※この作品はR-18です。

戦国恋姫 盲目のサムライ   作:一日三食MEN

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 こんにちは!ラーメンソーメンワンタンメンの三MENです。
 え?意味が分からない?・・・失礼しました。

 さあ。川中島。ついに終盤です!だけど・・・。




七十七振り目 嘘・・・こんなの噓よ!信じたくない・・・!

 アキラ達が、無事アキラ隊に合流することができた。

 「びええええ!お頭!」

 「会いたかったです!」

 「ハニー!お待ちしておりました!」

 「・・・(*ノωノ)」「抱き着きたいと雀とお姉ちゃんは言ってます!」

 感涙を流すひよ達が、アキラに抱き着いた。

 「皆さん。早速で悪いですが、力を貸してください!」

 「もちろんです!」

 「お頭の隊ですよ。当たり前ですよ!」

 「ころさんの言う通りですわ!」

 「・・・(*^^)v」「お任せあれ!と雀もお姉ちゃんも言ってます!」

 その時、遅れてきた詩乃達がやってきた。お互い再会を喜び合っていた。

 

 その隊の少し後方で、

 「おお!幽、主様の旗が!」

 隊に戻ろうとした一葉と幽の視界にも旗が確認できた。

 「ふむ、二つ引きと鶴が努力・友情が寄り添っておりますな。いやはや、無事合流ができてよかったですな、公方様・・・あれ?」

 アキラの合流に一葉の喜ぶ声が聞こえない。

 「主様~!」

 何と、歓喜の声を出しながら既に馬を走らせていた。

 「・・・句伝無量を握りつぶしておられた件、忘れてますね」

 合流後の展開が予想でき、頬に冷や汗を流しながら後を追った。

 

 二人も無事、合流したのだが。

 「アキラ殿。公方様の件は」

 「仕方ありませんよ。一葉、あなたのやったことを怒るつもりなどないですよ」

 「・・・ご、ごめんなさい」

 合流して早々、ひよところから句伝無量のお守りを返してください!と言われ、その時にやっと一葉はそのことを思い出した。とりあえず遅れてやってきた幽がフォローを入れ、アキラも理解していたのですぐに許した。

 「後は美空ですね。今はどこにいますか?」

 「我々が本陣を出る頃には、一応まだいましたが」

 「おそらくもういないだろう。じゃが、本陣には松葉が待機しておる。やつなら知っているはずだ」

 主従コンビの言葉に長尾本陣に顔と意識を向けた。

 「行きましょう。今は、金よりも時間が大事です」

 「はいですわ!ハニーも戻り、アキラ隊全員が揃いました。出陣ですわ!」

 梅の出陣の声に、全員が嬉しそうに(* ̄0 ̄)/ オゥッ!!と叫んだ。

 

 長尾本陣にはすぐ着いたが、一葉の言う通り、松葉しかいなかった。

 「来た」

 「松葉、美空はどこに?」

 「・・・向こう」

 彼女の指した先・・・武田本陣だった。

 「た、武田の本陣です!」

 「ま、まあ、美空様らしいというか」

 「あの人なら、考えられることでしたね」

 綾那の叫びに驚きと苦笑いの雫と詩乃。

 「分かりました。では「通さない」」

 すぐ行こうとしたが、松葉が立ちふさがった。

 「忠義、ですな。本当に尊敬できますぞ」

 「あなたは美空に大きな忠誠を誓っていましたから、こうなると思いましたよ。でも、行かなくてはなりませんので」

 アキラは足元から氷の力を使い凍らせていき、松葉の鎧を地面を伝って足元から氷漬けにして地面にくっつけた。

 「!!う、動けない!」

 「そのままでお願いします。行きますよ!」

 「「「「はい!」」」」

 彼女を横切って走り出したが、

 「(バリーン)い、行かせない!」

 力づくでアキラの氷を砕き攻撃しようとしたが、

 「(ガキン)アキラ様!ここは綾那に任せるです!」

 綾那が蜻蛉切りでその攻撃をはじいた。彼女に殿を任せて長尾本陣を出た。

 「綾那はアキラ様の願いをかなえるために、ここでお前を止めるです!」

 「相手にとって不足なし・・・行くぞ!」

 二人の殺気がぶつかり合った。

 

