さ~~~、むい!布団被ったまま起きる三MENです!
今回は散っていったエーリカのその後です!
『アキラ様、必ず戻ります・・・あなたに愛されるために、愛してもらうために』
『絶対に・・・戻って、来ます。あき・・・いえ、あな、た』
坂本城でアキラの努力・友情で自分を刺したエーリカの遺言を聞き、散っていった彼女を呆然と見るアキラ。アキラはそのまましばらく動くことはなかった・・・。
彼女はたくさんの光の粒子となって散っていった。だが、彼女の魂は生きていた・・・では、魂はどこに向かったのか?
『ア、キ、ラ・・・様』
彼女はまるで波に乗るかのように流されている感覚に捕らわれた。何も抵抗が出来なくて、そのまま流され続けてもいい思いを持った。
『ああ、でも、最後に、アキラ様に・・・妻として、抱かれた、か、った』
その流される中で残された唯一の後悔、無意識に何かを求めるように腕を伸ばす考えを持った。すると、
『死んではならん。我が主の妻なら、主を支えるべきだ!』
『その通りだ。主を悲しませたのなら、喜ばせもしろ!』
そんな声が聞こえた気がして、その腕を掴まれた感じがした。すると、いきなり彼女は投げ飛ばされたような感覚に捕らわれ、逆らえないまま飛ばされ続けた。
ここは、ある団子屋。夜で既に閉店していたが、店内には酒を手に囲んでいる六人の漢がいた。
「アキラの奴がいなくなって一年経ったな」
「そうだね。それに時人達もいなくなって数か月経ったし」
「だが、心配はいらん。あの四人なら問題ない」
「うんうん。辰怜の言う通り」
「その通りだよ・・・だから、狂。心配しなくていいよ」
「・・・何か言ったか?」
アキラと死線を潜り抜けた梵天丸・ほたる・灯・辰怜・壬生京四郎、そして狂だ。梵天丸が今日でアキラがいなくなって一年が経過したため、集まって語らないか?という事でゆやに許可をもらってこうして店内に入って酒を飲んでいるのだ。
因みに一番来たそうな親友の紅虎は、真田幸村・サスケと一緒に徳川と豊臣の同盟を今だ壊そうと企む不穏分子のあぶり出しと説得、今後の日の本の話し合い等をやっているため来れなかった。
壬生の里の中心的人物である辰怜が何故この団子屋にいるのかというと、
「ゆやさん、すいませんでした。押しかけてきて」
「いいんですよ、辰怜さん。壬生の里の事は気にしていたので、一番知っている人から聞きたいと思っていましたから」
「にしてもよ、壬生一族を里の外に出すなんて・・・昔のお前じゃ考えられないな」
「禍根が残っているのは分かっている。だが、このままでは新しくできないのもまた事実・・・吹雪様も、ひしぎ様もそれを望んでおられるはず。人間も壬生一族も平等に手を取り合ってほしい。と」
庵樹の家族や太白の匿っていた子供や家臣のようにやむを得ない理由で外に出るのではなく、本格的に人間達と手を取り合い共に仲良く暮らしていけるようにするためだ。
「ははは!相変わらずの吹雪様か」
「あの方を目標にしていたのだ。だが、今は超えることを目標にしている」
「へ~、狂に勝とうと頑張っていたアキラみたい」
「否定はせん。その為にも、もっと頑張らないといかん」
だから里を出て紅虎・幸村のところを訪れて、衣食住と働けることができるところはないか?と相談を持ち掛けたのだ。壬生の里も安定してきて四方堂・遊庵に任せても問題ない段階になったので、見聞の意味も込めて辰怜自ら出てきたのだ。
今までも何回か外に出たが見て回る余裕がなかったため、ゆやの団子屋しか来たことがなかった。今回はやっと余裕もできてそれも終わった時に梵天丸から話を聞いて、自分も話に参加したいからここにいるのだ。
「ゆやさん。どう、あの子達は?」
