最中で不屈の精神を見せる彼に尊敬の気持ちを持った。

 いつしかその感情は混じり合い、女としての『愛情』に変わった。愛する彼と体を重ねられる事は、彼に快感を感じて貰える事は、女としての私の最大の喜びだと胸を張って言える。

 

「はぁむっ……♡ 先輩、先輩……っ♡」

 

 どうか気持ち良くなって欲しい……そんな思いを込めつつ、私は奉仕を続ける。肉棒を扱く手を止めた私は、再び口の中へと彼の分身を迎え入れた。

 

「んんじゅぅっ♡ じゅるるるるっっ♡」

 

 舌を軽く曲げ、頬を窄め、口の中一杯に唾液を満たし……いやらしい口まんこを作った私は、激しく顔を前後に振り始める。

 喉の奥まで亀頭が侵入して来る息苦しさも、今の私にとっては快感にしか感じられない。目の前の先輩の反応を探りつつディープスロートを行う私は、睾丸を手で揉み解して張った玉袋の感触を楽しんだ。

 

(ああっ♡ わかるっ♡ くるっ♡ 先輩の精液、おちんぽ昇って来てるっ♡)

 

 口に含まれた肉棒の中を駆け上がって来る熱い衝動が私には感じられた。それほどまでに激しくはっきりとした感覚だった。

 多分、私以外の人間がこうしていたとしても気が付いただろう。口と舌と喉……その全てを使って彼に快感を与えられている事に軽い満足感を覚えた私は、もうすぐそこまで迫っている彼の欲望の結晶を迎え入れる様にして肉棒に吸いついた。

 

「んじゅるるるるるるっっ♡♡♡」

 

 直後、口内にぶちまけられた灼熱の迸りを感じた私は、目を細めてそれを口の中一杯に受け止める。

 苦みと味わい深い濃さを併せ持つそれは、私の口の中から喉までを埋め尽くす量となって彼から放たれている。液体であると言う事を忘れてしまう程の質量を持ったそれを吐き出さぬ様に飲み干しながら、私は彼の射精の終わりを待った。

 

「ご、ごめん、マシュ……急過ぎたよね?」

 

 突然の射精を謝罪する彼に対して微笑みを浮かべた私は、まだ彼の精液がたっぷりと溜まっている口の中を見せつけた。むわりと広がる雄の臭いに頬を染めながら、私は彼の欲望を受け止めている自分の姿を晒し続ける。

 

「は~~~……♡」

 

 舌が、歯が、彼の精液で覆い隠されて見えなくなっている。こってりとした濃度を誇るそれを十分に見せつけた私は、一度口を閉じた。

 

「んっ……ごきゅっ♡♡♡」

 

 一瞬だけ口を閉じた私は、すぐに喉を鳴らして溜まった精液を飲み干した。そして、空になった口の中を彼へと再び見せつける。

 

「先輩……♡ 美味しい精液、ごちそうさまでした……♡」

 

 放たれた物を魔力とは言わない。これは魔術師とサーヴァントが行う魔力供給では無く、男と女が行う性交(セックス)だと言う事を暗に強調する。

 あなたに抱かれる事が私の望みだと、あなたの役に立つ事こそが私の幸せだと瞳で訴えかけた私は、疼く下半身をそっと撫でた後で目の前で起立する彼に逞しい肉棒へと視線を落とした。

 

「……やはり、一度の射精だけでは満足出来ませんよね。でしたら……私の雌穴をご利用ください♡♡♡」

 

 ベッドの上に寝転がり、彼を迎え入れる様に脚を開く。もう既に口淫だけで私の秘所はぐっしょりと濡れており、淫らな匂いを放っていた。

 実を言えば、前よりも後ろの穴にハメて貰いたいと言う気持ちもある。彼に開発されたそこを徹底的に穿り尽くして欲しいと言う思いが強い事は嘘では無い。

 だが、アナルは既に彼に捧げた穴だ。彼しか具合を知らず、彼に感じる部分を全て掌握されたそこを差し出したとして、これ以上彼に捧げられる物は何も無い。

 

(だからこそ膣と子宮を……おまんこを、先輩に捧げるんです……♡)

 

