※この作品はR-18です。

戦国恋姫 盲目のサムライ   作:一日三食MEN

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 本当に寒さが速く来すぎです。11月でこれだから、12月以降はもっと・・・いやだ~~~~!!!
 気を取り直して、本日はサブストーリーです。


間章2‐1 知りませんよ?どうなっても

 「えっと・・・その」

 『ふむ、これは楽しみですね』

 アキラは自室の布団の中で寝てるふりをしている。どうしてそんなことをしているのかというと、すぐそばにいる存在が理由だからだ。

 「どうすれば、起きてくれるのでしょうか?」

 その存在・詩乃が傍で考え込んでいた。どうすればアキラが起きてくれるか、そのことを頭を悩ませながら考えている。

 

 『布団をめくりましたね。おそらく、入ろうとし・・・あ、やめましたね。おや、どこに行くのでしょうか?でも、すぐに戻ってきましたが・・・何か持ってきましたね。壺で匂いは味噌。う~~ん、ダメです。わかりませんね』

 

 詩乃の行動の意味が分からなくなってしまい、答えを本人から聞くために起きることにした。

 「おはようございます。詩乃」

 「あ、おはようございますアキラ様。ほっ、よかったです。起きてくれましたね」

 「起きて早々ですが、詩乃は何故味噌の壺を持っているのですか?」

 「はい、アキラ様は味噌汁が好きと聞いたので」

 そのまま話を聞くと、味噌汁が好き=味噌の匂いが好きという解釈をしてああしたらしい。答えを聞いて、早くここの生活に慣れてほしいと思ったアキラだった。

 

 

 その後、食事を終えて二人は長屋を出た。今日は久遠に詩乃の顔合わせの約束があるため清洲城に行き、廊下を歩いていると三若の三人にあった。

 「あれ?アキラじゃないか」

 「最近、お城によく来るね~~」

 「アキラ様、その子誰です?」

 「三若ですか、ちょうどよかった・・・詩乃って、あれ?」

 詩乃に挨拶させようとしたが、まだ怖いのかアキラの後ろに避難した。

 

 『やはり、まだですね』

 

 何しろ、最近まで敵勢力にいたのだ。いくら、こっちが気にしてなくても詩乃はというと気にして当然だ。その後、簡単に詩乃の紹介をして彼女達と別れて評定の間にいくと、今度はお姉さんズと出会った。

 「おや。アキラがここに来るとは珍しいな。どうしたんだ、こんなところまで」

 「久遠を探しているのですよ。今日は詩乃・・・じゃなくて竹中半兵衛の顔合わせなんですが、中々見当たらないんですよ」

 そんなアキラに優しく麦穂が答える。

 「殿でしたら、庭にいると思いますよ。さっき降りていくのが見えましたから」

 「そうですか、麦穂さんありがとうございます」

 「アキラ、ちょっといいか?」

 ここで壬月が割り込んだ。

 「何でしょうか?」

 「また手合わせしてもいいか?負けたままはやはり納得がいかない」

 「ふふふ、もちろんいいですよ。それに、やっと体も本調子に戻りましたのでこれからは本腰入れて戦えます」

 この言葉に壬月だけでなく、麦穂も驚いた。 

 「・・・ちょっと待て。今聞き捨てならない言葉を言わなかったか?」

 「体が元に戻った?まさか、腕試しの時は不調だったというのですか?」

 その通りですよ。と答えると二人は何やら相談を始めた。「一対一じゃ敵わないぞ」「二対一にしてもらいましょうか」という言葉が聞こえたが、今気にすることじゃないので一言礼を言ってその場を去った。

 

 

 久遠は、麦穂の言う通り庭にいた。呼んで詩乃の顔合わせをして少し話をすると、二人とも笑みを浮かべた。どういうことか尋ねると、アキラが来る前に稲葉山城を攻めた新加納の戦いで詩乃の策で負けたことを少し根に持っていたようで、その事で若干呆れたアキラ。

 用事は終割ったので帰ろうとしたら、ちょっとした珍事が生まれた。

 「ひよさんところさんも親切にしてくれます」

 「そうか、長屋もすぐになれる。頑張れよ」

 今、詩乃と会話をしているのは久遠だ。何やら「ちょうど壬月と麦穂がここにいないからな。お前達に付き合うぞ!」と二人の後を追いかけてここまで来たのだ。

 「久遠。どうしてここに?まあ、別に構わないですけど」

 「何だ、夫のそばに妻がいることがおかしいのか?」

 「いえ、問題ありません。それで、どこに行きましょうか?」

 溜息を少し吐き、現状打開を諦めたところに、

 

 「殿~どこにいるんですか!」

 「また抜け出して。どこです~~!」

 