「今は朔夜さんと一緒に寝ているわ。ふふ、あの子達朔夜さんが好きみたいで手をがっしり離さないで寝ているわ」
「ううむ。ちょっとジェラシーかな」
「・・・みっともないぞ、京四郎」
「狂だって人のこと言えないでしょ!双子が僕らの方に懐いていること、ショックなんでしょ~~」
「あらあら狂。見抜かれたわね~~」
「「「ははははは!」」」
「???」
双子に朔夜を取られた気がする京四郎と自分より懐くことを見抜かれてムカッとする狂に笑う梵天丸・灯・辰怜。ほたるは何で三人が笑っているのか分かってない。
酒の席を退散したゆやは、アキラのいなくなった部屋に入った。いなくなる前は狂に倒されて寝るアキラとそれを見る三人の女性のたまり場ともいえる部屋。時々、誰が膝枕をやるかで揉めたりして楽しかったが、今は少し寂しい。
「本当にいなくなって・・・でも、幸せをつかむために行ったんだから」
そんなゆやはあるものに目が行った。それは、アキラがあの三人が別世界に行ったあの鏡を立てられるようにする金具だ。これもまた、鏡と一緒にあったものだ。だが、既に鏡は割れて今は一応記念に。と残しているだけだ。
「ふう~~、しんみりしちゃったわね・・・久しぶりに私も一杯飲もうかしら」
酒の席に戻って自分も楽しもうとした時だった。後ろから光が出たのは、
「え?」
慌てて後ろを向くと、何と金具が光っていた。その光は時人達がいなくなった光にそっくりだった。光がどんどん強くなっていき、
「きゃあああああああ!」
思わず叫んで目を覆って立ち尽くした。ようやく光が収まって、目を開けると
「え?え・・・ええええええ!」
今度は驚きの叫びをした。誰もいなかったその部屋に金髪の女性が倒れていたのだ。しかも何も着ない状態、完全なオールヌードだった。だが、不思議とその姿はとても神秘的でいやらしい感じが一切しなかった。
『まるで、神様がそのまま女性になったみたい・・・』
そんな感想が出るくらい綺麗に見えた・・・その時だった。
「ゆやさん!どうしたの!」
「「ゆやちゃん!何かあったの(か)!」」
「何々?」
六人が一斉に押し寄せてきた。
「だ、ダメ!灯さん以外は来ないで!」
と叫んだが、既に遅し。辰怜だけはその声が聞こえたのか姿は見せなかったが、残り五人は部屋の前に来てしまった。だが、幸いゆやの体が目隠しになったのか胸や下半身の大事な部分は見えなかったが、それ以外は見えてしまった。
「「「・・・・・・あ」」」
狂・京四郎・梵天丸はまずいと思ったが既に遅い。
「「男は見るなあああああ!」」
ゆやは狂と京四郎、灯は梵天丸とほたるを殴り飛ばした。
「灯ちゃんもおと「何か言った!」(どごごおおおん!)」
「・・・いらん事言いおって」
ただ一人被害を免れた辰怜は、追撃をくらって外まで飛ばされたほたるを見て呟いた。
その後、女性に巫女服のような服を着せた二人。何故、そんな服があるのか?というと、灯のプレゼントだ。
『それで狂に迫りなさい!』
いらないお世話だったが、今回だけはこれがあって良かった。他にも何着かあったが、色っぽすぎてまともなのがこれだった・・・服を着たことでやっと部屋に入れた五人。辰怜以外はたんこぶ(ほたるはプラス青アザ)を作っていた。
「それで、この人はいったい誰なんだ?」
「分からないわよ。これが光ったと思ったらこの人が現れたんだから」
「それって、村正様のあの鏡の支えとなっていた金具じゃないか」
「そうだね。にしても、何でかな?」
梵天丸の問いかけにそう答えるしかないゆや。この中で頭脳派の京四郎と辰怜は疑問に思いながら、金具を見た。
「それにしても、綺麗な人だね」
「うん。灯ちゃんよりき(ぼご!)」