 女の象徴であり、最も大切な場所……本当はこちらも彼だけの物にしたかった。だが、もうその願いは叶わない。

 ならばこそ、今出来る最善を尽くして彼に奉仕するのだ。もう二度とこの愚かな小娘が他の男の肉棒で感じぬ様、彼に完璧に躾けて頂くのだ。

 

「あっ……♡」

 

「……行くよ、マシュ」

 

「は、はい……♡」

 

 彼の体が私の上に覆い被さって来る。男性上位の体位『種付けプレス』……雌のプライドを屈服させ、全てを陥落させる為のセックスの姿勢を取った彼は、私に合図を送って来た。

 彼は優しい、本来なら何も言わずにこの穴に肉棒を挿入し、私が泣こうが叫ぼうが気を失おうが無視して腰を振っても良いのだ。少なくとも、あの男(ソロモン)ならそうするだろう。

 しかし、彼はそうはしない。それは、私たちの事を大切な存在だと思ってくれているが故の行動だろう。愛してくれていると言う実感を得た私は、腕を彼の背中に回して強く抱き締めた。

 

「んあぁぁぁぁぁぁぁぁっっ♡♡♡」

 

 体を引き寄せる私の腕の動きに合わせたかの様に彼の分身が膣に挿入された。

 強く、深くまで穿って欲しいと言う私の心の中の思いを読み取ったのか、彼は一息に私の最奥まで肉棒を叩き込んでくれた。

 張りのある、柔らかな先端が私の膣肉を引き裂き、硬い幹がそこに鎮座する。私の肉襞は一枚一枚が意思を持っているかの様に震え、彼に絡みついていた。

 

「はぉぉぉぉぉっ……♡ は、ひぃ……っ♡」

 

「動くよ、マシュ……!」

 

「んひぃぃぃぃぃぃぃっっ♡♡♡」

 

 長く、硬く、熱い肉棒が私の膣から去って行く。カリが肉襞を弾き、堪らない快感を与えながら抜けて行く……

 快感を伴うその喪失感を恐れた私は、脚を彼の腰に絡ませる。行かないで欲しいとばかりに脚で彼を食い止める私は、肉棒が完全に抜ける寸前で止まった事に安堵の感情を抱いた。

 

「あっ♡ ひぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃっっっ♡♡♡」

 

 だが、次の瞬間にはその感情も快感によって砕け散っていた。再度最奥まで挿入された肉棒の動きによって、私の全身は快楽に酔わされてしまったのだ。

 ただの一発、本気のピストンかもわからない一撃。ただそれだけで、私の体はあえなく彼に屈服した。いや、元々彼に屈服してはいたのだが、このセックスの中で完全に快楽によって支配される様になってしまった。

 

 細やかな痙攣が止まらない。体の外側も、内側もぶるぶると震えたままになっている。それなのに、体は硬直したまま動けないでいる。強すぎる快感が私から体の自由を奪ってしまっている。

 その状況で再び彼が腰を引く。肉襞がカリに弾かれ、先ほどよりも強い快感が頭の中で電気信号となって弾け回る。

 入り口すれすれで再び肉棒は止まり、一瞬の間が空き、そして……

 

「あいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃっっ♡♡♡」

 

 また、私が絶頂する。ただそれの繰り返しだ。

 終わる、私が融ける、そう思った。彼に掻き混ぜられ、意識が快楽と混じり合って蕩けて行く様子が不思議と感じ取れた。

 媚びて、媚びて媚びて媚びて……私の性器は、完全に彼の物となろうとしていた。愚かな男に処女を捧げた愚かな小娘の愚かな秘所は、ようやく本来の主の物となろうとしていた。

 

「あへっ♡ へぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっ♡♡♡」

 

 子宮口が吸いつき。

 肉襞が震え。

 愛液が噴き出し。

 肉壁が絡む。

 

 無意識のうちに彼の肉棒への奉仕を行う私は、もう何も考えられないでいた。そして、もう一人の私がどこか遠くからそんな私を見ている様な気がしていた。

 

 壊れろと、私が言っていた。そして彼にもう一度創り上げて貰えと言っていた。

 差し出せと、私は言った。体だけでは無く、心も命も何もかもを、全てを差し出せと言っていた。

 分かったと、私は了承した。それが正しい答えであるとしか思えなかったし、それは私の望んだ事であった。

 

「あっ♡ んあっ♡ あぁっ♡ うあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっ♡♡♡」

 

 彼の肉棒に子宮を打ちのめされ、私は体を大きく跳ね上げた。

 これで何度目の絶頂だろうか? 一体どれくらいの間、彼は私を抱いているのだろうか?

