こんにちは、三MENです。
間章は久しぶりですね。今回は姉妹の末っ子と武将さんです!
SDKのキャラは次回の間章に書きます!
光璃と一緒に寝た次の日。アキラは昨日の報告をまとめる為に来てほしいと言われ、案内された部屋には既に春日と心がいた。アキラの方も一応雫も連れてきた。現場にはいなかったが、いないからこそ分かる見方の意見も聞きたいからだ。
「夫殿、お待ちしておりました」
「来ていただいて、ありがとうございます」
「ええ。お二人ともお待たせました」
「話は聞いています。早速本題に入りましょう」
雫の言葉に三人は早速話し始めた。しばらく話していたが、寅の正体の事になると、春日、心、雫ともゴクリと唾を飲んだ。
「人の姿をした鬼・・・ですか」
「ええ。あの男は確実に中身は鬼でした」
「つまり、鬼と一緒にいた。という報告がなければ」
「私達はその事に気づけないままだった。という事ですね」
雫と春日の質問にアキラは軽快に答えたが、その答えに三人は冷や汗を流した。
「私も鬼はその姿で動くものと思っていました・・・だが、今回のあの寅は中身は完全に鬼だった。どうして人のままでいられたのかは知りませんが、そう考えて間違いないかと」
「あの場にいませんでしたが、アキラ様の考えは私も同意見です」
アキラと雫の言葉に二人は難しい顔をした。
「夫殿、越前はどうでした?拙達も退き口は知ってますが、実際に見たわけではありませぬので、その場にいた者の意見をお聞きしたい」
「・・・あの時は朝倉義景が鬼となり、部下の鬼達に指揮している。とは思ってました」
「同盟軍はただの鬼の集団として見て戦って、その甘さから奇襲を受け結果的に金ヶ崎の退き口になってしまいました」
アキラの言葉に雫が付け足した。その話を聞き、二人は更に難しい顔になった。
「あの男は人としての意識も持ててましたので、鬼を指揮できたのもそのためかと思います」
「・・・怖いですね。そう考えると」
雫の言葉に三人とも頷いた。
「人の姿で動けて鬼を操れるという事ですからね・・・報告には、その事もいれるといいでしょう」
「うむ!心、頼むぞ」
「何を言っているのですか?春日様。あなたも協力してください」
「あのな、拙が書類仕事苦手なのは知っておろう」
「ダメです!現場で兵を指揮した立場の意見もいれる必要もあります。逃げるのはなしですよ」
心の言葉に観念したのか、春日は苦笑いしながら報告をまとめ始めた。
その報告がまとまり、雫と心がその書類を持って部屋を出た。今、部屋にはアキラと春日しかいないので暇つぶしを始めた。
「いや~書類仕事が苦手だったとは」
「言い返せないのが悔しい・・・その通りなのだ」
「まあ、気にすることはないですよ。得手不得手は誰にでもありますよ」
現に壬月は作り笑顔が苦手だった。その事をこっそり思い出してこっそり笑った。
「そう言ってもらえると助かります・・・ふう、ちょっと気分転換がしたいですな」
「ははは、頭を使いましたからね」
襖をあけて太陽の光を浴びながら風に当たった。それが気持ちよかったのか縁側に春日が座った。アキラも彼女につられて隣に座った。
「こうした穏やかな時間が、いつまでも続けばいいですな」
「そうですね・・・でも、戦いも恋しいと言えば恋しいですが」
「拙も戦いをやめたいとは思いませぬ。ですが・・・こうした、穏やかな、時が、たまに、は・・・」
会話がとぎれとぎれになっていく。彼女の方を向くとうとうとしていて、次の瞬間彼女の頭がちょうどアキラの太ももに乗った。
「( ˘ω˘)スヤァ・・・」
どうやら眠りについたようだ。さっきの書類整理で疲れていたようだ。
「膝枕はしてもらったことはありますが、誰かにするのは初めてですね」
「うう、心~~書類は勘弁~~、やめてくれ~~」
あどけない寝顔から嫌そうな顔になり、春日が出した寝言を聞いて思わず笑った。
「ほう~、そんなに嫌でしたか」
「嫌だ~、書類の波が来る~~」
今度は辛そうな顔で言った。自分の声に反応したのを見て、悪戯心がわいた。
「ご飯は何が好きですか?」
「(ニコ)湯漬け~、湯漬けがいい~」
「では、それを食べましょうね」
「わ~い、嬉しい~!」
面白い反応にアキラが思わず頭を撫でた。
「可愛いですね・・・この人にもこんな一面もあったのですね」
常に光璃の為にしっかりした顔を出している姿しか知らなかったため、こうした顔を見れて新鮮な気持ちになった。
