※この作品はR-18です。

戦国恋姫 盲目のサムライ   作:一日三食MEN

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 どうも!三MENです!

 今回はタイトルの通りの展開です!原作通りに進んでますが、あの人がいないので一部違う内容になってます!


百十一振り目 二条館・禁裏へ進め

  相模の小田原城。

 「ううう、母様と姉様がいなくなってしまいました」

 「大丈夫だぜ!三日月や暁月にサイだっているんだから!」

 「そうです。十六夜姉様は、信じて待っていればいいのです」

 「そ、そうだよね!よ、よ~~し!」

 「・・・ふふ」

 「あれ?サイ、どうしたんだ?」

 「いや、何でもない」

 「変なの・・・って、姉ちゃん。何してるの?」

 「あ、あの!母様と姉様が無事に帰ってきますようにって、お祈りしてるの!」

 「なるほど!じゃあ、三日月もやる!ほら、暁月も!」

 「そうですね。やらせてもらいます」

 『朔夜。少しだけ母親の気持ちが分かったよ。娘が必死に頑張ろうとする姿を見ると、優しい気持ちになれるのだな・・・ここに辰怜がいてくれたら、私も・・・あの人の子を』

 「お~~い!サイもやろうぜ~~!」

 「あ。あの、お願いします!」

 「お二人とも!申し訳ありません、サイさん」

 「いいんだよ・・・じゃあ、祈るか」

 「「「はい!」」」

 『三人は朔夜と朧の無事を祈ってるけど、すまないが私は・・・辰怜。あなたの事を想って祈りたい。もし、会えるなら・・・最後に伝えたかったあの言葉を』

 

 

 五条大橋では大乱戦が始まった。 

 「「「「「ひゃあああっはあああああ!!!!」」」」」

 「やれ!ヤレ!殺れ!!yare!皆殺しだ~~!!!」

 「敵味方関係ない!ワシらの狩場に入った奴は誰であろうと敵じゃ!」

 「ほ、本当に擬宝珠を使ってこれるなんて・・・」

 「さすがキチガイ」

 「あはははは!八艘飛びをこの目で見られるなんて!さすが、アキラの一番槍ね!」

 「うっわ~~!これは柘榴も負けられないっす!」

 乱入と書いて合流と読む森一家が入り込んだ方法に秋子が驚き、松葉は妥当な評価を出し、美空は楽しそうに賞賛し、柘榴は闘志を燃やした。

 「・・・秋子、ゴメン」

 「いえ、慣れてますので」

 ただ、このぐちゃめちゃぐしゃな効果音が聞こえる戦いは、長尾の兵達には気持ち悪い光景だった。

 「ちょっと~、何その同類を見る目は!」

 「ひどいっす、二人とも!柘榴はあそこまでひどくないっす!」

 「・・・私は違う」

 森一家の兵と桐琴・小夜叉が、五条大橋でそれはそれは心から楽しそうな笑顔でサイコパスな人間かと疑うくらいに鬼達をバラバラに狩っていく。その間に、各務は秋子に謝罪した。だけど、秋子は後ろにいる頭痛の種に視線を向けて気にしないよう言い、その種は不満そうにしていた。因みに長尾の兵達は、その森一家の異常すぎる戦いに一部耐え切れなくなって吐いていた・・・。

 

 その光景を後方で見る織田勢を連れている壬月と麦穂。その顔は、それはそれは心から呆れかえっている引きつった笑顔だった。

 「あいつらにとっての合流は乱入だからな。それに関しては別におかしくないが」

 「久しぶりに見ましたが、やはり慣れませんね。あの一家の戦いは」

 「慣れる必要はないが・・・もう少し常識をわきまえた戦いをしてほしいものだ」

 「それは無理かと」

 「麦穂、何故だ?」

 「・・・常識の方が嫌がるからかと」

 その麦穂の言葉に壬月は本心から同意できた。その後、三若に状況を告げて織田勢も戦いに参加するよう告げた。その際、彼女自身も血がたぎったのか

 「ふふ、私も出るか・・・よし、久しぶりにあれを使うか」

 「あら?ふふ、それは楽しみです」

 「ああ、後ろは頼むぞ」

 「勿論です。ご存分に」

 自分の得物に視線を向けて楽しそうに呟いた。麦穂も久しぶりの壬月の武将ではなく、武人の顔を見れて嬉しそうだ。

 

