早速ですが申し訳ないことを一つ。リアルの仕事が年末ということと人手不足ということもあり、今まで以上に忙しくなり正直これを書かずに寝てしまう。という日々が始まりました。
では、本日は壬月と麦穂との一日をお送りします。麦穂への胸タッチは今回もあるのか?
ある日、アキラが早めに仕事が終わり気分転換に歩いていると、子供達の声に交じってある人の声が聞こえた。
「ほら!もっと力入れて」
「くっそ~~!壬月様つええええ~~」
「負けないぞ!」
声の方に近づくと、子供達と相撲をしている壬月の姿があった。
「皆さん、頑張ってください」
「お、アキラじゃないか。どうしたんだ?」
「仕事も早く終わったので、気晴らしに歩いていたらここに着いたのですよ。それより、壬月さんこそどうして子供達の相手を?」
「ま、お前と同じだ。時々こうして相手していたらこうなってな」
「でも、いい光景ですよ。三若に見せてあげたいです」
「やめろよ・・・それはそうと、おまえもやらないか?こっちの力なら負ける気がしないからな」
力強い拳を作って、本気の目でアキラを見た。だが、簡単に流す。
「上等ですよ・・・今回はやめておきます」
「壬月様~~、早く~~!」
「次は俺だよ!」
子供達は早く相手をしてほしいのか、二人の間に割り込んだ。
「邪魔をしては失礼ですね。では、失礼します」
「何だ、アキラ逃げるのか?私の相手をしないのか?」
「あなたの相手をしたら、待っている子供達もつまらないでしょう。じゃあ、皆さん。頑張って壬月さんを倒してください」
「「「もっちろん~~!!」」」
「「負けないぞ~~!」」
子供の元気な声と共に背を向けて歩き出した。そこに、壬月が声をかけた。
「あ、アキラ!麦穂が呼んでいたぞ。見かけたら家に来てくれって言われていた」
「麦穂さんがですか?分かりました(そういえば稲葉山城制圧の時食事に誘っていましたね・・・でも、手ぶらは失礼ですね。何かお土産でも買いますか)」
麦穂が会いたいと言われ、戦中にした約束を思い出した。会う前に土産を探そうと思い、市に向かった。
お土産も買い、麦穂の家に着いた。一度だけ壬月に誘われて家に行ったことがあるため、場所は覚えていた。
「こんにちは、お待ちしておりました」
「いえ、呼んでいただきありがとうございます。今日は二人っきりですか?」
「はい、この前の約束がありましたから・・・覚えておりますか?」
「もちろんですよ」
その返答に、心から嬉しそうな笑顔をした麦穂。
「それで、どこへ行きますか?」
「いいえ。私が食事をお作りしますわ」
その言葉に一瞬キョトンとした。
「え?麦穂さんがですか?」
「はい、意外ですか?」
「いいえ。ただ私はてっきり侍女がいて、その方に作ってもらっているのだとばかり」
「ふふ、料理は結構得意なんですよ。さあ、おあがりください。私の腕前を見せてあげます」
そう言われたので、遠慮なく中に入った。
四半刻後にアキラの前にその腕前を発揮した料理が出された。
「これはおいしそうですね」
「え、ええ、そ、そう、ですね」
焼き魚にご飯に味噌汁。そして、アキラがお土産として買ってきた鹿の肉を焼いたもの。他にも美味しそうな料理が数品。アキラは大絶賛しているが、作った麦穂は少し歯切れが悪い。
「では、いただきます」
「ああ、馳走になるぞ」
その理由は視線の先、子供達の相手をしていた壬月の存在だった。あの後、子供達の母親が戻ってきたので全員いなくなり、暇を持て余そうとしていたところに自分達の事を思いだして邪魔するか。ということらしい。
「本当に邪魔です(ぼそ)」
「はっはっは!いや~~、悪いな私の分まで出してもらって」
「だったら、もう少し遠慮をしてください。せっかく二人で料理していたのに」
麦穂がむ~~としているもう一つの理由。実は今自分達の前にある料理は、麦穂一人ではなくアキラも一緒に手伝って作ったのだ。つまり、彼女からすれば夫婦の共同作業で作った料理と言ってもいい。
『せっかく二人きりだったのに、アキラ殿と一緒に作ったのに、壬月様も一緒だなんて、はあ、何でこんなことに』
せっかく二人きりで食べてその気分を味わいたかったのに、邪魔者が来たため機嫌が悪いのだ。
「こらこら、そんなしかめっ面しているとアキラに悪いぞ」
「誰のせいですか。全くもう~」
「諦めましょう。後日、食事を奢らせるということにして」
「はああ~~・・・はい。いただきます」
押せば息が出そうなくらい頬を膨らませていた麦穂も、口の中の息を溜息として出して諦めて食事を始めた。
「アキラ、一つ聞いておきたい。美濃でお前の助太刀に入った時のあの氷はいったい何だったんだ?」
食事が終わって、お茶を出してもらって一段落していると壬月が聞いてきた。
「氷・・・ですか?」
「ああ、麦穂はいなかったからな。詩乃を助けに行ったアキラのところに行ったら、敵兵が全員氷漬けになっていたんだ」
