※この作品はR-18です。

戦国恋姫 盲目のサムライ   作:一日三食MEN

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 こんばんは!三MENです。もはや、これを書くことがライフワークになっています。でも、楽しいと思っています。読者の皆様が読んでくれるからです。

 さあ、ついに原作第二章終盤です!



十三振り目 助ける。そして、知る。

 

 『なぜ、こうなっているのでしょうか?』

 今、アキラが第一に思っていることはこれだ。

 

 『詩乃という女性と話した後に美濃を離れて尾張に戻り、まずはひよところの行きつけの一発屋に行き食事をしました。その後、久遠に美濃の調査結果を伝えたら、そっちの方にも西美濃衆の三人から手紙が来て、稲葉山城を高値で売ろうとしていた。それはあの詩乃・・・いえ竹中半兵衛重治が美濃を出ようとすることにもつながる。つまり、斎藤家は彼女を裏切り者と判断して殺すかもしれない』

 

 ふう、と一息ついて再度思い返した。

 

 『その時に、思わず告白を、し、してしまいましたね。久遠といると本当に楽しいし、彼女を守りたいと思える。それが自分のやりたいこと、したいこと。そう思えるようになっていました。そう、狂が命がけになってゆやさんを守ろうとした時と同じように、う・・・思い出すと恥ずかしいですね。と、とりあえず、今は詩乃さんを助けにひよところを連れて行こうとした時でしたよね・・・この人が来たのは』

 

 「ふう、やっと落ち着いた」 

 その声に、現実に戻って声の主に視線を移した。どこからどう見ても久遠の妻・帰蝶の姿がある。そう、この人とは彼女の事だ。

 「帰蝶、ここまで来たから戻れとは言いません。でも、一つだけ言っておきます。足手まといにはならないでくださいよ」

 「もう、大丈夫だって!」

 『私はひよところと別れて帰蝶と二人、人目がつかない木の陰で休憩している。彼女がいなかったら、もう森の中で詩乃さんを探しているのに・・・』

 「アキラ、一つ聞きたいんだけど・・・あなたは、久遠のためにどうしてそこまで体を張れるの?」

 早いところ出たかったアキラだが帰蝶が質問をしてきたため、まだ足止めをすることになった。

 「その質問は全て終わってか「だめ、今答えて」・・・そうですか」

 帰蝶の真剣な眼差しに、アキラは少しやれやれと思いながらも本心を言った。

 「久遠はとても頑張っています。自分の進む茨の道を懸命にね・・・私も何度も歩いたからその辛さ・難しさが分かります。それを理解しながらも進もうと努力する彼女を支えたい。隣に立って倒れそうになるのを起こしてあげたいのです。かつての私を仲間が支えてくれたように、今度は私がそれをやりたいのです」

 「そう・・・でも、それって仲間としてなの?」

 「いいえ、彼女の夫としてですよ。心から久遠のことが好きです。彼女のためなら、刃にも盾にもなる。それくらいの想いを持っています」

 「あんた、愛の告白よ。それ」

 「私は本心を言ったまでです。さあ、休憩は終わりです。すぐに・・・」

 その時、言葉をいきなり止めて森に顔を向けた。

 

 『!!!殺気を感じる。向こうですね、一人を十人以上が追いかけている。間違いない、急がないと!』

 

 森から感じた殺気と感じ取った気配の数。すぐにそれだと分かった。

 「どうしたの?」

 「見つけました!すいませんが先に行きます!」

 「え、ええ!どうやって・・・ってちょっと!おいていかないでよ!」

 帰蝶の言葉に構う一刻の猶予もなかったので、殺気の元に急いで向かった。

 

 

 気配のする方に木をよけながら進むアキラ。

 

 『・・・見つけました!まずい!短刀を持っている!急がないと!』

 

