(ピピピピピ…)
(タン!)
(ピ…)
久美子「…」
(久美子、自室の目覚まし時計を止め、起床)
(同じ頃…)
夏紀「…」
ついに関西大会予選当日がやって来た。私は、自室で着替えを済まし、制服に着替え、いつものポニテに髪を結んだ。なお、現在の時刻は明け方の5時である。
ちなみに、私と1年の葉月ちゃんはオーディションで落選しているため、大会には参加できない。なので、冬服ではなく、もう6月中旬ということで夏服である。
(数分後)
夏紀「…行ってきます」
そう告げ、私は自宅を出た。
(その頃、他の吹部部員達は…)
麗奈「…おはよ」
久美子「…おはよ」
(5時45分発の普通電車に乗ると、そこには既に麗奈が席に座っていた。その隣に座る久美子)
(北宇治高校に通じている上り坂前では…)
晴香「…」
香織「さすがに暑いよねー、これ」
晴香「…うん」
(北宇治高校に向かっていた晴香と香織)
(数時間後…)
晴香「各パートリーダー、自分のパートが全員揃ってるか確認してください」
(音楽室にて、全員揃っているか点呼を取る晴香)
香織「トランペット、います」
(香織を先頭に、各パートリーダー全員いることが確認)
晴香「7時過ぎにトラックが来るので」
夏紀「…」
葉月「…」
私は、葉月ちゃんほか、オーディションで落選した吹部部員達と一緒に音楽室の窓側にいた。
ちなみに、コンクール予選に参加する優子や麗奈ちゃん、サファイアちゃんの姿も確認した。もちろん、久美子ちゃんの姿も。
久美子「…」
(ピラッ…)
あすか「はい、黄前ちゃん。
譜面隠しだよ」
久美子「あ、有難う御座います…」
(あすかから譜面隠しを受け取った久美子)
(その頃の職員室)
滝「…そろそろ行きますか…」
(一枚のある写真を眺めていた滝先生)
(数分後)
松本「お前ら気持ちで負けたら承知しないからな!!」
北宇治高校校門前。副顧問の松本先生が、私達にそう檄を飛ばし終わった直後に、遅れて滝先生がやって来た。コンクール予選なので、タキシードを着ている。
滝「遅れてすみません…」
松本「…ハァー…もう話は済みましたよ…」
久美子「…」
葉月「…デジャヴ…」
(サンフェス時と展開が似ていたのを思い出す久美子ら)
夏紀「…あの…。
皆さんへのお守りを作りました。
イニシャル入りです」
私達コンクール不参加組は、全員で密かに作っていたお守りをコンクール参加組全員に渡した。
晴香「全員分用意するのは大変だったと思います。拍手」
「パチパチパチ…」
夏紀「…」
私含め不参加組は、晴香先輩らに拍手され、ちょっと照れ臭かった。
晴香「では、そろそろ出発します。
その前に…部長から皆さんへ、一言」
あすか「待ってました~、部長様」
晴香「や、止めてよ、あすかったら…」
(あすかにそうからかわれ、照れる晴香)
晴香「…えっと…。
今日の本番を迎えるまで、いろんなことがありました」
香織「…」
優子「…」
晴香「でも今日できることは、今までの頑張りを…思いを、全て演奏にぶつけることだけです」
(…バッ!)
晴香「北宇治ファイトー!」
「オー!!」
あすか「…」
(晴香の気合い入れで、全員片腕を挙げる。しかし、あすかだけ混ざっていなかった)
あすか「…さぁ、会場に私達の三日月が舞うよ!!」
久美子「…」
夏紀「…」
(後編に続く…)