※この作品はR-18です。

戦国恋姫 盲目のサムライ   作:一日三食MEN

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 こんにちは!三MENです。

 すいません、これから先仕事が忙しくなってきますので一日一回の更新になりそうです。以前から言っていましたが、とりあえずそういう更新速度になりますのでご理解のほどをお願いします。


三十一振り目 前に進めば、道は見えます

 

 「おいしい~~!」

 鞠の大きな声が一発屋に響く。ついに上洛をする日になり、しばらく来れなくなるので一発屋で朝食をすることにした。

 「本当です!一発屋の焼き魚こそまさに神が残した最後の希望!」

 「詩乃ちゃん・・・いくら好物だからって」

 「うん、大げさだよ・・・でも、ひよも人のこと言えないじゃん。おにぎりがあれば他はいらない!って前に言っていたし」

 「何言ってるの!おにぎりこそ究極の食べ物だよ!」

 「うん!こんなに美味しい初めてなの!ひよ、ありがとうなの!」

 四人が満足そうに食べている中、アキラはきよと話していた。

 「ねえ、本当にあの子が・・・治部大輔(じぶのだゆう)様、なんだよね 」

 「今川義元の娘というのは間違いないですよ・・・でも、あの子はとても心が強い子です。きよさん、本当にいつも通りに接してくれてありがとうございます」

 「いや、アキラ達がいなかったら多分無理だったと思う・・・よ」

 「ひよもころも、最初はあなたと同じでしたよ」

 「そりゃ、そうよ。むしろ、アキラの方がおかしいわ」

 「う~~ん?自分の世界では私はいつも将軍をぶっ飛ばしてましたが・・・そんなに偉いって重要でしょうかね?」

 「・・・初めてアキラがすごいと思えたよ」

 苦笑いして仕事に戻ったきよ。そんなきよを見ながらアキラも食事に入った。

 

 一発屋を出ると早馬が城に向かっていくのが見えたので、ひよと鞠は先に長屋に戻して上洛準備の続きをさせ、詩乃ところと一緒に城に向かった。途中三若と出会い、三人にも森一家と一緒に戦った鬼との戦いも教えると、三人は渋い顔をした。

 「ありゃ、産まれてきたときに大事な何かをぽろっと落としたんだろうな」

 彼女らをそう評価する和奏の言葉にアキラは反応した。

 「あれはまだおとなしい方ですよ。もっとひどいのを何人も知ってますよ・・・私の世界の話ですけど」

 「「「「「ええええ!あ、あれより、ひどい!!!Σ(・□・;)」」」」」

 「あの人達は自分の戦う範囲だけで戦いますからね。向こうの私の仲間は標的の周りの建物や植物、籠城していたらその城全部ぶっ壊すことなんて珍しくなかったですから。城を襲撃したこともあってその理由が酒がないから腹立った・・・ですよ」

 皆の顔が青くなった。

 「お、お頭のとんでもなさが分かった気がする」

 「アキラ様・・・明らかに影響されてますね」

 「アキラ、頼むから城をぶっ壊さないでくれよ」

 「アキラ君。悪戯は控えるから怒らないでよ」

 「あ、アキラ様っていったいどんな生き方をしていたの?」

 「その話はまた今度にしましょう。今は評定の間に行きますよ」

 「「「「「はい・・・」」」」」

 五人は引きつった顔で弱弱しく返事をした。

 

 評定の間に着くと既にお姉さま二人が上段のすぐそばにいた。二人なら早馬の事を知っているのではと聞いたが、内容はまだ久遠しか知らないらしい。上洛に支障がないか話していると各務が入ってきた。