 その頃の美空。

 「御大将!本陣で、松葉の殺気爆発してますよ!ここまでの爆発は久しぶりっす!」

 その殺気を感じた柘榴が隣の美空に声をかけた。

 「多分あの槍使いが相手しているんでしょう。でも、私達はやるべきことをやるわよ!」

 「そうっすね・・・でも、やれやれっすね」

 「何よ、いきなり力が抜ける言葉なんか出して」

 「だって、御大将。本当はアキラさんに来てほしいんでしょう?でもちゃんと待とうとしないから、そう言ったんっすよ」

 「(照れ)・・・ふん!それより、光璃があれそろそろを出るわ。気を付けなさい」

 「ハイっす。嫌なんすよね~あれって」

 「文句は本人に言いなさい!・・・光璃、見せなさい。あなたの全てを!」

 「じゃ!御大将、後で!」

 柘榴が兵を連れて、美空から離れていった。 

 

 武田本陣。

 「心、状況を」

 「越後の一番槍、柿崎がやってきます!こなちゃんと兎々はまだ距離が!夕霧様と春日様も前線での指揮で・・・」

 「アキラは?」

 「連絡ありません!」

 「・・・風林火山を使う」

 「っは!兵の皆!お屋形様の力を持って死力の限り戦いなさい!」

 

 「其の疾(はや)きこと風の如く」

 「其の徐(しず)かなること林の如く」

 「其の侵掠すること火の如く」

 「其の動かざること山の如し」

 「・・・人、それを風林火山と呼ぶ」

 

 光璃のお家流、風林火山、発動。

 

 柘榴が率いる隊達。 

 「・・・やれやれ、相変わらず卑怯臭いお家流っすよね。兵の数が増えるような技なんて」

 「柿崎!ここは通しません!」

 苦笑いしていると心がやってきた。だが、すぐに笑顔になった。

 「お!来たっすね。それじゃあ・・・御大将~~!いいっすよ~!」

 「え?・・・鏑矢、ま、まさか!」

 すると、本陣に向かう毘沙門天の旗の隊が林から出た。

 「こ、心様!向こうの林から毘沙門天の旗が!ほ、本陣に向かっています!」

 「そんな!柿崎が、お、囮!」

 「へっへ~~ん!勘助連れてこいっす!お前で柘榴を止められるっすかね!」 

 「ここ~~!」

 「心~~!」

 焦っている心の傍にやっと粉雪と兎々がやってきた。

 「こなちゃん!兎々ちゃん!急いで本陣へ!」

 「く!そういうことか!兎々、お前が行け!あたいが柿崎を倒す!」

 「わかったのら!お屋形様!今行くのら~~!」

 戦いはそれぞれで火花を散らそうとしていた。

 

 一方アキラ達は馬を走らせているが、やはり美空に追いつくには無理がある。

 「どけどけ!足利の旗が通るぞ!」

 一葉の気迫に押されて長尾・武田の兵が道を開けるが、間に合うは思えない。二人の意図には気づいているが、やはり不安があるから急いでいる。

 「やりますか!」

 だからこそ、壬生の血を使うことにしたアキラ。意識を集中して自身の体に血が全体に回るようなイメージをした。目が開き、超視野化を使った。

 

 「・・・いた」

 

 美空の場所を確認した。だが、もう既に武田本陣の幕を斬りかかろうとしていた。

 「一葉、降ろしてください」

 このままでは間に合わない。だから、さらに力を使うことにした。

 「はあ?何を言っておる!急がないといけないであろう!」

 「美空は武田本陣に入りました。私だけが先に行きますので、追いついてください」

 「な、何故そんなことが分かる!それに、今馬を止め「では、降ります」、な!主様!」

 馬から飛び降りた。

 「紫微垣。あなたの力、借ります!」

 紫微垣を抜き、そのまま着地と同時に地面に刺した。

 「アキラ様!何を!」

 「え?お、お頭の刀が、光っています!」

 「まさか、二条館や海津の時の力を!」

 「え、え?これが、お兄ちゃんの力?」

 いきなりアキラが飛び降りたことに刀が光っていることに驚いたが、さらに驚くことが起こった。

 「先に行ってます!」

 アキラの足元から大きな氷柱が現れた。その氷柱にアキラが乗り、先端に紫微垣が刺さっていた。その氷柱はどんどん長くなっていき武田本陣まで伸びていった。その氷柱を見ていたのはアキラ隊だけじゃなかった。

 

 先陣を指揮していた夕霧や春日。

 「な!なんでやがるか!あれは!」

 「夫殿がいる・・・まさか、夫殿が!」

 その二人と対峙している秋子。

 「アキラさん!な、なんてとんでもないものを!」

 

 武田本陣近くの柘榴と心と粉雪。

 「な、なんすか!あれ!長い氷柱っす!」

 「え、えええ!あ、あれって確か・・・」

 「ああ、旦那だぜ!だけど、あたいが乗った氷柱より長さが違う!」

 

氷柱に乗って移動中のアキラ。

 「・・・粉雪の時は長さも短めでよかったが、っく!さすがに、これはきつい」

 本陣まで距離があり、空は障害物もない。本陣も高いところにあるため、馬より速く着ける。だが、壬生の血と紫微垣の力を使ってもまだ届かない。速く本陣に行かないと!そう思った時だった。