 十分? 三十分? 一時間? もしかしたら、ほんの数分の時間なのかもしれない。もう私からは時間の感覚も無くなっていた。

 

 私の絶頂回数も、過ぎた時間も、考えはしたが本当はどうだって良かった。本当に大事なのは、彼を満足させられるかどうかなのだから。

 彼に抱かれ、喘がされ、はしたなく絶頂するこの体で、彼を満足させると決めたから……何十、何百、何千と絶頂しようと、最後まで彼の相手をすると決めたから。

 差し出すのだ、全てを……! 彼の特別になる為に、彼と私自身の為に、私の全てを彼の物として貰うのだ!

 

「あっっ♡ んぁぁっ♡♡♡ んいぃぃぃっ♡♡♡」

 

「マ、シュっ……!!」

 

「ひぇん、ぱいぃ……♡ うあぁ……っ♡ あっ♡ あ~~っ♡♡♡」

 

 彼の腕が私を抱き締める。強く、優しく、温かく……私の事を求めてくれている。

 ピストンを続けている腰の動きは激しくなり、肉棒の律動も猛々しくなっていた。ようやく、私は彼に一度目の絶頂の時を迎えさせられる様だ。

 

「マシュっ! マシュ……っ!」

 

「う、あっ♡♡♡ あぎっ♡♡♡ ひぃぃぃっ♡♡♡ んひぃぃぃぃぃぃぃっっ♡♡♡」

 

 名前を呼ばれる度に不思議な幸福感に体が包まれる。腰を打ち付けられる度、子宮から途轍もない快感の波動が広がって行く。

 膣が締まり、子宮が降り、脚が強く彼の体に絡み……全身が、彼に種付けして貰う為の体勢を整えていた。私の全てが、彼の物となろうとしていた。

 体中が熱い、特に淫紋令呪が刻まれている尻が燃える様に熱かった。そこからも快感が広がり、私の理性を融かす様に熱が広がって行く。

 

「うあっ♡♡♡ あ~っ♡♡♡ んあ~~っ♡♡♡ んあぁぁぁぁぁぁぁぁっっ♡♡♡」

 

 絶頂はもう止まらない。震えっぱなしの淫乱まんこは彼の竿に絡みつき、早く射精してくれと強請っていた。

 ドスッ! ドスッ! と叩き付ける様に侵入して来る彼の肉棒は、私の感じさせ方を完璧に熟知している……だから、彼が最高のタイミングで射精を行うことなど、朝飯前の事なのだ。

 

「マシュっ! 射精()すよっ!!」

 

「は、いっ♡♡♡ ぜんぶ、くらさい……せんぱ、い……っ♡♡♡」

 

 全てが終わる気がした。この瞬間、マシュ・キリエライトと言う少女は、終わりを迎える気がした。

 そして、何かが新しく始まる予感がした。熱烈で、鮮烈で、期待を抱かせる何かが私の中で芽生え、そして――

 

「あ♡ あ♡ ああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっっ♡♡♡♡♡♡♡」

 

 私を塗り替えるものが、私の中へと放たれた。その熱が、質量が、快感が……私の全てを崩していく。

 

「せんぱぃ♡ せんぱぁい……♡ あは、あ、あはははは……♡♡♡」

 

 私は壊れた。完全に壊れた。だが、それは幸せな崩壊だった。

 もう彼しか考えられない。彼に快楽を与えることしか考えられない。彼こそが私の全てで、彼の為ならば何だってしてみせると素直に思えた。

 

「お~……♡ ひ、ひひ……♡ あ、へ、は……♡」

 

 ばちばち、ばちばちと頭の中で電撃が弾ける。考えることが全て億劫になる。

 私は彼に抱きしめられ、その胸の中に顔を埋めた。ただただ幸せで、温かな時間……そんな幸福を堪能する私は、その声を耳にした。

 

『おめでとう、君は彼女の全てを手にした』

 

 私にでは無く、彼に向けられたその言葉。その声は、何処かで聞いた様な、そうでも無い様な……そんな、不思議な声だった。

 

『君は彼女の心を完全に掌握した。そして、これが最後の選択だ……君は、これから一つの選択をすることになる。これは、マシュ・キリエライトのこれからを左右する特別な選択だと思ってくれたまえ』

 

(私の……これから……?)

