・・・三MENです。
本当はまだ途中なのですが、とりあえずここまで出します!
次で完全に十章終了です!
相模では、小田原城に北条氏康と北条綱成が運ばれて大慌てになっていた。
「か、かかかか、母様!」
「朧姉ちゃんまで、い、一体どうしたってんだよ!」
「おおおお、お二人とも、あああ、焦らずに!」
「・・・姫野。何があった?」
「あ、あああの。あの、あの黒い柱に、おおお、お二人が!」
「なるほど、もういい。それで、ただで巻き込まれるような朔夜ではない。一体どんな指示を出した?」
「えっと、その・・・あの男を連れて来いと」
「そうか。だが、まずは兵にも巻き込まれたものがいないかと、鬼の呪いを進行させないための二人の封印だな。姫野、頼んだぞ」
「は、はい!」
「十六夜!三日月!暁月!そんなに慌てては朔夜も朧も悲しむぞ!お前達も動け!」
「「「は、はい!」」」
「どうやら、朔夜の言ったことが的中したみたいだ・・・アキラ、相模を救ってくれ」
サイ・・・歳世はさりげなく京の方を見て、呟いた。
場所を本能寺に戻し、先手を打ったのは狂だ。
「行くぞ!」
無明神風流殺人剣の四大奥義の同時出し・・・それを三つも一気に出した。しかも、
「狂の奴・・・真紅の目をしていたぞ!」
「ということは」
「背中のあれも出している状態ってことだね」
「いよいよ、最後の時が来たみたいだな」
狂の状態を見て、時人達四人はついに決着の時が来たとすぐに分かった。それに対してアキラは、
「来なさい!」
襲ってくる朱雀・白虎・青龍に動かないで受け続けた。刀の力も使って必死にガードしているが計九つの奥義はさすがに全部は止められない。叫び声が聞こえ、痛々しい姿になって倒れる。
「アキラ!な、何故避けない!」
「そうよ!そんなに傷ついて!」
「こ、この後は」
「あの龍が!」
超活性化状態とはいえ、かなりボロボロになりながらも立ち上がるアキラ。その痛々しい姿に不安になる久遠達。そこに、
「み、三つの頭のりゅ、龍が!」
「さ、さっきの二つの頭の時より大きいです!」
真琴と葵の叫びに全員も驚いた。
「「「「「「ダメ!避けて~~~!!!!」」」」」」
彼女らが夢で見たあの先代との戦いに出た大きさの黄龍。あれと同じだが、今はそれ以上に大きく見える・・・必死に叫ぶ彼女達。
「くらえ!アキラ!」
「・・・・・・こい!」
だが、アキラは地に踵をつけて完全に受ける体制に入った。
「努力よ、友情よ、紫微垣よ・・・私の全力を使ってください!」
壬生の血・刀の力、そして自分の全力を、三本の愛刀に込めて・・・襲ってくる黄龍を受け止めた。
「ぐ、ぐぐぐ、うううおおお!」
「な、正面から受け止めた!」
「信じられない」
「三頭の龍の口に、刀でそれぞれ抑えている」
「嘘だろ・・・」
アキラは黄龍の三つの口に、一つずつ刀を合わせてそこで抑えたのだ。それをやっていることに久遠達も、梵天丸達も・・・そして、狂も驚いた。
「く、くく!!」
「ま、まさか、あれを、狂に返すつもりか!」
「「「「「「え!あ、あの龍を!」」」」」」
時人の一言に全員が絶句した。ありえない、いくら何でも無茶すぎる。そんな考えが四人の頭に出た・・・だけど
「あ、アキラ様・・・が。頑張れ!」
「お頭!負けるな~~!!」
「アキラ様!アキラ様ならやれるです!」
「そうです!ずっと頑張り続けたアキラ殿なら!」
「そうだ!努力をずっとやめなかったお前なら!」
「「「「「「絶対に出来る!」」」」」」
久遠達は、アキラならできる!と信じていた・・・今まで必死に頑張る、努力する姿を見続けていたからこそ彼女達は信じた。
「く、ううう、おおお!」
「アキラ、お前」
「わ、た、しは・・・負けない!」
「・・ふ、だったら、やってみろ!」
必死に抑える姿に狂は応援した・・・まるで、打ち破るのを望んでいるかのように。
「「「「「「いけえええええ!アキラああああああ!!!」」」」」」