 やっと見つけたが、短刀を逆手に持って詩乃が自分に突き刺そうとする姿が見えた。だから、一瞬で彼女の後ろまで移動した。

 「信念を語ることも、見つけることもできない愚者に殺されるなら、一層の」

 「一層の事、織田に着くというのはどうですか?「え?」」

 短刀を後ろから掴んで自害を防いだ。腕を掴んだ手をたどって後ろを向き、アキラを確認した。

 「間に合ってよかったです。手遅れになる前に、助けることができて」

 「ま、まさか・・・本当に」

 嬉しそうな顔になって涙を出す詩乃。

 「さて、ここにいる邪魔者を退治しましょうか」

 詩乃を後ろに誘導して、腰の二本の刀を抜いた。

 「ふ、この人数相手に」

 「「「「ぎゃああああ!!!」」」」

 「お、おい、どうして腕が!」

 「遅いですね。私が切ったことすら気づけないとは」

 二人を囲もうとした兵の腕を見えない速さで切った。

 「こ、こいつ、まさか、す、す、墨俣で」

 「二本の刀を持つとんでもなく強い男・・・こいつだ!間違いない!」

 どうやら、墨俣城の時に攻めてきた美濃衆の兵が何人かいるみたいだ。あの時の事を思い出して、顔を青くして逃げて行った。

 「おい、こら!逃げ出すな!」

 「「「「死にたくねえええ!」」」」

 将の言葉を無視して逃げ出す兵達。半数ほどいなくなった。

 「く、こうなったら、鉄砲を出せ!」

 「ふ、そんなもので・・・」

 「はあ、はあ、はああ~やっと追いついた」

 鉄砲程度でも負けないアキラだが、タイミング悪く帰蝶が来てしまった。

 「撃てええ!」

 「く!まずい!」

 慌てて詩乃を抱きかかえ、帰蝶のところに急いだ。、バーーンと発砲し、弾がアキラの肩をかすめた。その銃声に呼ばれたかのように

 「「お、お頭~!!!」」

 それと同時にひよところがやってきた。

 「二人ともいいところに!詩乃を頼みます!帰蝶は私が守ります!」

 「「え、あ、はい!」」

 アキラの命令に動揺しながらも、詩乃の腕をつかみ慌てて走り出す二人。

 「逃がすな!奴らを「私が行かせるとでも?」鉄砲を受けてまだ戦おうというのか?」

 「むしろ、私相手に逃げなかったことを後悔するがいいです」

 アキラの周りから氷が出てきた。それは後ろにいる帰蝶を避けて、それ以外をどんどん凍り付いていく。

 「な、何が、何が起こっているんだ!」

 「早く逃げた方がいいですよ。さもないと、そちらにいる方と同じ目にあいますよ」

 「何!・・・な、何だと言うのだ!」

 顔を向けると、残った兵の三分の二が氷漬けにされていた。それを見て絶句と同時に恐怖に怯えた将と兵達。

 「凍り付いてそんなに経たないうちに死にますが、あなたはどうします?」

 「くうううう!あの裏切り者を殺せないばかりか、撤退なんて!くそおお、貴様覚えていろよ!」

 「いやです。覚えるくらいなら、何人凍り付いたか数える方がまだいいです」

 苦虫を噛み潰したような顔をしながら、将は生き残りの兵達と撤退していった。敵の気配が完全にいなくなってほっと息を吐いた。

 「ふう、これで一安心ですね」

 「ちょ、ちょっと!だ、大丈夫なの!肩、撃たれたわよね!」

 「これくらい大したこと「大有りよ!今すぐ手当を!」・・・分かりました。でも、手当の仕方わかります?」

 あれだけ大騒ぎしていたが、手当という言葉に失う帰蝶。

 「その反応で分かりましたよ。では、教えますのでその通りにしてください」

 「ええ、わかったわよ・・・ちょ、ちょっと!な、なんななな、何その体!き、ききき、傷だらけじゃない!ど、どうしたっていうのよ!」

 「ん?ああ、これですか」

 帰蝶が慌てまくったのも無理はない。治療するために来ている服を三分の一だけ脱いだら、そこには傷だらけの体があったからだ。傷以外にも、服で隠れていた筋肉が浮き出ており、見えている切られ傷だけでも三十近くあった。

 「私は弱いですから、強くなるために必要だったことです」

 これを聞いて帰蝶は理解した。アキラが強くなるためにどれだけの修羅場を潜り抜けてきたのか。そして、どれだけ必死になって生き続けてきたのか。胸の奥がきゅんとなるのを感じた帰蝶。

 「もしかして、その目も・・・強くなるために?」

 「その通りです。では手当のやり方を教えます」

 アキラの説明の通りに帰蝶は手当をしたが、じっとたくさんの傷跡を見続けていて無言だった。言葉を出したのは、アキラが服を着てからだ。

 「ねえ、あなたも私の事結菜と呼んでいいわよ」

 その言葉は何と自分の名を呼ぶのを許すというものだった。

 「・・・いいのですか?私がそう呼んでも」

 「うん、呼んでほしいの。あ、あなたに、呼ばれたいの」

 帰蝶、いや結菜は頷きながらそう呟いた。そして、心の中で言った。

 

 『言えない。あの傷の体を見て胸がドキンとなったなんて。どうしようもなく顔が熱くなりそうなんて』

 

 結菜の心が、女の気持ちが動いた時だ。

 




 中途半端な終わり方ですいません!でも、ここまでです!
 今回のタイトルには詩乃と結菜。二人が助けてもらい、そしてそれぞれ知ったことがある二重の意味をかけてます。
 詩乃は「さらう」の言葉を本当にしてくれたことにより、アキラが本当に自分を求めていたことを知った。
 結菜はアキラの強さは才能とか一切なく、死線を潜り抜け積み重ねていった強さだったことを知った。
 因みに詩乃を追いかけたあの将の名前をどうして出さないのかというと、ただ単に面倒だったし、ただのモブキャラだからです。
 
 次で原作二章終了です!
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