 

 本陣では、戦いが順調である報告を受けた。だが、金ヶ崎での痛手もあるためアキラはもちろん皆もその報告で楽観はしない。そう話し合う中、

 

 「詩乃、全軍の指揮。お前に任せる」

 

 詩乃が、竹中半兵衛重治としての実力を存分に発揮しろという久遠からの命令を受けた。だが、彼女は受け取らずにアキラを見た。彼女にとって自分を命令できるのは、この世でアキラただ一人だけだからだ。

 「任せますよ。詩乃」

 「・・・はい!」

 「その前に(ちゅ)」

 「・・・!!」

 だから、アキラはその命令に従う命令をした。笑顔で頷き、早速指揮をしようとした彼女にアキラは額にキスをした。まさか、こんな状況でするとは思わなかったのか、彼女も皆も目を大きくした。

 「見事指揮を終わらせたら、もっと熱い接吻をしてあげますよ」

 「・・・楽しみにしてますよ」

 ウインクをするアキラに顔を赤らめて笑顔で頷く詩乃。そして、

 

 「前進して、先陣の長尾・森と合流!北上します!アキラ隊は浅井衆と共に本陣の先手を務めます!」

 

 今公明・竹中半兵衛重治はその頭脳をいかんなく発揮し始めた。

 「「「「「「ぶ~~ぶ~~ぶ~~」」」」」」

 「一葉やアキラ隊はともかく、久遠まで」

 「ちゃんと余にもするのだぞ!」

 「我もだ!」

 「「「「私達もですよ!」」」」

 詩乃にキスをした事で、嫉妬した妻達。

 「安心しなさい。全部終わったら、皆さんの体全てに接吻してあげます」

 「「「「「「おおおおおお!やるぞぞおおおお!」」」」」」

 だが、この一言ですぐに戦に戻った・・・人間、欲望に忠実な部分はちょっとだけ鬼に似ているのでは?とアキラはこっそり思った。

 

 

 先手の長尾衆。美空はアキラの姿が見えるとすぐに

 「アキラ!」

 抱き着いて、アキラの顔を見た。

 「ふふ、大胆ですね。それと、最初の仕事お疲れ様です(ちゅ)」

 「う、皆の前で・・・でも、嬉しい」

 「ははは、そんな顔がかわいくていいですね」

 「(かあああ)ふ、ふん!今更ね!」

 彼女の額にキスをして、可愛いと褒めて恥ずかしがらせるアキラ。でも、美空はアキラのいつも通りのアキラであることに嬉しかった。

 「これ以上の事は胸のつかえを無くしてからにして・・・詩乃」

 「はい。出来るなら、別の道で来てるであろう光璃様と連絡をつけてからにしたかったのですが」

 「・・・あいつ、連絡ないの?」

 「ああ。句伝無量も届いてない。まだ範囲内に来ていないからだろう」

 「夕霧に薫君と四天王がいるから心配はしてませんが、ここの地理は彼女らは初めてですからね。山道などで方向が分からなくなっているのかもしれません」

 自分達の土俵である甲斐ならすぐに分かるけど、初めての場所は誰でも目的の場所に着くには時間はかかる。特にルートが山・森の中にあるなら尚更だ。

 「あの・・・自分が」

 「却下だ」

 「久遠の言う通りです。あなたが行ってしまったら、万が一光璃から連絡があった時私達は気づけないし作戦を伝えることもできない・・・何より」

 おろおろしながら捜しに行くと言おうとした小波を久遠が止めた。アキラも同意して彼女を止めた。最後に彼女の額を合わせて

 「鬼が充満しているかもしれない中に、妻のあなた一人を送り出したくない。それをわかってください」

 隊長としてでなく、夫としての頼みで小波を止めた。顔を真っ赤にして、頷いた。久遠と美空と詩乃が羨ましそうに見ているが

 「では、京に入った後の作戦といきましょう」

 軽く流して、次の段階の話を持ち出した。

 

