「くすくすくす……こうやって会話を交わすのは久しぶりだね、元マスター。何をしに来たかを聞くのは野暮ってものかな?」
「メアリー……」
「ああ、うん、良いんだよ。下ごしらえをされた時点でボクが何をされるかは分かってるんだ。だから、思う存分ボクを抱けば良いじゃないか」
全裸の状態であっけらかんとマスターに向けて腕を開いたメアリーは、その瑞々しい女体を彼に向けて惜しむ事無くひけらかす。メアリーの体は、腹部と顔に傷跡が残っている以外は愛らしい少女そのものだ。
ただ一点、メアリーがマスターに危害を加えない為の保険として、彼女のアナルにはダヴィンチちゃん特製のバイブが挿入されていた。これは、中に筋弛緩効果のある薬品が含められており、メアリーが抵抗の意思を見せると即座にそれが注入される仕組みになっている。直腸は薬品の吸収が早い。もしもメアリーが抵抗し続け、バイブ内の薬品を全て投入された場合、彼女は数時間はまったく動けなくなるだろうとは開発者の言葉である。
「ほら、好きにしなよ……でも、意味があるのかなぁ? 元マスターの粗末なおちんぽじゃあ、ボクは一切感じないかもしれないよ?」
ベッドの上で寝転び、カルデアのマスターの顔を見つめながらメアリーは彼を挑発するかの様な言葉を浴びせた。小悪魔の様な笑みを浮かべる彼女は、自分の秘所を開いてマスターへその中を見せつけながら言葉を続ける。
「ボクのおまんこはね、ソロモン様や海の荒くれ者たちのおちんぽでたっぷり広げられちゃったんだよ? 筋骨隆々とした男たちや、それを超える程の大きさを持つ魔術王のおちんぽを味わったボクが、今更ただの男の子である元マスターのおちんぽで感じると思う?」
「………」
「皆、ボクみたいな傷物におちんぽとザーメンを恵んでくれた素晴らしい人たちだよ。生きていた時以上の快感を教えて貰って、ボクの事を肉奴隷として沢山使ってくれたんだ。アンも言ってた、ボクみたいな貧相な傷物を使ってくれる男の人たちには、一生懸命サービスしなさいって……それしかボクの価値は無いんだって、そう言ってた」
無言のまま、悲し気な表情を見せるマスターの頬に手を添えたメアリーは、愛情も何も籠っていないキスを彼の唇に送った。蔑む様な感情が籠った視線を彼へと向けたまま、彼女はなおも話し続ける。
「残念だったねぇ、元マスター。良い躰をしてるアンの方だったら、もっと楽しめたはずなのにね? 同じ貧相な体だとしたら、イリヤかクロエの方が良かったよね? 傷物のボクを我慢して抱かなきゃいけなくて、しかも男としてのプライドを傷つける羽目になるんだもん、本当に可哀想だよ」
両手を頭の後ろで組み、メアリーは退屈そうな表情を浮かべたままベッドの上に寝転がる。何もかもがどうでも良いと言った様子の彼女は、平然とした表情で最後にマスターに告げた。
「さ、無駄な行為を始めなよ。ボクは抵抗もしないし、何の反応も示さない……好きに貪って、果てて、諦めれば良いじゃないか。せいぜい頑張りなよ、元マスター……!」
「………」
自分自身を卑下し続け、悪意を剥き出しにして接して来るメアリーの様子に心を傷つけながら、カルデアのマスターは彼女へと手を伸ばした。どこまでも余裕を持った表情で自分を見上げて来るメアリーの瞳に光が灯っていない事を見て取った彼は、一瞬だけ歯を食いしばってその悔しさに耐える。
自分を馬鹿にされる事などどうだって良い、だがどうしても許せない事なら一つある。その過ちをメアリーに教え、正気を取り戻させなければならないのだ。それが敗北して仲間を奪われた自分の贖罪であり、今出来る唯一の事なのだから。
「ふふふ……そんな怖い顔しないでよ、もしかして緊張してるの? 元マスター、可愛いねえ……」
そんな欠片も温かさを感じない言葉を口にするメアリーの瞳を覗き込みながら、マスターは彼女の心を解放する為の戦いを始め、手を伸ばした。
「……さて、申し開きを聞こうか? メディア、何であの策を実行した?」
「……申し訳ありません」
一方その頃、ドレイクの船の中では今回の急襲作戦を実行したメディア・リリィたち三名が詰問を受けていた。メアリーと言う戦力を失った事を詫びるメディア・リリィであったが、そんな彼女に対してアタランテが助け舟を寄越す。
「船長、あまりメディアを責めないでくれ。今回の作戦を実行しようと提案したのは私なんだ。罰を受けさせるなら私だけにしてくれ」
「ほぅ……? 殊勝な心掛けだが、何で作戦の実行をこいつに勧めた? 黒髭の奴が言っていた様にこの作戦には穴があったんだぞ?」
「……少数精鋭ならその穴を塞げると思ったんだ。得られる成果も少ない分、失敗した時の損害も減らせると思ったから実行した」
「……アタランテ、アタシが言っているのはそう言う事じゃない。何で失敗する可能性があるかもしれない作戦を無理に実行させたんだと聞いているんだよ。それに、お前さんが積極的に前に出るなんて珍しい事もあるじゃないか、どう言う心境の変化だい? えぇ?」
作戦のメリット、デメリットでは無く、