久遠達の一喝でアキラはさらに力を込めた。刀達もそのアキラの力に答えるかのように、更に輝きだした。
「私は、狂を、倒す!」
決死の叫びをして、自分自身に喝を入れた時だ。
「ぐお、な、何!」
何と、黄龍がアキラをそのまま宙に押し上げてしまった。必死に踵に体重をかけていたが、勢いが強かったようでどんどん上にあげられていく。
「く、地面に叩きつける気か!」
「どうしたアキラ!そのまま終わる気か!」
「そんなわけ、ないですよ!ああああああああ!」
上がっていくアキラに対して叫ぶ狂。全身全霊の力を込めたアキラ・・・・・・そして、
「返します!狂!」
ついに黄龍を跳ね返し狂に向けて放つことが出来た。
「「「「「「やったああああああ!」」」」」」
「つ、ついにやりやがった!」
「アキラ、やる~」
「きょ、狂!!」
嫁達はとても喜び、梵天丸達三人はアキラの成し遂げたことに驚いたが、
「アキラ!危ない!」
時人だけは気づいていた。黄龍の全てを返したわけじゃなかったことに・・・よく見ると、狂に返された黄龍の頭が二つになっている。残りの一つが、大きさが三分の一くらいに小さくなったが、地面に落ちようとしているアキラに当たろうとしている。全身全霊の力を込めて跳ね返したつもりだったが、頭の一つが斬れてしまったらしくそれがそのままアキラに向かってしまったのだ。
「皆、逃げろ!」
「「「「「「「え?」」」」」」」
時人の叫びに久遠達はおろか、梵天丸達もキョトンとした。だが、もう遅かった。二頭の黄龍が狂に、一頭の黄龍がアキラに当たった。狂の出している三つの玄武の盾もあっという間に壊された。
「伏せるんだ~~~!!!」
必死の叫びに、全員が無意識に言う通りにした。すると・・・まるで本能寺の敷地全てで爆発みたいなものが起こり、
「「「「「「「うわあああああああ!」」」」」」」
全員が吹き飛ばされていった。幸いだったのは、地に伏せていたのでそのまま地面を転がっていっただけだったという事だ。もし敷地が高いところにあったり、立ったまま吹き飛ばされたらケガ人が出ていたかもしれなかった。
「いたたた、何だったんだ?」
最初に体を起こしたのは壬月だった。傍には春日と柘榴もいた。
「大丈夫か?」
「ああ、だが、何だったんだ?」
「皆は・・・ってななななな!何っっっっすか!これ!」
お互いの無事を確認し合って起き、柘榴がほかの皆の確認をしたが、
「な、何で何もないんっすか!」
皆は無事であることは確認できたが、本能寺の敷地やその周りの十数軒の家がきれいさっぱりなくなっていた。しかも、
「「・・・・・・」」
本能寺は地理的に二条館が近い上にその近くまでの家も吹っ飛んでしまったため、そこにいる庵樹と朱雀がいきなり起こった爆発に絶句している姿も確認できた。
「何が起こったんだ?」
「本当に、何が起こったんでしょうね?」
それしか言えない。とりあえず、それぞれに転がっていった皆が起き上がった。それと同時に、
「はあ、はあ、く、やってくれたな・・・アキラ」
「ふ、ふふふ、期待に、応えた。だけです」
現場をこうした二人も起き上がった。完全に二人ともボロボロで、着ているものが無残になり上半身がほとんど見え、更に立っているのがやっとだった。。アキラは黄龍と落下のダメージで紫微垣と努力の太刀が離れてしまって、今持っているのは友情の太刀だけだった。目蓋も開かれているが、人間の目である黒に戻り超活性化も切れて超視野化もなくなっている。狂の方も眼も真紅ではなくなっている。
「さあ、決着をつけようぜ!」
「ええ!勝たせてもらいます!」
もはやお互い力はかろうじて残っているだけ。だが、それでもかまわずに二人は刀をぶつけた。起き上がった皆も
「あんなにボロボロなのに、どうしてあんなにまだ戦えるのでしょうか?」
「夢で見た時と同じくらい酷いケガなのに・・・」