 

 謎の声が発した言葉を聞いた私は、口元に笑みを浮かべて思う。私のこれからなど決まっている、全て先輩の為に使うのだ。

 どんな風に扱われたって良い、奴隷でも下僕でも構わない、性処理、戦い、安らぎ……全て彼の為に生きるに決まっている。

 だが……その声の主が口にしたのは、私の想像を超える言葉だった。

 

『これは君へのご褒美だ。君は、これからマシュ・キリエライトにとって最も価値ある物を手に入れる。だが、純粋な英霊では無い彼女には、差し出せる過去は何もない……だから、彼女には君に未来を差し出させる事にしよう』

 

「……え?」

 

『これから君に、マシュ・キリエライトのこれからの人生の全てを見せよう。そして、君に()()()()()()()()()()()()()()()()()を与えようではないか』

 

『この権利はどんなことでも叶えられる。例えば、「宿敵を打ち倒す」と願えば、彼女は君の望む敵を必ずや打倒するだろう。「一生自分に逆らえなくなる」と願えば、彼女は君に絶対的な忠誠と従順を誓うだろう……文字通り、彼女の未来を君が決めることが出来るんだよ』

 

『ただし、君が覚えていられるのは「君が書き加えた部分」だけだ。彼女の人生がどんなものになるのかは、君の記憶から抹消させて貰うよ』

 

 謎の声を聴き続ける私の体に痺れが走る。ただそれは、幸せで甘美な痺れだった。

 

(先輩に人生を差し出せる……♡ 運命を、私の全てを本当に差し出せるんだっ♡)

 

 彼の望みを一つ、必ず叶えることが出来る。ソロモンを殺すことも、従順な奴隷になることも出来る。

 最高だと思った。これでようやく私は彼の特別になる事が出来ると思った。そして、このチャンスを与えてくれた声の主に心の底から感謝した。

 

『……さあ、決めようか? 君は、何を望むんだい?』

 

 どんな願いだって受け止める、私はそう心に決めた。

 ゆっくりと意識を沈ませていく私が最後に感じたのは、激しく脈打つ彼の心臓の鼓動だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……シュ、マシュ……起きて……」

 

「ん……せん、ぱい……?」

 

 それからどれくらいの時間が過ぎたのか、私は彼に声をかけられて意識を覚醒させた。

 目を覚ました私は、下腹部に感じる温もりからまだそこまで時間が経っていないと言う事を予測し、同時にあの声が夢でも何でもないと言う事を確信した。

 

「先輩……先輩は、どんな願いを私の運命に書き加えたんですか?」

 

「……聞いてたの?」

 

「はいっ! ……教えてください、先輩……知りたいんです、あなたが私に何を望んだのかを……!」

 

 世界を救う道具としたのか? はたまた己の欲望を満たす為の願いを口にしたのか? 彼は、私の人生に何を望んだのだろうか?

 私はそれが知りたかった。知りたくて知りたくて堪らなかった。どんな願いでも受け止める自信があった私は、屈託のない笑顔を浮かべて彼に問いかける。

 

「教えてください、先輩。私は、どんな事を願われたとしても先輩を軽蔑することなんてありませんよ……♡」

 

「マシュ……」

 

 私の心の中で何かが形成される。それは醜くて淀んでいる汚い物だった。

 私の中の欲望がぐちゃぐちゃに掻き混ぜられた醜い欲望の沼。そう呼ぶに相応しいそれに浸った私は、彼をその沼に引き込む様に手を伸ばす。

 醜くて良い、汚くて結構……清廉潔白である必要なんて無い、己の欲望をぶつけて欲しいと願う私は、彼に妖しい笑みを浮かべながら視線を送った。

 

「……マシュ、ごめん……俺、最低だ……」

 

「……先輩? どうかしたんですか?」

 