「あ、アタランテさんは、私の事を案じてくれたんです! 失敗続きの私に手柄を立てさせようとしてくれて、それで……」
「なるほどね、生前からの知り合いに対する姉心って訳かい? なら、何でそこで口籠っちまったんだ? 素直にそう言えば良いじゃないか」
「いや~、普通は言えないでしょ! リリィちゃんに元気を出させる為に無茶な作戦を実行しました~! なんて、本人の目の前で言ったら確実に傷つけちゃうし、心から心配してる相手に対してそんな事は出来ないでしょ~よ」
「……まあ、それもそうか。確かにまあ、口籠る訳だ……」
今度はアタランテに対して助け舟を出したメディア・リリィの発言と、それを擁護する様な黒髭の言葉に納得した様子を見せたドレイクは、それ以上の詮索をすることなくアタランテへの追及を打ち切る。しかし、彼女は今後の行動に関しての責任を問い始めた。
「それで? この失敗に対する落とし前はどうつけるつもりだい? まさか、やられっぱなしで済むと思っている訳じゃあ無いだろう?」
「当然だ、メアリーは私たちの元へ必ず奪い返す。彼女はアンと組んでこそ100%の力を発揮出来る英霊だ、バラバラの現状では戦力としてカウント出来はしないだろう。しかし、アンは違う。人数が多いこちらなら、銃撃によるアシストだけでも十分に戦力としてカウント出来るだろう」
「そう言う事ですわ! ……それにアタランテさんも仰った通り、私たちは二人で一人のサーヴァント。メアリーを懐柔出来たとしても、私がもう半分を担っている限りは彼女を完全にモノにする事は出来ないのです。ですから、カルデアの面々はメアリーに対して無駄な労力を使うしか無いのですわ」
「元々デメリットらしき物が見受けられないから実行した。確かに私情が絡んでいた事は認めるが、ここまで考えての実行だったんだ」
「………」
アタランテとアンの弁明を聞いたドレイクが難しい表情を作りながら二人を見つめる。彼女は今、確かな違和感を感じていた。
何かがおかしい。理由や証拠は無いが、自分の心が確かな不協和音を聞き取っている。自分は今までこう言った予感を外したことは無い。ならば、何処かに問題が起きているのだ。
ドレイクはその違和感の正体を探るべく仲間たち一人一人の表情をじっくりと見つめて行く。しかし、その行動を遮る様にしてアンが大声を上げながら腕を広げると、周囲に居る男たちに向けて卑猥な動きを見せつけて語り掛けた。
「ああ、もう良いではないですか! 私たちは失敗しました、その責任は取ります。具体的にはそうですね……メアリーが居なくなった分、相棒である私が男性方のお相手を誠心誠意努めさせて頂くと言うのは如何でしょう?」
右手の人差し指と親指で輪を作り、左手の中指をそれに出し入れしながら舌を出して口の端を舐め回すと言う卑猥な態度を見せたアンに対し、男たちの歓声が上がる。豊満で魅力的な肢体を持つ彼女にこんな姿を見せられては、男たちも肉欲を滾らせるほか無いだろう。
「……なら、私も加わろう。自分の失敗の尻拭いは自分で行わなければな」
次いでアタランテが淫らな宴に加わることを宣言した瞬間、男たちの興奮はピークに達した。懲罰の名の下に魅力的な女体を弄べる事を喜ぶ彼らの頭の中は、この後二人をどうしてやろうかと言う妄想で一杯になってしまう。
こうなっては詰問どころでは無い。この状況に水を差せば、間違いなく男衆は興ざめしてしまうだろう。そうなれば士気の低下を招く、それはドレイクにとって避けたい事態であった。
「さぁ、ひろ~いお部屋に行きましょう。そこで目一杯交わって、お楽しみといきましょうね……♡」
ドレイクの指示も待たずに男たちを引き連れて部屋を出て行ったアンとアタランテは、道すがら自分たちの纏っている衣服を脱ぎ捨てながら歩み続ける。上着を脱ぎ、ズボンを脱ぎ捨て、下着を放り投げ、徐々に生まれたままの姿に近づいて行く二人の姿に男たちは興奮しっぱなしだ。
「おほ~っ! わかっちゃいたが、アンちゃんの尻はムチムチで良いねぇ!」
「アタランテのケツも堪んねぇぜ! あのケツ穴にぶち込んでやるのが今から楽しみだ!」
自分たちの裸体を見た男たちの叫びを聞きながらアタランテとアンの二人は淫靡に笑った。
やがてヤリ部屋である広い部屋に辿り着いた二人は、扉を開いてその中へと男たちを招き入れる。
「さあ、こちらへどうぞ……♡ これから始まる熱いセックスを思うと、私の子宮が疼いてしまいますわ……♡」
男たちを誘う様に腰をくねらせるアンの秘所からは、言葉通り熱い液体が滴り落ちて来ていた。完全に発情している彼女の様子に満足気な笑みを見せながら、男たちはアンへとにじり寄る。
「良いね良いねぇ! そのド淫乱って感じ、最高に良いよぉ!」
「うふっ♡ ありがとうございます……♡ 皆様の熱い視線を受けて、私も昂ってしまいましたわ……♡」
瞳に熱を帯びさせ、舌なめずりをするアンは自分の下腹部を撫でる。そこに刻まれている淫紋令呪がチカチカと輝き、彼女の興奮の強さを示す。
「あっ!? アンちゃんの淫紋令呪の形がいつもと違うぞ! どうなってるんだ!?」