 

 『ドクン!』

 

 アキラは自分の体に違和感を感じた。

 「??何だ、今苦しさが一気に倍になったような気が」

 氷柱に全力を注いでいるため、その疲れが一気にきたものと思った。

 「く、は、早く『ドクン!ドクン!』い、行かないと」

 だが、この苦しさが氷柱の速度を遅めてしまった。

 

 武田本陣では、美空と光璃が対峙していた。

 「ほらほら!その程度かしら!」

 「まだ」

 「あんたとの腐れ縁もここまでよ!」

 「・・・美空、悔しいの?」

 悔しい。この言葉に反応した美空。

 「何よ!何が悔しいっていうの!」

 「アキラ、とられたの。私が嫁になったの・・・私が、アキラを好きになったの」

 馬に乗って刀で攻撃する美空の顔が笑顔から怒りの顔になった。その刀を軍配で受け止めて語り掛ける光璃。

 「・・・なら、私がどんな気持ちでいたか。わかるわよね!」 

 「うん。でも、今のあなたには渡せない」

 「何でよ!」

 「・・・今の美空、心が揺らいでいる」

 それを言われて動きが止まった。それでも、刀を振るうのだけはやめない。

 「っつ!な、何でそんなことが分かるのよ!」

 「何度も戦った。そう、何度も・・・だからわかる。だから、渡せない」

 「何故よ!」

 「アキラは、一人のものじゃない。私のものでも、美空のものでもない。みんなのものだから・・・織田はそのことに気づいた。だから、皆の夫にしようといった。でも、あなたはそのことで心が揺らいでいる。だから、渡せない!」

 美空は焦りの顔になる。うすうす感づいていたが、やはり口に出してはっきり言われると焦ってしまう。光璃がどんどん口を開く。

 「アキラは、突然流れが変わり日の本の行く先が分からなくなった中で、光を放ち前を進む希望。皆の方向を指し示す道を作ってくれる未来そのもの」

 「・・・う、うう」

 「己の役割を失えば、あなたはその前を進むアキラの進む道から外れてしまう。それでもいいの?」

 「わ、私は、私は・・・!あああああああ!」

 美空が焦りで刀を振り上げた時だった。その叫びに近い声にびっくりしたのか、もしくは荒ぶってしまったのか馬が前足を上げながら叫んだ。

 「「!!!」」

 これには二人とも驚き、動きを止めてしまった。動きを止めたことで、馬の前足が光璃の頭の上に落ちようとしていた。

 

 アキラはやっと武田本陣の上空近くまで来たので、そこで氷柱を止めた。だが、苦しさが止まらず、むしろ強くなっている。

 「どうした・・・この苦しさが何だ?見つけたが、美空が迷っているように見える。光璃が説得しているのか?」

 見つけたことで苦しさを我慢して意識をそっちにずらした。今のアキラの場所では二人の会話は聞こえないようだ。

 「震えている。まずい!」

 感情に捕らわれて美空が刀を振り上げようとしていることが分かり、氷柱をある程度伸ばし完全に本陣の上空になった時に紫微垣を抜いて飛び降りた。本陣の地面に降りてすぐ光璃の後ろに行き、手を伸ばせば届く距離まで来た。

 だが、その場にいる全員が荒ぶって前足を上げた馬にびっくりしたためアキラの存在に気づかなかった。その馬の足の蹄が光璃の頭に落ちようとしていた。

 

 『この状態で・・・だが、使うしかない!』

 

 完全に疲労していて、しかも何故か苦しみが強くなっている。その苦しみがアキラを辛くさせていたため、前に出て守るという選択をできなくさせた。あの技でしか守れないと判断させ、再度紫微垣と壬生の血の力を最大限まで高めて・・・使った。 

 「無明神風流殺人剣。奥義、玄武」

 

 

 光璃も美空も玄武を見て、やっと意識を取り戻した。 

 「え?・・・何これ?」

 「透明な、甲羅?」

 馬の蹄が光璃の前に現れた透明な甲羅に止められた。美空の方も、馬ごと何かに包まれて動けなくなった。玄武とは絶対防御技。相手の動きを止め、その前に出た攻撃を止める技。

 

 「美空、あなたも抱(いだ)かれたでしょう」

 

 この言葉で、アキラの存在にやっと気づいた。

 

 「玄武の腕に」

 

