まだ、四日目なのに・・・気に入ってくれるなんて嬉しいです!
さて、久遠との戦いは実現するのか!
久遠との戦いを宣言したアキラ。当然周りは黙ってはいない。
「何を言うか!貴様」
「久遠様と戦うなんて!」
「私達に勝ったからって調子に乗るな~~」
「そうだ、そうだ~~」
「それは私達が許さないよ!」
「おけい」
興奮する家臣達を抑える久遠。全員がアキラに敵意を強くする。
「ですが、殿!こやつの言葉は」
「おけい!安心せい。我は戦わんぞ」
家臣五人の怒りを抑えて戦わないと言う久遠。
「おや、そうなのですか?」
「壬月と麦穂に勝てるような奴に、我が勝てるわけがなかろう」
「ふむ。では、私の不戦勝でよろしいですね」
「構わん」
その言葉を聞いて、久遠はアキラが不満そうにすると思いきや、逆に意地悪な笑みを浮かべていたことに疑問を持った・・・もしアキラの目が開いていたら、間違いなく妖しい輝きをした目を見ていただろう。
「では、改めて力試し「じゃあ、負けた人は罰を受けてもらいましょうか」・・・はあ?」
またもや遮って言った言葉に唖然とする皆。
「何でもあり、なんですよね。敗者には罰を与えるのも当然ありですよね」
「な、何を言っているアキラ!」
「まさかとは思いますが、前言撤回をしないですよね~~」
「こ、これが狙いだったのか!」
「ふふふ。では、ちょっと恥ずかしい思いをしてもらいましょうか」
そう、全てこの流れにもっていかせるために久遠の決闘を口に出したのだ。そして、見事に彼女は引っかかってしまったというわけだ。
「恥ずかしいって、あなた久遠に!」
「麦穂様の胸じゃ満足できないの~~」
「ちょっと、雛ちゃん!何言ってるの」
「和奏はいいけど、犬子はどうなるの?」
「ちょっと犬子!何でボクは大丈夫で犬子はまずいみたいに言ってるんだよ!」
「それは・・・これの差?(ゆっさ、ぽよん)」
「気にしてることを~~~」
「お前ら、やかましいわ!」
壬月のゲンコツが話を脱線させている二人に炸裂。涙目で抗議の視線を送る和奏と犬子。
「雛ちゃん・・・もう一回言ったら、私の訓練相手になってもらいますからね!」
「そ、それは、雛勘弁~~」
胸を触られた事を思い出して顔を赤くする麦穂と彼女に注意されて汗を流す雛。
「久遠は私が守るわ!」
「いや、それは夫の我が妻の結菜を」
「久遠は黙ってなさい!」
「う、うううう」
結菜に押されて小さくなる久遠。
『混沌としてますね。というか、兵達に見られていること忘れていませんか?』
こうなった原因なのに、他人事のように見ていた。兵もこうした話にはやはり耳をダンボにさせてしまい、麦穂や犬子の胸に目がいってしまうのは無理もない。数人の兵は鼻の下が伸びていた。
「殿も皆も、いったん落ち着け!」
唯一クールな壬月が庭全部に聞こえるくらいの声で叫んだ。
壬月の声で、やっと皆も落ち着きを取り戻したところでアキラの口が開いた。
「恥ずかしい思いといっても、皆さんの頭の中にあるようなことではありません。そういうことを真っ先に思い浮かべる皆さんも中々スケベですね~~」
笑いながら、さっきのやり取りを指摘した。アキラは確かにそこまで言ってないので、反論できない。特に麦穂と帰蝶は顔の赤みが濃くなった。
「く、そ、それで何をするつもりだ」
「そんなに怖がらなくても大丈夫です。ちょっと、抱きしめさせてもらいます」
「何!そ、それって、まさか」
「この織田家の中で一番のスケベは、当主で決定ですね」
「久遠・・・」
アキラの言葉に帰蝶がジト目で見た。今の発言はさすがに妻でもフォローできないみたいだ。
「な!結菜!でもこやつは!」
「抱きしめると言ってもギュッとする程度ですよ」
「そ、そうか・・・(ホッ)肉体関係を求める。じゃなかったんだな」
ホッとしながら内心で思ったことを言ってしまったことに気づいてない久遠。
「久遠。それを求めるなら喜んでやらせて「は、話を変えるな~~!!(*´Д`*)」いや~、あなたのそういうところがかわいいですね」
くうう~~~と悔しそうな顔をしながら真っ赤になる。そんな顔がかわいいとこっそり思った帰蝶。
「では、まず、三若の皆さんからやらせてもらいます」
「ぼ、僕達から!」
「雛は別にいいよ~。アキラ君って、何か楽しそうだし~」
「犬子も!だって、もう負けたんだし」
「お、お前達は恥ずかしくないのか!」
「「うん」」
和奏が恥ずかしがる中、雛と犬子はいつでも来い状態だった。
「では、まずは雛から」
「え!いきなり呼び捨て?」
「悪いですか?」
「ううん、アキラ君ならいい~」
そう言いながら、雛は抱きしめられた。
『うわ~、戦った時は分からなかったけど、アキラ君って意外と体大きいんだ~』
「では、ここまでです」
「え?もうなの?もうちょっと時間かけてもよかったのに~」
時間の短さにキョトンとする雛。次に顔を向けたのは犬子だ。
「次は犬子ですね」
「アキラ様、いつでもどうぞ!」
ニコニコしながら、むしろ犬子の方からアキラに抱き着きに行った。
『へ~、体が少し固い。もしかしてアキラ様ってガタイのかな?』
「じゃあ、最後は和奏ですね」
「う、うううう~」