その輝きが強くなり、形が僅かに変わった事を見て取った一人の男が叫ぶ。確かの今のアンの淫紋令呪は今まで自分たちが見ていた物とは別物になっていた。
その理由は何なのか? 頭を悩ませていた男たちであったが、蕩けた笑みを浮かべるアンが口を開くと、歌う様な声で彼らへと語り始めた。
「ソロモン様からお伺いしたことがあります……与えられた快楽によって、淫紋令呪は再臨すると……♡ きっと、皆様に抱かれ続けた私の霊基が快感を覚え、淫紋令呪を再臨させたのでしょう♡」
「おお! 噂に聞いた事はあったが、これが淫紋令呪の再臨かぁ……!」
アンの説明に納得した男たちは、形を変えたアンの淫紋令呪をしげしげと眺める。自分たちの手で雌を躾けた証を目の当たりにする彼らの胸の内には、何処か誇らしげな気持ちが湧き上がっていた。
「……もう、皆様ったら見るだけなんですの? せっかく再臨した雌の躰……味わってくれないのですか?」
「ああ、その通りだ……見ているだけで満足するはずもあるまい、その肉棒を私たちにぶち込んではどうだ?」
そんな男たちの視線に我慢が利かなくなったのか、二人は自ら男たちに尻を突き出すと手で自分たちの雌穴を広げて誘い文句を口にした。
だらだらと流れる愛液と腸液の臭い、そして淫らで魅力的な雌の躰を前にした男たちもまた興奮を滾らせ、欲望のままに彼女たちへと襲い掛かる。
「へ、へへっ! 再臨してどんな風に具合が良くなったのか、ちんぽで確かめてやるからなっ!」
「アタランテ! てめぇもケツ穴再臨しやがれ! アクメさせまくって、淫紋令呪を再臨させてやるからなっ!!」
雄叫びの如く叫ぶ男たちが二人の腰を掴む。今夜もまた、淫らな宴が始まるのだ。
その事を予感しながら、アンの淫紋令呪が再臨した
「あぁぁぁぁぁぁぁぁっっっ♡♡♡ ダメっ♡ ダメぇっ♡ らめぇぇぇぇぇぇぇっっ♡♡♡ イクっっ♡♡♡ イクぅぅぅぅっっ♡♡♡」
怒張が自分の胎の中に突き入れられる度、抗い様の無い快感が全身を駆け巡る。メアリーは、もう何度目か分からない絶頂を迎えた後でくたりと力なく体を横たえた。
「あ、あ……また、お尻の中におくしゅりがぁ……♡ からだに、ちから、はいんにゃく、なっへ……♡」
ドプドプと言う音が自分の尻の中から響き、温い薬液が腸内に染み込む。そうすればメアリーの体からは力が抜けて行き、彼女は指一本さえ動かせなくなってしまっていた。
「う、ぁぁ……♡ こんなの、む、り……♡♡♡」
もはや喘ぐだけ……いや、
一体何故、こうなってしまったのか……? メアリーは呆けた頭でここまでのセックスを思い返し始める。本当に、何の変哲もないセックスのはずだったのだ。
何てことは無いセックスのはずだった。最初はキスから始まり、その後全身に指と舌での愛撫を加えられた。優しく、メアリーの体を蕩けさせる様な甘い快感を与えて来たカルデアのマスターであったが、そんな愛撫はメアリーの心には何も響かなかったのだ。
所詮、この程度の性技。生温い快感を愛だの何だのと勘違いさせ、それに酔った女英霊を籠絡する……それがカルデアのマスターのやり口だとメアリーはこの時確信した。そして、自分はそんな手段には引っかからないとも思った。
事実、彼女はカルデアのマスターに何をされても喘ぎ声一つ漏らす事は無かったのだ。こんな愛撫など無意味だと鼻で笑い、彼のプライドを傷つけようとした時もあった。
だが、その余裕はメアリーが彼の肉棒を目にした瞬間から崩れ始めてしまった。
最初に見た時に思ったのは、純粋混じり気無い驚きだった。とても大きいと、船の男たちよりも格段に巨大な肉棒だとメアリーは思った。だが、すぐにメアリーは冷静さを取り戻した。大きいだけでは意味が無いと言う事を彼女は良く知っていたからだ。
いかに巨根であろうと早漏であれば意味は無い。がむしゃらに腰を振るだけでも、縮こまって子犬の様な腰振りをするだけでも意味は無いのだ。
だからメアリーはそこまで危機感を持たなかった。カルデアのマスターも大きさだけの男であり、自分の膣に肉棒を挿れれば、すぐにその張りぼても壊れるだろうと高を括っていたのだ。
だが、その時が来た瞬間……彼女は、自分が大いに間違っていたと言う事をその身を以って痛感することとなる。
「あひぃぃぃぃぃぃぃぃぃっっ♡♡♡ な、なにこれぇぇぇぇぇっっ♡♡♡」
それは男性経験が豊富なメアリーにとっても未知の感覚だった。むしろ、生前よりも肉欲に耽っていた今のメアリーですら、その快感の前では無力だった。
今までのセックスとは全てが違う。この
見た通りの大きさだけでは無い。海賊の男たちのそれとは硬さが、熱量が、魔力が違った。無論、この肉棒の方が数段……いや、比べ物にならない程の格上なのだ。
挿入されただけでメアリーは達し、今まで纏っていた余裕の態度を一瞬にしてかなぐり捨てる羽目になった。しかし、これはまだ始まりに過ぎなかったのだ。
「ひぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃっっっ♡♡♡ んひぃぃぃぃぃぃぃっっ♡♡♡ あひぃぃぃぃぃぃぃぃぃっっ♡♡♡」
