※この作品はR-18です。

戦国恋姫 盲目のサムライ   作:一日三食MEN

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 こんにちは!雪が解けてざまあみろ!と思っている三MENです!
 今回は結構真面目な内容です!


二十三振り目 さあ、本当の幕が上がりました

 小谷城で行われている宴会は、皆が幸せそうな顔をしていた。

 「うん!美味しい~」

 「と~っても、幸せだよ~」

 「素晴らしい!この焼き魚もいい味を出してます!」

 アキラ隊のひよ・ころ・詩乃は出された食事に夢中だ。特に詩乃は好物が出たため、目が輝いている。

 「ねえねえ、お姉ちゃん。あれは食べられるようになった?(にやにや)」

 「う、食べられなくても問題なかろう(あせあせ)」

 「あはは、そうだ!お土産に持たせましょうか?」

 「い、いらん!痛むだろう!」

 「ほら、市。そんなに押し付けないの」

 久遠と浅井夫婦も姉妹らしく、楽しそうに会話している。ただ、久遠の苦手なものの話が出たのか、彼女が苦い顔をしている。

 「はあ、この豆腐の味噌汁は美味しいですね」

 エーリカも美味しそうに味噌汁を飲んでいた。豆腐の味噌汁があったことにアキラも心が躍った。

 「お、私の好物も出してくれるとは」

 「アキラ殿も、これが好きなのですか?」

 「ええ、気づけば好きになっていた。というところですね」

 アキラは基本好き嫌いはないが、これに関してはちょっとした理由がある。

 

 『向こうの世界で狂の戦いの他に、これが目的であそこに行ってましたからね』

 

 狂との戦いの後にゆやが食事を出してくれて、その時に必ずこれが出ていたのだ。毎回食べているうちに好きになったのだ。少し過去を思いながら、皆を見回すと嬉しそうな空気を出す詩乃がいた。

 「詩乃はすっかり近江の焼き魚が気に入ったようですね」

 「(こくこくこく!)」

 焼き魚の肉を口に含んだまま頷く。本当に幸せそうだ。

 「とても幸せそうに食べていますね」

 「(ごく)もう、そんなにじろじろ見ないでください!」

 「私、見えていませんよ?」

 「心の眼で見ているのでしょう!久遠様から聞きましたよ!」

 「ふふ、ばれましたか」

 「アキラ様の事なら何でもわかります!」

 少し笑い話をしたが、前回のエーリカの話を思い出して気になることもあったので軍師の知恵を聞こうと思った。

 「笑いはここまでにして・・・詩乃、聞きたいことがあります」

 「はい、しっかりお答えいたします」

 さすがは詩乃。すぐに顔も気持ちも軍師に切り替えた。

 

 エーリカの話を詩乃にすると、軍師らしい考えで答えてくれた。今まで見た野良の鬼ならそこまで脅威ではないが、北近江で真琴の部下達が見た鬼の集団は統率が取れてきている事。その為には拠点となる城と食料などが必要になる事。最後に、鬼は本当にこのまま野良の範囲だけで終わるか。という話で終わった。

 「なるほど。私は一人の行動が多かったから、集団の行動がどういうものかは分かりませんでした」

 「え?アキラ様は向こうの世界では仲間もいたのでは?」

 「美濃にいた時はそう言ってませんでした?」

 彼女の隣のひよところが反応した。

 「いましたが、ただ集まっているだけでバラバラに好きなように行動していました。万単位の兵と戦う時は、さすがに協力しましたが」

 「「ええええええええ!!!」」

 かつての仲間との行動を思い出して言うと、二人ともびっくりした。詩乃も声に出さなかったが目を大きくしていた。

 「ま、万を超える兵と戦ったことがあるなんて」

 「お、お頭、千人以上と戦ったと言っていたのに、その上までいったんですか!」

 「ふふふ、さあ。どうでしょう」

 「「「お、教えてください!」」」

 三人とも、強い興味を持ってアキラに迫った。

 「へ~~。お兄ちゃん、そんなに強いんだ。だったら、市と勝負しない?」

 二人の叫び声に反応した皆。武闘派の市が笑顔でアキラのところに来た。後ろではやれやれという顔の久遠と真琴がいた。

 

 

 小谷城の庭に移動した皆。

 「あれがひよが京で買ったという闘具というやつですか・・・梵なら扱えそうなものをあの子が扱うのですか」

 「へ、へ~~ん。ひよ~、早速使わせてもらうよ!お兄ちゃん、始めるよ!」

 彼女は闘具を持って構えたので、アキラも腰の刀を抜いた。お互い準備OKなので、試合開始となった。

 「いつでもいいですよ。壬月さんが本気になって戦ったという実力を見せてもらいましょう」

 「よ~~し!いっくよ~~!」

 互いの得物で打ち合い市が身軽さを利用として横に回ろうとしたが、アキラもそれを読んで蹴りを入れようとしたが、闘具を盾にしてもう一つの闘具で攻撃したが刀ではじいた。

 「やるね!」

 「そちらもです。壬月さんと戦っただけはありますね」

 「それじゃあ、本気出させてもらうよ!」

 「それは結構ですが、そろそろ終わらせてもらいます」

 勢いよく走ってくる市を迎え撃つアキラ。

 「だあああ!」

 「い、市!それはちょっとやりすぎ!」

 「大丈夫だ。アキラは壬月に勝った男だ。心配いらない」

 「え、ええええ!あの壬月様に!」

 真琴は手合わせで本気を出したことに不安になったが、久遠の一言に驚く。市は力任せの攻撃を狙ったのか、渾身の一撃でアキラを襲い掛かる。だが、見え見えの攻撃が当たるはずがない。