「ごめん……俺は、自分の欲望を取っちゃった……! 世界だって救えるこの願いを、自分の望みを叶える為に使っちゃったんだ……」

 

「ああっ♡ そうなんですねっ♡ ああ……そんなに自分を責めないでください、それは間違いなんかじゃないんですから……♡」

 

 彼のその言葉を聞いても、私は彼の事を軽蔑などしなかった。むしろ、喜びの感情しか浮かんでこない。

 彼が、私に対して醜い欲望をぶつけてくれたのだ。私を自分の物とすべく、彼は世界だって救える権利を行使して私を手に入れようとしてくれたのだ。

 幸せだと思った。素直にそう思った。だから……私は、改めて彼に問うた。

 

「先輩……あなたは、何を願ったんですか?」

 

 一生奴隷でも良い。意思を奪われたとしても構わない。醜い欲望の沼に全身を浸らせた私は、淫靡な笑みを浮かべて彼を見つめる。

 彼にもその欲望を晒して欲しい……醜い部分を見つめて、私を特別にした証を見せつけて欲しいと私は願い、俯く彼の顔に手を添えた。

 

「……マシュ、ごめんね……」

 

 顔を上げた彼は泣いていた。綺麗な泣き顔に胸を高鳴らせた私は首を振ってただ微笑む。

 そして彼は、自分が叶えた欲望を私に対して口にし始めた。

 

「……マシュのこれからの人生を見て来たんだ。あれが本物だって言う証拠はないけれど、確信があった……だから、どうしても叶えたくなったんだ……」

 

「何をですか? 私の人生を、どう変えたんですか?」

 

 そっと、彼が私の頬に触れる。綺麗な瞳で真っすぐに私を見つめた彼は、小さな声でこう呟いた。

 

「……()()()()()()()()()()()()

 

「……え?」

 

「マシュに、死んで欲しくなかった……! 生きてて欲しかったんだ……!」

 

 彼が泣きながら私を抱き締める。予想外の言葉の意味を理解出来ないでいる私は、彼のその様子に違和感を覚えた。

 彼は私に醜い欲望をぶつけたはずなのに、自分の欲を優先したと言っていたのに、何でこんなにも温かくて綺麗なのだろうか? 醜い私とは大違いな彼は、本当に自分の欲望を優先したのだろうか?

 

「な、なにを願ったんですか? 先輩……?」

 

「……マシュの余命が、もう一年も無いって知ったんだ。戦いの中で死ぬんじゃなくて、ただ寿命が来て死んじゃう姿を見たんだ……! 苦しそうで、辛そうで、俺は何にも出来ないままマシュが死んじゃって……それが、怖くって……!」

 

 彼の腕が、私を強く抱きしめる。まるでここに居る私の存在と温もりを感じたいと言う様に、彼が私を抱き締める。

 

「書き込もうと思えば出来たんだ。マシュが死ぬ前にソロモンを倒すって……そうすれば皆は助かる、世界も救われる……でも、でもっ! 俺は、そんなこと出来なかった。マシュに死んで欲しく無かったから、だから……」

 

 彼の言葉を聞いて、彼の瞳を見て……私の中で、もう一度何かが壊れて行った。

 醜い欲望の塊が崩れる。歪んだ願いが消え去る。そして、奥底にあった確かな感情が芽を出した。

 

 そうだ、なんて簡単な事を忘れていたのだろう。彼が、私を奴隷になんかするはずが無かった。

 自由を、意思を、全てを奪うなんてこと、彼が望むはずが無かった。そんな関係を私も望んじゃいなかった。

 私が望んだのは対等な関係だった。お互いを尊重し、言いたい事を言い合い、大切に思い合う……そんな、温かな関係を望んでいたはずだった。

 焦りが、迷いが、苦しみが……私のその願いを狂わせた。また私は、自分自身を見失っていたのだ。

 

 また、彼に救われた。真っすぐな彼の思いが、私を欲望の沼から救い出してくれた。

 今なら分かる。()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()。これから積み上げていく私の人生が、彼への愛をもっと深い物にしてくれる。沢山の大切に思う物が、人が……私には在るのだ。

 

 そして、やっぱり私は愚かだ。とても単純で、簡単な事に気が付かないでいた。

 焦る必要なんて無かった。迷う事も無かった。彼の特別になりたいと苦しむ必要も無かった。だってそう、私は――

 