合図も了承も無しにマスターが腰を動かし始める。その瞬間、メアリーは声を震わせながら体を弓なりに仰け反らせていた。
「おほぉぉぉォォっっッ♡♡♡ はへっ♡ へあぁぁぁぁぁぁぁッッ♡♡♡」
肉棒を引き抜かれる時、メアリーは自分の内臓全てが持って行かれる様な錯覚を感じていた。膨大な質量を持つそれが自分の全てを奪い去る感覚は、メアリーの膣に計り知れない快感を教え込む。
そして肉棒が突き入れられればメアリーの小さな膣は簡単にこじ開けられ、子宮までやすやすと肉棒を到達させてしまうのだ。自分の最奥に辿り着いてもまだ余裕のあるマスターの肉棒を見たメアリーは、荒い呼吸を繰り返しつつその快感に喘ぐ。
「んいぃぃぃぃぃぃぃっっ♡♡♡ むりっ♡♡♡ むりぃぃぃぃぃっっ♡♡♡ ゆるひてっ♡♡♡ ごめんなしゃいぃぃぃっっ♡♡♡」
全てが、何もかもが、自分の知るセックスとは違った。違い過ぎた。いつの間にかメアリーは、謝罪の言葉を繰り返しながら喘ぐ事しか出来なくなっていたのだ。
自分の知る性交……男の肉棒とは、言わばピストルだった。膣内に弾丸をばら撒き、適度にメアリーを追い込んだ所で急所となる場所を撃ち抜いてメアリーを達させる。分かり易く言えば、腕や脚を撃ってメアリーを弱らせた後、頭や心臓を撃ち抜いて仕留めると言った感じだった。
その腕や脚に相当する部位を肉棒で突かれた所で感じはするが達するほどでは無い。最後の最後で急所を撃たれない限り、自分は達する事は無かったのだ。だが、カルデアのマスターとのセックス、彼の肉棒を味わうこのセックスはまるで違う。彼の肉棒をこの例えで表現するならば、
「ああぁぁっっ♡♡♡ はぁぁぁぁぁぁぁぁぁッッ♡♡♡ んあぁぁァァぁっッ♡♡♡」
大砲に当たれば人は死ぬ。それが何処であろうとも、間違いなく死ぬ。この肉棒も同じだ。自分の膣の何処に当たろうとも、間違いなくイかされるのだ。
と言うよりも、マスターの肉棒はメアリーの弱い個所全てに当たっていた。そして、それによって普段なら大して快感を感じないはずの個所も非常に大きな快感を与えられていると錯覚してしまう。その結果、彼女は成す術なく一突き毎に絶頂してしまっているのである。
メアリーはこんな快感は知らなかった。普通、責められる弱点は一か所だけなのだ。一発で心臓と頭を射抜ける拳銃が無い様に、今までのセックスでは彼女の中で突かれる急所は一か所だけだったのだ。
だが、今は違う。相手にしているのは拳銃では無く大砲だ。自分の今までの経験など欠片も当て嵌まりはしない。全てが規格外で、予想以上なのだ。
「んあぁぁぁぁぁぁぁぁっっ♡♡♡ ま、まっへぇぇぇっっ♡♡♡ おひりにも、きてりゅぅぅぅぅっっ♡♡♡」
本能的な危機を感じさせるほどの快感は、メアリーの体の防衛本能を呼び起こした。意思とは無関係に抵抗の構えを取り、この快感に抗おうとする。しかし、そうなると尻に挿入されているバイブの機能が発動し、メアリーの腸内に弛緩効果のある薬液を射出するのだ。
万能の天才が作り出したその薬液の効果は抜群だった。あっという間に抵抗が出来なくなり、メアリーを従順な肉人形へと変えてしまう。しかし、それでもまだメアリーの体は反射的に防御の構えを取る為、薬液の射出は止まらないでいた。
「もうだめっ♡♡♡ もうだめもうだめもうだめぇぇぇぇぇぇっっ♡♡♡ こわれるぅぅっ♡♡♡ ボクがこわれちゃうよぉぉぉっっ♡♡♡」
薬液が注入される度、自分の体から硬さが抜けて行く。そうなると、肉棒を突き入れられている膣が素直になってしまう。柔らかく解れた膣肉がマスターの肉棒を受け入れ、一突き毎に狭い膣内が押し広げられて行く感覚にメアリーは声にならない声を上げて喘いだ。
いや、広げられているだけでは無い。先ほどまで完全に挿り切らないでいたマスターの肉棒が、段々と自分の膣内に収まろうとしている事がわかる。自分の霊基が、彼の物になろうとしている事をメアリーはひしひしと感じ取っていた。
「あぁぁぁぁぁぁぁぁっっっ♡♡♡ やめてぇぇぇぇぇぇっっっ♡♡♡ このままじゃボク、元マスターのものになっちゃうっっ♡♡♡ おちんぽでしつけられちゃうぅぅぅぅぅっっ♡♡♡」
叫びを上げるメアリー。多大なる快感に体は防衛の構えを取るも、それを察知したバイブが薬液を射出する度にその抵抗も弱くなる。そして、それと同時にマスターの肉棒が彼女の膣内に収まり始めようとしていた。
「んいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃっッ♡♡♡ おきゅぅぅぅぅぅぅぅぅっっ♡♡♡ はっ、はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっ♡♡♡」
上からマスターに圧し掛かられ、肉棒に膣内を耕される。重く、激しい一撃を受ける度、知らない快感が子宮から全身へと伝播して行く。
何故、こんなにもお前の膣は狭い? このままでは自分が完全に収まり切らないではないか。
何故、お前の膣は解れ切っていない? まさかこの程度で蕩けたと思っているのか?
