こんにちは、本当に仕事の疲れがとれない三MENです。本日は観音寺城攻略です!小波との話を重点的にしたいと思います。
名前を聞いて、アキラはふとかつての事を思い出す。
『服部半蔵・・・ふむ、私の世界では徳川家康と同一人物でしたが、ここでは別々の人物みたいですね』
紹介された服部・・・小波をじっと見る。そんなアキラの行動に悠季がにやつく。
「ほうほう、アキラ様は小波が気に入られましたか?」
「あなたが葵さんを押し倒したい!と思うほどではありませんが?」
「なんと!私の将来しようと考えていることすら見抜くとは!」
「・・・悠季。あなた」
「ああいえ!何でもありません!」
「ははは!面白い家臣がいるものだな、葵」
二人の漫才を見ながら、アキラは悠季の意図を見抜いた。
『葵さんは本当に鞠の心配・・・と同時に幼なじみでもある久遠に力を貸したい。という気持ちがあるからこそでしょうが、あっちは内情も探らせる意図があるのでしょうけど、別に知られて困ることはありませんからいいですけどね・・・とりあえず、抜け目がない。というところは賞賛できますね』
勝手にやれば?という感じでその意図をほったらかしにした。何しろ、久遠サイドのアキラからすれば鬼のことを知ってほしいからどうってことなかった。
「さて、城に進みましょう」
小波を仲間に入れたアキラ達は、観音寺城に続く獣道を歩いている。もちろん、制圧する観音寺城に忍び込むためである。
「アキラ~、あとどれくらい~?」
「もうすぐですね・・・ほら、見つかりましたよ」
「ふ~~。やっと着いたの」
「アキラ様。忍び込むなら、夜の方がよろしいかと」
「もちろんそのつもりです。ここまで歩いてそれなりに疲れてますし、体力・気力を休める必要もあります。皆さん、ここで休憩にしましょう」
あの軍議の後、すぐに作戦開始となった。松平・エーリカ、そして森一家率いる久遠の隊は観音寺城を直接攻め、アキラ達は裏から侵入して内部混乱を起こす。といったものだ。
だが、まとまって行動するのではなくいろんな場所へ行ける小波には城の各所の確認もしてほしいのが、その時の彼女との連絡をどうするか?を話すと
『こちらをどうぞ。伊賀衆に代々伝わる奥義句伝無量です。これがあれば、ある程度の距離が離れていても私と心で会話できます』
と言われてお守り袋を渡された。そんなものがあることにアキラは感心したが、
『体の一部を、と言いましたが、まさか陰毛をいれるとは思いませんでした。実際それを抜くしぐさを見た詩乃の呆然とした顔が見物でした』
彼女の行動にアキラや詩乃だけでなく全員がびっくりしたのは別の話。
じっくり夜になるのを待っていたら、早速句伝無量で小波から報告があり池田丸がもう落ちるとのことだった。
『森一家に綾那率いる松平衆がいますからね・・・そりゃ、攻められる側からしたら狂と梵とほたるが全力で攻めるようなものですからたまったものじゃ・・・』
苦笑いしながらその想像をしたが、
『それだと城そのものが吹っ飛びますね。訂正しましょう、梵とほたるが全力で攻めるようなものですね』
すぐに否定して狂を取り除いた。アキラの中ではやはり、彼の強さは最大級なのだ。
仮眠して起きると、夜になっていた。隣にはかわいい寝顔の鞠がアキラに体を預けるように寝ていた。
「大物ですね、本当に・・・小波いるのでしょう」
「は!偵察に行っておりました」
「ありがとうございます・・・では、鞠が起きるまで話をしましょう。葵さんの話では、今後もアキラ隊の一員として働いてもらう。との事ですからね。あなたの事を知っておきたいのですよ」
「は、はあ・・・?」
きょとんとした顔の小波を座らせた。彼女からすれば、ただの草である自分に興味を持つアキラの行動がわからないのだ。
「さて、まずは・・・」
小波のこれまでの経緯を聞かせてもらい、その際自分の方もある程度説明した。ただ、自分の旅の話をした際三人の女性が後ろをついてきた話になったら、自分の誑しはそこからではないか?という指摘があった時は否定したかったのは内緒だ。
一通り話を終わると、単刀直入に
「アキラ様は・・・戻りたいと思わなかったのですか?」
彼女が聞いてきた。警戒はまだしているが、こんな質問をするあたり少しだけ解いたようだ。
「戻りたいと思ったことは確かにありますね・・・でも、今は思いません。久遠という愛する人ができ、支えたい人ができましたから」
「そう、ですか」
「・・・私という存在が、葵さんの天下の障害になりますからね」
「!!!」
顔色が確かに変わった。さすがに主のことを言われるとこうなるのは仕方がない。
「(葵さんの為に戦う。という気持ちはあるみたいですが)小波、あなたはこれからどうしたいのですか?」
「あの、どういう意味ですか?」
『・・・この子は本心を間違えている。昔の私と同じ、天下を取ることが狂のためと思い込んでいたあの頃の私と同じ』
一瞬だが、かつての自分が小波の隣にいたような気がしたアキラ。
「あなたは昔の私に似てます。自分のやる事が本心、そう思っているところが」
気づけば彼女にそのかつての自分のことを話し始めた。
「どういう意味ですか?」