また余計な一言で殴られるほたる。狂は考える気がないのか、酒を飲んでいた。
「とりあえず、このまま寝かせましょう。明日になれば起きるでしょうし」
「そうだな。すっぽんぽ(ぐしゃ)いったあああああ!」
「全く、これだからデリカシーのない男は」
「(危なかった)は、ははは。じゃ、じゃあ、このまま「う、ん」?」
梵天丸は無防備の意味を込めてあの言葉を言おうとしたが、灯に足を踏まれた。京四郎も同じことを言いかけたのか、苦笑いしながらごまかしてこの場は解散・・・と言いかけた時に女性が苦しそうな顔をした。それを見て全員が真剣な顔になった。
「灯さん。どう?」
「・・・体は異常ないよ。ただ、心が苦しそうだね」
「何があったのだ?この者もそれ相応に実力があるのはぱっと見でもわかる。その者が苦しむなんて」
「っし!」
灯の診断に辰怜が疑問を飛ばした時だった。
「アキラ、様。ご、め、ん・・・な、さい」
彼らにとって、聞き流せない名前が聞こえたのが。
「あ、アキラだと!」
「ちょ!梵天丸!静かに!」
「アキラ・・・これが僕達の知っているアキラ君なのか?だけど」
「・・・知ってると思う」
「ほたるの勘は当たるからな・・・だが」
「でも、どうして謝ったのかしら?」
アキラの名前で皆が彼女に集中した。そこに、
「う、あ・・・あああ!」
涙を流して、辛そうな顔になった。それを見て焦る皆。
「ちょ、ちょっと!」
「こりゃ、起こしたほうがいいな!」
「そうね!大丈夫?ねえ、大丈夫?」
その様子に慌ててゆやが体を揺すった。そのかいあって、目を覚ました。
「・・・・・・?」
「起きた?よかった~~」
女性は意識を取り戻し、ゆやとほかの皆もホッとした。だが、女性の方は何が何だかわからなかった。
その後、場所を居間に移動した。
「あ、あの「落ち着いて・・・ああ、こいつは上半身裸で変態に見えるけど危害は加えないわ」「おい!誰が変態だこら!」「あんた以外にいるかしら~」」
「あの二人は無視していい。それで、あなたは?」
灯と梵天丸が口論して唖然とするが、辰怜が話を続けた。
「・・・私、は」
ここで女性を一度口を止めた。名乗るにはどうすればいいか迷ったためだ。あの名前を使うか、それとももう一つの名前を使うかだ・・・考えた結果
「私は・・・明智十兵衛光秀。通称はエーリカと申します」
二つとも言った。だが、ルイス・フロイスを取り除いてだ。
「明智光秀だと!それって、織田信長を倒した!しかも、女?」
「あなたは、いつの時代から飛ばされてきたのですか?」
「私は、くお・・・いえ、信長が生きている時代です。長尾景虎も武田晴信も松平元康も生きています」
皆が信長を倒した人物だと理解したことで、エーリカはすぐにあの世界より未来の世界とわかった。だから、他の有名武将の名を言った。
「松平元康は紅虎の父親の前の名だから分かるが・・・武田晴信は信玄か?」
「すると、長尾景虎は上杉謙信?」
「その通りです・・・?」
辰怜とゆやが聞いてきたが、エーリカは聞き覚えの名前があった。
「あの、今紅虎・・・って言いました?」
「言ったけど、え?聞いたことあるの?今は秀忠と名乗っているのに」
「聞いたことがあるからです。将軍になった親友がいると・・・アキラ様から」
「「「「「「な!」」」」」」
「あ、やっぱり」
灯の質問にまたアキラの名前が出た。しかも、紅虎の事をアキラから聞いたと言った。ほたるは自分の勘が当たったことに嬉しそうだが、残りの皆は本当だったことに驚いた。
そこからは大騒ぎだった。そんな状態でも子供はぐっすり寝れるが、
「もう、目が覚めちゃったじゃない」
「ご、ゴメン。朔夜」
朔夜の方は気づいてしまった。今は一緒に話をしている。
