※この作品はR-18です。

戦国恋姫 盲目のサムライ   作:一日三食MEN

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 こんにちは!今回は番外編です!

 主に、アキラ隊の人にスポットを当てました。今回だけ、それぞれの兵がしゃべる時に彼らの所属勢力の頭文字を「」の前に着けました。


番外編 兵達の雑談

 

 これは、ある居酒屋の一場面。

 織「いや~、うまい酒だな」

 松「全くだ。こうして酒が飲めるだけでもありがたいよな」

 長「いろいろ犠牲もあったが」

 武「鬼達の元凶を潰せたからこそ、こうして飲めるんだな」

 浅「・・・俺達の同胞達の冥福を祈って」

 「「「「「乾杯」」」」」

 ある一区間では五つの勢力、織田・浅井・松平・長尾・武田のそれぞれの兵達が集まって酒を飲んでいた。五人とも笑顔で、楽しそうに飲んでいた。

 松「それにしても・・・こんな同盟ができるなんてな」

 武「全くだ。長尾と手を組めるなんて思わなかった」

 長「同じセリフだよ。武田を倒すことに執念を燃やしていた美空様が、まさか手を結ぶと言う予想外なことをするなんて」

 浅「でも、出来たからこそ、この宴会が実現した」

 織「すっげえ人だよな・・・それを成し遂げたアキラって人はよ」

 ア「?呼んだか?」

 五人で話し合っていると、アキラ隊の兵が入ってきた。

 武「呼んでないけど、入れや!」

 浅「今日はたっぷり語り合おうぜ!」

 織「そうそう、ここにいる俺らは皆が仲間だからな!」

 ア「いいのか?それなら・・・」

 長「それにお前の隊長、アキラって人の事も知りたいんだ!こんな同盟を作ったんだから、どれほどの人物か聞きたくてな!」

 松「我らの当主も嫁にしているからな!どんな逸話があるのか、知りたいんだ!」

 ア「お、そういう事なら任せておけ!聞かせてやるぜ、隊長の事!」

 六人の兵が、また酒を注文して飲み始めた。どうやら、長くなりそうだ。

 

 

 まず口を開いたのは、長尾の兵だ。

 長「田楽狭間の天人と呼ばれていたよな。アキラって人は」

 ア「田楽狭間で久遠様が今川義元を討ち取った後に、天から光の玉が降りて来てその中にアキラ様がいたって話だ」

 織「ああ、その戦に俺いたぞ。中に入っているかどうかまでは確認できなかったけど、光の玉が天から降りてくるのは見たぞ」

 松「そう言えば、本多様と榊原様もあの場にいて、アキラ様が玉の中にいるのを見たって聞いた気が」

 武「という事は、デマではなく本当だったという事か」

 浅「実際に見たお前と話しているからこそ信じられるが、普通じゃばかばかしいと言って聞き流す話だよな」

 五人「その通りだ」

 浅井の兵の言葉に、彼以外の五人とも頷いた。

 

 次はその浅井の兵が問いかけた。

 浅「アキラ様って、どれくらい強いんだろうな?前に小谷城に来たときにお市様と手合わせしたけど、攻撃を受けてもびくともしなかったぞ」

 ア「あの方の強さか・・・それに関しては、考えないようにしているんだ」

 武「何故だ?隊の頭の強さは、兵なら知っておきたいはずだと思うが」

 ア「・・・・・・余りにも強すぎるからさ」

 アキラ隊の兵の言葉にキョトンとする五人。そこに付け足した。

 ア「壬月様に麦穂様に森一家。美空様に柘榴様。春日様に粉雪様。綾那様に歌夜様。そして剣豪将軍様に側近の幽様等、この同盟には数多くの名が知れた武将がいる。そして、その強さはお前達も聞いているよな?」

 五人「うんうん」

 ア「だけど・・・アキラ様はこの武将達全員と戦っても簡単に勝てちまうんだ」

 武将全員と戦って、簡単に勝てる。アキラ隊の兵以外はポカーンとなった。

 五人「・・・は?」

 ア「それに・・・お前達だってアキラ様の逸話は耳にしているだろう?それを思い出せば納得できるはずだ」

 そう言われて、それぞれその逸話を思い出した。

 織「確か、公方様救出の時の二条館では三好三人衆を倒して、周りの鬼達を倒すために雷を呼んだって聞いたな」

 長「春日山城の大手門を細切れにしたんだっけな・・・今はもうほとんど完成しているけど。千貫門の方も別の奴が壊したって話だ」

 武「川中島での我ら武田と長尾との決戦では、美空様と光璃様の一対一の戦いに入り込んだな。あの毘沙門天と風林火山の戦いに」

 松「駿府奪還の時は、春日様と夕霧様が手も足も出なかった武田信虎をたった一人で討ち取ったと聞いたな」

 浅「黒幕との決戦の本能寺では、公方様と綾那様の攻撃すら効かない鬼を倒したって話だな。しかも、その後いきなり現れた長い刀を持つ男と戦って本能寺と周りの家をぶっ壊したんだよな」

