※この作品はR-18です。

戦国恋姫 盲目のサムライ   作:一日三食MEN

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 こんばんは!三MENです。

 第四章の本章ついに完結です!




三十七振り目 梵や狂やトラが羨ましがりそうです

 「ご主人様、ここでいいですか?」

 「ええ、ありがとうございます。中々体が動かせなくて」

 「・・・いいえ、ご主人様が無事で本当に良かったです」

 座り込んでいたところに、小波がちょうど報告にやってきたので前線を二人に任せて、彼女の肩をかりて二条館の中にアキラは移動していた。

 「お頭!どうしたのですか!」

 「アキラ様!いったい何が!」

 そこにひよと詩乃やってきた。だが、辛うじて体を起こし木に寄り掛かっているアキラを見てびっくりした。

 「大丈夫です。大技を使って体の力が抜けてしまっただけです」

 「よ、よかった~~」

 「もう、心配させないでください!・・・もしかして、あの雷ですか?」

 「ええ。私も初めて使ったので、加減が分からなかったのです」

 「でも、あれのおかげで鬼達も攻めるのが鈍くなって、梅ちゃんやころちゃんで大丈夫になったから私達こっちに来れたんですよ!」

 「鬼が雷に打たれ、その鬼が全員凍り付いて、しかも粉々に散ったのです。戦場なのに、粉々になった氷のかけらが散っていく光景は綺麗に思えました」

 「うんうん!それはそうと、さっきの銃声っていったい誰なんでしょうね」

 アキラもそこは疑問だったが、味方だろうと思っているしすぐにでも会うと思っていたので後回しにしていた。そして、まさにその時に

 

 「そちらに居られるのは織田久遠様の夫アキラ様とお見受け申します!我が名は小寺官兵衛義高!通称雫!今こそ、鬼への反撃の時かと!」

 

 その援軍の頭がやってきた。その自己紹介を聞いて詩乃は分かった顔をした。

 「ああ、播州の賢人と呼ばれている黒田の官兵衛さんですか。いえ、小寺官兵衛さんと言った方がいいですね」

 「え!どうして私の事を?」

 「我が名は竹中半兵衛重治。織田久遠様の夫アキラ様直属の部下です。それにしても将軍家と繋がりがあるとは知りませんでした」

 「竹中・・・ええ!ま、まさか!あの今孔明殿ですか!」

 「あはは、詩乃ちゃんって本当に有名人だね」

 「その呼び名は勘弁してほしいです。できるならアキラ様の愛人、もしくは女と呼ばれたいです」

 「あ!それ私も!」

 「あ。あの、その、えっと(私なんかが愛人なんて・・・でも)」

 「・・・話を戻しましょう。とりあえず、助力感謝します。あなたの言う通り鬼を一気に殲滅しましょう」

 「「「「はい!」」」」

 状況が状況だけに、すぐに話を戻せてホッとしたアキラ。

 「小波、肩を貸してください。私は一葉のところに戻ります」

 「そんな!そんな体で」

 「別に戦おうと思ってません。ただ、ここで黙っているのが性に合わないだけです。何より、妻の頑張りを見るのも夫の大切な役目です」

 「は~~、全くアキラ様は」

 「でも、それがお頭だよね・・・小波ちゃんお願いできる?」

 「っは」

 言われた通り、アキラの肩を自分の肩に回して起こした。

 『・・・ドキドキする。アキラ様の体が密着しているだけなのに・・・どうして、顔が真っ赤になりそうなんだ・・・やっぱり、私』

 それと同時に、新しく芽生えた気持ちに気づいた小波だった。

 

 二人が北門に戻ると、そこには見たことのない顔が二人いた。

 「やっぱり公方様のところが一番活躍できるよね!お姉ちゃん!」

 「・・・」「え?それなら練習しろ?え~~、面倒だからそれらは全部お姉ちゃんが「・・・」は、はい!わ、分かったから銃口むけないで!」

 その二人は緊迫とした状況の中で漫才をしていた。でも、おかげでアキラも肩の力が少し抜けた。

 「・・・幽、この二人は誰でしょうか?」

 「気配を完全に消していても気づかれる・・・どうすればアキラ殿を驚かせることができるのですか?」

 「説明を!」

 苦笑いをしながら、後ろに何時の間にかいた幽に聞いた。

 「はい・・・この二人は将軍家が雇っている鉄砲隊雑賀衆八咫烏隊の頭、鈴木孫一重秀・通称烏とその妹鈴木孫三郎重朝・通称雀です。以前アキラ殿もその銃の腕前はご覧になられてますよ」