何故、こんな場所に子宮が位置している? もっと奥へと押し込まれた事は無いのか? なら、この快感も知らないのか?
肉棒で突かれる度、メアリーの脳内にはそんな言葉が浮かび上がっていた。何で自分を受け切れないのかと、マスターの肉棒に責められている気がしていた。
何故、粗末なはずの肉棒を飲み込み切れない? 何故、もっと立派なモノを知っている筈のお前は喘いでいる? 先ほどまでの余裕の表情は何処に行った?
その一つ一つの質問に答えたのはメアリーの膣だった。マスターの肉棒に屈服した彼女の霊基は、その問いかけに変質を以って返答を行う。
狭かった膣はマスターの肉棒のサイズに広がった。スムーズに出し入れを行える様になった蜜壺は、今も愛液を垂れ流しながら彼の肉棒の形を覚えようとしている。
僅かに硬さが残っていた膣肉は、彼の肉棒によって耕されて快感を享受し始めた。今までよりも巨大な性器によって開発されたメアリー肉体は、未知の快感を更に刻み込まれ続ける。
そして、彼女の子宮は更に奥へと押し込まれ、そこが基本位置となった。カルデアのマスターに肉棒を挿入された時に亀頭が届き、そこから更に深く押し込まれる事で更なる快感を得られる位置……だが、それは同時に他の男の肉棒では満足出来ない体になってしまった事を意味していた。
「あ、あぁぁ……♡♡♡ そんな、しょんなぁ……♡♡♡」
変わった、変えられてしまった……もう自分の性器は彼専用の蜜壺なのだ。他の男に使わせても満足に快感が得られなくなってしまったのだ。
愕然とするメアリーの脳裏に、粗末でチンケな物の形に変えられたとしても困らないだろうと肉棒での一突きを以ってマスターの言葉が刻み込まれる。そして、それと同時にメアリーは新たな快感を味わい始めた。
「ひぃぃぃっっ♡♡♡ あひぃぃぃぃぃぃぃぃぃっっ♡♡♡」
完全に肉棒を咥え込めるようになった膣は、創り上げられた奥の部位を巨大な陰茎に掻き回されて悦びに打ち震えていた。感動の涙の代わりに愛液を垂れ流し、白く濁った本気汁を大量に噴き出しながらメアリーは喘ぐ。
女の体は
「おっ♡ おっ♡ おっ♡ おおっ♡ んおぉぉっ♡」
自分の奥が掻き混ぜられる。知らない快感を教え込まれ、新たな雌としての悦びを肉襞に刻み込まれる。間違った情報に踊らされ、見下していた相手に完膚なきまでに叩きのめされたメアリーの性器は、完全に彼に屈服してしまっていた。
今までの男たちに形作られた自分の膣をあっさりと変換させ、彼の為だけの形を作り上げる。メアリーの性器は、こう言っていた。
「私が間違っていました。今まで私を抱いた雄より、あなたの方が何倍も格上です」
逞しい肉棒に襞を絡ませ、媚びに媚びた態度を取って快感を強請る。メアリーの意思とは関係無く、彼女の体はカルデアのマスターに掌握されてしまったのだ。
「しょんな、しょんなぁ、しょんあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっ♡♡♡」
粗末な肉棒だと聞かされていたカルデアのマスターがこんな性豪であった事も、今までの自分の考えを根底から覆す様なセックスを味合わされている事も、彼に完全敗北を喫してしまった事も、メアリーは受け入れられなかった。しかし、現実はそんな彼女を無視して最後のトドメとばかりに性の高みへと連れ去ろうとして来る。
メアリーはマスターの肉棒の根元から何かが駆け上がって来る事を感じ、それがなんであるかを悟ると力の入らない体で最後の抵抗をし始めた。
「やだぁ♡ やぁぁっ♡ こんなからだでしゃせいされたらっ♡ ぜったいにたえれにゃいぃっ♡ お、おまんこ堕ちるっ♡♡♡ ボク堕ちちゃうっっ♡♡♡」
畑の如く耕された自分の膣が種付けの時を待っている。今でも分かる、この膣に精液をぶちまけられれば、自分はその快感の虜になってしまうだろう。
絶対に抗えない快感を前に崩れ落ちる自分の姿を想像したメアリーが必死に抵抗を行おうとするも、そこはダヴィンチちゃんの特性バイブと薬液によって何の意味も為さない動きに変わってしまった。メアリーはただ、ベッドの上でカルデアのマスターに組み敷かれて種付けの時を待つ少女になってしまっていた。
「あ、あ……♡♡♡ あぁぁぁぁぁぁぁぁっっっ♡♡♡ ボクのまけっ♡ まけだからぁっ♡ ばかにしてわるかったからぁっ♡ もうやめてぇっっ♡ なんでもはなすっ♡ いうこともきくっ♡ だから、だから……あっっ♡♡♡♡♡」
最後の足掻きを見せるメアリーの言葉は最後まで紡がれることは無かった。それよりも早く、彼女は目を見開いて子宮の中に感じる熱さに意識を奪われる。
それは濃く、熱く、そして激しい雄の律動だった。全ての雌を屈させる程の快感を与え、全ての雌を支配してしまえそうな程の激しさを感じさせるその射精を受けた瞬間、彼女の言葉は絶叫へと変換された。
「あっ♡ おっ♡ おぉおぉぉぉぉぉぉぉォォォォッッッ♡♡♡ ンォォォォォォォッッ♡♡♡」
それは女性が上げる声としてはあまりに野太く、断末魔の叫びにしてはあまりに淫らな声だった。メアリーはただ、与えられた快感を前にして叫ぶ事しか出来なかったのだ。
マスターの肉棒が放った砲弾は、メアリーの子宮と言う名の船に直撃し、あっという間に撃沈してしまった。いや、もうとっくに自分の子宮は降伏していたのだ。今の一撃はそのダメ押しをしたに過ぎない。
「か、はっ……♡ は~~っ♡ は~~っ♡」
絶叫と共に吐き出してしまった空気を求めてメアリーが荒い呼吸を繰り返す。ようやく訪れた一時の休息の間に必死になって体力を回復させようとする彼女であったが、ある事に気が付くとビクリと体を震わせた。
(ま、まだ、おっきい……それに、これは……!?)