 「・・・・・・」

 「ふふ、お疲れ様です」

 「いつもの事」

 「あの二人はああがちょうどいいですからね」

 「頑張って」

 「あなたもね」

 「あれ、やって」

 「ここでですか?まあ、いいならやりますが」

 そういうと各務は目を閉じた。彼女の肩を掴み自分の顔に近づけた。

 「アキラ・・・そういうことは」

 「アキラ殿!あの、それは!」

 二人が叫んだが、アキラは彼女の顔を通り過ぎて彼女の耳元で小さな声で呟いた。お姉さんズは聞こえなかったが、すぐに各務は目を開けた。

 「ありがとう」

 誰もが「かわいい」と思える笑顔を出して自分がいつも座る場所に移動した。そんな彼女を見て問い詰める二人。

 「・・・何を言ったんだ?」

 「とても、気になります。あの各務さんがあんな笑顔を出すなんて」

 「何でもないですよ」

 「「何でもなくないだろ(でしょう)」」

 そう言っていると綾那と歌夜が入ってきた。そのすぐ後に葵に悠季、エーリカも入ってきて、最後に久遠が入ったので問い詰めはお開きとなった。

 

 早馬が持ってきた手紙の内容は京にいる足利義輝、つまり一葉だった。京で三好・松永がさらに強さを増している、そういう内容だった。

 「私達の存在がおそらく向こうに知られたとみるべきですね」

 「ああ、多分な・・・だから、時間がない。皆の者!」

 「「「「「おう!」」」」」

 久遠号令に全員が叫んだ、出陣を早めることにして、久遠の指令を受けた皆もすぐに立ち上がった。

 「アキラ、殿の事は任せたぞ」

 「そうだぞ!アキラ、お前が守るんだぞ!」

 「アキラ様!頑張って!」

 先に出陣して最初のターゲットの観音寺城の周りの掃除を任された壬月、和奏、犬子から激励をもらった。

 「隊の殿は任せてください」

 「アキラ君~しっかりね~」

 観音寺城に向かう途中まで一緒の麦穂と、むしろそっちがしっかりね。と言いたい雛は京への道筋の確保と途中の勢力の制圧を任された。

 残りの松平・エーリカ、そしてアキラ隊と久遠本隊は共に観音寺城制圧として動くことになり、アキラもすぐに長屋に戻ろうとしたが

 「アキラ・・・一ついいか」

 久遠に止められた。そして、とても真剣な顔をしていた。

 「我は一葉と合流したら一つ考えていることがある。だが、それは・・・アキラお前の力が必要なのだ」

 「・・・久遠。あなたの望むままに」

 かつて最強の漢に言ったこの言葉をアキラは言った。

 「確認したい・・・アキラ、お主は我の夫だよな」

 「・・・何を急に」

 「答えてくれ!・・・夫だよな」

 真剣だが目は弱弱しい感じだ。 

 

 『どうしてそのようなことを・・・いや、久遠は真剣に聞いている。つまり、これは今の私の久遠への気持ちをどうしても知っておきたいということ・・・私の信念と思いを聞きたいというのなら偽りない言葉で答えるのが久遠への礼儀!』

 

 意を決し、飾らない言葉で本心を伝えた。

 

 「あなたの夫で間違いありません。どんな時も離れません。どんな時も手をつなぎ続けます。そして、あなたの共に人生を歩み続けます・・・それは例え輪廻転生生まれ変わっても、あなたの夫でいます!」

 

 「・・・そうか。よし、気持ちは決まった!」

 笑顔と同時にすっきりした様子にもなった。

 「久遠、ちゃんと教えてくれますね。その時になったら」

 「もちろんだ!」

 「では、長屋に戻ります。最初の観音寺城必ず攻略しましょう」

 不安な顔をせず、笑顔で「ああ!」と久遠は叫んだ。

 

 長屋に戻ると、準備は既にほぼ完了状態だった。ただ、寄せ集めの隊ということもあり最低限の動きを決めたところで陣貝がなり出陣となった。その中で鞠が小荷駄でぐっすり寝ているのを見た時はアキラも苦笑いになった。

 道中争うことなくスムーズに進むことに疑問だったが、久遠曰く自分が森一家と長久手に行っている間に銭を使ってエーリカとひよところ達が調略をしたかららしい。

 「さて・・・ここまでは順調というところですね」

 「ああ、麦穂・雛。この辺りは頼んだぞ」

 「お任せを」

 「へ~い。雛にお任せ~」

 ここで二人と別れて別行動になる。

 「雛、ちょっと「ん?何~」。手をこの辺まで上げてください」

 「???こう~?」

 「ええ、では(ぱ~ん)」

 アキラが雛に手を顔ら辺まで上げさせて、ハイタッチをした。

 「ナニコレ?」

 「戦いが終わった時に健闘を称えあったり、喜びあったりするときに出すものです。こうした戦いの前では「頑張っていこう」や「気合入れていこう」という意味も籠っています」