「……ただ、マシュに死んで欲しく無いって思いだけで、世界を救えるチャンスを棒に振っちゃった……俺は、()()()()寿()()()()()()()()()()()()って言う、自分の願いを優先しちゃったんだ……!」

 

 今の彼の言葉が、それを証明してくれた。()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 世界の運命と天秤にかけても選んでくれる様な存在。こんな後悔を抱えてでも救いたいと思ってくれる様な存在に、私はなれていたのだから。

 

「……確かに先輩は最低かもしれません。一個人を救う為、世界を確実に救えるチャンスを逃したのですからね」

 

「うん……マシュ、本当にごめ――」

 

「でも……私たちは、そんなあなただからこそ心から尊敬しているのだと思います。優しいあなただからこそ、私たちは共に戦おうと思えるのです」

 

 そっと胸の中に彼を迎え入れる。優しく、母の様な愛情をもって彼を抱き締めてその涙を拭う。

 

「あなたは世界を売った訳じゃ無い。これからも戦い続ければ、世界だって必ず救えます……その為に、私たちは全力であなたを支えますよ」

 

「マシュ……」

 

「……先輩、私の目を見て下さい。そして、ちゃんと聞いて、記憶して下さい。臆病な私は、きっと一度しか言えないと思いますから……」

 

 私の言葉通り、彼が私の瞳を見つめてくれる。青い、綺麗な瞳で私を見て、その中に私の姿を映してくれている。

 深い充実感と幸せ、先ほどとは違う温かい温もりに全身を浸らせながら、私は自分の思いを言葉に紡いだ。

 

「私、マシュ・キリエライトは、あなたを愛しています……♡ あなたのくれた人生を、あなたと添い遂げる為に使いたいと願っています……♡ だから、あなたの傍に居させて下さい。それが、私の望みなんです……♡」

 

「……っっ!?」

 

「……私の人生を延ばしたんですから、責任は取って下さいね? その代わり……私も、先輩の事を幸せにしてみせますから♡」

 

「はは……そう言われたら断る訳にもいかないなぁ」

 

 くすくすと笑う私に釣られて彼も笑顔を見せてくれた。この笑顔を間近で見られる幸せに胸を高鳴らせた私は、軽い口付けを行ってから彼に言う。

 

「何時かはわかりません、でも……私は、先輩の赤ちゃんを産みます。あなたと新しい命を育みたいんです」

 

「うん、わかった! ……世界を救って、未来を掴んで、そしたら、その……」

 

 そこから先は言葉にしなくても良い、もう分かっている事だから。

 抱き締め合って、唇を重ねて、見つめ合って……まだ、お互いの欲求が治まっていない事を知れたなら、それで十分だ。

 

「マシュ……!」

 

「先輩……♡」

 

 心が繋がったことが分かった。愛して、愛されている実感が全身を包んだ。

 もうそれで十分だった。例え先ほどの願いが叶わなくとも、今、この瞬間にこの幸せを感じられただけで十分だった。

 きっとこれが、心を掴まれると言う事なのだろう。奴隷なんかじゃない、人間として、女性として愛される実感を与えてくれた彼を私も深く愛している。

 

(ああ、広がる……幸せが、全身に……♡)

 

 お尻の淫紋令呪が明るく輝く。全身を包み込む多幸感に酔いしれる私の体が、微調整されている事が分かる。

 手が、胸が、膣が、尻が……彼の為の物となる。頑健さと柔らかさ、強さと淫らさが完璧に調和した体に変化していく。

 そして最後に……子宮が彼の物となった。彼の子を孕む為だけの器官となった子宮がきゅんきゅんと疼いて彼を求めだす。

 

「先輩……♡ どうか、私にあなたを感じさせて下さい……♡ あなたの昂ぶり全てを、私に受け止めさせて下さいっ♡」

 

 抱き締められ、その温もりを与え合う私たちは、その日初めて未来を約束した二人として体を重ねた――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ここは、何だ?」

 

 その日、ソロモンは信じられない物を幾つも目にした。魔術王である彼は、目の前の理解出来ない物を困惑した様子で見つめている。

 

