こんにちは、やっと風邪が治ってきた三MENです。
年々性質悪くなっています・・・皆さんも気を付けて。
では、話を進めます!・・・因みに空・名月の戦いは飛ばします。アキラいないですから・・・。
「行きましょう」
アキラ隊を一の丘に戻し、休養を取っていたらアキラが言った。
「行くって今戦っているあの場所にか?」
「アキラ、どうしたっていうんだ?」
「もしかして何かが起こる。と思っているの?」
小夜叉と庵樹と鞠の三人が訪ねてきた。
「ええ。確実に・・・」
そう言うと、アキラは刀を抜いた。すると刀が光っていた。
「え?ハニーの刀が!」
「アキラ様の刀って鬼がいる時に光るっていう?」
「でも、光っていると鬼ってどんどん寄ってくるって言っていたです」
歌夜と綾那の言葉に頷いた。
「その通りです。どこかで鬼が出ている。しかし、この刀を持つ私の場所じゃない」
「・・・もしかして、あの戦いの場に出現すると思って言うの?」
鞠の質問に答えた時だった。怪我をしていたが索敵していた小波が戻ってきたのは。
「アキラ様!大変です!鬼が!」
「・・・どうやら命中したみたいですね。それで、どこで見ました?」
「関川を泳いでいました。やつらがいた場所は今合戦をしているあの近くです!」
小波の報告に、アキラはニヤリと笑った。
「ほう・・・どうやら、しびれを切らしたみたいですね」
「しびれを切らした?誰がです?」
綾那の疑問は最もだ。全員がアキラを見た。
「黒幕です。千人以上いるあの合戦に鬼を乱入させるのもそいつの仕業でしょう」
「鬼が強くても、人数はあちらの方が上ですよ。いったいどうして」
「歌夜、その理由は私を来させるためです。向こうの掌に乗ることは気に食わないですが、今回は乗ってやりましょう・・・約束もありますから」
刀を鞘に納め、皆に指示を出しながら思い出した。
『美空との約束・・・必ず守りますよ』
不安そうな、辛そうな美空の顔を思い出し、そして自分も動いた。
空の本陣では、アキラからの句伝無量を受けた詩乃と雫。
「空様。今アキラ様の指示がありました。この戦い「た、大変です!い、異形の集団が乱入しました!」・・ここからは私達だけでは抑えきれない戦いになります。名月様とも連携をして、この窮地を脱しないといけません!」
「は、はい!それに、名月ちゃんだって・・・越後を守りたいという気持ちは同じのはず!使い番そのように連絡を!」
「っは!」
「今はアキラ様達が来るまでここを持たせます!空様、今から言う戦い方を皆さんに伝えて下さい。犠牲を出さないまでも最小限にする戦い方です!」
雫が伝えたやり方を空が皆に伝え、同時に激も飛ばし兵達の士気も上げた。
『後は・・・向こうの判断次第ですね』
詩乃は御館の方を見た。
名月の本陣も混乱に襲われていた。鬼という存在を見たことも聞いたこともなかったから、いきなり現れた鬼にどうしようか焦っていた。かろうじて、朧が指揮をしているが彼女自身も混乱していた。
「いったい、異形の集団とは何者なのだ!」
「朧お姉さま!」
「大丈夫!北条の兵が「申し上げます!春日山側より、使番が来ました!」・・・こんなときに、通せ!」
通された使者はすぐに伝えた。
「空様からのご伝言です!越後を守るためにも、手を取り合い協力し合って鬼を倒そう!との事です!」
「な!きょ「使者さん、この北条名月景虎。それをお受けしますと伝えてください!」、な、名月!」
名月の宣言に朧が驚く。
「お姉さま!私は越後の北条名月景虎。越後が窮地に陥っているなら私は越後を守るために立ち上がらないといけません!」
「・・・名月」
「今まで守ってくれて、愛してくれてありがとうございます!私は行きます!」
朧に一礼して、護衛の兵と共に空のいる本陣に向かって駆け出した。
「・・・いつの間にあんなに成長して。ずっと子供と見ていた自分が恥ずかしい」
その後、名月の言ったことを兵達に伝え連携して戦うように伝えた。
『私も・・・成長しないといけませんね』
その様子を、こっそり見ていた二人の武将。
「ほう~~、あの子まだ小さいのにあんなに強い決意を出すなんて」
「もしかして、助けようと思っているの?」
「ああいうのを見ると、力になりたいって思うのさ」
「命令とは逆のことをやっちゃうなんて・・・全く~」
「(* ̄▽ ̄)フフフッ♪、でも嫌いじゃないだろう?」
「ええ、手伝ってあげる♪」
空の本陣では、名月と合流でき二人とも喜び合った。
「空様!」
「名月ちゃん。ありがとう!」
「越後を守るためです!空様とそれができるなら!」