「詩乃さん、ひよさん。おそらく、信念が二人を立たせているのです」
「はい・・・太白さんと紅虎さんの戦いの時みたいに」
詩乃とひよは倒れていても不思議じゃないのに戦えることが疑問だったが、歌夜と小波がそう答えた。
「信念・・・そうじゃな、アキラはあの漢に勝つ信念」
「そして、あの漢もまたアキラに勝つ信念がある」
「それが、二人を立たせている」
「しかも、その信念の強さと大きさは互角・・・何が勝負をつけるのでしょうか?」
森親子と各務の言葉に納得する皆。そして、麦穂の言う通り互角に見える刀のぶつけ合い。一体何が勝負をつけるのか?みんなわからなかった。
「見届けるしかないな。どっちが勝つのか」
「そして、何が勝敗を分けるのか」
「最後まで見る」
「余らができるのはそれだけじゃ」
「はい、兄様の全てを見届けましょう」
「私達は、信じる未来を信じるのみ」
「うん!だから待っているの!」
七人の当主が言ったことに全員が頷いた。
「何なんだろうな?この子達とアキラの関係って」
「エーリカちゃんは恋人同士」
「(くくく、もうちょっと後でもいいね。あの子達とアキラの関係を言うのは)」
彼女達のここまでアキラを信じる姿を見て、梵天丸はどんな関係なのか疑問だった。ほたるもちょっと気になっていて、そんな二人を驚かせるために既に麦穂と秋子から関係を聞いた灯はニヤニヤしていた・・・二人も時人から聞けばよかったのに、それだけ戦いに集中していたという事だ。
「く、おら!」
「何の!っつ!」
体に悲鳴が走りながら戦う二人。だが、決着がつかない。勝つ信念が必死に立たせる。既に奥義はおろか、みずち・夢氷月天を出す力もない二人。
「いつ終わるのでしょうか」
「心、それは二人もわからないんだぜ」
「その通り」
「私達でも、もはや分からないよ。この二人の決着は」
心の疑問に粉雪・松葉・一二三は首を横に振った。
「どうなるの!お姉ちゃん!」
「・・・(ふるふる)」「待つのみって、まあそれしかないよね」
「そうですわ、雀さん。最後にハニーが立っている。それを信じるしかないのです」
「そうです。私達は鞠ちゃんの言う通り待つだけです」
興奮して烏に訊ねる雀。そんな彼女を梅と雫が納得させる。いや、多分これは自分自身も納得させるための言葉だろう。何故なら、
「「「「「「(出たい・・・もう、傷ついてほしくない!)」」」」」」
本当はこれ以上アキラに傷ついてほしくない気持ちが全員にあるからだ。でも、それは二人の信念を邪魔することになるので我慢して決着がつくのを待つのみだが、その我慢が出来そうにないかもしれないので皆が自分自身に言い聞かせているのだ。
そして、最後の力を込めた攻撃を二人とも出した。
「おらああああ!」
「おおおおお!」
二人の刀がぶつかり合った・・・すると、
「二人の刀が飛んでいった!」
「持つ力もなかったんだ」
「こりゃ、引き分けかね?」
天狼と友情の太刀が勢いであさっての方向に飛んでいった。取りに行く力も残ってない二人は、
「「こんの!」」
ついには殴り合った。もはや、武器を選ばずだ。
「アキラ!てめえ!いつになったら倒れるんだ!」
「狂の後です!」
「相変わらず、後ろにいようとするやつだな!」
「だったら、前を譲ってください!」
「下僕の後ろに立てだ?俺は常に前じゃねえと気が済まねえんだよ!」
「ふ、ふふ、だからこそ!倒しがいがあります!」
どんどん殴り合う。だが、笑顔になっていき文句の言い合いをした。
「楽しそう」
「ああ・・・何しろ、本当に最後だからな」
「最後までやらせようね。長年思っていたことを吐き出させながら」
「・・・そうだな」
梵天丸達はとても嬉しそうに二人を見ていた。
「羨ましいものだな」
「そうね。ボコボコにしてされて」
「でも、分かり合える」
「主様は世の皆がこんな風になってほしい。そう願っているのだな」
「・・・そうですね」