 ここは自分の拠点である城内だ。複雑な構造をしているが、内部は完全に掌握している。だが、自分の目の前には見た事も無い扉が存在しているのだ。

 そもそも、ここに自分を誘導したのは、今はカルデアに居るはずのマシュであった。視界の端に映り、自分を挑発しているかの様に笑う彼女を追いかけてここまで来たソロモンは、この見覚えの無い扉の前で固まっていた。

 

「……ええい! この城の中に我が把握していない部屋があるなど我慢ならん! 調べ、気に食わなければ壊すまでよ!」

 

 意を決したソロモンは苛立ち紛れの叫びを上げながら扉を開いた。そして、その見覚えの無い部屋の中へと入る。

 

「……なんだ、ここは……?」

 

 その部屋はとても広かったが、何も無かった。家具や装飾品と言った物は何も存在していなかった。

 ただ、その代わりに壁一面に巨大な額縁がいくつも飾られていた。人一人が入れそうな額縁の中には、真っ白な壁画が飾られているだけだ。

 

「これは何だ? 何の為の部屋だ? 一体、いつの間にこんなものを……?」

 

 壁画に触っても何の意味も無く、部屋の中に何か仕掛けがある訳でも無い。本当に、何の為にある部屋なのかがソロモンには理解が出来ないでいる。

 困惑する彼が部屋を見回し、何か無いかと目を凝らしていると……

 

「っっ!?」

 

「ふふふふふ……♡ ねえ、知っていますか? 私たちは、二つの存在になれるんですよ……♡」

 

 『001』とプレートに刻まれている壁画の前に、彼女は居た。いつの間にか姿を現し、嘲る様な笑みを浮かべてソロモンを見ていた。

 

「一つは、雌奴隷……意思を奪い、心を折り、全てを踏みにじる事によって生まれる無様な存在……ただ男に尻を振る事しか出来ない淫乱女は、簡単に作り上げることが出来ます。あなたの様な無能にもね」

 

「き、貴様っ!!」

 

 理由も、動機も分からない。だが、間違いなくあのマシュは自分を嘲っている。それを理解したソロモンは、怒気を強めながらマシュへと歩み寄って行った。

 

「もう一つは、愛される女……一人一人の心を覗き、何を望んでいるのかを理解した上で愛情を持って接することで生まれる存在……♡ 並大抵の努力では得られませんが、一度手に入れれば絶対的な愛と幸せを送ることを約束する。100%の愛には100%の愛を以って応える、自分を愛してくれた男性にね……♡」

 

 何かをうわ言の様に繰り返すマシュに向け、ソロモンは手を伸ばした。彼女を捕らえ、もう一度自分の奴隷とする為に……。

 しかし、マシュは不敵に笑うとその手を避けて背後にある壁画へともたれ掛かって行く。彼女が壁に触れた瞬間、マシュの体は壁画の中に吸い込まれる様にして消えてしまった。

 

「なっ!?」

 

「……あなたは相手を支配することしか考えていない。だから、愛されることも無い……本当に可哀想です」

 

「黙れ……! 黙れ黙れ黙れっっ!」

 

「良いですよ、でも、最後にこの部屋の存在理由を教えて上げますね。この部屋は、あなたに自分の愚かさを教える為の部屋なんですよ……」

 

「っっ!?」

 

 ソロモンの目の前で、マシュが吸い込まれた壁画に変化が起こる。真っ白であった壁画に、徐々に色がついて絵が浮かび上がって来たのだ。

 少しずつ、ぼんやりとその絵を浮かび上がらせる壁画を見つめるソロモンはマシュの声を聞いて体を震わせていた。それがどんな感情から来る震えだったのかは、彼にしかわからないだろう。

 

「これ、は……!?」

 

 やがて、完全に絵を浮かび上がらせた壁画を見た時、ソロモンは絶句した。そこには、美しくも淫らなマシュの姿が描かれていたのだ。

 

 ベッドの上で四つん這いになっているマシュは、尻をこちら側に突き出している。赤く輝く淫紋令呪は最大まで成長し、彼女の体に完全に馴染んだことを示していた。

 張りのある魅力的なヒップを突き出したマシュは、その双穴から大量の白濁液を垂れ流していた。ソロモンが処女を奪った膣穴も、主に開発して貰った尻穴も、今や完璧に愛する人の肉棒の形になっている。

