どうも!まだ寒い朝に暖房命になっている三MENです。
お待たせしました!SDKキャラおそらく最後になる?いや、どうなるか?と、とりあえず登場です!
タイトルを見て分かった方が多いと思います・・・ではスタート!
「くう~旦那!少しは手加減「してますが?」こ、これでかだぜ!」
「でなかったら、得物が手から離れてますよ」
今アキラは粉雪と庭で手合わせをしている。部屋で綾那と歌夜の二人とゆったり(綾那は膝に座り、歌夜は背中から抱き着き)していたところに、入ってきて手合わせを申し込まれたからだ。
「あ、アキラ様。本当に強くなっているです」
「そうね。粉雪さんの槍をはじいてすぐ間合いに入り込んだ時の一撃。以前は少し遅かったはず・・・これで手加減なんて」
その様子を見ている二人。ただし、手合わせと聞いて黙っていられないのが綾那。粉雪の前に頼み込んだけど、結局負けてしまい今は縁側で横になっている。
「くっそ~~!負けられるか!」
一端距離を取り槍を構えた。そして、突撃してきた。
「甘いですよ」
そんな見え見えの攻撃は簡単によけられる。でも、粉雪は避けた方向に飛んで体ごとアキラに攻撃した。その行動はさすがに驚いた。
「これならどうだぜ!」
思いっきり接近して槍の間合いではないが、驚いた一瞬の隙で攻撃しようとしたが。
「今のは、少し良かったですね」
その隙を経験豊富なアキラが出すわけない。刀の一つを手放して、粉雪の槍を掴み力づくで動けなくした。動かせない槍に驚いた粉雪の隙をついてアキラが刀を首に着けた。チェックメイトだ。
「はい、終了です」
「くっそ~!また負けた!」
悔しがっている粉雪を前に刀をしまうと二人が駆け寄ってきた。綾那は興奮して、歌夜は格好良さに顔を赤くしていた。
「アキラ様。絶対に追いついてみせるです!」
「ええ、待っていますよ。綾那が私を倒す日はいつになるでしょうね」
「おい!あたいが先に倒してやるんだってばよ!」
「・・・柘榴がいたら、違うっす!柘榴っす!って言っていたでしょうね」
二人の言いあいを見て柘榴を思い出した。歌夜はこっそりアキラの腕に自分の腕を絡めていた。
「こなちゃ~ん・・・って何しているの?」
「ここ!旦那に挑んだけど、また勝てなかったんだぜ・・・」
「うん。それは分かっていたけど「分かっていたのかだってばよ!」、何でそんな変な語尾になっているの?それはそうと、そろそろ行くよ」
興奮してどこぞの忍びの里の当主の言葉になっている粉雪。気にせず話を進める心。
「いったいどこに行くのでしょうか?」
その後、心の話では城下に彼女が先生となって子供達に勉強を教えている学問所というところがあり、そこに行くことになっているらしい。粉雪が一緒なのはお昼に弁当を子供達と食べるのでそれを持つためだ。
一度も行ったことがないアキラは興味がわき、着いていくことにした。綾那は学問所と聞いた時点で頭から煙を出して倒れ、歌夜は看病のため着いてこれなかった。
「それにしても、さすが光璃ですね。未来の事もしっかり見通している」
「おう!お屋形様はすごいんだぜ!旦那、尾張で真似しちゃだめだぜ」
「う~ん、久遠ならすでにやっていると思いますが?あの子も今後の日の本の事を考える頭を持ってますから」
その話を聞き、再会したら聞いてみようと思ったアキラ。
「甲斐に草もいれてると思いますので、知っていると思うよ」
「むう、草を入れるなんて卑怯だぜ!」
「そちらも、尾張に入れているでしょう?歩き巫女とか」
「だから、怒らないの。お互い様なんだから」
プンプンの粉雪だが、心からそう言われて何も言えなくなった。しばらく歩くと学問所に到着した。すると、中から何人もいる子供が一斉に心に抱き着いた。
「ずいぶん子供達からは慕われているのですね」
「そうだぜ!心先生って懐かれて・・・あれ?何かむかむかしてきたような」
「子供相手にそれはダメですよ」
「ふ、ふう~~。落ち着くんだぜ。そう、相手は子供。旦那みたいにここを狙って・・・あれ?そうなると旦那が敵に」
「・・・なんでそういう結論になるのですか?狙っていないです」
そう言っていると、既に子供達と建物に入って自分達だけ取り残されていた。二人も入り、部屋の一番後ろで彼女の先生ぶりを観察した。
『子供達にこうした教育の場があるのは、確かにいいことですね。子供達の知識を広げていき、お互い仲良くなり友情がうまれ同じ仲間になったり、競い合うライバルになる。成長するにとてもいいところですね・・・京の親を亡くした子達もこのような場があるといいのですが』