 「へ~~」

 「麦穂さんもやりましょう」

 「はい(ぱ~ん)。うふふ、アキラ殿の激励。確かに受け取りました。お任せください、期待に応えて見せますよ」

 「おお、麦穂様気合ばっちり~、雛も雛も~」

 「はいはい(ぱ~ん)」

 麦穂とも笑顔で手をたたき、雛も彼女とに手を叩く。

 

 『気合い入れて、さっさと終わらせて、追いついて来い!』

 

 さっきの麦穂の気合の入った言葉を聞いて、自分のあの思いを持った時のあの漢の言葉を思いだした。

 「・・・あの時の事を思い出すとは」

 「?どうしました。アキラ様?」

 「いえ、何でもありません。ちょっとね」

 感傷に浸るアキラを不思議そうに見るエーリカ。

 「じゃあ!いってきま~す」

 「行ってまいります。しっかり、果たしてみせましょう」

 「はい。待ってますよ」

 麦穂と雛がいなくなったと同時に葵がやってきた。久遠に観音寺城攻めをどうするかの相談もあったが、現地で最終確認するということになった。すぐに結論を言わなかったアキラを見て、悠季が「一癖も二癖もあるこの男、やはり排除しないと葵様が天下をとれる日が・・・」という面白い妄想を言ったことに大笑いしたアキラだった。でも、むしろ徳川はこういう人種がいたから天下をとれたのではないか?と理解もした。 

 陣を構えたところで詩乃も交えた軍議になった。これから攻める観音寺城は城主はこれでもかっていう位に人望がないのと、城は攻めにくいが向こうには火力=鉄砲がないということが分かり、久遠がアキラ隊に鉄砲を入れるのに協力した理由がここで分かった。だが、もう一つか二つ策が必要という話にもなり、アキラが前に出た。

 「久遠。あなたは今何が大事か分かりますよね」

 「・・・一葉との、合流」

 「そうです。あなたが言うべき言葉を言ってください」

 「・・・頼む。アキラ」

 「ええ・・・私はあなたの支えになれること。そのことがとても嬉しいのです。ですから、夫に頼れる嬉しさというのも実感してください」

 「う、うむ・・・その、もう少し、頼・・む」

 「了解」

 いつの間にかアキラは久遠の頭を撫でていた。撫でられている久遠も満足そうにそして嬉しそうにしていた。その背後で隊の三人は溜息を吐きながら、それでも羨ましそうにその様子を見ていた。

 

 その後、アキラは自分と少数の部下を連れて城に潜って混乱させて、詩乃はひよところと協力して鉄砲隊を率いて観音寺城を攻撃という策を出した。もちろん三人は反対したが、策自体は効率性を考えればやった方がいいということもあり、それで行くことにした。その際、鞠が自分と一緒に行くと言い出した。危険と言って遠ざけようと思ったが、今は自分の護衛であり一人の武士でもある彼女の意見を覆すことはアキラには出来なかった。

 「そんな!鞠様、どうしてそんなことを!」

 「今の鞠は、一人の武士なの。それにアキラの護衛なの!」

 この言葉に葵は反対したが、結局彼女も久遠と鞠の言葉に我慢して了解した。ただ、それには自分の部下も一人同行させるという条件つきだった。

 「小波」

 「は!おそばに」 

 「紹介なさい」

 額当てをして守り袋を持つ忍びらしい服装をした女性がいきなり現れた。アキラは彼女の存在に気づいていたが、こんな傍に現れるとは思わなかった。 

 

 「松平衆・伊賀同心筆頭、服部半蔵正成。通称・小波と申します」

 

 その忍びである彼女の名前は、向こうの世界で徳川家康が偽名として使っていた名前を持つ女性だった。

 




 出ました!個人的戦国恋姫ヒロインナンバーワンの小波が出ました!

 さあ、観音寺城攻めです!

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