「驚きました。ここがアキラ様のいた世界なんて・・・何故、ここに来れたのでしょう。自分を刺したのに」
「え?いま、何て?」
その自分を刺したというところから徐々に語り始めた。
そして、話が終わる頃にはエーリカは泣いていた。そして、聞いていた彼らは、
「何て野郎だ!その吉野ってやつは!」
「断じて許せないよ!」
「女を、何だと思っているのよ!」
エーリカの受けた苦しみ・・・そうあの苦しみを聞いて激怒した。特にゆやと灯は怒りが最高潮まで行っていた。
「そんなことが、ひどすぎる」
「鬼を産ます。人の身でそれをさせるとは・・・外道めが!」
「僕も、これは腹が立つよ!」
狂とほたるは何も喋らなかったが、いつも持つ刀を握りしめる力が強くなっていた。
「灯さん。診察をお願いできるかい?一応、確認しといたほうがいい」
「そうだね。いいかい、エーリカさん」
「はい」
「じゃ、こっちに・・・覗いたら駄目だよ!」
ゆやと灯とエーリカはあの部屋に行った。そして、数分後三人が戻ってきたが
「ほ、本当・・・なん、ですか?」
「あ、ああ。間違いないよ」
「う~ん、どうなのかしらね?」
三人は分からない顔をしていた。その理由は、
「私の体・・・鬼の呪いがないんですね」
彼女は確かに鬼に犯されて、鬼の呪いが体に染みついた。さっき寝ている時にそれで苦しめられた夢すら見た。しかし、灯の診察結果は何もないだった。
「女のあの膜も戻っているなんて・・・信じられない」
これはゆやが確認したことだが、何と女性のあの膜すらあったのだ。つまり、犯される前の清純な体に戻り記憶だけが彼女の中にある状態という事だ。
「思い当たる事ってない?」
「・・・あ」
灯に問われて、思い出した。
『死んではならん。我が主の妻なら、主を支えるべきだ!』
『その通りだ。主を悲しませたのなら、喜ばせもしろ!』
この声を。そして、気づいた。我が主の妻・・・つまり自分が愛したアキラの妻と自分に言った。
「(アキラ様・・・ここでも私を、救ってくれたのですね)」
つまり、アキラを主と言えるのはあの二つの刀のみ・・・アキラの魂とも言える刀が自分を・・・体を戻してくれた。とエーリカは思えた。その後、想いを込めて話しているうちにアキラと自分の愛が体を戻した。という話になった。
「そうか~。あいつとの愛か!」
「いい話だね~~」
「ううう、エーリカさん。良かったですね」
「愛の絆は世界を超えてもなおつながる・・・だね!」
情に厚い梵天丸やゆや・朔夜・京四郎は信じた。実際、大きな愛を持つ二組の夫婦がこの場にいるから尚更信じられた。
「なら、早いとこ戻ってアキラを安心させないと!」
「でも、どうすればいいんだ?あの鏡は壊れちまったし」
「そうだな。それに村正様の武器もここには天狼とゆやさんの短刀の二つしかない。仮に鏡があっても、向こうへの入り口が開けない」
アキラを強く想うエーリカに再会させたい!と大きく言う梵天丸だが、灯と辰怜の指摘通りどうすればいいか分からない。う~んと考えていると、
「あ、光った」
全然話に参加しなかった(聞いてなかったが正解)ほたるが突然言った。彼の視線の先は、調べるために部屋から持ってきた鏡の金具がある。
「さっきもその金具が光って、それでエーリカさんが現れたわ」
「・・・光が丸いな」
狂の言う通りさっきはあの部屋全体を光らせたが、今度は光の範囲が狭い。わかりやすく言うなら、久遠達に届いた光に似ている。いや・・・同じだ。
「消える気配がないな」
「何だ・・・あれ?何か見えない」
「あ、アキラ様!」
「「「「何!」」」」
その光が消える様子がないことに疑問そうにしていると京四郎が何か見えた。よく見ると、アキラの姿が見えた。
