西園寺雅は逡巡していた。
目の前で痴態を繰り広げている男子。クラスメートの立川保志は、この学校一の美男子であることに間違いなく、最近の女性に対する姿勢から私にもチャンスがあるんじゃないかと思慮を巡らせていた。
なのに、これである。
痴態どころか、これからセックスをしようとしていた。相手は屋上で授業をサボっている2年生。噂の不良だった。
なのに、立川君は先輩の上に覆いかぶさるようにしてペニスを挿入しようとしていた。これから男女の営みを致そうとしている瞬間だった。今この時、場所と時間とシチュエーションが違えば場違いなのは私の方だった。
が、今ここは授業中の学校の屋上である。
それなのにこの二人は何も気にしてないとばかりにセックスをしようとしていた。いや、行為そのものを考えればセックスをしていたのだろう。
(ずるい……)
嫉妬。
そんな感情が腹の奥から湧き上がってきていた。
が、事実私は立川君とそんな関係にない事は確かだった。なのに、あの女は立川君とセックスをする関係まで持ち込むことができたのかと。醜い嫉妬であることは自分自身理解しているが、それを抑えられるだけ大人になりきっていないのもまた然りだった。
だからこそ、西園寺雅は逡巡した。
何故、目の前の女性と今まさに繋がって一つになろうとしているときに『混ざりたいの?』と誘ってくるんだろうか。これがもし、立川君一人でホテルかどこかに行こうか? なんてお誘いだったら迷うことなく壊れた玩具のように首を縦に振っていただろう。
何だったら立川君の上で腰を上下に振っても良い。
曝け出しているペニスを今にでも口に頬張ってみたいという欲望が、喉を鳴らした。
「なんだ……混ざらないんだったらそこで見てて」
「……え?」
「――んあぁっ!!」
直立した肉棒の全部が見えなくなってしまった。
不良女に屹立したペニスが付きたてられたのだろう。本当に目の前でセックスをしてしまうとは。いや……男子が進んで女子にペニスを挿入したという事実が目の前で起こり得ている現実が恨めしい。
何故あそこで飛び込まなかったのだろう?
何故すぐに立ち去って先生を呼びに行かなかったのだろう?
……いや、そもそも立川君が呼び出されてセックスすることを強要されていると思っていたのだが、目の前でよがりくねっている女の表情は完全に雌の表情をしていた。
そして、そんな表情を晒させている男の表情は、ゾッとするぐらいの笑みを浮かべていた。その笑みを見ていると、背中に氷を落とされたようにゾクゾクとする。
鳥肌が立った左腕を右手で抑える。
「あ、ひっ! っ……あぁっ!?」
「昨日より感じてる? もしかして、見られて感じてるの? 茜ちゃんはエッチだなぁ」
「お、お前っがぁ! い、ひぃっ! いきなり、イれるからっ! だろっ!!」
「ん、ふっ……何言ってるか分からないなぁ」
「いやぁっ! は、げしぃ!!」
粘り気の含んだ水音と肌を打ち付け合う音が屋上に木霊する。
パンパンに膨れたペニスがヴァギナの割れ目に出たり入ったり。愛液で濡れたくった逸物から目が離せない。
「あ……」
自然と下腹部まで降りていった手が、自身を
下着の上からでもわかるぐらいに湿り気を感じる。ニュチュと、下着がずれる感触がヴァギナから感じられた。
マンコから垂れ出てくる汁を押し込めるように指を突き刺す。
「ん……ふっ……あ」
「あ! イク! いっちゃうっ!」
「いつでもイッて良いんだよ、何回でもイッて良いからね!」
嬉しそうに涙を流している彼女は、両足を立川君の腰で絡ませた。
男子にしたい体勢の一つ。大好きホールドを目の前でされ、何故こんなにも悔しい想いをしなければいけないのか! 悔しくて悔しくて、でも生々しい性事情から目を離せない。
今まで見たAVの何より興奮する。
左手で胸を
――挿入れて欲しい。自分の指なんか目じゃない太さで彼女の膣をかき回しているペニスで、私の事を乱れさせて欲しい。
まさかこんなにもはしたない男性だとは思いもしなかったが、この体の火照りを収めてくれるのであれば何も言うことは無い。
「あ、あ、あっ! イク、イクイクッ!」
「俺も、出るよ……! 膣内に出すよっ!?」
「あぁ……っ! 出して、出してぇ……!」
「ぇ……?」
膣内出し……!?