「空様!名月様!アキラ様がつくまでもう少しです!お二人の激で兵を奮い立たせてください!」
詩乃の言葉に二人とも首を縦に振った。
「うん!名月ちゃん、いくよ!」
「はい!」
「「せ~の!」」
「「例え生まれが違おうと、国を守るが我らの定め!」」
「「越後の民を守るため、猛る心で鬼を討つ!!」」
「長尾空景勝!」「北条名月景虎!」
「「推して参ります!」」
その激を聞き春日山・御館の兵達が一気に奮い立った。ただし、その時だった。
「どや!何ですか、地震ですか!」
地震が戦場を襲った。
「雫!」
「ええ、決してあの時と同じにしてはいけません!」
「三人とも集まって鬼が・・・足元、地中から来ます!」
だが、そう言われてもすぐ行動できない。そして、詩乃の言葉に答えるかのように
『グルルルル!』
鬼達が地中から出てきた。しかも雨まで降りだし、いきなり出たことで詩乃と雫以外は動きを止めた。
「空様!名月さん!」
「「あ!」」
「お、お二人とも!」
思わず呆然としてしまったため、隙だらけの二人にトドメを刺そうとしていた。
「おおっと!彼女達は死なせないよ!」
ずっと隠れていた一二三と名乗るアキラが要注意していた女性が現れ鬼を倒した。もう一人の湖衣と名乗る眼帯の女性もまたある程度離れているけど、姿を現した。
「おお!誰か知らないけど助かりましたぞ!」
空と名月同様呆然としていた愛菜は感謝して、すぐに二人の傍に寄った。
「あ、ありがとうございます!」
「助かりましたわ!」
「何の、何の。無事で何よりだよ」
空と名月も感謝したが、詩乃はまだ疑いの目で見ていた。
「あ、あなたは・・・」
「なあに、今は、そろそろ聞こえる人達の迎えの方が大切なんじゃないか?」
「迎え・・・あ!」
その彼女の言葉に答えるかのように、馬の走る音が聞こえてきた。
「おら!鬼武蔵、森小夜叉長可に斬られたい鬼はどこだ!」
一番最初を走っていた小夜叉が名乗り上げた。
「そんなこと言っている間に」
「ああ!俺も獲物を取るな!」
だが、そんな彼女を無視してすぐ後ろからやってきた綾那が鬼を斬った。
「綾那、てんめ~!よくも~~!さっさと出てこい!蛇!」
「へっへ~ん。早い者勝ちです!」
小夜叉もあの蛇を出して、鬼狩りを開始した。
「いいか!俺と蛇の殺した数が俺の点数だからな!」
「綾那が負けるはずないです。小夜叉、勝負です!」
最強と最凶の鬼殺し競争が始まった。
「・・・え!ちょっと、あの蛇って」
「うん、私も驚いているよ・・・守矢の神だね。こんなところにいたなんて」
「あ、あ、あ、そんなことって。人に宿るなんて!」
「まあ、逃げたい理由でもあったんだろうね。とりあえず、これは見なかったことにするべきだね・・・言っても信じないだろうけど」
「目の前で見ても信じられません!」
一二三がいつの間にか湖衣のところまで移動していた。そして、小夜叉の出した蛇を見て驚く二人。
「よかった。ここにいましたか」
「おや?君は・・・」
「・・・」
そこにアキラがやってきた。隊の方は既に詩乃に任せている。
「話は聞きました。あなたが空君と名月君を助けたそうですね」
「そうだよ。ま、子供が死ぬところは見たくないからね」
「なるほど・・・ありがとうございます」
アキラはそう言って頭を下げた。約束を守ることができる大きな仕事を彼女がしたのだ。心からのお礼だ。
「おいおい、それは大げさ」
「いいえ。あなたも言ったようにあの子達はまだ光輝く未来が見ることができる大事な二人です。死ぬには早すぎる。それに・・・いえ、何でもありません」
待っている母親がいる。というのはさすがに飲み込んだ。前の二人はアキラの考えている通りなら、本来敵なのだから。
「じゃ、素直に受け取っておきますか。私達はこれで」
「そうですね・・・では」
そう言い、背中を向けて一歩歩いたすぐ後に振り返った。
「そうでした」
眼帯の女性・湖衣に顔を向けた。
「あなたにもお礼を言わないといけませんね。ありがとうございます」
そう言って、再び背中を向けて去っていった。
いなくなって、一二三が湖衣に呆れながら視線を向けた。
「全く・・・って、湖衣!どうしたの!」
「はあ、はあ、わ、私・・・生きて」
その場で膝をつき、雨で濡れているけど汗も流していた。その姿に慌てる一二三。
「ど、どうしたんだい?」
「つ、強い・・・とても」
「だから!どうしたんだい?」
「刀に、手を」
「うん、それをしたんだろう?」
「かけた瞬間・・・斬られた」
「はあ?」
「頭の中に・・・十字に斬られる自分が、見えた」
