※今回の登場サーヴァントはオリキャラです。
自然とここに誘われ、足が進み幾分かが経っている。
「暗いな…」
地下へと続く階段を降りきり真っ直ぐ進む、明かりが一切無いので剣に魔力を通し灯り代わりにして進んでいる。
「やけに寒いな。」
周囲の気温も肌寒いが、それとは違うゾッとした寒気がする。
暫く何者も拒むかのような闇道を突き進むと木製の扉が前方に見えた。
「うーむ、勢いでここまで来てしまったが悩むぞこれ。」
吸血鬼であり、この館の主であるレミリアが此処に行く事を阻止したくらいだ、行くなと言われれば行ってみたくなる精神が働いてしまったのだから仕方が無い。
中に何があるんだろうか?財宝だったらそっと閉じて戻ろう、わざわざ泊めてもらって追い出されるような真似をするつもりはない。
キィ
扉はいとも簡単にか弱く開いていく。
中はこれまでの暗さは無く、室内の様子が分かるくらいにはオレンジ色のランプで照らされていた。
見渡すと赤いカーペットが敷いてあり、ぬいぐるみや人形が散乱している。
所々壊れていたり完全に破壊されて原型すら保っていないのもある少なくとも金銀財宝は無い。
「貴方、新しい人間?」
奥から声が聴こえる、明かりはあるが奥が薄暗く良く見えないので声の主の姿が確認できない。
「おっと、悪い。お邪魔したかな?」
「お邪魔じゃないわ、私ちょうど暇してたから。お姉様がくれた人間でしょ?なら早速遊びましょ?」
お姉様がくれた人間?遊ぶ?what?嫌な予感MAXなんだが。
「いや、何となくふらっと立ち寄っただけだから帰るよ、それじゃ…」
帰ろうと振り返った瞬間に何かが髪を掠めて入ってきた扉をふっ飛ばしていく。
「なんで出ていくの?私と遊ぼうよ?」
振り返ると鮮やかな宝石にも見えるカラフルな羽をした金髪の少女が浮いていた。
「ズット退屈だったんだから…」
部屋から出ようとして悲しみの表情をされる、普通に見れば外見相応の可愛げな少女だが目の前の扉を木っ端微塵にする無垢な少女と遊ぶのはお兄さんキツイですよ
「いやー、すまん!こういう遊びは全く知らないんだ!だから遊ぶなら他の誰かt」
「いいよ私が教えてアげるから!」
楽しそうに笑ってる彼女は棒状の炎を壁に叩き付け完全に入り口を粉砕した、上にも衝撃が入ったのか天井から瓦礫が落ち、戻る道を塞いでしまった。
待って、全然遊びじゃないよなこれ!?子供の火遊びとか、ちゃっちいもんじゃなくて命の危険しか無い遊びだよな!?
「オーケー、落ち着こうベイビー。こんな乱暴な遊びは教育的に宜しく無い、よって平和的に遊ぼうじゃないか!ほら、そこのぬいぐるみとか使って…」
地面に落ちてるぬいぐるみの首も手足も全部千切れてグシャグシャなんだが…
「ぬいぐるみ?あんなの簡単に壊れちゃったわ。抱くだけで壊れちゃうんだよ?だからみんなみんなこわしちゃった。」
「ああ…力、強いんだな君は。ハハ」
笑いたくても笑えないし、この子どんどん変な方向に行ってる気がするし早く逃げなければ…でも出口塞がれてるし!
「ほら!逃げるだけじゃすぐに飽きちゃうワ!!」
「もう少し加減ってものをだなーー!!」
猛烈な弾の嵐を走り逃げる、少し振り返れば上には大量の弾幕。飛んで避けようとしても俺の回避力じゃすぐに落とされるのがオチだ。
「あ、やば…」
言ったそばから鮮やかな弾が顔面に直撃する、被弾した勢いで地面に思いっ切りダイブする
「……もう終わりか〜、いつもお姉様は脆いのしかくれないんだか…ら?」
「痛ってて、顔面直撃で大爆発とかハゲにでもさせる気か!?」
「壊れてないの?ふーん…うふふ…そっかぁ、壊れないんだぁ…」
「あ、あの?どうした俯いたりして?」
後ろで耳が裂けるかと思える程の爆発音が響いた、振り返ると辺りが火の海となっている。
火は次第に広がり逃げ道が失われていく。
「壊れないんだぁ、壊れないんだァ、壊れないお人形サンだァ…アハハ」
何だろう、最初は普通だったがどんどんとおかしくなってないかこの子?