 五条大橋は無事通り抜けた。そうなると次は二条館と禁裏、この二か所の確保である。もちろんそうなると戦力を二つに分ける必要になる。そこで、

 「なら、我らと三若が二条館に向かおう」

 壬月が名乗り上げた。

 「お願いしますね」

 「ああ。久しぶりに暴れてくるわ」

 「あらあら、こちらの鬼も目覚めましたね」

 「それは頼もしい。頼むぞ!」

 「「っは!」」

 久遠の激に二人は答えた・・・だが、それが終わるとアキラに視線を向ける二人。

 「「・・・・・・」」

 「・・・分かりました」

 アキラは意味が分かり、二人に近寄りそれぞれの頬にキスをした。赤くなった壬月と麦穂は嬉しそうにキスされたところを手で抑えた。

 「「「あああ!ずるい!」」」

 三若は自分達は!という眼差しを送った。

 「三人には、仕事が終わったらしてあげますよ」

 「ほ、本当だろうな!」

 「よ~~し!頑張っちゃうぞ!」

 「アキラ様!忘れないでね!」

 「ははは!なら、我等も加わるとするか!」

 「ええ!さあ、皆さん行きますよ!そこまで送ります!」

 それを見て三若が羨ましそうに見ていたが、アキラの一言ですぐに機嫌を直した。キスされて気合の入った麦穂を先頭に森一家以外の織田勢はいなくなった。

 

 

 彼女らを見送った麦穂が戻ってきたところで話し合いを再開した。五条大橋で疲れを癒した森一家は洛中を回り、鬼達を殲滅すると同時に家屋を燃やすよう指示。長尾勢は先手で禁裏に行って鬼を倒して解放するよう指示をした詩乃。

 「家屋を燃やす?」

 美空のこの言葉に頷く詩乃。

 「はい。隠れている鬼達を最小限の被害で倒すのはこれしかありません。また、障害物もなくなることで不意打ちされる可能性も低くなります」

 「だけどよ。そんなことしていいのか?」

 反対はしないが、確認する小夜叉。

 「やってください・・・私が業を背負います」

 「何言ってるんじゃ!さっき、皆でアキラに言っていたじゃろうが!」

 「そうですよ。私が背負う業をあなたや皆が背負うと言った。だから、その業は」

 「俺たち、皆で背負うんだ!それが仲間だろう!」

 詩乃の辛そうにいう中で桐琴・アキラ・小夜叉は笑顔でそう言い切った。

 

 「私に身も心も捧げる。私の妻になる。あなたはそう言いました。その信念を持った妻の持つ業をともに肩に乗せるが夫の私がするべき事!詩乃。さっき皆から言われた言葉をあなたに帰します。ここにいる皆はあなたが好きなのです。あなたの事を支えたいと思っているのです。だから、遠慮せず私達の肩に乗せなさい!」

 

 最後のアキラの言葉に詩乃は泣きそうになるが、必死にこらえた。そして、自分の頬を叩いて気合を入れ直して、竹中半兵衛重治の顔に戻った。

 

 「長尾衆は禁裏に向かってください!そして、必ず解放をお願いします!」

 

 美空達長尾衆に指揮をして、他の隊への指揮を開始した。

 

 

 そして、作戦は開始された。二条館には壬月が率いる柴田衆に三若率いる母衣衆が行き、禁裏には長尾衆が行き、洛中掃除を森一家に行かせて、本陣とアキラ隊と浅井衆は進むたびに念入りに鬼を対峙しながら禁裏に向かう事になった。ただ、この時アキラは一つ違う命令を出した。それは、

