では、お待たせしました!ついにアキラとあの三人以外の原作キャラです!
皆さんの予想は誰でしょうか?
アキラは、一葉に幽、詩乃と雫の四人と一緒に美空のいる本陣にいる。秋子の放っていた草からの情報が手に入ったので、今後の方針をするために呼ばれた。一通り情報を確認した後、春日山の城下と城内の調査をしたいと言っていたのでそれを美空はアキラに頼んだ・・・だが、丸投げ状態だったので、しっかり確認すると感心させられた。
『補給はしてやると言ってましたが、それ以外に関してはノータッチでしたからね・・・本当に言葉通りの事をしてくれますよ』
アキラの方も内心、美空の手際に感心していた。本陣は何度か移動して場所を変えるらしいからその時の連絡手段も聞いたが、結局それすら丸投げだった。こうなると予想は出来ていたアキラは小波に頼んでいたお守りを渡した。句伝無量の説明をすると長尾勢は驚いた。
「なんと!アキラ隊はそのようなものを使っているのですか!」
「普通にすごい」
「確かにそれは便利ですね・・・本当にすごいです」
「ふ~ん、でもこれを使って久遠に連絡しないの?」
「そこまでの距離はさすがにできません・・・使えていたら協力はしても、これを出していませんよ」
「それもそうね・・・じゃあ、お願いね」
美空はニヤニヤした顔をして、お守り袋を見ていた。
その後アキラ隊の陣に戻って、今後の対策を話し合った。その際、春日山城を攻める際にアキラ隊が出るかもしれないという考えを詩乃が言った。アキラ本人が娘をさらうという言葉を美空に言ったのだ。だから、あり得るかもしれないらしい。
その言葉に歌夜は信じられない顔をしたが、アキラの前歴・・・詩乃の誘拐・稲葉山城と観音寺城の侵入・観音寺城での梅の誘拐に二条館の乱入の経緯を言われるといつの間にか呆れられた。
「そこまでやっていると、出張って当然に思えてきました・・・アキラ様って結構とんでもないことやるんですね」
「いつもですよ・・・本当に私達の想いを知っているのに」
「・・・褒められていると解釈させていただきます。今は城下街に潜入する人を決めなくてはなりません」
すると、うずうずしている一葉がアキラの袖をつかんだ。
「のう、主様」
「却下です・・・村人に紛れるのが得意。と言いたいのでしょう?」
「そうですぞ。それに公方様の得意なことはそれではなくて、街の影でたむろっているごろつきに喧嘩を売ることではないですか」
「何を言う、ただで巻くだけじゃ!売ってなどおらん!」
「いや、あれは質の悪い押し売りだったとお姉ちゃんが言ってますよ」
「・・・(~_~)」「烏さん、首を横に振ってますが?」
鉄砲姉妹の発言に呆れながらも、アキラからメンバーが言われた。自分に小波、ころに朱雀の四人がまず出された。朱雀が出るのは、ころと城内潜入で情報をとるためだ。かつてアキラの部下として、情報を仕入れてきた実績があるから選ばれた。
「はいはいはい!綾那でるですよ!」
「アキラが行くなら、鞠も行くの!」
すると、この二人が出てきた。鞠はちゃんという事を聞くが、綾那だったらいきなり我慢できずに動く可能性もある。そんな不安もあったが連れていくことにした。
次の日、城下街に向かう途中で雀が一葉と美空は京で三日三晩無頼漢に喧嘩を売っては金品を巻き上げていた黒歴史を暴露した。しかもその時の護衛の給料がその金品だったらしい。更に三好衆にも二人して喧嘩を売ったことを本人がばらして、幽は美空が京を去った後に三好衆が因縁を吹っかけてきた理由がここで分かって頭を抑えた。
『やれやれ・・・美空の事を人修羅と言っていたのに、一葉も人の事が言えないじゃないですか』
こっそりそう思いながら街に着きそうになったので隊の皆と別れ、まずは旅籠に行き先に潜入していた小波の情報を聞いた。その後、ばれないように活動するために小波が変装用の服を出した。そこで綾那が目を輝かせたのが
「綾那!これがいいです!これが一番びびっときたです!」
猿の着ぐるみだった。小波が笑いを取ろうとして出したのだが、思いっきり気に入ってしまった。
『正直、似合いそうですけど。さすがにこれは・・・う、女装させられた過去を思い出してしまった。灯のやつ!自分と同じ服を着ろって言いやが・・・っは!今はどうでもいいことだった!』
その際、いらない黒歴史も思い出したみたいだった。
次の日。早速行動を開始した。
「では、城に行ってまいります」
「しっかり、仕事をこなしてまいります!」
ころと朱雀が城に向かって出発した。
「では・・・私達も行動を開始しますか」
「「はいです(うん)!」」
三人で芸人になって盛り上げる役として、アキラは皆の注意を引き付ける役をし二人で芸をした。綾那が失敗してちょっとまずそうになったが、
「「「「おおお!すごい!」」」」
鞠の蹴鞠を見て、皆拍手喝采だった。
「よ!蹴鞠姫!」
「素敵よ~!」
皆も大喜びでおひねりを出した。
「さあさあ、最後に私のこちらの芸を見ていただきましょう!」
そんな中、最後にアキラは取り出した手のひらサイズの木を取り出し、上に投げて切り出した。
「「「「な、何と!」」」」
「は、速い!」
「か、刀の動きが見えない・・・」
木が地面に着いた頃には、猫の形に早変わりしていた。
『四聖天の時の宴会芸がこんなところで役に立つとは・・・』
溜息をつきながらも、鞠と同じくらいの拍手が出た。
「「「「「すごい!猫になった!」」」」