 「久遠の面会の時ですか・・・警戒の外からの発砲はあの子がやったのですね」

 「その通りでございます。でも、これでだいぶマシになりましたな」

 「そう言えば、双葉の護衛は今は誰に?」

 一葉から頼まれたのにここにいるということは、別の人に任せたということになる。

 「状況もだいぶこちらが有利になりましたので、エーリカ殿にお願いして某は出てきました・・・アキラ殿は大丈夫ですか?だいぶ弱っているみたいですが」

 「体力が相当削れただけで問題ないです・・・それに」

 「アキラ!聞こえるか!」

 「うん!やっと来たの!」

 一葉と鞠が叫んだ。その言葉に、アキラにも聞こえ、心の眼で感じていた。

 「待ち望んでいたのが、やっと来たみたいですからね・・・久遠~!」

 笑顔で叫んだその呼び名に答えるかのように、たくさんの馬の蹄の音が大きくなった。

 「ああ!やっと、やっと!」

 「お待ちしておりました!」

 ひよや詩乃も、ほかの皆も、待ち望んでいた者が来たのを見て笑顔になった。

 

 「鬼となったド外道共が。いったい誰に触れようとしてる!貴様ら下種共に、我の夫に、アキラに汚い手で触れる覚え無し!」

 「かかれ柴田よ!鬼五郎左よ!」「「おう!」」

 「攻めの三左よ!槍の小夜叉よ!」「「おう!」」

 「我が頼もしき母衣衆どもよ!」「「「おう!」」」

 「蹂躙せよ!」 

 

 待ち望んでいた愛する妻の声、頼もしい仲間の掛け声が聞こえた。その中で、一番目を引いたのは・・・やはり

 「ヒャッハー!!皆殺しだぜ!( ゚∀゚)アハハ八八ノヽノヽノヽノ \ / \/ \」

 「おらおら!もっと手ごたえ出しやがれ!( ゚∀゚)アハハ八八ノヽノヽノヽノ \ / \/ \」

 この二人と彼女らの率いる森衆だろう。この彼女らの戦いを見て目が点になる幽。

 「・・・あの人達は本当に人ですか?」

 「私も初めて見ますが・・・あれは」

 草の小波ですら冷や汗を流させるほど、とんでもない戦いをする森一家。

 「ははは、ま、そうなる気持ちも分かりますよ。それより援軍が来たので一気に鬼共の殲滅するまたとない機会です」

 「はい!織田の将達に後れを取るな!ここで一気に攻めまくりましょう!」

 「「「「「おおおおおお!!!」」」」」

 何時の間にかやってきた雫の激にアキラ隊も八咫烏隊も気合が入った。

 「では雫さん、采配を頼みます」

 「え、ええ!竹中殿、いいのですか!そ、それならお任せあれ!」

 詩乃の引継ぎに雫も気合を入れて、それぞれの隊の鉄砲を発射させた。射撃に攻撃の挟み撃ちにあい、鬼達はどんどん数を減らしていく。

 「さて、少し楽させてもらいましょう・・・ずっと指揮をしていたので疲れました」

 「詩乃、よく頑張りましたね」

 「お頭!私だって頑張りましたよ!」

 「はいはい、よしよし」

 「「えへへ~~」」

 二人の頭を撫でていると、ころと梅もやってきた。

 「あああ!二人ともずるい!」

 「ハニー!私もお願いします!」

 「いいですよ。二人がここにいるということは南門の鬼は全滅させたのですね。よく頑張りました。でも、その前に・・・」

 すうっと息を吸い込みそして最後の喝をした。

 

 「皆さん!あと少しです!この戦い、皆さんの力を合わせて必ず勝利をつかみ取りましょう!そして、共に喜びを分かち合いましょう!」

 

 この声に全員が答えた。そして、どんどん鬼達が数を減らしていき、ついに最後の一匹まで粉になって消えていった。

 

 