「さて、今度は「・・・ん?あれ?」・・・終わってしまいましたか」
頭の撫でに気づいて、起きてしまった。
「おはよう、春日さん」
「・・・!!!お、夫殿!」
「そのままでいいですよ、撫でていたいので」
「ちょ!そ、それは!」
「いいではありませんか。かわいい寝顔でしたよ」
「な、なななな!何を言うのですか!」
そう言いながらも飛び起きない辺り、撫でられるのが心地よさそうだ。
「寝ている姿は寝転んでいる猫みたいでしたよ」
「や、やめてください・・・撫でられるなんて何年振りでしょうか」
「私は捨てましたから、頭を撫でられたことは一度もないですね」
「捨て、られた?」
「拾われたチビの時に、仲間の梵天丸になら撫でられたことならあります。今思えば、梵は私を息子として見ていたのかもしれないですね」
空を見上げて、記憶にあるチビの自分を撫でる梵天丸を思い出した。
「・・・待ってくだされ。梵天丸って、伊達の独眼竜政宗じゃないですか!アキラ殿はその者の仲間だったのですか!」
綾那や幽と同じように梵天丸の本名を知っていたのか、とても驚く春日。
「私の世界の話ですけどね・・・大切な仲間です」
「夫殿がとんでもないのって、そういう人に育てられたからでしょうな。それほどの武将に育てられたのなら、お強いのも納得ができます」
アキラの話に、思わず苦笑いをする春日。その時に足音が聞こえた。
「アキラ様。心さんが湯漬けをお昼にしましょうと・・・」
「な、なあああ!」
膝枕から飛び上がった春日。
「こ、心にだけは内緒にしてくだされ~~!」
大慌てで顔を真っ赤にして、どこかに走り去っていった。
「あ、アキラ様?」
「心には湯漬けでいいと伝えてください。ご飯には戻ってくるでしょう」
「そんな、犬か猫みたいに言うのは春日さんに悪いですよ」
走り去っていった春日を見て、こっそり笑ったアキラだった。
『あ、頭を撫でてくれたのは気持ちよかったし、かわいいと言ってくれたのも嬉しかったな・・・な、何を考えているのだ、拙は!これじゃあ、またやってほしいと思っているみたいではないか!・・・で、でも、誰も見てないなら』
春日は照れながらも、またやってほしいと思いながら走っていった。
用意された湯漬けを食べたが、春日は結局食べ終わるまで戻ってこなかった。アキラが部屋を出ると、夕霧と薫に会った。
「あ、兄上」
「お兄ちゃん!どうしたの?」
「さっきまで光璃への昨日の報告をまとめて、食事も終わったので何をしようか考えていたところです」
「そうでやがるか」
「お兄ちゃん、食べちゃったんだ。よかったら薫が作ろうと思ったのに」
がっかりする薫。そんな彼女にある依頼を頼んだ。
「それなら、今から城下に行こうと思っていますが、よろしければ案内してもらえますか?」
「え!か、薫が!」
そのアキラの言葉に目を輝かせた薫。夕霧も頷いた。
「いいでやがるよ。薫の仕事はもうないでやがるから」
「じゃ、じゃあ、行こう!こっちだよ、お兄ちゃん!」
元気よく手を引っ張る薫に着いていくアキラ。門を抜け城下に降りていった。
「お兄ちゃん!こっちにいい飾り物のお店があるんだよ!」
薫はいつも笑顔だけど、こんなに楽しそうな笑顔は初めて見たアキラ。
「嬉しそうですね」
「うん!だって、お兄ちゃんと街を歩けるんだもん!」
「その元気ぶり・・・何かひよところを思い出しますね」
「ひよ?ころ?誰それ?」
聞いたことのない名前にキョトンとした。
「私の隊の仲間です。あなたみたいに私といるのが楽しいと言っていました」
「そうなんだ・・・という事は越後にいるんだね」
「いつか紹介したいですね。絶対に仲良くできますので」
「うん!楽しみ!」
そうやって話していると、二人とも子供達の困っている姿が目に入った。
「ねえ、どうしたの?」
「あ、薫様!あのな、こいつが引っかかっちまって・・・」
木の上を指すと凧が枝に引っかかっていた。子供達に代わって薫がとろうと必死にジャンプするが、結構高いところにあるので全然届かない。
「ふむ、それなら・・・私が取りましょう」
「「「え?」」」
子供達と薫が声を出すと、アキラがジャンプをして凧を取った。
「はい、取れました・・・って、皆さんどうしました?」
だが、人一人軽く飛び越えられるジャンプをしたため、子供達だけでなく近くを通り過ぎようとした人達まで唖然としていた。