 『囮ですね』

 アキラの推測通り、避けた先に市の本命の攻撃があった。

 「いっけ~~!!」

 「(ずん!)むうう!」

 見事にうけたが、アキラは耐えきった。

 『梵の攻撃と同じくらいでしたが、時人に比べればあっちの方が数倍上です!』

 何しろ、彼はこれ以上の攻撃を何回も受けたことがあるので、これなら大したことないのだ。そんなアキラの平気な姿に真琴と市が驚く。

 「「え、ええええ!た、た、耐えた!」」

 「はい、これで終わりです」

 驚いた隙に刀を頭の上に置く・・・勝負ありだ。

 「あ~あ。負けちゃった。市の攻撃に耐えるなんて凄いよ!」

 両手を上げて負けを認めた。それを見てアキラは刀をしまった。

 「あれ以上の攻撃を何回も食らったことがありましたから、あれなら耐えられますよ」

 「ええええ!市の一撃って岩をも壊すのに、それ以上の攻撃って」

 「市の本気より強い攻撃を食らっていたって・・・よく無事だったね」

 浅井夫婦はアキラの強さに驚いていると、エーリカが出てきた。

 「あの、アキラ殿。できれば」

 「エーリカもやりますか?」

 「はい、武人として戦いたくなりまして」

 「いいですよ。まだまだ戦えます」

 彼女が戦いの申し出をしたため、再び刀を抜いた。エーリカが構えに入ると同時にアキラも構えた。すると、彼女の刀が光り始めた。その様子にアキラはかつての世界で刀との対話を思い出した。刀が持ち主を認めると刀身が光る現象があるのだ。

 「あなたは刀との対話ができるのですか?」

 「え?対話というのが分かりませんが、これは私のちか!」

 「・・・ふむ、お客みたいですね」

 そこでエーリカは話をやめた。いや、やめるしかなかった。二人は嫌な気配を感じて意識をそっちに向けた。

 「お、お頭!か、刀が!」

 「え、、え、ええええ!お頭の刀も光ってます!」

 そんな中アキラの刀が光を出していることに、ひよところが驚いたその時だった。

  

 「「「「ぐるるるる!!」」」」

 

 兵を飛び越えて、鬼達が現れたのだ。皆が驚く中、アキラはすぐにひよ・ころ・詩乃に指令を出して、久遠と真琴を守るようにした。久遠らも見ているだけではなく、すぐに兵を呼び鬼と対峙するよう指示、更に詩乃の助言により別動隊も出し背後の注意もやった。だが、指示を出した後、改めて鬼の姿を見た真琴の顔色が変わった。

 「な!あ、あれは朝倉の三盛木瓜の家紋が入った鎧!」

 彼女にとって忘れられない家紋のある鎧を鬼達が着ていたからだ。

 「何!それは本当か!」

 「間違いありません!で、でも、どうして」

 「考えられる可能性は一つ。朝倉の治める越前が鬼の手に落ちたとしか」

 詩乃の推測に慌てる真琴。

 「そ、そんな!朝倉が!義景姉様が、鬼に負けたというのですか!」

 「落ち着け真琴!今は現状を打破しないといかん!」

 驚愕と動揺の顔をしたが、久遠がいてくれたことにより真琴も当主の顔に戻った。

 「・・・そうですね。ありがとうございます」

 「そうなるのも無理はない。大切な恩人がそんなことになったのなら混乱もする」

 「兵の皆さん!鬼には必ず三対一で掛かるように心がけてください!一対一では決してやってはいけません!」

 「「「はい!」」」

 二人が話している間に浅井の兵に指示を出す詩乃に感心して彼女を見る久遠。その間に、市・アキラ・エーリカは自分達の前に現れた鬼に対峙していた。

 「さて、久しぶりの鬼との戦いですね」

 「今までは民が鬼になって、それが襲い掛かってきたけど」

 「今回は訓練された兵が鬼となったということ・・・つまり」

 「戦い方もただ襲うだけではない。ということですね」

 アキラの付け足しに頷くエーリカ。

 「そうだね。刀を持って構えている時点で、いつもと違うのが分かるよ」

 「全てはこの鬼共を倒してから考えましょう!」

 「「そうですね(だね)!」」

 でも、訓練された兵の鬼とはいえ一騎当千の二人とそれ以上のアキラが負ける理由はない。三人とも、かすり傷一つ無しで勝つことができた。

 

 

 そして、鬼は全て撃破できたが真琴は暗い顔だった。

 「・・・明日にでも越前に草を放とうと思います」

 「だが、詩乃の言う通りなら戻ってこない可能性が高いのでは?」

 「覚悟の上です」

 「わかった。今日はゆっくり休めよ」

 でも、状況を確認する必要もあるため苦渋の決断した。二人の会話の中、アキラは自分の二本の刀を見ていた。  

 『ひよところが私の刀が光ったと言った。今はもう光ってないですが、そのようなことは今までなかった。いったいどうして・・・』

 だが、どんなに考えてもこの世界に来た理由と同じで分からなかった。だが、一つだけ分かったことがあった。

 

 『私のこの二本の刀。明らかに鬼を斬った時の感触が今までと違っていた。鋭さが増していたというか。初めて鬼を切った時はこんな感触じゃなかった。これは、鬼を斬るたびに鬼を斬る力が増すと言うことですか?・・・ダメですね、まだこれだけじゃわからない』

 

 それは鬼を殺すための刀に変わりつつある。ということだった。

 




 原作5・6・7章終了しました!前回の後書きでアキラの力と言っておきながら、どれくらい頑丈になったかしかかけてなかった・・反省。 

 次の間章でまた面白くしたいと思います!
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