 ア「本能寺は現場にいなくても皆見ただろ?・・・な、考えるだけ無駄だろ?」

 五人共、頷いた。もはや、自分達の考えをはるかに超える強さを持つアキラがどれくらい強いのか考えるのをやめた。

 

 三番目は松平だ。

 松「それにしても、葵様がアキラ様の嫁になってとっても変わったな~。前は黒い内面を顔と態度に出して怖いこともあったけど、今は正反対になっちまったよ・・・そこがいいっちゃいいけど」

 長「それ美空様もだよ。人修羅とすら呼ばれたのに、今じゃ皆の前じゃツンツンしているのに、アキラ様と二人っきりじゃデレデレするツンデレっていうのになっちまっているよ。松平の意見は同意だな、ああいう女性らしい顔がまたいいしな」

 織「久遠様も似たようなものだな。今じゃ、皆の前でもアキラ様が来ればあっという間にデレデレになるみたいだな。この前も指令を出していながら、アキラ様にべったりくっついて蕩けていたし」

 武「光璃様も表情をあまり変えないお方だけど、アキラ様にはたくさん変えるって薫様が言っていたな。確かに・・・笑顔を見るようになった気が。昔は顔色を全く変えずに指令を出した板が」

 浅「真琴様もお市様やいろんな方々にいろいろ遠慮することがよくあったけど、今は勢いがついているような気がする」

 ア「へ~、当主様達も結構変わっていったんだな」

 各勢力の兵達は当主の様子もよく見るからこそ、彼女達の変化にも気づける。だが、

 松「アキラ様の方はどうなんだ?あれだけの妻を持っているんだ。いろいろ変わったこともあるんじゃないのか?」

 ア「・・・・・・いや、稲葉山城を攻める時にアキラ隊に入ったけど、その頃から全く変わってないな。せいぜい、取り巻く女が増え続けているってことくらいかな」

 アキラもまたそれなりに自分を変えているが、それは彼女らのように劇的に変化するくらいのものじゃない。だから、隊員でも気づけない。

 織「う~~ん。確かにそうかもな。我ら織田勢も越前まではアキラ隊と一緒に行動だったし、あのお方の様子は俺も見ていたけど今とあまり変わってないな」

 織田の兵もまた同意見だった。二人からそう言われれば、なるほどと納得するしかない四人。

 

 四番目は武田の兵だ。

 武「にしても、アキラ様って、俺ちょっと羨ましく思うな」

 浅「羨ましい?何がだ?」

 武「幕府と禁裏から誑し御免状を貰って、たくさんの嫁さんを貰えることだよ。しかも、村娘から国の当主まで身分関係なく何十人もだぞ。俺だって男だからさ、たくさんの美女に囲まれたいって思うさ」

 それを聞いてアキラ隊の兵以外は頷いた。

 織「あ~~、確かにそれは言えるかも。でも、実際今いるアキラ様の嫁って凄いよな・・・麦穂様や結菜様に三若の皆ならまだ納得できるけど、壬月様に森一家すら嫁になっているんだからな」

 長「美空様だけじゃなく、次期当主の空様に秋子様や松葉様もなっているし」

 松「こっちも、今はアキラ隊にいる綾那様と歌夜様に・・・葵様以外興味がないと思える悠季様もなっているって話だ」

 武「俺、薫様や心様って憧れていたんだけど・・・お二人とも嫁になって、更に夕霧様に春日様に粉雪様まで嫁だからな。一二三様と湖衣様もなったというが、本気でなったという感じではないようだけど」

 浅「聞いた話じゃ、あのいつ寝返るか分からないと言われた松永弾正小弼まで本気で嫁になったって話だぜ。一体どうやってあの曲者をそこまで惚れこませたのか・・・そして、アキラ様はこの人達の女体を味わえるのか」

 五人共、彼女らに囲まれる妄想をして

 

 五人「羨ましいよな~~~!!」 

 

 また頷き合った。そこにアキラ隊の兵が、口を開いた。

 ア「ま、その気持ちは分かるよ・・・だけど、俺はあのお方なら皆が引かれても無理はない。と思うんだ」

 嬉しそうに笑いながら、杯の酒を飲んだ。

 武「どうしてだ?アキラ隊にも結構美人がいるって話だし、その人達もアキラ様の嫁なんだろう?その人達だってアキラ様は抱いているってことになるし、羨ましいと思わないのか?」

 武田の兵の言葉に、他四人も同意した。でも、アキラ隊の兵は

 

 ア「あの人はな、そんな気持ちを持たせなくなるくらいにすごい人なんだ」

 