 「ああ、分かったよ」

 「任せとけ!」

 「アキラ様、必ず追いつきます!」

 庵樹・時人・朱雀の三人を壬月と一緒に行かせた。二条館と禁裏の拠点確保と解放は時間勝負でもある。禁裏は戦上手の美空達が行く上にアキラ達が向かうので問題ないが、二条館には強力な力を持つ者は壬月しかいない。三若も頑張っているがまだ彼女には届かない。それを補う意味も込めて三人を同行させたのだ。

 今は慎重に進み、アキラは自隊の指揮を一葉に頼んだのだが・・・

 「幽よ!アキラ隊の指揮、頼んだぞ!」

 「では、梅殿に指揮を委譲します!」

 この主従コンビは相変わらず面倒くさい嫌いだった。やれやれと思いながら梅は指揮を受け取って、雫は幽に突っ込んだ。そんな茶番をしながら、

 「小波、地中は?」

 「・・・気配を感じません」

 「ですよね・・・もっとゴロゴロいると思っていたのに」

 「私もそう思っておりました」

 小波と鬼の気配を感じ取るのを忘れないアキラだった。だが、結果はいないだった。

 『・・・誘っていますね。おそらく一か所に集めて後は拠点に適当に置いておく、といったところでしょうか』

 そして、すぐにこの考えが思いついた。

 

 『上等です。それは私も好都合。誘っているなら行ってやりましょう!』

 

 吉野の思惑にニヤリと笑顔を浮かべた。梅の号令に先を進む。

 

 

 禁裏に着きそうな長尾衆は鬼の数を聞いて驚いた。

 「千?それが禁裏にいる鬼の数だというの!」

 「何人もの軒猿がその数を確認したので間違いないかと」

 「少ないっすね。てっきり駿府の時と同じくらいいると思ったっすのに」

 「疑問」

 四人共その数に疑問を持った。

 「御大将、どう思います?」

 「私もそれを秋子に聞きたいわ・・・でも、考えられることは一つ」

 「「目的はアキラ(様)のみ」」

 お互い訊ね合った質問を、お互い自分の智を使って答えたのはそれだった。

 「アキラさんだけってどういう事っすか?」

 「柘榴・・・本当にバカ」

 呆れた視線を送る松葉に悲しむ柘榴。

 「松葉、こういう時にまで言わないで欲しいっす!」

 「柘榴ちゃん。吉野にとって、私達は眼中にないってことなの」

 「あいつの目的は日の本を鬼で支配する事。しかし、奴はその障害となるものをアキラだけと見ているの。私達は敵とすら見ていないわ。だから、禁裏・・・いえ二条館も多分それくらいね。鬼を置くべき場所には多少置いて、後は」

 「アキラに全部ぶつける」

 最後の松葉の言葉で話をしめた。

 「つまり・・・柘榴達、舐められているって事っすか?」

 結局、話の半分も理解できなかった柘榴だが、相手にされていない事だけは分かった。その言葉に三人とも頷いた。

 

 「・・・だったら、柘榴達人間が、鬼よりどれほどの力を持っているか思い知らせてやるっす!」

 

 目に炎が見えるくらい燃えた柘榴。

 「当然よ!越後の龍を舐めた報いは受けてもらうわ!」

 「でも、その為にはまずは禁裏を開放しないと」

 「話、わかった?」

 「わかったっす!いくっすよ~~!!!」

 柘榴の叫びに美空と松葉だけでなく秋子も気合が入り、禁裏を囲っている鬼達に突撃命令を下した。

 

 