べったりとくっついて離れそうになかったので、無理やり彼女をはがして和奏の方にいった。
「大丈夫ですよ、恥ずかしがることはありません。それに下を向かれては可愛い顔が拝見できませんよ」
「え!か、可愛い!ボク・・・て!」
かわいいの言葉に反応して、顔を上げた途端にアキラは抱きしめた。しかも、
「ええ、可愛いですよ(ニコ)」
「!!!!」
目の前にアキラの顔が現れ、しかもその言葉。和奏の頭から煙が出た。
「ふにゃああ~~~~」
「「わ、和奏(ちん)!」」
『か、可愛いって、そ、そんな風に言えるんだ、こいつ。でも、そんな風に言われたの、は、初めて・・・う、嬉しい』
力が抜けきった顔をしている。離れるとそのままへたり込んだ。
「じゃあ、次は麦穂さんで・・・」
「は、はい(テレ)」
さっきの胸タッチが頭の中にある麦穂。アキラは構わず抱き締めた。
「あ・・・」
「先ほどはすいませんでした」
そう言いながら背中に腕を回して、軽くたたいた。その行動に力が抜ける麦穂。
『何かしら、この気持ち・・・この人に包まれたいと思う、このドキドキ。ああ、私、どうしたというの?もっと、このままでいたい・・・私も抱き締めたい』
思わず彼女もアキラの背中に腕を回そうとしたが、
「では、次は壬月さんですね」
「おう!」
「え、もう、終わりですか?」
アキラが離れてしまった。今だドキドキが止まらない麦穂はさっきの雛同様キョトンとしている。
「ほら!これでいいだろう?」
「でも、これって私が抱きしめられている感じですね」
「ははは!やっていることに変わりないから、問題なかろう!」
さっきの四人とは違い、壬月はアキラを抱きしめて、頭を撫でた。まるで姉弟のような接し方だ。
『何か不思議とこうしてやりたい気持ちがあるな。それにしても・・・こうした接触で分かったが、結構体がごついな。ぱっと見は細そうに見えるのに』
恥ずかしがることもなく、しかも胸に顔をうずめさせる振る舞いすら見せた。麦穂が目を少し大きく開けて驚いたのは誰も気づかなかった。
「ほれ?どうだ?気持ちよかろう?」
「・・・息ができないので、やめてください」
「ははは!照れおって!」
笑う壬月から、やっと離れることが出来たアキラ。
五人の抱き着きを見て、久遠は困っていた。戦ってなくても、負け宣言はしてしまったからだ。それはつまり、自分もその対象ということだ。
「では久遠(ちら)」
「??何かしら?私は戦ってないから罰はないわよ」
一瞬チラッと見た帰蝶。見られた彼女はむすっとしている。
「帰蝶さん。久遠はあなたが抱きしめてあげてください」
「「はあ?」」
まさかの抱きしめの権利を譲る発言に、二人とも呆然とした。
「あなた方は夫婦ですよね?だったら、こうした触れ合いもやっているものだと思ったのですが」
「余りさせてくれないのよ・・・軽くくっついたりはさせてくれるけど」
「なら、この場で思いっきりやっちゃいましょう!」
「・・・・・・いいわね」
「ゆ、結菜!お、おい!」
アキラの言葉に帰蝶の目が怪しく光り、妖しく笑ったのを、久遠は見逃さなかった。
「ふふふ。アキラ、あなたの事を少し認めてあげるわ」
「それはありがとうございます」
「お、おい!何だ、そのワキワキしている手は!」
「何って、夫婦らしく抱きしめるだけじゃない~」
「それ以外もやろうとしておるよな!お、おい!皆の者、止めないか!」
アキラや家臣に助けを求めるが
「夫婦のやり取りに口を出したら、天罰が下りそうなので遠慮しましょうね」
「「「うん!」」」
「そうですね。夫婦のやっていることには家老も手が出せません」
「ですな。お一人で何とかしてください」
全員がアキラの言葉に賛成した。壬月はいたってはニヤニヤしていた。
「くうううう。覚えておけよ~~!」
そう言っている間に、「くお~~ん♡」と言いながら帰蝶が抱き着いた。
「ちょ、お、おい!ひゃ、きゃ!そ、そんなに、触るな!」
「ふふふ、確かにかわいい。もう~、もっとも~~っとやっちゃう!」
「ううう、このうつけものが~~!!」
その叫びもむなしく、しばらく帰蝶の抱き着き人形と化した久遠だった。
数分後にやっと帰蝶から解放され、アキラとの決闘の終了宣言した真っ赤な顔の久遠は壬月達と一緒に逃げるように城に戻っていった。アキラはというと、そのまま久遠の屋敷でひと眠りをした。まだ本調子でない状態でさすがに五人との決闘は少し疲れたらしく、寝起きした部屋にはまだ布団が敷かれていたので眠りについた。
一刻後に意識が戻り、体を起こすと一人の少女が傍にいた。
「えっと、あなたは誰でしょうか?」
何となく元気いっぱい!を体で表現している少女に訊ねた。すると、
「はい、私木下藤吉郎ひよ子秀吉と言います!お殿様よりアキラ様のお世話を命じられました!今後とも、よろしくお願いします!」
とんでもない名前を言った。木下藤吉郎・・・この名はアキラの世界では天下人・豊臣秀吉、その名前の持ち主だった。
久遠とは戦いませんでしたが、アキラの意地悪が爆発しました!ついにアキラ、部下を得ました。しかも、のちの天下を取った人が部下です!
次はこの続きの話にしようか。