『おおおおおおおおおおお!!!!!!』
だが、その姿は怒りに燃えたアキラだった。大きく叫び・・・一筋の涙を流す姿だった。そのアキラの前には・・・
「何、あれ・・・あれが向こうに出ている鬼?」
「気持ちわりいな」
「ど、どうしたの。エーリカさん!」
「しっかりしてください!」
「あれは・・・あの鬼が・・・私が、私が!」
「いい!分かったから、それ以上言うな!」
体を震わせてその場にへたれこむエーリカを見て、全員がすぐに正体が分かった。これが・・・産まされた鬼だという事が。すぐにゆやと朔夜が落ち着かせ始めた。辰怜も慌てて彼女の背中をさすって落ち着かせる。
「アキラ、それが分かったから・・・」
「好きになった女が、これを産まされたと分かれば悲しいよな」
「大丈夫。アキラならすぐ倒す」
「その通りだ。見届けるぞ」
残りはアキラのあの涙の意味を知り、見届けることにした。
『吉野、鬼子・・・あなた方も知ったでしょう!』
『青龍・・・そして、私の怒りを!』
青龍とエンド・クロスで吉野は鬼子を盾にして無事だったが、鬼子は粉々になった。
「あ、アキラ『エーリカ、あなたの心。無事に解放させましたよ』・・・様」
鬼子を倒し、最後に発した言葉にエーリカはアキラがずっと自分を心配していたことを知り、嬉しかったと同時に・・・会いたくなった。
そんな彼女をよそに、鬼子撃破に使った技は彼らにとって驚くべき光景だった。
「な、何で・・・何で、アキラ君が青龍を使えるんだ!時人君の血が入っているからにしてはおかしい!」
京四郎の叫びは皆も同じだった。いくら壬生一族の中でもとびっきりの剣士の血の村正の血を引く時人の血を体に入れて、刀の対話もできるようになったとはいえこれほどの技を使えるのはさすがに驚く。
「多分だけど、庵樹ちゃんと朱雀ちゃんの血も入っているからじゃないか?庵樹ちゃんは村正の刀の師匠と元太四老の娘だし、朱雀ちゃんも元村正のお世話役だ。その三人の血が入っているからこそ、使えるようになったんじゃないのか?」
「・・・梵天丸の言う通りとしか思えないな。おそらく、ほぼ完全に三人の血で体も壬生一族になっているはずだ。でなければ、サムライの血を持たないあいつがこれを出してただで済むはずがない」
梵天丸と辰怜の推測に反論はなかった。
「・・・・・・ふふふ。今はあいつも使えるのか。試してみたいな」
「うん!俺もアキラと戦いたい!」
戦闘狂の二人はこの技に血が燃えた。エーリカとは違う意味で会いたいと思った。
「全くこの二人は・・・エーリカさん?」
「会いたい。アキラ様に・・・会いたい。愛し合いたい!」
灯がちょっと呆れているとエーリカが会いたい気持ちを強くした。だけど、ここは別世界・・・会いに行けない。それが尚更、愛をとりもどしたい気持ちを強くした。
「行きたい!会いたい!う、ううう、ああ、アキラ様!」
涙を流して映像に叫ぶエーリカを見て、同じ女のゆやと朔夜はいたたまれない気持ちになった。
「・・・何とか行けないものか?会わせることが出来ないのか?」
辰怜の一言が全員に重くのしかかった。ついに、その映像に手を触れようとしたが、すり抜けて金具に触れた時だった。
「「「「「うわ!」」」」」」
金具が一気に光り輝いた。その光の強さにエーリカが思わず手を離すと、その光が無くなり映像も消えた。
「ど、どういうことだ?まるで、時人達が行く時と同じくらいの光だったぞ」
「・・・もしかして、あの鏡はフェイク!」
京四郎はあることに気づいた。
「狂、ほたる君。アキラ君と戦いたいかい?」
「「ああ!」」
そして、ある試しをした。
「なら、その気持ちを強くしてこの金具に触れてみてくれ」
「「???」」