男性が一番忌避してやまないと言われている中出しを自分から進んで!?
「出るっ……!」
「イクゥゥ! あ、あぁ……アツいぃ……膣内が、たくさん……」
腰を浮かせて仰け反っている彼女から、どれだけの快感を感じていたのかが想像できない。喉がゴクリと鳴る。
それから数秒、射精を終えたであろう肉棒を膣から抜いた。愛液と精液とが混ざり合った白濁液が先端から膣まで伝っている。
コポリと、少女の割れ目から泡立った精液がこぼれ落ちた。
「ねぇ、西園寺さん」
「ひゃ、ひゃいっ!?」
「何、してたのかなぁ?」
「な、何って……」
はたと、自分の今の状態を鑑みる。
セックスを見ながらオナニーをしている図。
完全に変態でした、ありがとうございます。
「何って、自慰をしてたんです! 貴方たちがセックスしてるのを見ながらオナニーをしてたんですけど!?」
「うわ、まさかの逆ギレだよ」
「行けないんですか!? そもそも、私の事を誘ったのは貴方じゃないですか!」
「そうだけどさぁ……」
はぁと、短く溜息を吐いた目の前の男性を一発殴っても、今だったら許される様な気がする。が、良いだけ濡れていた右手は自分の体液で汚れていた。
「……結構、煽情的な恰好だよね」
「はい? ……っ」
ふと視線を落として、ソレを見てしまった。
直前に精液を吐き出したばかりのペニスは小さくなることなくぐんぐんと上を向いていき、逆にさっきよりも大きくなっているんじゃないかと錯覚するほどに屹立していた。
「ちょ、ちょっと待ってください!? 今したばかりなのに、なんでもう勃起してるんですか!」
「なんでって……西園寺さんがエロいかっこしてるからに決まってるじゃん」
「んなっ!?」
ボッと顔が赤くなっているのを自覚する。
目の前でペニスが勃起している様を見て、否定する言葉が一切出てこなかった。それもまた、一層恥ずかしくなる要因だった。
びくびくと震える肉棒に、どうしても視線が吸い寄せられる。
「ねぇ……本当はしたいんでしょ?」
「な、何を……」
「だってねぇ。したくなかったら、西園寺さんが言ったようにオナニーなんかしないだろうし」
「うぐっ」
「だから、ね?」
何がだからなのだろうか。
恥ずかしさと嬉しさと、さっきまで抱いていた嫉妬の感情が入り乱れ、視界がぐるぐるしてしまう。
「ん……」
「んぅっ!?」
何かが唇に、ってか立川君の顔が近い!?
今、私は……立川君とキスをしてる!?
「ん、ふ……ちゅ」
「ふぁ!? ん、じゅ、ぁ……ん!」
ペロリと唇を舌で舐められ、驚いて声を上げてしまったところに舌が入り込んできた。立川君の舌が、強引に私の口の中をかき回す。まるで口の中を犯されているような感覚に、股を液体が垂れていくのを感じた。
ジュルりと唾液を吸い取られたかと思うと、今度は彼の唾液を流し込まれる。
無理矢理飲み込ませられた唾液は、とても甘く感じられ、飲み込んですぐお腹の奥から熱くなっていくような感覚に陥った。マンコがじんじんと熱くなる。触らなくても、自分の目で見なくてもだらだらとだらしなく液体を垂らしている事だろう。
そこから彼は全身をくまなく撫で始めた。
両手で顔を包み込むようにしたかと思えば胸を揉みしだき、制服の中に手を差し込んで直に肌を撫で、先端でぷっくりと張り出した乳首をつまみ、弾き、チューイングをするように捻った。
キスで塞がれた口からは、声にならない音だけが漏れていた。
「ん、んっ! ひゃ、ひゃえ! んふぅぅぅ!!」
今まで何度となく繰り返してきたオナニーとは天と地の差がある快感。
抗いようのない幸福感に包まれ、立川君の肩を抱くので精一杯だった。
もう、全身が性感帯になったよう。まさしく体全体がヴァギナにすり替えられたように痺れ、全身に快感が行き渡る。その度に体が震え、喘ぎ声が喉を通っていく。
自分でも出したことのない、聞いたことのない声が出ていくのを聞いて、本当に彼の楽器にされてしまったようだった。