 案の定、二人の声が聞こえた。

 「ふ、早速捜しに来たか!」

 「は~~、まあ、いいでしょう」

 そういいながらも笑顔で久遠と詩乃の手を掴んで、声とは反対の方向に歩いた。

 

 

 街の中をいろいろ散策していると、少し空腹になったので食事処『一発屋』に入った。そこにはいつもの一発屋の紅一点『きよ』が笑顔で出迎えた。

 「いらっしゃい!って、アキラじゃないか」

 「きよさん、今日もいつものお願いします。こちらの二人も同じものでいいです」

 「焼き魚定食だね。あいよ、ちょうどあそこ三人座れるよ」

 案内した先には三若もいた。三人とも苦笑いして久遠に話しかけた。

 「殿、また抜け出したんですか?」

 「壬月様。怒ってましたよ~」

 「麦穂様も、ちょっと切れ気味でしたよ」

 慣れっこみたいな会話なので、アキラはすぐに一、二回ではないことに気付いた。

 「話からすると、抜け出すのは一回や二回ではないようですが・・・久遠あなたは今まで何回抜け出したのですか?」

 「ふむ、十回は軽く超すな」

 「何言ってるんですか。二十回は超えてますよ」

 「壬月様達は、時々雛達にも捜させるんだよ~」

 「早めに戻ってくださいね!私達も怒られるんですから!」

 和奏の言葉に多すぎ!と内心思ったアキラと詩乃。それとは関係なしで詩乃は焼き魚が大好物らしく、食べている時に全然見せなかった笑顔を出していた。

 「詩乃、気に入りましたか?」

 「はい!」

 『ふむ、これからしばらくは一発屋で食事をとらせるようにした方がいいですね。ここの焼き魚もとても気に入ったようですし』

 嬉しそうに言う詩乃を見て、今後も一発屋通いを考えたアキラ。その後、六人での楽しい食事と話も終えて出ようとしたときに妻の地獄が始まった。

 

 「「見つけましたよ、殿~~(にっこり)」」

 

 いい笑顔。しかし、目に炎が見えるくらい怒りに燃えている壬月と麦穂が店の前にいた。完全に逃げ道もふさいでいる。

 「なああ!!なぜここが分かった!」

 「・・・国の主が街を歩いていたら、目立つのは当然だと思いますが」

 「アキラ殿の言う通りです。目撃者は多数だったので、すぐに居場所が分かりました。さあ、殿行きましょう」

 五人は「逝きましょう」と聞こえた。

 「あ、アキラ!なぜそれを早く言わない!」

 「聞かれなかったからですが?というか、普通に気づくことですよ」

 そう言っている間に、久遠の両方の腕を片方ずつ掴むお姉さんズ。「助けてくれ~!」と本気の声が聞こえるのは気のせいだ。

 

 

 三若と別れて、長屋に戻る帰り道に詩乃はアキラに訪ねた。

 「あの、一つ、お聞きしたいのですが・・・どうしてひよさんところさんは私に親切にしてくれるのですか?」

 「その事ですか。純粋に仲良くなりたい。下心も企みもない、まっすぐな気持ちでそう思っていると私は思いますが」

 「ですが、私みたいなひねくれものを」

 「私の方がひねくれ度は高いですよ。そんな私に二人はついてきてくれるのです。それに、ああいう純粋な気持ちで仲良くなりたい。と思う人は気持ちに嘘をつきません。詩乃、あの二人はあなたの事を仲間以上に友達として見ているからこそ放っておけないのではないでしょうか?」

 「私が・・・友達」

 「そうです。帰ったら二人に挨拶をしてはどうでしょうか。まずはそこからです」

 返答はなかったが、やろうとする気持ちは分かった。

 『これなら大丈夫そうですね。三人の仲良くなる日は近いですね』

 「では、帰りましょうか」

 「・・・仲良く・・・はい、わかりました!」

 やっと笑みを浮かべ、二人で長屋に帰宅した。

 

 「なあ壬月。いつ終わるんだ?」

 「はて、あと二刻後と言ったはずですが?」

 「それはこの仕事の分だろう。余の後ろにある仕事の分も合わせるとだ!」

 「もう一刻ほど追加になります」

 「絶対に逃がしませんからね」

 その頃の久遠は前に壬月後ろに麦穂と、まさに八方ふさがりだった。

 

 「アキラ~~!妻を助けてくれ~~!」

 

 清洲城に主の悲鳴が響いた。平和な一日が終わった。

 




 はい、間章一つ目終了です!今回は後二つほど書こうと思っています。でました一発屋といえばこの人!『きよ』ちゃんです!正直、この子を出すために今回の間章を書いたと言っても過言ではありません!

 間章はまだ続きます!
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