何とか、少しずつ落ち着きながら説明をした。
「何と・・・私は全く感じなかったよ」
「手をかけなかったから、だと思う」
「目が見えない代わりに、心が見えるという噂も聞いたけど・・・本当みたいだね」
「うん・・・殺気を完全に私だけに、ぶつけた」
「なんとまあ・・・とりあえず、任務完了だから典厩様に報告しよう。さて、お屋形様はどう動くかな?」
やっと立てるくらいに回復した湖衣と一緒にその場を立ち去った。
詩乃達のところに戻ったアキラ。
「アキラ様?どこに」
「助っ人してくれた人のところに、お礼をね」
「あの人にですか・・・それで、何かわかりました?」
「私の予想通りでしたね、詩乃」
「予想通りというと?」
「南の目と耳、と言えばわかるでしょう?」
驚こうとする雫の口に指を着けた。言うな。ということだ。
「これは内緒にしておくべきです。それで、鬼はどうですか?」
「はい、鬼の侵攻がぱたりと止んだので犠牲者は出ましたが全滅させられそうです」
「侵攻が止んだ・・・・・・なるほど」
詩乃の報告に一瞬疑問だったが、
「はい・・・アキラ様の予想通りです」
「まあ、そのおかげで助かったというか」
すぐにその理由が分かり、三人は苦笑いをした。
「はっはっは!三千世界!三千世界!さ~んぜん、せっかい~~!」
見てもいないのに、嬉しそうにお家流を連発する絶賛爆発中のとある誰かさんが脳裏に浮かんだ。そのそばでは呆れ顔の家臣の姿も。
「よし、それなら後は時間・・・!」
安堵しようとした瞬間に、刀を抜いて振り抜いた。
「全く、挨拶に来てやったというのに・・・」
振り抜いた先にいたのは青年だ。ただ、アキラは感じていた。
「血生臭い・・・いいえ、鬼臭いと言った方がいいでしょう。あなたからはそんな匂いが感じます」
こいつこそが黒幕だと。
「やれやれ、嫌われたものだな」
「嫌って当然。鬼を率いる者は殺すのみ」
すぐ近寄ろうとしたが、何十もの鬼を出し壁にした。
「聞く耳を持たぬと言うのなら、引き下がろうか・・・覚えておくがいい。この世は余が支配する世界になると。再び会うまでは鬼血を刀に浴びせるがいい」
「あなたが言える立場じゃ・・・いなくなりましたか」
黒幕の気配が消えたのが分かり、舌打ちをした。
「とりあえず・・・雑魚を消しますか」
アキラは右の刀を逆手に持ち、それぞれの刀の柄をつけた。それを前に出し
「無明神風流殺人剣、ツシン」
百八十度、円を描くように回した。すると、アキラから白い煙が出てきて鬼達を囲んだ。すると何故か鬼達が同士討ちを始めた。鬼達からすれば周りにいる鬼が全てアキラ達に見えているため、人間相手なら幻と気づくが考える力のない下級の鬼なら気づかないのだ。
この技を知らない兵やアキラ隊の皆もいきなりの同士討ちに唖然としていた。だが、おかげで犠牲も一気に少なくなった。
「さて・・・最後の一匹になりましたね」
同志討ちを続けていったおかげで、鬼が最後の一匹になった。
「あなたも見たでしょう。赤きまぼろしを」
その一匹を斬って、完全にいなくなった。鬼が全部消えたと同時に雨も上がり、向こうでは兵達の歓声が聞こえた。
「終わりましたね」
「はい!」
「よかったです!」
詩乃と雫もやってきて笑顔で出迎えた。
「乱入もありましたが、肝心の後継者はどうなりました?」
「それなんですが、名月様が空様に後継者を譲ります。という話になりまして」
「そうですか・・・なるほど。まさか、本当にあの旗の通りになるとは」
自分の隊の旗を見て、小さく笑みを浮かべた。
「アキラ様、なってほしいと願っていましたからね!」
「刀で信念を語り合い、共に分かち合い友情を作る。今回は語り合わなくても、同じ信念だから分かち合えましたね」
「はい!これも、アキラ様が一生懸命になったからです!」
雫の言葉に詩乃も大きく頷いた。少し照れ臭そうに顔を向けると、空と名月の手をつなぐ姿が見えた。
『美空。約束は果たしましたよ。後は待っていてください』
春日山城の方を向いて笑顔でそう思ったが、すぐに真剣な顔になった。
『あの男はいったい。鬼血を刀に浴びさせる?これで鬼を斬らせるのを目的にしているという事でしょうか?・・・何故、あの黒幕は鬼を斬らせる必要がある?何が目的なんでしょうか?』
だが、一つの疑問も残ってしまった。
シンを改良したツシン。シンは熱エネルギーで蜃気楼を起こすが、アキラは真逆のマイナスの力ヘルバーストを使って応用して作りだした技。
今回これを出したのは、完全にあの剣技の基礎を極めたことを見せるためでもあります。
では、あと一つ本章を書いて間章です。