「支えたい、守りたい。そういう人物に仕えたことは私もあります。ただし、私の考えとその人の考えは別だったけど、私のほうは勝手に同じと思い込んでいた。今のあなたも同じです。自分の考えと葵さんの考えが同じと思っている。いえ、正確に言うならあなた自身がそれに気づけていない」
「同じ・・・じゃない?」
「説明しても理解できないでしょう・・・ある人物の話をしましょうか」
ふと、考えてあのサムライの話を始めた。
「ある一人の女性のサムライと戦ったことがあります。その人は属する勢力からは誰からも人としての扱いを受けていませんでした。そう・・・そこに転がっている石ころ程度にしか見られていなかった」
「その方も草だったのですか?」
似たような立場である話に、彼女は興味を持った。
「正確に言うなら鬼に近い存在ですね。歳世と言い実は一度死んだのですが、ある手段で蘇り人として生きることになりました。扱いはさっき言った通りですが・・・でも、彼女は気にしなかった。何故なら、死人や道具にしか見なかった連中の中に一人だけいました。彼女を仲間と見て、生ある一人の人間として見る存在が」
「ねえ!その人は、その人はどうなったの!」
何時の間にか鞠も起きていた。目は開けなかったものの意識はあったようで、コナミ同様話に夢中だった。
「私が倒しました。でも、私も彼女の事を死人として戦わず一人のサムライとして、命の炎を燃やし尽くした戦いを決して死者ではなく生きた人間として戦った戦いだと伝えると笑顔で散っていきました・・・自分の願いは叶えられないまま散ったのに、あの方は笑顔でした。あの時の美しい笑顔は今でも忘れることは出来ません」
「そう、ですか」
小波は複雑そうな顔をしていたが、鞠は笑顔だ。
「でも、その人が笑顔だったならよかったの!」
「小波、あなたは彼女に似ているところがあります。自分の本当に叶えたいと思っている事を叶えたくても叶えられない。そういう部分が」
「私は・・・草ですから。主の為に」
「その主の為、が本当に自分の本心なら戸惑いながら言いませんよ。私はもう見たくないのですよ。願いを叶えられないまま散ってしまう姿を」
アキラの頭には、烈火のサムライの姿がよぎった。娘の幸せ・・・その目で見たかったはずなのに見れずに散ってしまったあのサムライを。
「ですから、小波は自分の本心を見つけて心から願っていることを叶えてほしいのです。草だから。とかではなく一人の小波として」
「うん!鞠も駿府を取り戻したい!その願いを叶えたいと思っているの!だから、小波ちゃんも見つけよう!鞠が手伝ってあげる!」
「え!そ、そんな今川の当主様に手伝ってもらうなんて・・・」
「いいの!小波ちゃんは鞠の友達なんだから!」
鞠の言葉に戸惑う小波。今までに彼女の周りになかったものが、いきなりいっぺんに来たから混乱しているのだろう。
『ふむ、鞠の存在は小波の今後の為にいいかもしれませんね。身分の差をとことん気にする彼女にとって、鞠のまったく気にしないその言葉と行動がいい影響を与えるかもしれません』
かつての自分もそうだったように、小波も変わってほしい。心からそう思ったアキラだった。
侵入準備もできて観音寺城に忍び込んだが、びっくりするくらい警戒が緩かった。いくら調略のおかげでもまだ敵の立場なのに、ここまで簡単に事を進められたことに唖然とするアキラ。そして、混乱させるための火薬と火縄で作った簡易爆弾を使ったが火を全く消火しない兵たちの姿に、更に唖然とさせられた。
『もしかして、いろんな方向からの攻撃にどうすればいいのかわからないでいるのでしょうか?それとも、もう終わりだからやろうと思わない?いずれにせよ、ここまで手ごたえのない戦いは初めてですよ』
呆れの汗を流しながら、仕事も終わりなので別行動していた小波と合流して本陣に戻ろうとしたが、そこで一人の女性が何かを探している姿を見つけた。結構派手な服装だったので、目立っていた。
「(呆れながらやってましたから、その時に気づかれたのかもしれないですね。ふむ、ここは捕らえた方がいいですね)二人とも、あの人を捕えましょう」
「・・・処分しないのですか?」
捕獲という言葉にキョトンとする小波。
「結構いい身なりをしていますから、城主六角氏の関係者かもしれません。こちら側に引き込んでしまえば、周辺の手の届いていない調略もうまくいくかもしれません。今後の為にもなります」
「そう言いながら殺そうとしないところが優しいの!」
「なるほど・・・ご主人様、さすがです!」
提案に鞠は笑顔で頷き小波もまた感心したが、彼女のご主人様発言に内心汗を流したアキラ。
『ご主人様・・・これは慣れないといけませんね。これが彼女なりの私への礼儀でしょうし。灯が見たら確実に誇張しまくって皆に伝えるでしょうね。そう考えると、ここが別世界でよかった。って何を考えているのですか!私は!』
違う方向に考えが行きそうになったので頭を振って現実に戻り、すぐに行動を開始した。女性は気づけたが、既に腹に一撃食らっていた。その激痛に気を失った女性を小波に抱き上げてもらい、今度こそ撤退した。
『本命は京での三好・松永との戦い。ここで大した被害も疲れもない状態で城を制圧したのはむしろ良かったのかもしれません。戦力を温存できますしね』
織田久遠信長、観音寺城制圧成功。捕虜を一人捕まえる。
さあ、制圧後の観音寺城・・・原作を知っている皆さんは待ったのではないでしょうか?