「まるで綾菜みたいな考え・・・でも、それが一番大切ですね」
「隠すことない気持ちでぶつかっているから、楽しくやれるの!」
一葉の言葉に当主達はアキラ隊の旗、努力・友情を見た。こうして、目の前で見るからこそその意味の大きさを知る。
そして、ふらふらになりながら
「くたばれ~~!!」
「こっちの、セリフ、です!!」
最後の拳をお互いの顔にぶつけた。殴られて、何もかも出して、笑顔になる二人。そのまま崩れ落ちる・・・時だった。
「「「「「「「立て!立つんだ!アキラ!」」」」」」」
アキラの愛する妻達の声が聞こえたのは・・・ほぼ無意識だったかもしれない。必死に倒れないように、首から下を全部凍らせて無理やりにでもその場に立つようにした。だが、狂の方はそのまま倒れ地に落ちた。アキラを覆った氷もすぐに壊れたが、冷たさと痛さが体を襲ったので意識が閉じなかった。膝と手をついて倒れないように必死に耐えていた。
「・・・・・・・・・・・・アキラの、勝ちだ」
梵天丸の信じられない気持ちで言った勝利宣言。それを聞き、
「どう、です・・・あなたの、後・・・でした、よ」
そう言ってアキラも倒れた。これ以上ないとっても嬉しい笑顔で・・・同時に、
「「「「「「「や、や、・・・やったあああああああ!!!!!」」」」」」」
久遠達の大歓声が響き、大急ぎでアキラの元に向かった。ついに十一戦目にして、アキラは人生の目標だった鬼目の狂に勝つことが出来た。一勝・・・だが、この一勝は彼にとってこれ以上にない大きなものだった。
二人の戦いが終わり、早速灯が治療をした。狂はばっちり完治したが、
「あの、何故、私はけがの治療だけなんですか?」
「ふふん!狂をあれだけボコボコにしたんだ!ふん!」
どうやら愛しい人を痛めつけたことに怒っているようだ。けがの治療だけで、疲れは残されたままだったため寝転がったままだ。そのアキラの膝枕を
「アキラ様。とっても、格好良かったです(ポポポ)」
エーリカが勝ち取った。悔しそうにして見ている嫁の皆。そんな中で、
「アキラ、お前何故あの時よけなかった?」
「何のことですか?」
「・・・四大奥義を全部くらったことだ。お前だって、あれを出せるんだから、全部は無理でも少しは狂の出した分を消せたんじゃないのか?」
梵天丸がアキラに訊ねた。
「うん、そうだね」
「確かに、最初はよけていたのに・・・どうしてだい?」
ほたると灯も、そう言われて疑問に思い聞いてきた。ほかの皆も頷いていた。そんな皆に玲はいつも通りの挑発じみた笑みを浮かべて答えた。
「奥義も出さないし、あれを避けないに決まってるじゃないですか。狂の全力を受けてもなお立ち続け、その状態で狂に勝つ。これが、私の求めた勝利ですから」
それを聞き、アキラは狂の技や力を全部受けてもなお倒れないで勝つことが、本当の意味で狂に勝てると考えていたのだと皆は知った。よけたり、相殺したりしながら攻撃して勝っても意味がない。だからこそ、アキラは全部の技をあえて受けて戦い・・・そして、勝利を掴んだ。それこそ、かつての自分達が壬生の里に入って待ち受ける敵と戦った時みたいに・・・。
「く、くくく、ははははは!そう言うことか!」
「命がいくつあっても足りないよ」
「ほたる・・・人のこと言えるかい?あんた」
「確かに、ケイコクも同じだね」
「その通りです」
三人の傍に何時の間にか来た庵樹と朱雀も灯の言葉に同意した。そして、皆が笑ってひと段落ついた時だ。
「さて・・・そろそろ帰るか」
狂が帰ろうと言った。確かに、あまり長い時間居続けるのもよくない。元々いる世界が違うし、アキラのようにすでに存在をこの世界から認められているわけではない。変なことになる前に退散した方がいい・・・まあ、狂の場合は楽しかったとはいえ負けてしまったのだ。ちょっと悔しいからかもしれない。
「そうだね・・・って、え!」
「?どうした、灯」
「こ、これ!」
「・・・金具にヒビが入っている」