理由は分からないがとりあえず言う通りに従った。すると、
「な、何だい!また同じ光が!」
「よし!放してくれ!」
手を離すとさっき同様、また光が消えた。
「思った通りだ。あの鏡はあくまで見せかけだったという事だ!」
「おいおい、説明してくれよ」
確信を得た京四郎に、梵天丸が代表して説明を求めた。
「勿論だよ。多分、村正さんはこの金具に世界を移動する力を込めていたんだ!鏡はずっとつけていたために、その力を少しだけ手に入れていたんだ」
「なるほど!誰もが常に鏡に目がいってこの金具など気にもしない。これにその力が宿っているなんて、思いもしない」
「時人達が向こうの世界に行くときに天狼達の力が必要だったのは、あたい達が鏡にその力が宿っていると決めつけていたし、その力が少なかったからだけど」
「こいつには鏡以上の力があるから、想いがあれば行けるってことか!」
「その通り!エーリカさんはアキラ君を強く想って、狂とほたるくんは戦いたいと強く願った。だから、思いと願いがもっと強ければ入り口も開けられるはず」
京四郎の説明に灯・梵天丸・辰怜が付け足していき、最後の言葉に皆が笑顔になった。可能性が出来たからだ。
「さっきのアキラ君の様子が見れたのは、多分紫微垣がアキラ君の気持ちをエーリカさんに見せたかったからだと思う・・・この金具を目印にして」
「つまり、俺達は向こうの世界にある紫微垣を目印にしていけば!」
「アキラのところに行ける」
「その際にこの金具ごと持って行って、帰りはゆやちゃんの短刀を目印にすれば帰れる!」
向こうの世界に行き来できる手段を見つけることが出来た。
「あ、あああああ!会える。あの人に・・・会える!」
このことに、エーリカは嬉し涙を流した。ずっと悲し涙だったので、ゆやと朔夜もホッとして彼女の肩に手を置いた。
気持ちも落ち着いたところで彼女は笑顔で皆に礼を言った。
「ほ、本当に!ありがとうございます!」
そして、金具に手を置いた・・・だが、彼女の手の上に四人の手が置かれた。
「俺達も行くぜ!あいつとは俺達の方が長い縁だから、あんたが戻る後押しになれるかもしれないぜ!」
「うん、楽しみ」
「よ~~し!いっちょ、あいつの恥ずかしい過去をばらしまくろうかね!」
「・・・あいつを見るのが最後かもしれないからな」
梵天丸・ほたる・灯・狂の手だった。長年共にいた仲間だからこそ、たとえ異世界でもその仲間の元へ行く。それが、彼らだ。
「俺は、明日には壬生に戻らないといけないからいけないな」
「僕も、万が一に備えて残るよ。じゃ、頑張ってね!」
「「「「おう!」」」」
「エーリカさん!今度こそ、幸せにね!」
「たくさん、愛し合ってきてね!」
「はい・・・はい!」
行く皆の気合が入った。そして、
「「「「アキラの元へ!」」」」
「アキラ様・・・夫のところへ!」
想いと願いを最大限に高めていき・・・光が収まった時は金具ごと五人は消えた。
こうして、アキラと魂の絆で繋がっている四人は世界という壁を打ち破って再会できた・・・エーリカは
『アキラ様・・・戻ってきました』
吉野と鬼に汚されて、一度は消滅したアキラとの愛をとりもどすことが出来た。
以上がエーリカ復活・狂達が来た理由でした。紫微垣が出した光の最後の一つは、彼女に送ったものでした。ちょっと、強引な部分もありますがお許しください。
想いと願いを強く持てばキセキは起こる。それを書きたかったです。さあ、次回はついに・・・!です。
エーリカは狂達にアキラの状況・・・超特大ハーレムだという事を伝えてません。あくまで、自分が鬼からされた所業とアキラを愛している事だけです。まあ、言う時間もなかったし、言える状態でもなかったので・・・。