 長尾衆が禁裏に到着して鬼と交戦中という情報を受け、それをアキラに伝えた小波。

 「禁裏にいた鬼が千ですか」

 「鬼自体が少ないのでしょうか?それとも」

 「どう思います。アキラ様」

 この鬼の少なさに、両兵衛はアキラに意見を訪ねた。

 「無能の考えることは簡単です。二人と同じ考えですよ」

 「やはり、そうですか」

 「単純が正解。という事ですね」

 雫の言葉に頷く二人。

 「あの、どういうことです?」

 柘榴と同じように綾菜も分かってなかった。歌夜は秋子・美空と同じ説明をすると、

 「プンプンです!綾菜、そんなに弱く見られていたですか!」

 これまた柘榴と同じように切れた。そんな彼女をそのままにするとして、ここまで出た鬼を計算することにした。

 「小夜叉さん達の鬼を倒した数を含めても」

 「おそらく一万超える程度かと」

 「これにさっきの五条大橋・禁裏・二条館を合わせても約二万五千」

 今までの戦いからすれば多い方だが、アキラ達は少ないと見ている。自分達が何万もの兵を連れてくることが分かっているなら、もっと多く用意するからだ。だからこそ、この鬼の数が三人の予想を確信に変えた。

 

 「吉野は、アキラ様を脅威と見ている。だからこそ、鬼の数を少なめにして残りをためている」

 「そして、顔を合わせた時にためた鬼を出すつもりでしょう」

 

 両兵衛の確信にアキラも頷いた・・・その時だった。

 「お頭!鏑矢です!」

 「二本です!長尾衆、禁裏に入れたってことですね!」

 ひよところが嬉しそうにアキラに言った。

 「無能の事は後回しです。今は禁裏に行きますよ!」

 「だな、行くぞ!」

 久遠の号令に皆が元気よく声を出した。

 

 

 その頃の武田衆。ようやく京まであと少しというところまで来た。湖衣のお家流・金神千里で洛中の様子を探った。

 「どうだい、湖衣?」

 「・・・おかしいですね。鬼の数が少ない。ぱっと見でも一万ちょっとです」

 「一万ちょっとでも十分に多いと思えるが、最終決戦の地でその数は確かにおかしいね」

 「どういう事でしょう・・・罠でしょうか?」

 湖衣の困惑している顔に一二三は笑顔で答えた。

 「奇策を用意しているんだね。でも、どんな種類の奇策なんだろうね?」

 「奇策?一二三ちゃん、それって一つじゃないの?」

 「おやおや、智将・山本勘助はそんなこともわからないのかい?」

 「もう~~、そんなことを言っている場合じゃないでしょう!」

 「ははは、すまんすまん・・・話の続きだけど、奇策の種類は三つある。一つ、逆転の一手としての奇策。一つ、状況を有利にするための奇策」

 「・・・それで、最後の一つは?」

 湖衣の真剣な顔に笑顔で答えた一二三・・・だが、

 

 「奇策があると思わせるための奇策さ」

 

 声色は真剣だった。

 

 アキラ達は禁裏に向かうが、鬼が出てくるがために少しずつしか進めない。アキラが本気を出せばすぐに進めるが見落としがある可能性もあるため、結局慎重に殲滅したことを確認しながら進むしかない。アキラ隊は浅井衆と連携して鬼を倒すが、

 「ゆ、う、さ、ん~~。いい加減に働いてくださいな~~!」

 その隊の中で約一名が全然働こうとしないので、梅が怒っていた。

 「ええ~。某、そんな面倒なこと」

 「鞠さんはしっかりと働いているのに・・・そんなに働きたくないなら」

 「おお!わかって「烏さん、雀さん!幽さんを先頭に出してください!」なかった!」

 「おお!!」

 「(こくこく)」

 動かなかった幽を三人で引きずり出して、隊の先頭に連れて行こうとしている。

 「く、公方様~~!!」

 「三人とも「お、お願いしますぞ!」たっぷりと運動させろ!「そのお願いではないですぞ!」ま、たまにはいいではないか。体を温めて来い」

 望みの主にも見捨てられた。そして、

 「か、勘弁してください!そ、某、筆と茶杓より重いものは持てなく」

 「さあ!皆さん!幽さんを先頭に押し立てて、鬼を殺戮しましょう!」

 「おおお!殺戮は任せろ~~ぱんぱん~」

 「(ぐ!)」(拳を強く握った)