ふと、京の子供達を思い出し大丈夫か心配になった。その後、半刻ほど経ったら時間的に昼になった。
「皆、それじゃあご飯だよ」
「「「「「やった~!!!」」」」」
「ご飯だぜ~!」
子供達より粉雪の歓声の方が大きかった。
「粉雪、あなた「ここのご飯が唯一の楽しみなんだぜ!」・・・その言い方だと心の教育はどうでもいいと聞こえるのですが」
「ねえ、こなちゃん。そんなに暇だったの(ゴゴゴ)」
プレッシャーを感じる心の怒りに、アキラも冷や汗を流した。
「ち、違うんだぜ、ここ!そ、そんな意味で言ったんじゃ」
「さっき、見えないように欠伸してましたね(ボソ)」
「粉雪~がんばれ~」
「お弁当は僕たちが配っておくから」
「お、お前達、助けるんだぜ!」
「子供に助けを求めるとは情けないですね・・・やれやれ」
子供に助けを求める姿を見て苦笑いのアキラ。その後、心にしぼられた粉雪は配られた弁当をありがたそうに食べた。
「ううう、お弁当無しと言われたときは世界が終わったかと思ったんだぜ」
「これに懲りたら、少しは彼女のやっていることもしっかり理解することですね」
「全く、調子がいいんだから」
みんなで仲良く食べる子供達を見ながら、三人でその様子を見る。
「アキラ様、ここの子供達。どう思います?」
「子供達ですか?とても元気でいいと思いますが」
「そうですか・・・この子達はいずれの武田を支える大切な子達。人は城、人は石垣、人は堀。私の夢はそんな子達が飢えることも戦乱に巻き込まれることもない世の中を見ていきたいのです」
切なそうに子供達を見ている心。
「そんなことは不可能。と言いたいのですが、可能性はありますからね。根拠も、保証もない未来。でも、その思いを信じる未来があるなら賭けるのもいいと思います。例え、はるか遠い未来であり未だ混乱続く戦乱の中でも」
実例を一人、そう親友の頑張りを知っているからこそ否定はしなかった。
「アキラ様は夢物語と笑わないのですね・・・私の夢を共感してくれる人がほかにもいるなんて・・・あの人みたいです」
「あの人みたい?私みたいなことを言う人が他にいたのですか?」
「はい、実はここにはもう一人先生がいるのです。以前、この夢をその人に話したのですが」
「ああ!(モグモグ)ここが話しているのってあいつなんだぜ!(クチャ)あいつすっげ~つえんだぜ!(ブハ)まだ一度も勝ったことがないんだぜ!」
「お行儀が悪いよ!こなちゃん!」
「ご、ごめんだぜ・・・」
米粒が飛び散らせながら話す粉雪に怒鳴った心。ショボンとする粉雪。
「ほう、粉雪が一度も勝ったことがない?珍しいですね、なぜその人が武将になってないのですか?」
「あたいも何回か誘ったけど、全部断るんだぜ・・・春日や夕霧様も残念がっていたんだぜ。どれだけ高い報奨を見せても学問所が一番大事と言って聞かなかったんだぜ」
心もその人を思い出しながら頷いた。
「その二人も入れたいと思ったほどの人ですか」
「でも、おかげで学問所も回っていますし・・・私としては助かってます。子供達が飢えることのない未来。とても難しく不可能に近い事だが、やろうと踏み出さないとそれは作り出せない。ある一人の男の戦いと言葉で気づかされた。と言っていました」
「戦いと言葉・・・ですか」
「最後にこう呟いていました。殺す気で戦っていたのに、自分を信じろと言われた。だからその漢を信じて、そして全てを託した・・・と」
「何か、まるで死んだことがあるみたいな言葉だぜ」
この話にアキラはある考えを持った。何しろ自分は身に覚えがある。
「失礼する」
その時に誰かがこの学問所に入ってきた。
「あ!やってきたんだぜ!」
「「「「おじちゃ~~ん!」」」」
まだ弁当を食べていたが、それをいったん止めて子供達は一斉に玄関に駆けていった。ワイワイ騒ぎながら、この部屋までやってきた。
「今日こそ、一撃くらいは入れてやるんだぜ!」
「こなちゃん、ここでやったらお弁当取り上げるよ」
「・・・や、やめにするんだぜ」
お弁当を人質、いや物質(ものじち)にされ立ち上がろうとしたがやめた粉雪。ここで一言アキラがツッコミを入れるのだが、その人物・・・その漢を見て言葉を出せなかった。いや、二人のやり取りを見てなかったと言った方が正解だ。
「心殿。お待た・・・」
「いえ、いつも来てくれて・・・?どうしました?」