「んぁあっ! んひ、ひぃっ、らめぇ……」
「ん、っと……危ないよ? もう立ってられないの?」
がくがくと震える膝がついに陥落した。
彼の言うように、もう立ってられうだけの力がない。あまりの快感に、宙をふわふわと浮いているような、朦朧とする意識の中、ボーっと彼の顔を見つめていた。
「もう、だらしない顔になってるよ?」
優しく抱きしめられ、ゆっくりと横に寝かされた。
硬いアスファルトの感覚が堪えるが、起き上がれない。もう、このままここで寝てしまいたかった。今が授業中である事なんて、どうでも良くなっていた。
「さすがに挿入れるのはマズイよね……ね、西園寺さん」
「……はい?」
「これ、舐めて」
「え……?」
ツンと鼻につく雄の臭いに、少し意識が覚醒する。
――目の前に、ペニスがあった。それも、ヌラヌラと汚れている生々しさを携えた男性器が。
「あぁあぁ……口開いてるよ? そんなに舐めたいんだったら、舐めさせてあげるね」
「んぶっ!?」
自然と口が開いていたらしい。
そこに、ペニスを入れられた。
「んぶ、んぶっ、んぐ……」
「あ……んっ、マンコも気持ちいけど、西園寺さんの口の中、あったかくて気持ち良いよ……!」
「ん、んぐっ」
気持ち良い。
その言葉が嬉しかった。
口の中に入りきらないペニスを強引に突きたてられたが、ただただペニスを味わっていた。できるだけ歯を立てないようにして、肉棒に舌を這わせて汚れを舐めとっていく。
キャンディを転がすように男性器を舐り、味わう。
この行為だけで、何回か軽く果ててしまった。まさしく、今私は口をヴァギナに見立てられて犯されていた。
「んっ! んんっ!! っ……~~!!」
「あは! 何、西園寺さん、もしかして今逝っちゃったの? イラマチオされてイくなんて、とんだ変態だなぁっ!!」
「んぐっ! ん、んぶぅぅ!?」
口を犯され、言葉で責められ。
プシャ、プシャと潮を吹きだしてしまった。
あ、嗚呼、あああぁぁ……気持ちいい、気持ちイイ、あ、あぁ……
「も、出る……! いくよ、口の中に出しちゃうよ!」
「ん、んぶ、んぶぅ……!」
「あ、あ、あっ! あ! イく、出るぅ!!」
「んぶぅぅぅぅぅっ!!?」
ドクッドク、ドク……ビュルル……ビュル……
「ふぅ……ふぅ…………あぁぁぁ、出たぁ……結構出た感じするけど、西園寺さん、大丈夫?」
「……ん、ぁ……はぁ……」
遠慮も何もなく飛び出てきた精液は、余すことなく口の中全体を汚していき。
それでもなお出てくる白濁液が隙間から漏れ、垂れてしまった。粘り気の強い精液に四苦八苦したものの、ゆっくりと嚥下していくことで口の中の精液を飲み干すことができた。
まるで同人誌の中の男性みたいな量だった。
いや、もしかすると私が持ってる同人誌に登場する男性よりも量が多いかもしれない。それに、連続で射精できるなんて……ホント、エロ本のヒロインみたいな存在。
「うわ、飲んじゃったの? ……不味くなかったの?」
「……いえ。まったく。逆に、美味しいただきました」
「そ、そう?」
口元を引きつらせる立川君を疑問に思うが、精液は
「――それにしても、こんなに好き勝手されるなんて、思いもしませんでした」
「あー……ゴメン。さすがに嫌だったよね」
「嫌ではないです! ただ、もっと強引に自分から行ってればよかったなとか、こんなにもだらしない姿を見せてしまう事になるとは思ってなかったというか」
「え?」
「何でもないです! ……ただ、これからどうやって教室に戻ろうかと考えていたところです」
ベタベタになるまで汚れてしまった下着に、靴下まで垂れてしまった愛液。溢れ出た白濁液に染まった制服。
……これで教室に戻ったら皆に詰問されるどころか、一気に問題児扱いされてしまうに違いありません。
私の母親は男ができたと喜ぶのか妬むのかわかりませんが。この学校から去るような事態は避けなければ。
しかし……世の中にはこんな男性もいるんですねぇと、しみじみ思うのだった。