 馬の蹄がずれるように地面に降りていった。それを見てほっとして、アキラの目は元通り閉じたが、紫微垣は手に持ったままだった。

 「「アキラ!」」

 「良かったです。間に合って・・・」

 息切れしているアキラを見て慌てて近寄る光璃と美空。だが、今は二人の意思を確認しないといけない。

 「二人とも。まだ、戦い、ますか」

 「・・・戦わないわ」

 「・・・私も」

 「本当、ですか」

 「当たり前よ!あなたが、そこまでして止めに来たんだもの」

 「うん。そこの兵、あげて」

 「こっちもよ。この戦いは終わりよ」

 二人は近くの自分の兵に撤退の合図となる鏑矢を上げさせた。下を向いて息を吐いた。

 「よかった・・・最後に予想外もあった『ドクン!ドクン!ドクン!』、何とか、丸く収まりそうですね」

 アキラの苦しさが強くなり辛そうな顔をしていたが、下を向いていたため二人は気づかなかった。

 「収まるかはわからないわね~。そっちが喧嘩売らなければ」

 「・・・こっちのセリフ」

 喧嘩口調で火花を散らせる二人。そんな中でもどんどん苦しみが悪化していく。

 『ドクン!ドクン!ドクン!ドクン!ドクン!ドクン!』

 ついに我慢ができなくなりその場に膝をつく。紫微垣を捨てて右手で胸を抑え、左手を地面についた。文句の言い合いをしていた二人は、その音でアキラの方を向いた。

 「え。あ、アキラ!」

 「ど、どうしたの!」

 苦しんでいるアキラに気づいて、慌てて近づく二人。だが、それに気付ける余裕すらなかった。

 『何ですか!こ、この苦しみは!』

 どんどん苦しみが強くなっていく。どんどん辛さが増していく。

 『疲労状態で紫微垣を使ったとはいえ、意識を失うならともかくこれほどの苦しみはないはず!壬生の血も使った・・・壬生の血・・・そうか!』

 『ドクン!ドクン!ドクン!ドクン!ドクン!ドクン!ドクン!ドクン!ドクン!ドクン!ドクン!ドクン!』

 そう、やっとアキラは気づいた。今まで壬生の血を強くなるために使い続けていたために、忘れていたある一つのリスクに。

 「アキラ!しっかりしなさい!」

 「な、何が、何があったの!」

 ゆすっているが、アキラからの反応がない。意識も遠ざかろうとしている。大きな技を二つ使って疲労もピークを突破してしまったからだ。

 

 『死の、やま・・・い・・・だ、ダメ、だ』

 

 自分の体を襲っている苦しみ・・・壬生一族の死の病。それに自覚したときはもう遅かった。

 「ほら、大丈夫?」

 「アキラ、ねえ」

 二人はアキラの体を起こしてしまった。それが、二人の最も見たくないものを見えるようにしてしまった行動だった。 

 

 「ぐ、げ、げふうう!!」

 

 アキラが血の塊を吐いてしまった。

 「「え!!」」

 それを目の当たりにして、思わずアキラを掴んでいた手を離した二人。アキラの体が、そのまま地面に落ちた。

 「「え、ええ(ガタガタ)」」

 美空も光璃も体を震わせていた。どんな相手にも負けないアキラ。どんな困難も潜り抜けてきたアキラ。あの体が証明するように、強くなるために必死に頑張り続けたアキラ。彼女達にとってアキラは自分達ができないと思ったことを体を張ってやってのけるとても輝かしい存在であり、そんな存在を二人は愛するようになった。

 その存在が血を吐いて倒れた。倒れたアキラの隣にはその血の塊があった。信じられなかった。信じたくなかった。でも、現実は変わらなかった。

 「「あ、あ、アキラ!」」

 慌ててかけより左右からアキラをゆすった。

 「お、お、起きなさい!アキラ!」

 「起きて!アキラ!」

 「冗談でしょう!ねえ!」

 「私達、もう戦わないから!」

 だが、全く反応がなかった。

 「ねえ!ねえ!返事、してよ!」

 「お願い!お願いだから!」

 ついに、二人の目からは涙が出た。

 「嘘・・・こんなの嘘よ!」

 「信じたくない・・・!」

 体が左右にすごく揺らすがアキラは反応しなかった。そして、彼女達は叫んだ。

 

 「「い、い、いやあああああぁぁぁぁ!」」

 

 戦場全てに響いたんじゃないか。と思えるくらいの大きな悲鳴を出した。また力強く揺すっているうちにうつ伏せから仰向けになった。口の周りには血を吐いた後が残っていた。それを見て更にパニックになった。

 

 「「アキラあああああああぁぁぁぁぁ!」」

 

 二人の大粒の涙がアキラの顔に落ちた。だが、やはり反応はなかった・・・。

 




 アキラ、死の病がついに出てしまった。

 次で川中島は終わりです。さて・・・どうなるのか。
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