「アキラ、すごいの!」
鞠も含む皆がびっくりして、更におひねりが出た。
「では、本日は終了でございます!ありがとうございました!」
全員から拍手をもらって初日は終了した。
そして、次の日。
「おおお~~!すご~~い!」
「槍の動きが普通じゃない・・・」
そんな歓声を受けているのは綾那だった。
「あの子らしいですね」
綾那の考えた芸は槍の演武だった。確かに、これなら彼女の得意分野であり、今も皆綾那の槍さばきに夢中だ。
「綾那に負けられないの!」
その演武が終わると、待ってました!と言わんばかりの目で鞠に注目した。
「待っていたぜ~!」
「今日も魅せて~~!」
「みんな~!ありがとうなの~」
蹴鞠演武の始まりに、皆昨日以上に歓声を出した。そして、最後に今度はアキラが木を二つ取り出し、一つずつ削っていって地面に着いた時には犬と猫を作り上げた。
「何と不思議な!」
「天からの授かりものだ!」
オーバーなことを言う人もいたが、喜んでくれたのでその際に情報収集もした。兵はとてもやる気がなく、美空が来るのを恐れており、今の晴景が抑えられず暴走する兵もいるから治安が悪くなったとの事だった。
この日の芸も終わり、そろそろ撤退しようと思った時だった。
「あの・・・」
とても小さな子が鞠に話しかけた。
「何?」
「とても・・・すてき、でした」
そう言って、ちょっと汚れた銭を鞠に手渡した。頭を下げて帰ろうとした時に
「待って!これ、あげるの!」
鞠が自分の持っている鞠を少女にあげた。
「!!いいの?」
「うん!喜んでくれて嬉しいからあげるの!」
「あ、ありがとう!」
笑顔になって嬉しそうに鞠を持って走っていった。
「よかったです」
「うん!」
そう笑いあって言っていた時だった。
「無礼者が!」
その笑顔が怒りにかわった時は・・・。慌てて、声のする方向に走るとそこには。
「な!き、貴様!」
走り出しそうになった綾那を必死に抑えて口もふさいだ。そこにいたのは赤く染めた刀を持った武士と血まみれになって倒れているさっきの少女だった。
「むぐぐぐ!」
「ダメなの・・・綾那」
表情を無くした鞠がそう綾那に言った。何とか抑えて武士は立ち去った。もちろん、綾那は怒りを抑えきれてなかった。
「どうして!どうして、仇を取らなかったですか!」
「綾那、仇討ちをしたい気持ちは鞠もあるよ。でも、それだけじゃダメなの・・・あのような人はまだ越後にたくさんいるの。一人だけ倒して騒ぎを起こしちゃダメなの。束ねる人を何とかしないともっと増えるから今はダメなの・・・だから、鞠は我慢するの」
鞠の涙を出したくても出せない苦しそうな顔を見て、綾那も怒りが収まった。
「・・・分かりました。我慢するです」
「分かってくれて、ありがとうございます」
だが、アキラも綾那を抑える前に刀に手を伸ばそうとしていた。綾那が先に行動に出ようとしていたから、そっちを抑えることに意識を強くしたからこそ何も起こらずに済んだのだ。
『鞠には頭が下がります・・・私も綾那の事を責められませんからね』
彼女がいてくれて、本当に良かったと心から鞠に感謝した。
「今は、この子・・・え?」
「あ、あれ?どうしてです?」
二人が死んだ少女を見た時に疑問符が出た。そして、アキラもまた、え?となった。
「・・・確か、ここであの子が」
「うん・・・でも、この人、誰?」
「何か、さっきの奴と似ているです」
いつの間にか少女の死体がなくなっており、代わりにその場所にはさっきの武士と似たような武士が死んでいたからだ。
『まさか・・・さっきの少女はこの武士がそう見えるように幻術をかけた?いったい誰がそんなことを?』
そう考えていると、
「いいかい。嬉しいのは分かるけど、危なかったんだから反省しないとね」
「は~い、ごめんなさい」
話し声が聞こえた。そのうちの一人の声に、三人は耳を疑った。そして、そっちに振り向くと・・・
「あ!さっきの子が!」
「ええええ!なんで、何で生きているです!」
一人の男性に抱っこされている鞠から蹴鞠をもらった少女がいた。三人とも元気な姿に唖然とした。
「あ!お姉ちゃん!鞠、ありがとう!」
女の子も気づいてこちらに手を振った。父親らしき男性がその子を抱き上げたままアキラ達に近寄った。
「ほう、あなた達でしたか。この子に鞠・・・」
「・・・な!何故、何故、あなたが!」
「あなたこそ・・・どうしてここに!」
男性はアキラを見ると、驚きの顔を見せた。それはアキラも同じだった。二人ともしばし言葉どころか動きすら止めた。
「・・・お父さん?」
「アキラ様?どうしたです?」
「え?アキラ、知り合いなの?」
三人が不思議そうに尋ねてくるが、その声は聞こえていなかった。何しろ、お互いに絶対に会うことのできないと思っていたからだ。
「・・・クビラ、ですよね」
「ええ・・・ではやはりアキラなのですね」
お互い頷きあって、確認しあった。
鞠を上げた少女の父親が、かつて互いの信念と思いを刀に込めて語り合い、最後は娘の倖せを願ってアキラの目の前で散っていったあのクビラだったからだ。
では、答え合わせです!クビラでした!
両方の原作を見てどっちも辛かったので、こういう展開にしてみました。幻術を使え尚且つその姿をかけた対象の体格・背格好が違っていても、本人そっくりの幻術の姿にすることができるクビラだからこそできたことです。
では、次回を楽しみにしてください!