「それって、アキラ殿のお家流じゃないのですか?」
「私もそうは思ったよ。でも、あれは違う気がする。必殺技というより、普段から使える力。そんな感じなんだ」
武人が持つ観察眼とでもいうか、その目を持つ壬月に感服した。
「さすがですね。私にも・・・お家流と言えるかどうか分かりませんが、必殺技はありますよ。ただ、壬月さんが見たあの氷は普通に出せますよ」
そう言って半分ほど飲んだお茶を二人に見せた。すると、そのまだ温かかったお茶が突然凍った。
「「な!」」
「これくらいは簡単にできます。必殺技は正直あまり使いたくありませんね。敵に対してだったら容赦しませんが、味方に見せていいものじゃありません」
アキラの説明になるほどと納得した壬月だが、麦穂の方はまたむ~~となった。
「なるほど、これがあるからあんな無茶な作戦を言い出したのですね・・・私がどれだけ心配したと思っているのですか。いえ、アキラ殿はそれで止まる方でないの分かっていますし、勝手にやっているだけですから気にしないでください(ぶつぶつぶつ)」
まるで独り言のようにジト目で文句を言い始めた。その姿に冷や汗を流すアキラ。
「えっと・・・麦穂、さん?」
「アキラ、ちゃんと聞いてやれ。お前があの作戦始めようとしたとき、自分が先陣を切ると言ったんだぞ。それだけ心配だったんだ」
「壬月様!・・・私が勝手に心配するだけだから気にしないでください。でも、でも!出来るなら今後は控えてください」
だが、その言葉には返答は出来なかった。何しろ、久遠はまだまだ厳しい戦いが待っている。アキラはもう久遠の刀と盾になる。という意思を彼女に見せた。だから、ここで嘘でも「わかった」といえば、それは自分の決めた信念に反する行為だ。そんなアキラの表情を見て壬月が助け舟を出した。
「麦穂、それくらいにしておけ。そう言っても止まらないことくらい、さっき自分で言っていたから理解しているだろう。それに、こやつは殿の夫なのだから」
「・・・そうですね」
『何故、久遠の夫と言われて納得するのでしょう?』
麦穂も納得したがアキラは疑問だった。その理由は似た者同士だから・・・でも、それは当人達には分からないことだ。
話も終わったが、今だ麦穂の機嫌が悪かった。そこであることを思いついた。
「あ、ああ、だ、だめ」
「ぬお!こ、こんな、き、気持ち良すぎる・・・」
「まだまだ、ですよ。この程度で終わりません」
麦穂と壬月の喘ぐ声。アキラのまだまだの声。
「何か、不思議ですね。ああ、ああん!」
「ああ、こう疲れが。おおう!こ、こら、そこは!」
「上の者になればなるほど、疲れがたまりますからね。どうです。体が軽くなりましたでしょう」
それはマッサージをして体の疲れをとる。というものだった。麦穂の喘ぐ姿に壬月も最初は楽しそうに見ていたが、彼女にも肩を揉むと気持ちよくなり力が抜けこうなっている。
「ほ、本当ですね。これは、癖に、あ、あああ!」
「む、むう、抗えない。くそう~~」
今二人はうつ伏せに寝かされ、アキラに背中を揉まれている。もしこれを久遠や結菜が見ていたら、二人の体を好き放題しようと見えて激怒していただろう。
「ここの筋肉はあまり使わないので、ここをこうしてほぐせば」
「す、すごい。本当に体が軽い感じに」
「ほう、何か屋根まで飛べそうな気分だ」
すっかりマッサージの虜になってしまったようだ。地味に腰の方まで手が行って二人の尻に何度か触れたのだが、気づかなかった。
数分後、マッサージが終わり体を起こした二人。体を回したり、その場で飛んだりと本当に軽くなった感じがあるみたいで驚いていた。
「ふふふ、お二人ともいい姿でしたよ」
「「!!!」」
そんな彼女達にその一言を言って、二人は顔を真っ赤にした。やはり、二人とも恥ずかしかったのだろう。何しろ、肩や背中だけではなく腕や脚にもやったのだ。それだけ揉まれるのは、あまり意識しない壬月でも恥ずかしいかもしれない。
「あ、アキラ~~!」
「おお、やばいですね。では、失礼します」
「ま、待て、こら!」
笑顔で逃げるアキラを追いかける壬月。
『あ、アキラ殿に、あんなに体を触られて・・・ああ、もう、恥ずかしい!で。でも、何か嬉しいとも思えるのは何故?まさか、私、アキラ殿にああされるのを望んでいるの?いえ、いいえ!そ、そんなことは!』
家で悶えながら真っ赤な顔でさっきのマッサージされた自分の姿を思い出し、更に真っ赤になり悶えた麦穂。
壬月は結局アキラを捕まえることも仕返しすることもできず、後日、三若がその煽りを受けるはめになり、手合わせで手加減無用でボコボコにされて、三人とも半日意識が戻らなかったのは別の話。
今回はお姉さんズのお話でした。二人ともアキラに骨抜きにされてしまいましたね。壬月の顔真っ赤はある意味貴重ですね。
次回は・・・どうしよう。第三章にするか。あと一つ間章を書くか。