「おいおい…とんでもなく危険な遊びになってしまったな。」
彼女はただ笑っている、純粋に遊びを楽しもうとしてるかのように。
ーーアーラ王国 王女の部屋ーー
「さて、これでいいの…よね?」
聖杯戦争に参戦したいと思い、さり気なく召喚儀式を作り上げ父親の部屋に忍び込みバレはしたが誤魔化して触媒と呼ばれる物もゲットした。
魔術に関しても護身として身につけていたので今から覚える必要も無くラッキーである。
「これが触媒ねぇ…」
刃物の欠片?の様な物が父親が言っていた英雄の武器の一部として残されていた物らしい。
しかしその英雄が誰なのかというのが判明しておらず飾りもせずにしまい込んでいたのを私は知っていたからこっそり頂いてきた。
触媒を召喚式の中心部へ置く、詠唱も何度も復唱し完璧に覚えたしこれでイケメンで最強な英雄が来れば勝ち。
「じゃあ、いくわよ…!」
「素に銀と鉄。礎に石と契約の大公。祖には我が大師シュバインオーグ。」
儀式が輝き出し部屋が照らされる、監視カメラは昨日にわざと壊し、私が壊してしまったのを謝罪と共に執事にも両親にも告げてあるから見えなくても問題は無い。
「告げる、汝の身は我が下に、我が命運は汝の剣に。」
そろそろ詠唱が終わる、もう儀式の光が眩しすぎて目を開けられない。
「汝三大の言霊纏う七天、抑止の輪より来たれ、天秤の守り手よ!!」
言い切った瞬間、私の身体は後ろへ爆風で吹き飛ばされる。
「うっ…成功したのよね…?」
煙であまり良く見えないが誰か居る。
「私を喚んだのはお前か?」
声が聴こえた、厳しく静かに問い掛けてくる男性の声。
「え…ええ!そうよ!私が貴方のマスター。ええと…貴方は…?」
「その令呪、確かに我が主で相違無いな。私は守護者、ガーディアンのサーヴァントだ。契約は完了し得た、我が身は主の剣であり盾となろう。命令も遠慮無く下すと良い。」
煙が晴れてきた、これで彼の姿が…うん?
「は、裸じゃないアンターーーーーー!!!」
「む、確かに裸ではあるが鎧を常に着けていると暑苦しいものだ。上半身だけだから許してはくれんかね?」
このサーヴァント、上半身が裸のまま出て来てそのままで居るつもりだ…しかもイケメンとかじゃなくて渋いおっさんなんですが…
「あのね…女性を前にして裸で居続けるつもり?」
「失礼、女性にしては非常に気強そうな者と読み取ったのでな、別に良いかと。」
「アンタ…令呪使うわよ…」
令呪使って裸のまま北極にでも行かせてやろうか・・
「な!?流石にそれはやめい!!分かった何か着よう!だが、鎧は戦の時にのみ着込む主義なのでな、何か無いか?」
「男物の服なんて此処には無いわよ。父さんの部屋行けばあるかもだけどあんたデカイしサイズ合わないわよ。それよりさ」
「それよりさ?」
目の前の裸大男を睨むように言う。
「よりによってなんでオッサン呼んじゃったのよーーー!!イケメンとか高望みしなくても同い年くらいの男の人とか何なら女友達みたいな奴とかが来てくれれば……」
「ほう、私では不満と、良かろう。今は見せ場が無いが時が来たら我が矛の真価を主にお見せするとしよう。なに、不服は戦の後にでもあるなら存分に聞くさ。あれば、だがな。」
裸のままで誇るように言われても説得力が無いが、強そうな見た目をしているから弱くは…ないのだろうか?自信過剰と言う訳でも無さそうだ。
「それなら期待しておこうかしらね、私の守護者さん。」
「ああ、存分に期待しておくがいい我が主よ。」
「うーん主って呼ぶの禁止で、堅苦しいしさ。私の名前はミラ・フィーユ。呼び捨てでいいわ。」
「良かろう、では名呼びはミラと、うむ。私にとってもその呼びの方が心地良い。」
「ところで、貴方の真名は?見る限りこの国の英雄とかじゃ無さそうだけど。」
「真名を聞くか、そう容易く真名を語るのは聖杯戦争では禁じとされているが主の命とあらば致し方無し。」
「日の国にて一騎当千、武の鬼神と名を馳せた者。真名を【神将】。」
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次話は9日に投稿予定です~。