その男がアキラを見ると言葉を止めた。お互い信じられない気持ちで見ていた。
「そなたは確か」
「あの時は自己紹介してませんでしたね。アキラと言います・・・あの後いろいろありまして、あの紅虎の親友になりました」
「そうか。あの男は、今何を?」
「私も今は分かりませんが、必死にあなたとの誓いを果たすために頑張っているそうです。あなたの守っていた大切な子供達もあなたを心底慕っていたあの三人もちゃんと生きていますよ。あの三人は結婚もしたそうです」
「そうか・・・それが気がかりだった。幸せに、生きていてくれたか」
二人の話に全然ついていけない皆。
「アキラ様?太白さんとお知り合いなのですか?」
「太白の親父もどうして旦那を知っているんだってばよ!」
その漢は親友・紅虎が自分の信念を決めた大事な戦いと言っても過言ではない対戦相手であり、アキラもまた敵でありながらサムライとして尊敬できる太白だった。
学問所の別室で二人きりになった。子供達は弁当を食べ終えて勉強の続きとなり、粉雪は二人の話に興味津々だったが、自分の授業をないがしろにされた心が許さず、授業が終わるまで一緒に勉強させられることになった。
「初めてだな。顔を見て話をするのは」
「しかも、あなたは死んだはず、かなう事のない対話です」
「でも、出会えた。聞かせてくれ・・・あの後の事を」
「私の知っている範囲でいいなら」
そこからアキラの説明が始まった。特に紅虎の頑張りをしっかり伝えた。自分の事は特に説明はしなかった。太白が一番知りたいのは向こうの世界と子供達が無事かどうかだからだ。
「先代・紅の王を倒し、吹雪・ひしぎも死に、壬生の里もいろいろと生まれ変われかわったそうです。時人の話だと辰怜が率先して作り変えているそうです」
「そうか。あいつはまっすぐだが、周りを見ないところもある。だからこそ、だまされるのでは?と思ったが」
「実際騙されてましたよ。あなたが私達に殺されたと吹雪に聞かされて、ほたるから真実を聞いてもなお信じませんでしたから・・・戦った後にゆやさんの呪いを解いて本人の所に行って聞くまでは結局私達を疑っていましたし」
「だが、今は里の中心的人物。しっかり成長したんだな」
「敵対してもなお、吹雪をすごく尊敬していましたからね。負けないくらいに頑張ろうと思ったんじゃないでしょうか?」
吹雪という名前にいったん話が止まり、数分後に再開された。
「・・・吹雪様も今思えば辛い立場だっただろうに」
「そうですね。吹雪自身も覚悟を持ってあなたを殺したと思います」
その言葉に太白は頷いた。
少しだけ時間を遡り、子供達が勉強している部屋に戻る。
「こなちゃん。字が歪んでいるよ」
「ううう~、いつのもここじゃないんだぜ・・・」
「心先生~これ、どう~」
「どれどれ・・・うん、よく書けているね」
「やった~~!」
笑顔を見せて子供達も笑顔になる。そんな中、心は前の壁に目をやった。
『太白さんにアキラ様。いったいどんな関係なんだろう・・・そういえばお茶を出してなかった。少しだけ実習にして出しに行こう』
やはり心も二人の関係が気になる。
「皆、少しだけ実習にするね。その間にこれらの文字を書いてね」
「「「「は~~~い!」」」」
「こ、ここ~。あ、あたいは~?」
「こなちゃんもだよ。わかった?」
「わ、分かったんだぜ・・・_| ̄|○」
笑顔だが寒気を感じ、弱弱しい声で頷き筆を持って書き始める粉雪。お茶の用意をして二人のいる部屋の前まで持ってきた。襖を開けようとした時に聞こえた話が彼女の手を止めた。
「・・・吹雪様も今思えば辛い立場だっただろうに」
「そうですね。吹雪自身も覚悟を持ってあなたを殺したと思います」
とても信じられない話だった。まるで太白が殺されたと聞き取れる内容だった。
『え・・・太白さんが殺された?しかも、アキラ様はそれを知って、太白さんもその事を否定しない?吹雪って人に殺された?ど、どうなっているの?』
殺された。でも生きている。わからないまま、どんどん話は続く。
「それにしても、あなたは随分変わりましたな。かつては氷のような感じがするくらい冷たい空気を持つあなたが、今では温泉のように温かく気持ちのいい空気を持つようになっている」
「・・・言わないでください」
「ふふ、それは妻を持ったからか?」
そう言われて顔をそっぽ向いたが、照れていたことが分かり太白は笑った。