この世界に来る道筋を作った金具にヒビが入っていたのだ。それを見て、意味が分からない皆は何を話しているのか分からない。
「どういうことだ?」
「やはり、いきなり五人こっちに来るのは負担が大きかったという事だろうね。時人達の時だって無理して、鏡が割れたんだ。これも五人一気は本来なら無理だったという事だ。力を蓄えていた時間が長かったからこそ来れたんだ・・・でも、あと一回使えば完全に壊れて使えなくなるだろうね」
「じゃあ、本当のサヨナラ?」
「そうなるね。アキラ、あんたはどうするんだい?一緒に向こうに帰るかい?」
灯の言葉に嫁達全員がえっ!と驚き、不安な顔になった。
「・・・そうですか。でも、私はここに残りますよ。もう、私の居場所となっているのですから」
何とか起き上がって、笑顔でそう言った。それを聞いて皆ホッとした。中には嬉しさで涙を出す者もいた。
「アキラ。お前はまた四聖天じゃなく、ただのアキラだ。そして・・・」
そして、アキラの両肩に手を乗せて狂は言った。
「これは漢と漢の魂(いのち)の誓いだ。もう二度と会えなくなっても、お前はずっとお前のままでいろ。俺も、ずっと俺のままでいる」
つまり、狂に勝つという目標を果たしたがその目標を変えるなという事だ。どんな意味を持って狂はそれを言ったのか、アキラはちゃんと理解した・・・つまり、一勝したくらいでいい気になるな。という事だ。
「ええ、もちろんですよ・・・まだあなたの全てに勝ててませんから!」
そう言うと、お互い笑顔で頷き合い肩から手を離して三人の元に向かった。そして、四人で金具に掴んで
「アキラ!元気でやれよ!」
「む~~、戦いたかった」
「狂と戦えばいいじゃないか!」
「ほたる。いつでも受けるぞ」
帰るためにゆやの短刀を思い浮かべた。
「そうだ。紅虎・辰怜に伝言をお願いできますか?・・・太白と歳世がこの世界にいます」
だが、その前にアキラは頼みごとをした。そう、この二人の事だ。
「はああ?あの二人が、いるって!」
「ええ、元気でやってますよ・・・だから、二人も頑張っているのでお前達も頑張るよう言っておいてください」
「・・・クビラは?」
「ああ、クビラもいますよ。幸せに暮らしていますので安心してください」
「不思議なもんだね。向こうの世界にいた人間がこっちに来ていたなんて」
「本当ですよ・・・でも、気にしても仕方ありませんし。じゃ、お願いしますよ!」
「ああ!言っとくぜ!」
頼まれた三人は元気良く頷いた。金具が大きな光を出していく・・・そして、
「「「「じゃあな!」」」」
笑顔で四人の姿が消えていった。光が消えると、やはり四人共いなかった。代わりに、別の光・・・朝日が姿を見せた。
「・・・長い夜だったな」
「そうね・・・ねえ、アキラ。本当に良かったの?」
「うん、向こうに帰れたのに」
「余らの為を思って「いいえ、違いますよ」・・・え?」
久遠達はオドオドしながらアキラの方を見た。そんな彼女達の気持ちを察し、一葉の言葉を遮ってアキラは言った。
「これは私の為です。これからも、あなた達と共に生きること・・・これが私の今とてもやりたいことなのです。だから、気にすることはありませんよ。言ってしまえば、私の願望ですから」
そう言って彼女達の顔を笑顔に変えた。心からホッとした彼女達に
「さあ、これからが大変ですよ。まだまだ整理しないといけないことがたくさんあります・・・でも、皆さん。ついてきてくれますよね?」
アキラはとても幸せそうな笑顔で訊ねた。
「「「「「「「「「はい!大好きな旦那様!!」」」」」」」」」」
彼女達もまた、同じくとても幸せそうな笑顔で答えた。
ミスっちまった・・・。本当は向こうに帰った狂達の事を書いて終わりにしようとしたけど、間違って投稿をおしてしまった。
と、とりあえず、文字数的にもいい感じなので、無理やりですが、ここで止めます!
次回、ついに十章終わりです!