※この作品はR-18です。

響け!ユーフォニアム〜中川夏紀の憂鬱〜(未完)   作:森島響

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第24話『ラストスパート』

(再オーディション終了から数日後…)

 

「~~~♪♪」

 

滝「止め!」

 

(吹部一同、演奏中断)

 

滝「今のとこ、ユーフォも入れますか?

 162小節目、コンバスとユニゾンで」

 

あすか「…黄前ちゃん、いける?」

 

(あすかにそう聞かれ、目の前の譜面を見返す久美子。しかし、目眩が起こり、視界がボヤける)

 

久美子「うっ…」

 

(3年3組教室に移動し…)

 

梨子「…ここか…確かに難しいよね」

 

(久美子が指摘した箇所を確認して、確かに難しいと同意する梨子)

 

あすか「ちょっとやってみるね。

 黄前ちゃん、聴いてて」

 

(そう久美子に言って、ユーフォを吹き始めるあすか)

 

あすか「~~~♪♪」

 

(あすか、キリの良いところで演奏を止める)

 

久美子「…凄い…!! 有難う御座いました」

 

(ガタッ)

 

久美子「ふにゅ!」

 

あすか「黄前ちゃんも吹くんだよ?」

 

(自分の椅子から立ち上がり、久美子の両頬を両手で潰してきたあすか)

 

(久美子、指定の位置に戻り、再びユーフォの練習を再開)

 

夏紀「…」

 

 私は、いつものように窓際の席で休憩しながら、必死に練習に取り組む久美子ちゃんをチラ見した。

 だが…久美子ちゃんのユーフォの音は、スランプなのか分からないが、ぎこちないし弱いし、何より外れていて聴くのも辛いほどだった。

 

久美子「梨子先輩…あの…私、個人練行ってきます」

 

 久美子ちゃんは、梨子にそう言ってから個人練のため、外に出て行った。

 

(数分後…)

 

(日差しが照り付ける蒸し暑さの中、汗を流してユーフォの個人練をしている久美子)

 

久美子「…ぷはっ」

 

麗奈「…」

 

(久美子がユーフォから口を離すと、いつの間にか隣には麗奈がいた)

 

麗奈「良くなってる。

 でもコンクール的にはダメ」

 

久美子「…だよね」

 

(ざわ・・・ざわ・・・)

 

(地面の生い茂った草が風で吹く中、麗奈の方を向く久美子)

 

久美子「私、上手くなりたい、麗奈みたいに。

…麗奈みたいに特別になりたい」

 

(その返事に、空を見上げながら返事をする麗奈)

 

麗奈「じゃ、私はもっと特別になる」

 

久美子「…」

 

(その数日後の音楽室にて)

 

滝「…前より良くなりましたが、まだ求められる音にはなってません。

 トロンボーン、出だしがズレたの誰ですか?」

 

秀一「…」

 

(静かに、気まずそうな表情を浮かべながら手を挙げる秀一)

 

(その数秒後…)

 

滝「…ユーフォ、162から1人ずつ聴かせてもらえますか?」

 

久美子「…」

 

(自分だと分かり、即ユーフォを吹いて滝先生に聴かせる久美子)

 

久美子「~~~♪♪」

 

滝「…そこ、難しいですか?

 本番までに出来るようになりますか?」

 

久美子「………」

 

(無言で下を向いて気まずそうにしている久美子)

 

滝「…本番で出来ないということは、全員に迷惑をかけるということになりますよ」

 

久美子「…出来ます!!」

 

滝「…」

 

夏紀(…久美子ちゃん…)

 

 この時の私は知る由もなかった。それは…。

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