 その同意を全部跳ねのけた。そこまで言い切るアキラ隊の兵に五人は顔を彼に向けた。そして、そのまま話を続けた。

 ア「俺さ、好きな女の子がいてさ、何とか振り向かせてやろうと思ってたまたま募集していたアキラ隊の兵に入ったんだ」

 織「俺も久遠様の兵になったもそんな感じだな」

 ア「そこでアキラ様と会って・・・稲葉山城を攻略するために無理矢理作戦に参加させてもらって。それが終わったある日、当時まだ百人もいなかった隊員を相手にこう言ってきたんだ・・・あなた方は弱い。と」

 浅「うわ。完全に喧嘩売っているな」

 ア「ああ、だから隊員全員対アキラ様一人で戦ったんだ。あの頃はまだ俺を含む隊員全員があのお方の強さを知らなかったし、一人で数百人以上相手に勝ったという話も聞いていたが信じなかった・・・結果は言わなくてもわかるだろう」

 松「数多くの武将相手に勝てるんだ。負けたんだろう?」

 ア「その通り・・・その後も隊の人数も増えても考えが甘くずっと負け続き。その頃の俺らはその強さは田楽狭間の天人が持つ特別な力。と思っていたんだ」

 長「だよな。常識が通用しない強さだ。それ以外考えられない」

 ア「・・・だけど、それが違うという事を知ったんだ。越前侵攻前に、俺達隊員が湯につかれるときがあってな。その時にアキラ様と一緒に入ったんだ、たまには男同士で語り合わないかって」

 武「嫁から逃げて来たんじゃないのか?その時点で既に嫁が十人はいたんだし」

 ア「ははは、そんな感じだったな・・・だがな、その時に見ちまったんだよ。あの人の体を」

 今まで出したことないくらい真剣な顔で、彼は言った。

 

 ア「服に隠されていた数えきれないくらいの傷、あの顔から想像がつかないくらいついていた筋肉の付いた体を・・・」

 

 それを聞き、五人は驚いた。

 ア「アキラ様に負けた後、必ずこう言われていたんだ。勝てない理由は三つあると、その体を見るまではその理由なんて一つくらいしかわからなかったが・・・それを見て全部分かったんだ」

 浅「三つの、理由?」

 ア「一つ目が経験の差。これは皆もわかるだろう」

 織「ああ。それで、残りの二つは?」

 ア「二つ目はその経験で培われた技術の差」

 長「うん、そう言われると確かに・・・武将の皆はそれを持っているしな」

 ア「最後の三つ目は・・・信念の差だ」

 武「信念の、差?」

 ア「あの人は絶対に勝ちたいと思っている人がいる。その人に勝つためにずっとずっとずっと・・・努力し続けていたんだ。つまり、あの人が持つ強さは武将が持つお家流が使える選ばれた血筋が持った人の強さじゃない。全部、ひたすらに努力をやめないで、何年も続けて、やっと手に入れた強さなんだってな」

 松「それが、本能寺の時に現れたあの男ってわけか」

 重い気持ちを持ってアキラの兵は頷いた。

 ア「それを見て以来、あの人への気持ちの持ち方が完全に変わったよ。あの頃は、お前達と同じように嫁がたくさんいて羨ましいという気持ちもあったが・・・それほどの体と信念を持っているのなら、嫁になりたいと思う女性が多いのも納得だと。だから、今は羨ましいという気持ちは完全にないんだ」

 そして、最後の清々しい笑顔になった。五人の兵はアキラ隊の兵が本当に今心からそう思っていることが分かった。

 ア「口で言っても納得しないかもしれない・・・だから、いつかお前らも見ればわかるさ。あの人のあの体を・・・そして、あの、背中を」

 彼は入れ直した杯の酒を一気に飲み干した。そこで宴会もお開きとなった。

 

 

 店を出た六人。それぞれの陣所に帰る時に織田の兵が口を開いた。

 織「なあ、一ついいかな?」

 ア「何だ?」

 織「お前は、今アキラ様の事をどう思っている?」

 それを言われて、脚を止めたアキラ隊の兵。

 ア「それは・・・」

 顔を上げていき、

 

 ア「あれ、かな」

 

 ある一点を見て、そうつぶやいた。その一点を五人の兵も見た。そこにあったのは半分欠けている月だった。

 

 ア『久遠様達がこれから先の日の本を明るくするための太陽で、アキラ様は見えないところであの人達を支えようと頑張るいわば反対の月。何より、あの人は強く光り輝こうとしないで小さく輝き続ける。そう、アキラ様は月だ。お頭・・・あんたが嫁を支えるのなら、俺達はあんたを支え続けます。絶対に倒れないよう、ずっと前を歩けるよう、背中を支え、押し続けます。それが、俺らアキラ隊の信念だ!』

 

 彼はその笑顔になって、その月に自分の気持ちを心で伝えた。

 




 
 今回これをしたのは、アキラ隊の嫁以外の隊員の気持ちを書きたいと思いました。どんな気持ちでアキラにしたがっているのか。因みに負ける三つの理由は、SDK原作からとりました!

 次回はアキラは京に戻ります。次のヒロインは、秋子と双葉にしようかな?それとも、柘榴と市にするかな?

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