「あ、ありがとう・・・ってすっげ~~!」
「薫様!この人だれ!」
「かっこいい~~!」
子供達はすっかり凧の事よりアキラの方に夢中になった。
「なあに、努力を続ければできるようになります。結構、時間もかかりますが」
「本当!よ~し、頑張るぞ!」
「うん!目標は・・・えっと「アキラと言います」うん!アキラ様だ!」
戻ってきた凧を再び飛ばしたが、ジャンプを繰り返していた。
「薫君。さあ、行きましょう」
「っは!う、うん!」
意識を取り戻して再び歩き出した。薫は隣を歩くアキラの横顔を見た。
『格好いいな~。頼りがいがあって、優しくて、人気があって、がっしりして、一緒にいると安心できるみたいな感じもあって・・・ちょっと悪戯好きなところもあるけど、それがアキラ様なりの心の許し方なんだろうな・・・』
子供達と別れたら薫がぜひ見せたいものがあるといい、彼女に従い一緒に歩いた。しばらく歩くときれいな花畑のある丘の上に到着した。
「ここですか。私を連れてきたかった場所というのは」
「うん!あのね・・・ここってお姉ちゃんたちも知らないんだ。私だけの秘密の場所なの」
「・・・本当に私を連れて来て良かったのですか?」
「うん!お兄ちゃんだから、見てほしかったんだ!」
満面の笑顔で頷いた。話を聞くと、ここの花畑は全部薫が世話をしていて元々花は数本程度しかなかったらしくそれをここまで増やしたそうだ。
「すごいですね・・・花に関しては全く無知ですが、それをするには何年もかかることくらいは分かります」
「うん。でも、楽しかったから」
嬉しそうにしている薫に頷いたが、花が好きで、花を愛し、そしてよほどの思いがないとこれを作ることは出来ない事だ。
『この子の事を人を斬れない優しい子と思っていたが、その優しさの強さは底知れないですね・・・そういえばゆやさんもそうでしたね。狂の為に必死に体を張ってあの戦いに身を投じた。それもまた優しさの強さと言えるものですね。本当に、まだまだ私の知らない強さがこの世にはある』
巻き込まれた形で戦いに身を置く羽目になった初恋の人。でも、彼女もまた必死で想い人に彼女なりのやり方で、役に立とうと癒してやろうと優しさをその人・・・狂に与えた。
アキラもまた、その強さをもらって太四老の時人に勝った。あの時はまだ自覚できていなかったが、今なら自覚できる。この世界で、もうそれをやっているのだから。
「お兄ちゃん!」
「っは!あ、薫君?」
「もう~~、話しかけても上の空なんだから!」
「ああ、すいません。ちょっと考え事をしていまして」
薫の声で意識を戻し、謝罪した。
「うん!よろしい・・・お兄ちゃん。あの、あのね」
「はい、今度はしっかり聞きますよ」
「うん、こうした時間がいつまでも続けばいいな~。と思うの。でも「戦いが止まない」・・・うん、どうしてこんなに戦いって続くの?お兄ちゃん、あんなに強いから分かるかなと思って」
「戦う理由は人それぞれですからね・・・お互いを納得させるにはそれが一番だからだと思います。お互いの武を見せあい、実力を高めあい、そして敵から友になる。何より、戦いほど本当の自分を見せる絶好の機会だからだと思うからこそ戦いが続くのだと私は思いますよ」
あの戦いがその証明だからこそ、こう説明した。
「本当の自分?」
「全員がいい意味で戦うのではなく、悪い意味で私利私欲で戦う人もいるでしょう。それができる人もいる。でも、私は戦いを相手とわかりあう友情を作る儀式と思っています」
「うん、そうだね・・・でも」
「大丈夫です。いつまでも戦いたいとは思いませんよ。穏やかで静かな時間も欲しいと思う時もありまよ。何しろ、春日もまたさっきそう言ってましたし」
「そうなんだ、一人じゃない。皆もそう思っているんだ」
「そうです。だから、その時はここで休みましょう。また来てもいいですか?」
「うん!もちろんだよ・・・あ、でも、二人っきりでね!」
結局薫からはこの花畑は二人きりの秘密という事になった。
今回はいつもピリッとする春日ににゃんにゃんにさせてみました。
あと、薫はこの時はまだ頼れるお兄ちゃんという認識で接しているので、まだ恋や愛には気づけていません。
では、前書きの通り次回ではSDKキャラを出します!ただし、この話だけのキャラになると思うのでクビラや歳世のように何度か出ると言う期待はしないでください。でも、その分力入れて書こうと思います!