※この作品はR-18です。

響け!ユーフォニアム〜中川夏紀の憂鬱〜(未完)   作:森島響

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第8話『サンフェス開幕』

松本「いいかお前ら!! いよいよ本番だぞ!!

 手を抜いたら承知しないからな!! 気合いを入れろ! 声が小さい!!」

 

一同「はいっ!」

 

 私と優子は、吹部メンバー全員に混ざり、サンフェス用の衣装に着替えて一緒にサンフェス会場にいた。

 あのあと、私も優子も危うく遅刻しそうになるほど眠気が襲ってきたが、学校に向かう途中のコンビニで栄養ドリンクを飲んで、根性で気合いを入れ直した。さすがに、激しく身体を慰め合いすぎたか。

 

 ちなみに、今私達吹部に気合いを入れさせたのは、北宇治吹部副顧問の松本美知恵先生。今、遅刻していた滝先生に代わって、私達に熱い檄(げき)を飛ばしていた。

 

滝「…ハァッハァッ…すみません、遅れました…」

 

松本「何していたんですか…もう殆ど言うことは終わりましたよ…」

 

 遅れてやって来た滝先生に呆れた表情を浮かべている松本先生。

 

滝「私からは、特にありません。

 皆さんの演奏、楽しみにしてます」

 

久美子「…ええー…」

 

葉月「…ハァ―…」

 

(滝のその一言に、微妙な反応をした久美子と横で溜息を零す葉月)

 

…数分後…

 

(本番前のリハーサル中)

 

葉月「あのブレザー強いの?」

 

緑輝「ここ10年、関西大会常連の強豪校です」

 

(自分達の近くにいた白ブレザーを着た吹部一同を見つめながらそんな会話を交わす葉月とサファイア)

 

緑輝「それと、あれは…立花高校ですね。 呆れるほどマーチングの強い高校です。 水色の悪魔と呼ばれている有名校です」

 

久美子・葉月「「立花高校!?」」

 

(水色の悪魔と呼ばれているらしい強豪校の名前に驚く久美子と葉月)

 

梨子「うわぁ、やっぱり…立花、私達、楽修の順だ…」

 

夏紀「…私達、霞んじゃって何も残せないかもよ?」

 

(演奏順が載っているプリントを眺めながらそう会話を交わす梨子と夏紀)

 

(その後、色々あり…)

 

アナウンス『続きまして、立花高校吹奏楽部の皆さんです』

 

(立花高校の演奏開始)

 

緑輝「立花高校の十八番です…」

 

(自分達とはレベルの差が違うと絶望する北宇治吹部メンバー達)

 

麗奈「~~~♪♪」

 

一同「!?」

 

(一斉に、トランペットを吹いた1人の吹部新入部員の方を向く一同)

 

優子「バカ! 何、音出してんの!!」

 

麗奈「すみません」

 

(優子にそう注意され、髪をかき上げながら謝罪する新入部員)

 

夏紀「…」

 

 彼女の名前は高坂麗奈ちゃん。黄前ちゃんに葉月ちゃん、サファイアちゃんの3人と一緒に吹部に入部してきたトランペットパート担当の新入部員だ。

 なんでもプロである父親の影響で、幼い頃からトランペットを吹いているそうで、北宇治吹部でも私達2年や晴香先輩達3年にも引けを取らない…いや、恐らくそれ以上にプロ顔負けの実力を持っている天才美少女だ。この私も、彼女には一目置いている。

 そんな彼女の突然の度胸ある行動に、周りは緊張が解れたのか、気合いを入れなおせた模様だった。

 

(そして…)

 

滝「本来、音楽とは、ライバルに己の実力を見せ付けるためにあるものではありません。

 ですが、ここにいる多くの他校の生徒や観客は、北宇治の力を知りません。

 っさ、北宇治の実力、見せ付けて来なさい」

 

一同「はい!!」

 

(北宇治、本番開始。演奏曲目は『ライディーン』)

 

「ん?」

 

「あれ? かっこいいね」

 

「結構上手いじゃん」

 

「あれ、北宇治!? こんな上手かったっけ」

 

(過去の北宇治とは別人のような演奏の上手さに驚いている観客達)

 

(こうしてサンフェスは終わり…。数日後には、また新たな試練が待ち構えていた…)

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