 汗を流し、体を火照らせ、息も荒くしているであろうマシュの姿は、壁画であったとしても興奮を煽った。ここまでのセックスを行えば彼女も疲れているであろうが、それでも振り返ってこちら側を見つめる彼女の瞳には健気さが映っている。

 

『先輩……♡ まだまだ私は頑張れますから……♡ だから、もっと一杯セックスしましょう♡ 先輩のこと、もっと気持ち良くしたいんです……♡』

 

 耳を澄ませば、壁画からはそんなマシュの声が聞こえて来た。その声を聞いたソロモンははたと理解する、これは、カルデアのマスターが実際に目にしている光景なのだと……

 

「……最初に私たちを捕らえた時、しっかりと心を掴もうとすれば良かったのに……! その為に魔術を使えば、この光景を実際に目にしているのはあなただったかもしれないのに……」

 

 再び聞こえたマシュの声は自分の事を憐れんでいる様であった。屈辱に燃えるソロモンであったが、怒りのあまり声が出ないでいる。

 

「もう、私はあなたの物にはなりません。そう決まってしまったんです。あなたの作り出した淫紋令呪が、あなたを拒絶する私に力を貸してくれるんです。だから……私はもう、彼の物です。彼を愛する女としての一生が決定しました」

 

 段々と遠くなるマシュの声は、淡々と事実だけを述べていた。その声に対して何の反応も出来ないでいるソロモンに向け、マシュは最後のトドメとなる言葉を放つ。

 

「私たちが完全に彼らの物となった時、ここには新たな絵が浮かび上がります……一人、また一人と絵が出来上がる度に、あなたは自分の行いを後悔しつつここでマス搔いてれば良いんですよ……きっと、最後にはあなたの周りには誰も居なくなるでしょうから」

 

 その言葉を最後にマシュの声は聞こえなくなった。ソロモンはただ、怒りで顔を真っ赤にしながらマシュの壁画を見つめている。

 一時はその心を縛り、完全に我が物としておきながら失った美少女。油断と慢心が有ったが故に奪い返された彼女は、今や自分の手の届かない場所に行ってしまった。

 

『先輩っ♡ 先輩……っ♡』

 

 もう彼女は熱を帯びた声で自分の名を呼ぶ事は無い。代わりにマシュの主となったカルデアのマスターの事を思いながら、ソロモンはただ茫然と絵の前で立ち尽くしていたのであった。

 

 




最適化EX


今回の再臨でマシュが身につけたスキル。主であるカルデアのマスターにとって最適な存在となる。
具体的に言えば、彼の遺伝子に最適な組み合わせの遺伝子を以って受精することが出来る。つまり、カルデアのマスターの長所を更に伸ばし、彼と自分の才能を最大限まで引き上げた子を産むことが出来る。
要するに、マシュとカルデアのマスターの子は、二人の長所を併せ持つ最高の子供となる。彼の遺伝子を、より高位の存在として未来にはばたかせることが出来るのである。

また、魔力供給や令呪を以っての命令の効率が最高まで上昇する。このスキルと最終再臨を終えたことで上昇した身体能力のお陰もあり、ナイチンゲール同様に彼の性欲を一人で解消させられる様になった。(ただし、ナイチンゲールと違って一人で相手した場合は翌日マシュは使い物にならない。彼の相手をする最適化はするが、その後の事は考えられていない訳である)
なお、カルデアのマスター以外の存在とは最適な存在にならない=彼以上の相手は存在しないと言う思いが意識の奥に刻まれる事も追記しておく。
しかし、マシュ自身が彼に深い愛情を抱いている為にこの深層意識の擦り込みの効果は薄い。淫紋令呪の効果も相まってマシュが彼を裏切る事は絶対にありえないので、もはや意味なしと言えるだろう。

戦闘時には『防御の要』であると考えているカルデアのマスターの思いに最適化する。自身の防御力のみならず、スキルや宝具によって上昇する味方の防御力も驚異的なレベルにまで達している。
現状はスキルの効果ターンが伸びているのみだが、それでも十分に強いので何の問題も無い。むしろここから上がったら大体の(ソロモン側の)英霊は彼女の防御を突破出来なくなる。










マシュ・キリエライト 最終再臨完了 
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