 戦いが終わり、やっと会いたかった人に会うことができた。

 「アキラ!無事か!」

 「はい、ちょっとこんな体勢ですが問題ないです」

 「よ、よかった・・・本当に・・・うう」

 お互い強く抱きしめあった。

 「久遠、あなたの温もり、とても心地いいです」

 「もう・・・どれだけ心配したと思っているんだ」

 「ふふう、乙女じゃのう久遠。だけど、アキラ。これからは久遠一人を愛するわけにはいかないぞ」

 イチャイチャしている後ろから一葉がやってきた。

 「あ・・・そう言えば一葉も私の妻になると言ってましたね・・・二人とも、説明してくれますか?」

 「あ、ああ。ちょうど、皆がいるから今から説明する」

 「皆の者!聞け!」

 アキラの要求に答えるためにいったん気持ちを切り替えた久遠。そして、皆に声をかけ話を始めた。

 

 その話は鬼討伐の為の戦力集めだった。だが、鬼の情報を持っているのは織田・浅井・松平・足利だけであり、このままでは後手後手になるのが目に見える。そこで同盟を大きくするために久遠は今までアキラは自分の夫としていたが、これからは鬼と戦うもの全ての大名や将の夫とするというものだった。しかも、この事は幕府と禁裏からの許可付きでその第一夫人が一葉で第二夫人が双葉との事だ。

 

 『梵や狂や紅虎が聞いたらどんな反応するのでしょう。思いっきり羨ましいと言って殴る斬るをしてくるかもしれませんね』

 

 その話を聞いてどうでもいい事を考えていると、すまなそうな顔をした久遠がやってきた。

 「アキラ・・・すまない。相談もしないで、勝手に決めて」

 「・・・気持ちを聞かせてください。久遠、あなたの心からの言葉を」

 俯いていた久遠は、アキラの顔を見て答えた。

 「・・・好きだ。アキラ、大好きだ・・・私がお前を好きなように、ほかの皆も大好きになってくれ」

 「分かりました。それを望むなら」

 再度抱きしめ、すぐ後に勝鬨を上げた。その中、アキラは今回の戦いで気になることがあった。

 

 『あの三好の鬼は刀に吸い寄せられる感じがする。と言っていた。つまりこの二本には鬼を引き寄せる力があり、更に鬼相手には切れ味が増している。私の刀が変わっていくのも気になりますが、最も気になるのは白百合が見た占い師・・・今回の戦いもどこかで見ているでしょうね。後は、紫微垣ですね。手にした時、体が回復して目まで超活性化した時と同じようになったのでしょう。この刀だけとは思えない・・・私の体にも何かあるのでしょうか』

 

 でもこの戦いで相当疲れたため、皆が喜びの声を出し合っている中アキラは小波の肩でそのまま寝てしまった。その姿を見てひよ達は小波を羨ましそうに見ていた。

 

 ここはある国の城。

 「御大将。軒猿からの情報です。織田が足利を保護したとのことです」

 「そう・・・公方様は織田と手を組んだのね」

 「でも、どうしてそんなことを?」

 「そう言えば、旅の雲水からこんな話を聞いたっす。畿内や江北には人を食べる鬼がいるって」

 「はあ?鬼?っぷ、あははは!そんなのがいるなんて面白そうじゃない!」

 「な、何を言っているのですか!もし本当なら大変ですよ!ってお、御大将何しようとしているのですか!」

 「決まっているじゃない。その鬼とやらを見に行くわ。柘榴!松葉!付き合いなさい!」

 「はいっす!」

 「わかった」

 「ちょ、ちょっと~~!」

 「ああ、秋子はあのバカ姉が私がいなくなるのを気づかせないようにしてくれる?」

 「出かけないという選択肢はないのですね・・・わかりました」

 「うふふ、ありがとう」

 「あと、もう一つ情報があります。鬼は三千近くいたそうですが、何やら雷が突然落ちて大体約五百ほどいた鬼がそれで氷漬けになってその後粉々になったそうです」

 「はああ??雷が落ちて氷漬け~?」

 「秋子さん、本当っすか?」

 「信じられない」

 「実際に見た軒猿が何人もいたので間違いないかと、何でも例の男が刀を空に掲げたらそうなったと」

 「例の男・・・田楽狭間の天人だったっけ?へ~そんなことができるんだ。ますます楽しみになったわ!」

 「もう~!いい加減にしてください!」

 

 「御大将。長尾景虎様!」

 




 第四章の本章ついに終わりです!

 次は特別編にするか間章にするか・・・

 まだ、どちらを先に書くか未定です・・・でも、どちらも書こうと思っていますのでお楽しみに。
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