マスターの肉棒は射精の後までもがメアリーの予想を超えていた。自分の膣内で未だに硬さを保っているその感覚を感じながらメアリーは今まで抱かれた男たちのそれと比較を始める。
メアリーの記憶上、一回射精を終えた後でも萎えずに肉棒の硬さを保っている男は多く存在した。だから、その程度では驚くはずも無かった。
だがしかし、カルデアのマスターは違う。彼の肉棒は、射精を終えた後でも硬さを保っているどころか更に怒張を滾らせているのだ。
(さっきよりも大きくて、さっきよりも硬くて、さっきよりも熱くて……凄い、魔力……♡♡♡)
あれほど夥しく精を放ったと言うのに、彼は先ほどの自分を越えた滾りを見せている。そんな男、今までメアリーは出会った事が無かった。
彼がその気になれば、今すぐにでも二回戦が始まるだろう。その事を予知したメアリーは、自分たちの完全敗北をようやく理解した。
(こんなの勝てっこないよ……♡♡♡ 皆嘘つきだ、カルデアのマスターのちんぽはお粗末なものだなんて、誰が言い出したんだよ……!?)
よくよく考えれば理解出来るはずだ。堕ちた女英霊たちを解放し続けている彼が、性技において未熟なはずが無いのだ。なのに、自分たちは彼の風貌と年齢から勝手に粗末な物しか持っていないと判断して、彼を舐めくさっていたのだ。
つい先ほどまでの自分の態度を思うと恥ずかしさが募る。同時に、今もこの事実を知らずに彼の事を馬鹿にし続けている男たちの事を思うと非常に滑稽に思えて来た。
何も知らず、根拠もなく、自分たちの方が上だと言い続けている男たち。しかし、そんな彼らの事をカルデアのマスターは相手にしない。それは、彼にとって自分を馬鹿にする男たちは歯牙にもかけない存在だからだ。
どんなに馬鹿にされようともそれを訂正する必要など無い。ただひたすらに結果を出し続ければ良いのだ。
彼らによって快楽を与えられる女英霊たちに、それ以上の快楽を叩き込んで雄の格が違う事を教える。そうして、彼女たちの目を覚まさせ続ければ良い。今こうやってメアリーにそうした様にだ。
(完敗だ……♡♡♡ ボクはもう、どうしようも無いんだ……♡♡♡)
自分が敗者である事を認め、受け入れたメアリーの瞳にわずかな光が灯る。敗北によって感情が戻ると言うのも不思議な話だが、彼女は自分の行く末をよく理解していた。
今まで勝者となった自分がそうして来た様に、敗者は全てを差し出すしか無いのだ。メアリー・リードは、カルデアのマスターに何もかもを差し出す他無いのだ。
「あ、あ……♡♡♡」
カルデアのマスターが体をどかし、メアリーの体を自由にする。大量の精液を射精したばかりの肉棒を彼女の膣から抜き去った瞬間、メアリーの下腹部からは様々な物が溢れ出て来た。
まずは薬液を全て注入し、その役目を終えたバイブが弛緩したアナルから抜け落ちた。腸液に塗れ、卑猥な匂いを放つそれが床に落ちて乾いた音を鳴らす。
そうして弛緩した尿道からは綺麗な黄金水が放物線を描いて飛び出して来た。同じくアルゴー船の床を濡らすメアリーの尿は、止まることを知らずに溢れ続けている。
そして、膣からは射精された精液がドロリと零れ出して来た。今まで射精されたどの精液よりも濃く、熱いそれにメアリーはうっとりとした視線を注ぐ。
「……メアリー、俺の目を見るんだ」
「はい……
もう
「ましゅたぁ♡ ましゅたあのことばかにしてごめんなしゃい♡ ボク、いいこになるから……♡♡♡ りっぱなにくべんきになって、おちんぽにごほうしするから、傷物で貧相なダメサーヴァントのボクのことをときどきでいいからかわいがってね……♡♡♡」
彼に媚び、自分を卑下する言葉を吐くメアリーであったが、カルデアのマスターの手が自分の頬に触れた時に彼が何か怒っている事を感じ取って口を噤んだ。
どうやら自分は彼の機嫌を損ねてしまった様だ。きっと罰を受けるだろう、指をへし折られるだろうか? それとも腹を殴られるのだろうか?
