こんにちは、睡眠時間は8時間!三MENです。
今回は短めです。やっと第一章終了です!
「アキラ!よくやってくれた!」
清洲城に戻り、今回の報告をしようとしたら久遠が勢いよく抱き着いてきた。
『な、ななななな!ちょ、ちょちょちょちょっと!』
仲間内で喜びを分かち合う抱き合いは四聖天時代もやっていたが、女性からこのように抱き着かれたことがなかったので動揺しまくった。何とか顔に出さないように彼女の肩をつかんだ。
「く、久遠!ほら、落ち着いて」
「あ、ああ。って・・・は!」
久遠も力の限り抱き着いていることに気づいて、慌てて離れた。照れ顔になって少し可愛いと思ったアキラ。
「(ふう、少し落ち着きました)それはそうと、帰蝶さんには今ほどの抱き着きはしないのですか?若干不満そうでしたが」
「あ、あやつにやると・・・こっちが逆にやられる」
確かに・・・とあの罰でさんざんやられたのを見たので納得した。つまり、スキンシップがあまりないということだろう。
「なるほど・・・でも、あの人も最近少し表情が柔らかくなりましたね」
「・・・お主、さり気によく見ているな」
「あの家にしばらく住まわせてもらいましたからね。世話してくれる人の様子を見るくらいしかすることがなかったもので」
帰蝶の微妙な変化に気付いたことに、むっとする久遠。それが、女としてか夫としてかは本人もわからなかった。
「それより、あの約束やってくれますか?」
「ふふ、もちろんだ。それほどの功績をお前は上げたのだ!」
「それは何よりです」
その後、亡くなった三人の遺族への十分な報酬の約束。そして、先に約束していた今回の作戦の趣旨を説明する際にころの織田家士官。この二つを無事果たしてくれると聞きほっとした。
『これで、少しは報われるでしょう』
今回の兵の殆どはころを慕って参加してくれたものばかり。その彼女が士官できたと知れば喜ぶのは間違いないし、散っていった三人もころの活躍を期待しているだろうからそれができる場に立てたのはいい報いになったはず。とアキラは思った。
その後、二人と祝杯でも挙げろ。とお金をもらい早速二人のところに行った。
「「お頭~~」」
「お待たせしました。後、ころも士官おめでとうございます。これからは同じアキラ隊ですね。改めてよろしくお願いします」
「そんな、お頭が勧めてくれたからですよ!」
「お頭~ころちゃんって、とっても料理が上手なんですよ!これからが楽しみです」
「ほう、それは興味ありますね」
「はうううう、そ、そんなに期待しなくても」
「だって、ころちゃんの料理って今思い出すだけでも涎が出るんだもん。我慢できないよ!(じゅるり)」
『・・・本当に出していますよ、ひよ』
口から欲望の涎が出ていることに、心で突っ込んだアキラ。そんな彼女を見て笑みを浮かべる。
「それより、ひよ。あの事を言わないと!」
「あ、そうだったね!お頭、久遠様がアキラ隊の長屋を作ってくれたんですよ。だから、これからは一緒ですね!」
二人が喜んでいる中、アキラは少し複雑だった。
『ふむ、今回の件で私の隊が正式に認められた。ということですね・・・どうやら私はこの世界に骨を埋める決心をしないといけないみたいですね』
もうすでに織田家ではなくてはならない存在となってしまったアキラ。前の二人や久遠、そして家臣達全員がアキラを織田家一員と認めてくれた。つまり、それは織田家全員がアキラを大切な仲間と見るようになったということだ。
同時に、必要とされなくてはならない存在となってしまったということにもなる。織田久遠信長の仮の夫という肩書を持つ男ではなく・・・織田家のかけがえのない大切な仲間として。
『皆さん、すいません。もう、会うことはないでしょう。最後に一つ・・・私はあなた達に出会えて本当に良かった。心からそう思います』
空を見上げて仲間達の顔を思い浮かべた。自分を親友といった将軍様の顔を、ずっと背中を支え続けた眼帯の一つ目の漢の顔を、自分の生涯の目標だった最強の漢の顔を思い浮かべ、別れを告げた。そして、最後に自分の事を慕ってくれた三人の女性を思い出し、心でサヨナラをした。
「お頭!ころちゃんの入隊祝いしましょう!」
「アキラ隊設立祝いも含めてやりましょうよ!」
「それはいいですね。久遠からも祝い金をもらいましたし」
その後もらったお金で食事しに行こうとして二人に見せたら、よほどの大金だったらしく二人とも度肝を抜かした顔をした。アキラはそういった金感情には興味を持たないことを知ると、食事が終わったら金の使い方について説教をすることが決定してしまった。今後の隊の運営にかかわることだから、しっかり聞くように。とのことだった。
その後、ひよ所の行きつけの食事処で三人の小さな岩井がされたのだが、
「え、ええええ!お頭ってあの掛かれ柴田で有名な壬月様に勝ったのですか!」
「そうだよ~、米五郎左で有名な麦穂様にも勝ったんだよ~!」
「す、凄い・・・ひよ、よくお頭の部下になれたね」
「うんうん!自分でもお頭の部下になった時は驚きだったよ~」
二人はアキラのこの世界での戦歴に驚きながら話し合っていた。一方アキラの方は、そんな二人の驚きに笑いながら今後のことを考えていた。
『私自身が選んだ道、そのことに後悔はしていない。久遠や皆と共に歩む。この世界でのアキラの生きる茨の道はこれからです』
久遠や壬月達、それに実際に目の前にいるひよやころ達と共に戦ったことで、これから先もこの世界で生きることを決めた。それが、アキラの決めた信念だ。
『今はただ前を向いて進みましょう。光り輝く先の道を』
話をしていた二人が目を輝かせてアキラにもっと話を聞きたいと言ってきたので、笑顔になって自分の話をしながら今も信じる光の道を歩き続ける決心をした。
アキラ、元の世界に帰ることをやめこの世界で生きる決意をしました。自分の進む茨の道。でも、仲間となら怖くない。そう思うアキラ。
ついに一章目終了!
原作の間章もやろうと思いますので、すぐに二章目には入りません。