 ついに、幽が先頭に立たされた。そして、

 

 「さあ、皆さん!突撃ですわ~~!!!」

 「は、話を聞いてくだされ~~!!」

 

 梅の号令と幽の悲鳴に近い叫びが徐々に遠ざかっていった。

 

 

 その頃、二条館では。

 「オラオラ!僕達に倒されたい鬼はどこだ~~!」

 「ワンワン!邪魔する鬼は倒しちゃえ~~!」

 館の正面の門で和奏と犬子が兵と共に鬼を倒していた。

 「全く、時間との勝負だと言ったのに」

 「ありゃ、まだしばらく時間がかかるね~」

 「あいつら、まだまだだな」

 「そりゃ、若いからね」

 「そうなると、ここらで一発大きいのが欲しいですね」

 だが、手こずっているところもあり、壬月・雛・時人・庵樹・朱雀は呆れて見ていた。朱雀の言った通り、一発大きいのをぶつけてさっさと門を開けたいところだ。

 「さて、雛。私が行くから用意を頼むぞ」

 「ほ~い!鏑矢二本あげま~す」

 そう言って一本目と二本目の時間を少し開けた鏑矢をうった。すると、和奏の黒母衣衆と犬子の赤母衣衆がザザザ!という効果音が聞こえるくらい道を開けた。壬月が出ることに気づいたようだ。

 「あ、壬月。私もいいか!」

 「時人か・・・ああ。構わない」

 「一層の事、門全部ぶっ壊さないか?その方が兵も中に入りやすいだろ?」

 「ふ、ふふふふ!私も同じことを考えていた!なら、やろうか!」

 「おう!」

 「「頑張ってきな!」」

 「うわ~~。織田家最強とアキラ君の妻最強のたっぐだよ・・・とんでもないものが見れそう」

 雛の言葉は見事に的を射ていた。壬月は愛用の斧・金剛罰斧、時人は愛用の刀・北斗七星を持って門の前までやってきた。すっかり、母衣衆の皆はいなくなった。

 「「さて、鬼ども・・・覚悟はいいか」」

 壬月も時人も得物を手に取り、殺意ある眼で門の前にいる鬼達を見た。

 「おい。壬月、斧がどんどん大きくなっているぞ」

 「ふふ、これが柴田家の金剛罰斧だ。見せてやろう、柴田家お家流の威力を!」

 「上等!だったら、アキラの妻最強の私の本気も見せてやる!」

 「なら、どっちが門を大きく壊せるか勝負だ!」

 「ちょ、ちょっと~~何か話がおかしく「いいぜ!やってやる!」・・・あ~。こりゃもう聞こえてないや」

 二人の間に火花が散った。雛が呆れる中、二人とも目の前の鬼と門をめがけて

 「この、柴田家お家流で地に帰すことを誇りに思うがいい!」

 「光栄に思え!貴様らにこの私が全力を使った技を出す事を!」

 最強の技が放たれた。

 

 「五臓六腑を、ぶちまけろーーー!!!!!」

 「北斗七連宿に、ぶち消されろ~~!!!」

 

 目の前の鬼達が二人の技であっという間に消されていき・・・門をぶち壊し、更に地面すら揺らした。二条館の門が完全になくなり、その前の地面が大きく削られていた。その惨状を作った二人は笑顔でハイタッチをして、得物を納めた。

 「ふ、二人とも、満足そうな顔にならないでよ~」

 寿命がガチで縮んたと思っている雛が、冷や汗をたくさんかいて二人に突っ込んだ。足はガタガタ震えており、雛の傍にいる和奏と犬子も同じ様に震えていた。そんな三人を見て、やっぱりまだまだだなと思った二人だった。

 

 

 二条館・禁裏、内部の鬼殲滅開始。

 




 
 原作だとあの人がうまく陥れる策を使ってましたが、無能だけだと策とすら呼べない展開になりそう・・・。

 実際、原作で見ても格はあの人の方が上ですからね。では、次回をお楽しみに!


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