そんな暴虐な仕打ちを受けることを覚悟していたメアリーであったが、自分の瞳を覗き込むマスターの目に悲しみの色が浮かんでいる事に気が付くとその思考を止め、彼が何を悲しんでいるのかに考えをシフトさせていく。
こんな自分が可愛がって欲しいなどと口にする傲慢さが悲しいのだろうか? それとも、あれほどの罵倒を簡単な謝罪で済ませようとしている事が許せないのか? だがしかし、メアリーのそんな考えを覆す様な言葉をカルデアのマスターは口にする。
「メアリー、もう二度と自分を卑下する様な事は言うな。君はダメサーヴァントでも、何の魅力も持たない雌奴隷でも無い。メアリーは、誰よりも自由な翼を持つ海賊なんだ。君はとても素敵な女の子なんだよ……!」
「……え?」
またしても彼は自分の予想を超えて来た。彼は、メアリーが自分を卑下することを怒り、悲しんでいたのだ。
一体なぜそんな事を思うのか? 駄目な自分の事をそう自称することの何がおかしいのか? 先ほどとは別の疑問を思い浮かべる彼女に対して、カルデアのマスターは静かな怒りを燃やしながら詰め寄る。
「教えてメアリー、一番最初にメアリーの事をそんな風に言った奴は何処のどいつだ? ソロモンか? それとも海賊の男か? 俺はそいつの事を許す訳にはいかないんだ」
「っっ……」
マスターからの詰問を受けたメアリーは口をパクパクと動かしながら返答を迷った。それはその答えを思い出せないからでは無く、はっきりと覚えているからこその迷いであった。
最初に自分のことをダメサーヴァントと呼んだ人間の事を、傷物で貧相な肉奴隷と言い始めた者の事を、メアリーは覚えている。だが、今の彼にそれを告げることは躊躇われるのだ。
しかし、メアリーのそんな様子を見て取ったマスターは深い溜息をついた後、彼女の答えようとしている人物の名をぽつりと口にした。
「……アン、なんだね?」
「……っっ」
苦しそうで、辛そうな彼の声を耳にしたメアリーは、首を縦に振ってその答えを肯定した。メアリーの事を何の価値も無い女だと言い出したのは、他ならぬ彼女の相棒であるアン・ボニーであった。
『この世で一番偉大なのはソロモン様で、その次がおちんぽ様。私たちの悦びはおちんぽ様とソロモン様にご奉仕すること……♡♡♡ でもメアリー、あなたは体も貧相で顔にも大きな傷がありますわ。おちんぽ様を萎えさせる様なあなたには、何の価値もありませんの♡』
嬉々として男たちに跨って腰を振り、自分に向けてそう告げた相棒の姿を見た瞬間、メアリーの心は砕け散った。粉々になった彼女の心に染み込ませる様に、アンは何度も言葉を繰り返して口にし続けた。
『あなたは私の足手纏い、あなたが居なければもっと自由に動けるのに……ホント、邪魔な相棒ですわ』
『傷物でもドレイク船長の様な躰があれば男性たちを楽しませることが出来るのに、あなたにはそれすらも無いなんて……本当、使えない女ですわね』
『あなたの穴は私や他の女英霊の代替品。男性たちは皆、他の穴が全部埋まっているから仕方が無くメアリーの事を抱いて下さるんですのよ? そんな我慢をしてまでメアリーの事を気持ち良くしてくださるんですもの、しっかりとご奉仕しなさいね?』
繰り返される罵詈雑言はメアリーの心の傷跡にしっかりと刻み込まれていた。いつしか自分は何の価値も無い女なのだと思い込み始めたメアリーに対し、男たちもまた心無い言葉を投げかける様になった。
愛らしくない、傷跡が醜い、イリヤやクロエの方が何百倍も可愛い……新たな罵声を受けたメアリーは、それこそが自分の評価なのだと思い込んでしまった。
だってそうだ、自分より女らしいアンがそう言うのだから、自分には女としての魅力が無いのだろう。自分を抱く男たちもまたそう言うのだから、その意見は正しいのだろう。
凍てついた心はその言葉を受け、メアリーの感情を完全に殺してしまった。もう傷つきたく無いと願った彼女の心が感じることを拒否したのだ。
だからメアリーは何も考えずにアンや男たちの言う事に従うロボットの様になった。言われた通りにしていれば、誰もが自分を馬鹿にしないからだ。
「う、うぅ……うぅぅぅぅぅぅ……」
そうやって自分のして来たことを思い返したメアリーの瞳からは、知らず知らずのうちに涙が零れ落ちていた。復活した感情が痛みを覚え、彼女の心を奮わせていたのだ。
苦しかった。辛かった。それでも男たちには何を言われても良かった。だが、心の底から信じていた相棒からの罵声は、メアリーには受け止めきれない物であった。
「う、あぁ……アン、アン……っっ!!」
悲しみの感情のままに涙を流すメアリーは、変わってしまった相棒の名を呼んですすり泣く。力無くマスターの胸に顔を埋めながらも、彼女の心は猜疑心に支配されていた。
「……マスターも、ボクの事なんか見て無いんでしょう? 本当はアンの方が欲しくて、その為にボクを利用してるだけなんだ……!」
「メアリー、確かに俺はアンを助け出したいと思ってる。でも、メアリーとアンを比べてどっちが上だとかを考えるだなんてことはしない! 俺にとっては二人とも大事な存在で、どっちも魅力的な女の子なんだ!」
「嘘だよ……だってボクはなんにもな……むぅっ♡ んんんっっ♡♡♡」