『氷のよう?アキラ様が?光璃様の夫になったあの方がそんな冷たい方だったというの?いったいどんな人だったの?』
だが、話を聞いている心はもっとわからなくなってしまった。
「そろそろ戻ろうか。子供達も待っているしな」
「ええ・・・あなたの方は変わらないですね。子供を大切にし、子供を何が何でも守ろうとするその思いは」
「もちろんだ。それに、紅虎の話を聞いて私も頑張らないといけない。心殿が自分の夢をかなえようと頑張っているなら、私はそれを応援し後押しする。以前の私がやろうとしなかったことを心殿がやろうとしている。もう後悔はしたくない」
「心さんも嬉しそうでしたよ。自分の夢を笑わなかったことが」
「私は彼女のような、紅虎のような子供の為に未来を諦めない人を応援したい。それが私の夢なのかもしれない」
「なら、頑張ってください・・・努力は積み重ねればキセキとなります。心さんはそれを作れるだけの努力が出来る人なのでしっかり背中を支えてあげてください」
二人とも頷き合った。
「そうだな。今日は出会えてよかった。また会おう」
「甲斐にいる間なら会えますよ。本当は戦ってみたいのですが」
「子供達の前ではしたくないな・・・あの時みたいに」
「そう言うと思ってましたよ。ふふ、今のところは諦めます」
二人の話を、お茶を出すことを忘れて聞き入っていた。だが、立ち上がる音を聞き慌てて引き上げていき、子供達のところに戻った。
『何の話だったの?聞いても話を理解できなかった・・・でも、最後の方は私を応援するみたいなことが聞こえた。アキラ様が努力を積み重ねればキセキになるって言っていた。すごい才能を持った選ばれた人と思っていたけど・・・努力する人だったんだ』
アキラを立場だけで見ていたため選ばれた人として見ていた心だが、この話で考えが変わっていった。
その後、粉雪に揺さぶられて意識を取り戻し、皆から心配される中何とか授業を再開した。途中で二人が戻って太白と一緒に授業をしたが、アキラを見るとドキッとするようになった。
『アキラ様ってどんな人なんだろう。知ってみたい、今度聞いてみようかな?あれ。顔が熱い・・・どうしたんだろう?』
アキラへの興味が出てきた心。少しドキドキしながら授業を続けた。
夕方になり、太白が子供達をそれぞれの家に連れて帰るのが日課になっているため、彼と子供達がいなくなった。
「旦那~、帰るんだぜ」
「アキラ様。お待たせしました」
学問所の扉も閉め、三人も館に歩き出した。
「旦那、太白の親父と何話していたんだぜ?」
「私も気になります(あの話はいったい何なのか?)」
「何でもないですよ。太白は私の親友と戦った事があり、その時の感想を言ったり、子供好きが相変わらずですね。と言ったりです」
「ふ~ん、そっか」
「そうですか(それだけじゃない・・・でも、今は聞けない)」
粉雪は納得したが、心は納得しなかった。でも、今は聞けないと判断しここでは追求しなかった。
「なあ、旦那。太白の親父と旦那ってどっちが強い?」
「・・・おそらく私でしょう。ただ」
「「ただ?」」
「何でもないです。とりあえず私ですね」
あの時のような戦いだったらの話ですけど。とは言えなかった。何しろ二人はその時はいなかったのだから。
「それより、粉雪は何故太白を親父と呼んでいるのです?」
「何かとっても大きい人だからだぜ。見た目も、心も、何もかもが大きくそして憧れるんだぜ!」
「うん、私も。あの人はとても偉大な人に思えるの」
「それがあたいには親父みたいな人に見えるから親父って呼んでいるんだぜ!」
「私も時々、お父さんって呼んじゃうときがあります」
その時アキラは梵天丸を思い出した。アキラは彼が自分の父親代わりみたいなものだったのかな?と、ふと思った。
「とりあえず、話はここまでにして早いところ帰りましょう」
「「ああ・はい」」
そして、三人は館に戻った。
『太白までいたとは・・・出会えたのは幸運でしたね。いつか戦いたいと思っていましたし。何とか頼んでみましょう』
アキラは手ごたえのある相手と戦えそうで嬉しそうだった。
子供達を無事に送り届け、太白は一人になった。夕陽を見て思った。
『紅虎・・・世界は違えどお前をいつまでも応援している。信じているぞ』
子供達に見せた笑顔とは違う笑顔を出し、自分も自宅に向けて歩き出した。
以上、太白さんでした!もう、自分も親父!って言いたい!
いてほしいな・・・現実に。
間章はここまでです。次は本章になります。