マスターの言葉を否定すべく、自分の事を卑下しようとしたメアリーの口が塞がれる。彼女にキスを落したマスターは、続いて彼女の膣に再び肉棒を挿入した。
「あぁ……♡♡♡ はぁぁ……っ♡♡♡」
「……何の魅力も無い女の子を相手にして、俺がここまで興奮すると思う? 俺はそこまで節操無しじゃあ無いよ」
「あっ……♡♡♡」
自分の胎の中で脈打つ肉棒。熱く、激しく、滾りに滾るその鼓動を証拠としたカルデアのマスターは、メアリーの瞳を覗き込みながらきっぱりと断言した。
「メアリーは素敵な女性だ。何十、何百、何千の男たちがそれを否定しても、気にする必要なんて無い……! そいつらは見る目の無い阿呆で、それこそそんな奴らの言葉に耳を貸す価値なんか無いからだ」
「マスター……?」
「ねえ、お願いだよメアリー……昔の君に戻ってよ……! 君は自由で、何処までも飛んで行ける翼を持っていたじゃあないか……!」
きつく、メアリーの体を抱き締めながらマスターが言う。彼の頬を伝う涙と、彼自身の体温の温もりを感じるメアリーはの心は、ゆっくりと形を取り戻していった。
「でも……でも! アンが言うんだよ! 誰よりもボクを理解してて、ボクが誰よりも信じてるアンが言うんだ! ボクは何の魅力も無い女なんだって言うんだよ! だから、だから……!」
「……メアリー、俺の言葉をちゃんと聞いて、そしてよく考えるんだ。その答えがきっと君を導いてくれるから……」
マスターがメアリーの頬に手を添え、顔を上に向けさせる。至近距離で目と目を合わせるながら、彼はメアリーに向けてこう言った。
「
「……っっ!!」
その言葉を受け、じわりと胸を刺す痛みを感じたメアリーはそれと同時に過去を思い返していた。今よりもっと昔、英霊になってカルデアに召喚されるよりもずっと前、自分が生きていた頃を……
温室育ちで、自分とは何もかもが正反対だと思った。でも、なぜか馬が合った。気が付けば、誰よりも信頼し、命を預けられる唯一の相棒になっていた。
ずっとずっと一緒だと、もう二度と離れ離れにならないと、カルデアにやって来てから腕にお互いの髪の毛を巻き付けた。それほどまでに大事で、かけがえの無い相棒だった。
「……がう」
いや、違う。
彼女の事はすべて理解している。そう思い返した時、蘇ったメアリーの心は大きな声で叫び始めた。
「ちがう……!」
誰よりも信頼する相棒は、あんな事を言う人間では無い。時々辛辣で喧嘩だってするが、それでも自分の事を罵倒するはずが無いのだ。
そうだ、あれは自分の知る相棒では無い……あれは、相棒の形をした他の何かなのだ。
「あんなの、アンじゃない……! 絶対にアンじゃない! 助けなきゃ、取り戻さなくちゃ、本当のアンを……!」
誰よりも近くにいた。なのに、自分は彼女を救えなかった。あんな姿を晒すアンを助けることもせず、ただ自分の心を凍てつかせていただけだった。
少し考えればすぐに分かったのに、あんなのはアン・ボニーでは無い。本物の彼女は、ソロモンに心を操られて封じ込められているのだ。
「マスター……ボク、助けたいよ……! アンの事、助けたいんだ……! もう遅いかな? もう、間に合わないかな……?」
「……大丈夫、まだ間に合うよ。絶対に助け出せる、アンも他の皆も、絶対に取り戻せるんだ……!」
「マスター……!」
優しく、強く、マスターがメアリーの体を抱き締める。メアリーもまた力の入らない体で必死に彼の事を抱き締め返す。
完全に感情を取り戻したメアリーの瞳には、今までよりも力強い光が灯っていた。自分のすべきことを見つけ出した彼女は、顔を上げてマスターに言う。
「マスター、ボクはまだ羽ばたけるよ。でも、まだもう一つ翼が足りないんだ……だから――」
「うん、わかってる。取り戻さなきゃいけないんだよね? メアリーの……ううん、二人の翼を、さ」
マスターの言葉を受けたメアリーが力強く頷く。そんな彼女のへと信頼の眼差しを送るマスターであったが、不意にメアリーが膣を締めたことによって驚きに顔をしかませてしまった。
「あはっ♡ 気持ち良かった? まだマスターも満足してないよね? 続き、しよっか……♡♡♡」
「もう……せっかく感動的な雰囲気だったのに、ぶち壊しちゃって……」
「だってさ、アンが戻って来たらもうマスターの事を独り占め出来なくなるでしょう? せっかくの機会なんだから、思う存分楽しませてよ……♡♡♡」
飛び切り強欲な笑みを見せたメアリーはマスターの胸に自分の顔を擦り寄らせると甘えた声でそう告げて来た。こんな状況でも「それはそれ、これはこれ」の精神で楽しもうとする彼女に若干呆れつつも、明るさを取り戻したメアリーに対して喜ばし気な笑みを向ける。
「しょうがないなぁ……なら、たっぷり楽しませてあげるよ!」
「そうこなくっちゃ! ……ねえマスター、ボク頑張るよ。アンの事、必ず取り戻してみせるから。そうしたら、ボクたち二人でマスターの事を何処へでも連れて行くよ。翼さえ揃えば、鳥は何処へだって飛んで行けるからさ」
「……うん、俺も頑張るよ。その為に、メアリーの力を貸して欲しいな」
頷き合い、笑い合った二人は再び唇を重ね合うと愛の営みを再開した。同じ目的を掲げ、すべき事を見つけ出した二人は同じ人物の事を思う。
必ず救い出すと、そう誓う二人はお互いを求め、燃える情欲の炎のままに交わり続けたのであった。